2008年02月21日

私の命、買ったのは私

ほら出たやっぱり言わんこっちゃないこのヤクザめ。

出会い系、違法書き込み検挙122件のうち半数が児童

 平成19年に全国の警察が検挙した出会い系サイトをきっかけとする事件は、前年比8・5%減の1753件だったことが21日、警察庁のまとめで分かった。このうち、金銭を代償に異性との交際を求めるなど、出会い系サイト規制法違反(不正誘引)での検挙は122件で、前年比159%の大幅増。半数の61件は児童(18歳未満)が書き込みをし、家裁に送られたケースだった。
 出会い系サイトをきっかけとした1753件の事件を罪種別にみると、760件は児童買春・児童ポルノ法違反で、このうち679件を児童買春が占めた。以下、青少年保護育成条例違反(淫行(いんこう)など)440件▽詐欺98件▽児童福祉法違反77件▽強姦43件−などの順。
 被害者の94・3%に当たる1297人が女性。児童の被害者は1100人で、このうち99%が女性。847人は小学生から高校生までの少女だった。
 被害者のサイトへのアクセスでは1256人(96・8%)が携帯電話を使っていた。
 一方、サイトを運営する43の事業者に対し、年齢の確認義務に違反したとして警告が出された。
 警察庁では、「違法な書き込みが、誰でも見ることができるネット上に、多数存在していることが背景。児童に対して、出会い系サイトの危険性を伝え、有害情報へのアクセスを防ぐフィルタリングの普及を進める」としている。

2008年2月21日 産経ニュース


まあ、出るものが出たということでしょうか。「半数が児童から」という見出しを付けたのは産経と朝日ですが、61件のうち「金銭を代償に異性との交際を求める」のが何件で、単なる金銭を代償としない性交を指すと思われる「など」が何件なのか、事と次第によっては随分印象が変わりますな。もっともこれは警察が最初からある目的を持って発表する数字ですから、全然信用がおけないんですが。

それはともかく、昨日Wikipediaを見ていたら、「大雑把にいえば、自分の性は自分が好きなように売買しても良いという通念が年少者に蔓延すれば、胎児、ひいては人間の生命の尊厳に対する敬意も社会全体から失われてしまうという危機感」
http://ja.wikipedia.org/wiki/児童買春
が宇宙のどこかに存在するということなのですが、そうなんですか?「人間の生命の尊厳に対する敬意」」などは「失われてしまう」どころか、現在の社会にはそういうものがあるとは思えませんが。むしろもっとあった方がいいくらいで。飢え死にとかヤだし。むしろ「自分の性」くらい「自分の好きなように」取り扱う事が出来なくて「尊厳」も何もあったもんじゃないでしょう。自分自身に何の根拠もない尊厳を感じられないという人は、「死ね」と言われりゃ死ぬんでしょうけど。勝手に死ぬ分には構いませんが。

もっとも「生命」はそういう人にもありますし、ミミズだってオケラだってナスにもキュウリにもありますから、そんなものを持ち出したところで意味のある議論は難しかろうと思います。もっと慎重な人々は「胎児」と「人間」とを「ひいては」などといういい加減なセリフでテキトーに繋いでおかず、ちゃんと区別するようです。

刑法では、おそらく胎児の所有権を親に認める立場からでしょう、堕胎を殺人と分けています。胎児は人間ではないのです。ここで「ひいては」というのは言い得て妙です。判例では赤ん坊の身体の一部が母体から露出した事をもって、「人間」の始まりとしています。ということはつまり「胎児」を「引っぱって」出してくると「人間」になるわけですね。「胎児、ひいては人間」という書き方にはこんな意味もあったのです。

一方民法では、相続についてこれが問題になります。民法の第886条によれば、「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」とされていますから、胎児は相続権の主体として「人間」であることが擬制されています。ということはつまり相続に関係しない限りにおいては胎児は人間ではないのであって、民法上の通説は赤ん坊の身体の全部が母体から露出した事をもって人の始期としています。

この他にも、母体から独立して生存可能になった時点を人の始期とする説、似たような説として独立呼吸説、「出生」を社会的な儀礼と見て、これを経たものを「人間」とみなす説があります。これだと帝王切開の場合どうなるのかよくわからないのですが、ローマ皇帝になるくらいですから大丈夫なんでしょう。中には40歳を過ぎても「まだ一人前じゃない」なんて言われてしまう人もいますし、60歳近くなって「人間失格」と言われる人もいますから、これでナカナカ難しいものです。

ところでベトナムではこの点について極めて大胆な仮説に基づく実践が行われた模様です。

出産前から人身売買=中国で密売計画、男女ら逮捕−ベトナム

 【バンコク21日時事】ベトナムのハノイ警察当局はこのほど、乳児や胎児を売買したなどとして、人身売買組織の男女4人を逮捕した。この組織は妊娠8カ月の女性を中国に連れていって出産させ、新生児を現地で密売することも計画していた。「出産前の人身売買」摘発は異例という。
 地元各紙によると、警察当局は17日、ハノイのバス発着場で生後間もない乳児2人と妊婦(34)を中国国境に連れて行こうとしていた夫婦を逮捕し、乳児2人を保護。翌18日には組織の別の女2人も逮捕した。

