2009年02月28日

時空を超越し宇宙にはばたくコンプライアンス

中川前財務相:本会議採決「ドクターストップ」で欠席

 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)終了後の「もうろう会見」で辞任した中川昭一前財務・金融担当相は27日、09年度予算案の衆院本会議採決を欠席した。同氏の事務所によると、「医師の許可が出なかったため」といい、政府高官も「本人は出席を望んでいたが、ドクターストップになった」と説明した。
 中川氏は17日の辞任表明後、公式の場に姿を見せていない。同予算案作成時の担当閣僚だったため、衆院本会議に出席するかどうか注目されていた。【坂口裕彦】

2009年2月27日 毎日新聞


アル中が辞任した後人前に出てこないようです。まあ例によって飲んだくれていると見るのが自然ですが、お酒を沢山飲む人は抑鬱傾向があるともいいますから、気分が酩酊転じて低迷してしまっている可能性もあります。謎の「自殺」を遂げたお父さんのこともありますので心配する人もいるでしょう。

アル中は「ハメられた」というウワサもありますし、「ハメた」という話しもありますが、「ドクターストップ」とかいうのが本当であるとすれば相当に苛烈な「ハメ」に引っかかったことになります。それほどキツく「ハメ」る必要があったのかどうか、そもそも「キツ」いモノだったのかどうか、そのうち読売新聞に女性の「体験手記」めいた書き物が掲載されるかも知れませんから、あまり期待せずに待っていることにしましょう。

ともあれハメ女トモコはともかく、今頃どっかでハメられた男の悲哀を肴に一杯を傾けているであろう中川さんも、ようやく自分が「ハメた」相手の気持ちがわかるようになったのかも知れません。

「番組に政治介入」告発のNHK職員、近く退職

 従軍慰安婦を取り上げたNHK教育テレビの番組が01年の放送直前に改変された問題で、「政治介入があった」と05年に記者会見し内部告発した長井暁・放送文化研究所主任研究員(46)が、近くNHKを退職することが明らかになった。この番組の担当デスクだった長井氏は06年、番組制作局チーフプロデューサーから異動し制作現場を離れていた。関係者によると、すでに辞表を提出、退職理由は家庭の事情という。

2009年2月13日 asahi.com


あの時はバカ殿ことハライタの安倍さんが、「圧力」をかけたことを否定しつつ「圧力」をかけた理由を説明するというパラドキシカルなパフォーマンスを見せてお茶の間の爆笑を誘っていた一方、アル中の方は放送後の2月2日になってから「公平で客観的な番組にするように、それができないならやめてしまえ」などと時空を超越した発言をしたことが明らかになったのが話題を呼んだものです。

3日も前にやってしまったことを「やめてしまえ」は無理難題も甚だしいというものですが、アル中の単なる勘違いであるならば、これは例によって酒の影響だ、で済むかも知れません。しかし2月2日の発言が1月29日の放送に影響を与えたというのが現在の日本の公式見解になっているもんですから、深刻な経済危機に直面してタイムマシンの開発に活路を見出そうという人々が日本の技術力に熱い視線を注いでいるというのも極めて当然なことであります。

この件は何故かNHKと朝日新聞の対立の話題にすり替えられ、裁判ではNHKエンタープライズ21とVAWWーNETジャパンとの「期待権」とやらをめぐる争いになってしまった挙げ句、かの有名なる横尾和子さんによって完敗を喫するという結果に終わったようです。例によって闇から闇、公式には「なかった」ことであるかも知れませんが、受信料の授受などの非公式の現場では活きのいいネタです。

NHKとしては問題になっている番組のデスクであり内部告発を行った長井さんに対して、まあ、そこらへんの企業が普通にやるようなことをやったわけです。要するに閑職に追いやって退職に追い込んだわけです。このたび目出たく退職することになったというわけで、その退職日というのが実は今日です。

