2008年05月16日

子どもに読ませたくない日本語

日本PTA全国協議会によれば「ロンドンハーツ」が5年連続で「見せたくない番組」の1位だったそうですが、そんなのよりも霊能者番組はどうなんだとか、PTAはそんなことをやっているからだめなんだとか、いやそうではない「見せたくない番組」で挙げられた番組はほとんど歴史に残る優れた番組であってPTAは見る目があるんだとか、いろいろと言われておるわけですが、しかし今の「ロンハー」は以前ほど面白くないです。

小中学生に携帯持たせず=教育再生懇の中間報告素案

 政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾塾長)がまとめた中間報告の素案が16日、明らかになった。インターネット上の有害情報対策として「小中学生に携帯電話を持たせない」と明記した。同懇談会は素案をたたき台に、6月中にも中間報告をまとめる。
 素案はまた、携帯電話使用を認める場合は、有害情報を閲覧できないように遮断する「フィルタリング」を「法的に義務付ける」よう求めている。また、携帯電話の機能を「通話と居場所確認に限定する」案も示している。

2008年5月16日 時事


これが「教育再生会議」の後継組織であります。何を考えているのかよくわかりませんが、「再生」された「教育」が「教育」ではないことは確かなようです。これはあたかも「再生」された演奏が演奏そのものではないことに似ていますが、「懇談会」では単に「再生」するだけでは飽き足らずに、主要なパートのチャンネルをカットしたり、エフェクトをかけたり編集したりして全く違うものにしてしまうようです。

「インターネット上の有害情報対策」がどうして「教育」になるのか、事情がよくわからない人もいるでしょう。僕もよくわかりません。本来ならば情報の受け手への「教育」によって「インターネット上の有害情報」に対抗する力を身につけさせることが話し合われそうなものですが、そこは元の素材に敬意を払わない「教育リミックス会議」です。「教育」のことにはあまり関心がないようです。この人たちは教育をするかわりに、なんと情報の遮断に興味を示しています。

そもそも「有害情報」が果たして「有害」なのか、しかし誰にとって?という問題もあるわけですが、それはともかく、この人たちは他人に目隠しをして耳を塞ぐことをもって「教育」だと言い張っています。普通に理解されている「教育」とはかなり異なるようですが、「再生」された「教育」ですからそういうことも大いにあり得ることです。なにしろこの「懇談会」では「趣旨」として

活力ある日本、世界に貢献する日本を支えるのは人である。社会が大きく変化する時代にあって、明日の日本を担う若者を育てるためには、学校のみならず、家庭、地域、行政が一体となって、不断に教育の改革に取り組んでいく必要がある。このため、21世紀にふさわしい教育の在り方について議論するとともに、教育再生会議の提言のフォローアップを行うため、教育再生懇談会を開催する。


と言っているのです。本当は「再生」よりも「改革」をしたいらしいのです。これにはもちろん「教育」という概念の「改革」も含まれているのですから、「教育」という言葉の意味が大幅に、もしかすると全く正反対に「改革」されてしまったとしても不思議ではありません。

しかしながら、国民が「望ましくない」情報にアクセスすることを妨げることが「教育」であるとすれば、これはやはり識字能力に注目すべきでしょう。国民が文字を読み出すと碌なことがありません。その証拠に「インターネット上の有害情報」のほとんどが日本語による文章で出来ているか、文字を解さなければアクセスすることが出来ないようになっています。学校では文字を教えるなどはもってのほかであり、教科書は識字能力者をあぶり出すために使用すべきです。必要以上に、例えば平仮名だけではなくてカタカナも読めるとか、「一」とか「二」などのいくつかの漢字が読めそうな生徒は容赦なく頭をぶん殴って忘れさせるのが「教育」の真髄であります。

これは別に冗談ではなく、「懇談会」では「携帯電話の機能を「通話と居場所確認に限定する」案」を出そうとしているのですから、まずは生活に密着した携帯電話から「文字」を追放しようという意欲に満ちあふれています。「教育」の「再生」は国民の非識字化の方向で進められると考えうる十分な証拠があるといっていいでしょう。ちなみに読み書きが不自由な「教育再生懇談会」のメンバーは

赤田英博  社団法人日本PTA全国協議会会長
安西祐一郎 慶応義塾長
池田守男   株式会社資生堂相談役
小川正人   放送大学教授
木場弘子  キャスター、千葉大学特命教授
篠原文也   ジャーナリスト
菅原眞弓   東京都立川市立第九小学校教諭
田村哲夫  学校法人渋谷教育学園理事長
野依良治   独立行政法人理化学研究所理事長
若月秀夫   東京都品川区教育委員会教育長

のみなさん。名前の漢字が一つだけ多いのに敬意を表して安西さんが座長で、あとはみんな四文字の似たり寄ったりですが、「教育再生会議」の座長としてノーベル賞の権威を地に落とした野依さんと、どうやら暇を持て余しているらしいキ印教徒の池田さんが「留任」の形です。PTAの赤田さんも入っていますが、お笑い番組の宣伝をしているのかどうかは不明です。

木場弘子さんはプロ野球選手と結婚した元女子アナ。上手く立ち回っているようです。篠原文也さんは元日経でテレビ東京解説委員。「永田町周辺居住者」の立場から、つまり要するに身内びいきの「政治ウオッチ」をしている心強い味方です。そして田村哲夫さんは「アメリカの反知性主義」の研究成果を日本で生かそうという実践的な学校経営者です。

あっちでは文字が26しかないのに読めないとか書けないとかいう人がいっぱいいますが、こっちは平仮名だけでその倍もあるんですから楽勝です。しかもそのうえ、日本への留学生を増やして無知と文盲を輸出して相手国の国力を衰微させようという「反知性化戦争」を企んでいるのですから遠大な計画であります。もっとも留学生はレベルの高い大学がある国に行きたがるものですから、無理にでも連れてこなければなりませんが、その点日本には北朝鮮に「留学」して来た人がいますから拉致の技術も万全です。


posted by 珍風 at 21:28| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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