2008年2月21日 時事


ベトナムと中国の関係者は「胎児は、人身売買については、既に生まれたものとみなす」ことで合意したようです。もっともハノイ当局がこの説に賛成するかどうかは不明ですが。それにこれが胎児の所有権の移転なのか、生まれて来る人間の所有権についてその売買を予約したものなのか、今ひとつはっきりしないのが残念であります。その胎児を買う相手方がいて、対価の全額もしくは一部を支払っていたのでしょうか。どうも「出産前の人身売買」というのは早計なのかもしれません。単に売ることを予定して、売買行為の相手方を探すのが容易な現地で出生させようというだけのことのような気がします。この場合は売買目的の誘拐に類似しますが、ベトナムでも胎児に誘拐罪は成立しないようですし、じゃあ母親をさらって来たのかというとそうでもないらしい。それなら自分の子を売る母親は人身売買をやっているのではないかとも思えますが、胎児は「人身」ではありません。

生まれたばかりの赤ん坊を買ってどうしようというのか、一説には中国の人は赤ん坊を食べるとのことですが、そんなことは食糧事情が逼迫すればどこでもやったことですから別に珍しくもありません。かといって臓器を取って売るには小さすぎるようです。

1000遺体から臓器を摘出、「ホラームービー事件」公判開始へ

【2月20日 AFP】1000体を超える遺体から臓器を違法に摘出・販売し、窃盗や違法解剖などの罪に問われている元歯科医師らの初公判が20日にニューヨーク(New York)で始まる。遺体には、BBCのベテラン記者アリステア・クック(Alistair Cooke)氏のものも含まれ、事件は「チープ・ホラー・ムービー」と呼ばれている。
 ニュージャージー(New Jersey)州で移植医療向け臓器販売会社を経営していたMichael Mastromarino被告ら4人は2006年、5年にわたり臓器提供に同意していない1077人の遺体から臓器や骨を摘出していた罪で起訴された。被告らはこれらの臓器を移植業者に売って数百万ドルの利益をあげたとされる。4人はいずれも無罪を主張している。
 訴状によると、4人は葬式時に怪しまれないよう、臓器を取り出した遺体の中にパイプや手袋、エプロンなどの物的証拠を詰め込み、縫い合わせていた。また、死亡証明書のほか臓器提供同意書を偽造し、臓器提供における制限事項にあわせて年齢や健康状態を書き換えていた。
 2004年ニューヨークで死亡したクック氏の場合は、肺ガンのため95歳で死亡したにもかかわらず、臓器は「健康、心臓病で死亡、85歳」と登録されていた。
 遺体1体から摘出される臓器の価格は、平均25万ドル(約2700万円)だという。

2008年2月20日 AFP


移植に使えるところは顔面、角膜、肺、心臓、心臓弁膜、腎臓、膵臓、腸、血管、手、前腕、皮膚、骨、骨髄細胞などだそうです。そういえばマイケル・ブラムラインという人が「器官切除と変異体再生 - 症例報告」という小説を書いていて、これはさる大変にエラが世のため人のために大いに役立つ、というお話でしたが、この場合は用途が臓器移植に限られていなかったために、身体器官の大幅な切除が行われています。簡単に言うと「患者」は生きたままでほぼ完全に解体されることになるのでした。こういうことをするのであれば別ですが、移植に適した部位となると限られてきます。そしてその価格が約2700万円なのだそうです。健康体であれば、いい加減な業者にかかると健康体でなくても、死ぬとこのくらいの値段がつくようです。

これを見て「中古マンションくらい買えるんじゃないか」、なんて思った人は住宅ローンが払えなくて泣く思いをしているのかもしれません。しかし実際に臓器移植を受けた場合、手術費用と術後処置により10年程度でこの金額に届くのではないでしょうか。このくらいの金額でヒーヒー言っているようでは移植は受けられません。そういう人は死ぬまでビンボーですし、死んでも提供する側にしかなれないのです。同じブラムラインはこの点について「ベストセラー」というのを書いています。この小説ではあるビンボーな作家がある年老いた大金持ちの「スペア」になります。金持ちの身体に不都合が起きると、巨額の報酬と引き換えにどんどん「スペア」から部品を取っていくわけです。腎臓1個、片耳、片目、やがてついには右腕を取られ、とうとう顔面の皮膚までもっていかれてしまいます。しかし最後に金持ちは脳卒中を起し、脳死状態になってしまうのです。でも大丈夫。ちゃんと「スペア」の脳があるんだから。


posted by 珍風 at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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