2009年01月09日

先ずは「恐怖」を分け合おう、話しはそれから

春闘:御手洗会長、ベア困難を強調 雇用安定へ努力−−労使フォーラム

 09年春闘に向けて労使代表らが議論する日本経団連の「労使フォーラム」が8日、東京都内のホテルで始まった。基調講演した御手洗冨士夫会長は、連合がベースアップ(ベア)を求めていることに対し「今年の労使交渉は極めて厳しいものになる」と述べ、ベアは困難との認識を改めて強調した。
 御手洗氏は「世界経済の回復に相当の期間を要する」と強い危機感を表明したうえで、「企業内労使関係の真価が問われている。(労使が)一丸となって難局打開に向けて挑戦すれば道は開ける」と、労働時間を短縮し雇用を確保する「ワークシェアリング」も選択肢として検討する意向を示した。
 また、深刻化する雇用情勢に関連して「(経営者は)雇用の安定に最大限の努力を注いでほしい」と、安易な採用内定取り消しなどを避けるよう求めた。フォーラムは9日までで、連合幹部や企業の労務担当役員らが講演する。【谷川貴史】

2009年1月8日 毎日新聞


春闘にあたってまずは便所虫、下らないゴミをまき散らして世の中にイタズラに無駄な議論を巻き起こすことにしました。一部マスゴミは例によってこれを歓迎し、なかには橋下知事による完全な誤解に基づく言及を援用する様子もあるようです。

まあ確かにワークシェアリングも別に悪くはないのですが、それには幾つかの条件が整備されていることが必要です。特に賃下げを伴う場合は賃金体系の変更が必要ですが、ジョブシェアリングによって業務を複数の労働者で分け合うということになると同じ仕事をして報酬が違うわけにはいきませんから、同一労働同一賃金となる道理です。また、完全に正規雇用にした上での話しであるのであればともかく、非正規あるいは流動的な労働を念頭に置く場合には、これを企業間あるいは産業間、雇用形態間に横断的に適用しなければなりません。

実際にワークシェアリングが雇用創出効果を発揮するためには、時間外労働の問題も障害となっています。一定程度の残業手当がなければマトモな生活が成り立たないような給与体系をまず改めなければなりません。これは場合によっては実質的に賃上げとなる可能性もあります。しかしさらに障害となっているのは「サービス残業」の存在でしょう。これは10の賃金で14の仕事をさせる仕組みで、本当は15支払わなければならないところを誤摩化しているんですが、これをシェアすると2人に7ずつ払わなければならなくなります。

おそらく便所虫が考えているのは、このときに2人に7ずつの仕事をさせて給料は5ずつ払う、ということであると思われます。どさくさまぎれの不当な賃下げに他なりませんが、産業横断的な同一労働同一賃金の原則によってこれは防止されあす。ところが便所虫は「同一価値労働・同一賃金や産業横断的な賃金という議論にはくみしない」と明言していますから、これはワークシェアリングについて真剣に考えた上で言っていることではなく、単にその効果としての賃下げだけを狙った発言であると断言出来ます。便所虫のアタマの中では「ワークシェアリング=賃下げ」であって、これは「リストラ=解雇」に匹敵する誤解です。英語が不得意なのは仕方ありませんが、これでは橋下と同レベルかそれ以下です。

まあ、橋下なんぞより更に悪辣であるとか、やっぱり橋下のアタマは悪かったとか、こんなことで引き合いに出される橋下も可哀想ですが、あれは多分ワザと「ワークシェアリング」という言葉を意味もわからず使ってみせているんですが、しかしあまりバカにも出来ません。橋下の虫並みかそれ以下のアタマの中では「ワークシェアリング=非正規雇用の拡大」ということになっているようなんで。それぞれにワークシェアリング似よる効果の一半ではあり得ますが、資本側が美味しいとこだけ取ろうとしている現在のワークシェアリング議論には一顧だにする価値もありません。

ついでに賃下げをしても大丈夫な条件というものもありまして、年功を排して同一労働同一賃金にした場合にある程度の年齢の労働者は困るわけですが、何に困るかというと餓鬼の「中高等教育費」、家賃にしろローンにしろ「住宅費」、親の介護を含む「医療費」というあたりでしょう。これらは公費によって相当程度個人の負担を軽減あるいはなくすことが出来ますし、出来なければ賃下げはむしろ企業にとっても経営環境の更なる悪化につながります。しかし賃下げをした場合には個人所得税の税収は減少しますし、個人消費の低下による消費税収入の減少を増税で補うのにも限度がありますんで、企業の税負担を上げないといけないのね。これもワークシェアリングを実施しようとする時に満たされなければならない条件のひとつでしょう。

便所虫がどうでもいい無駄話をしている間にも、ビンボー人には「餓死か過労死か」という厳しい現実が迫っているわけですが、こういう状況から労働運動が活性化することが重要でしょう。便所虫の発言をみる限り、労働側が一定の力を持つことは、仮にワークシェアリングを成功させようとするならばその場合には絶対に欠かせない条件となるでしょう。なあ便所虫、ワークシェアリングはそんな甘いもんやおまへんのや。もっと真面目にやれ。

その意味では「てつしマン」やどっかの市議会議員など、自民党員を中心とした「派遣村」に対する誹謗中傷の類いは連中の怯えを素直に表現したものとして評価出来ます。みんな彼らを批判するようですが、不安にかられた連中が恐怖のあまりガタガタ言うのを眺めるのもまた一興です。ビンボー人だって「不安」だし、ジタバタするし、この10何年というもの景気の善し悪しとは関係なくいつクビになるかわからなかったし、連中はそんなビンボー人をみてほくそ笑み、それを利用してきたのではなかったか。彼らの「危惧」を杞憂に終わらせてはなりません。人様の期待には応えましょう。


posted by 珍風 at 11:40| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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