通常「退職届」とか、ブラック企業ではあえて「退職願」という書式になっていることも多いのですが、書面による退職に意思表示は退職日の30日以上前に行われていると考えられますから、長井さんの退職が決まったのは1月の末のことでしょう。そのことが明らかになったのが10日から2週間後、つまり法律上退職意思表示が2週間前とされている、その時点です。この件に関して因縁のある朝日新聞は直ちに報道しました。しかしこれが2月13日で、これはアル中がやらかすほんの前日です。

他の報道機関が長井さんの退職を報じたのは19日。アル中の「失脚」が確定してから、それに絡めるような形で公にされたものです。報道各社はNHKの番組改編のことを決して忘れてはいません。それどころかバカ殿やアル中の顔を見る度にその事を思い出しているのであり、僕たちの前から永遠に姿を消すアル中に餞として投げつけられたのが長井さんの退職だったのです。

ちなみにNHKはよりにもよって「家庭の事情」などと、トニー谷のようにフザケタことをヌカしていますから、今後誰かがNHKに銃弾を送付したり、職員の誰かを誘拐しても『暮らしの手帖』なら許してくれるかも知れません。一部にはNHKに対して報道機関としてのあり方を問うような意見も見受けられますが、それほど期待するなんて、もしかして未だに受信料などを払っているんでしょうか?僕なんか自慢じゃありませんがオリンパスのカメラ持ってませんよ。

不当配転で救済申し立てへ 内部告発のオリンパス社員

 大手精密機器メーカー「オリンパス」(東京)の男性社員が、社内のコンプライアンス(法令順守)通報窓口に上司に関する告発をし、不当に配置転換されたなどとして、近く東京弁護士会に人権救済を申し立てることが27日分かった。

 精密検査システムの販売を担当していた浜田正晴さん(48)=東京都=。浜田さんによると、同社の通報窓口責任者は、告発をした浜田さんの名前やメールを、告発対象の上司や人事部に伝えていたという。浜田さんはオリンパスと上司に異動の取り消しなどを求め東京地裁に提訴、係争中。

 浜田さんは2007年4月、システム受注を有利に進めるため、上司が取引先の機密情報を知る社員を引き抜こうとしているのを知った。不正競争防止法違反(営業秘密の侵害)になる可能性があると考え、同年6月に通報、これを受けて同社は取引先に謝罪した。

 浜田さんはその後、この上司が管轄する別の部署に配置転換され、労働協約上、長期病欠者以外には適用されない人事評価を受けているという。

 浜田さんは「告発は社内規定に基づき取引先や会社のためにした。対応を許せない」としている。

2009年2月27日 共同


この件についてNHKがどのツラ下げて報じたものであるか、残念ながら僕は知らないのですが、一種の見物ではないかと思われます。それからこういう場合に通報者の「動機」とか上司との関係とかに関する言及は全く無効です。でっちあげじゃないんですから、いかなる動機であれ法令違反を発見された方に問題があります。オリンパスとしてはこの告発に対して、告発対象である上司に告発者を通知した上で同じ上司の下で冷遇しています。待遇を落とすのは会社の役割ですが、いじめるのは上司の役割です。内部告発者に対する対応について、社内では明確な役割分担によって責任の所在を明らかにするようにつとめているようです。

オリンパスというのは小さな腐れカメラを他人の口に押し込んだりもするようですが、あろうことかあるまいことか宇宙飛行士の若田光一さんにズイコーレンズをつけた「Eー3A」だか「E3」だかを持たせて宇宙から地球を撮影させようとしているようです。そんなことをされて地球がオリンパスの悪影響を受けては大変ですから、若田さんとしては手が滑った振りをして「E3」をそこらの軍事衛星めがけて放り投げてもらうのが良いのですが、それも上手くいかないことがあるでしょう。少なくとも僕んちの上を通る時には教えてもらいたいものです。隠れますんで。
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2009年02月26日

今日最後の曲は『誰も寝てはならぬ』、では皆さんおやすみなさい

世間では「雌雄を決する」なんて言うわけです。オスとメスを決めるんだそうですが、まあ、勘違いもあるかも知れませんが、だいたいの人は自分がオスだかメスだかあらかじめ決めた上で、イロイロと行動をしているものと、僕などは考えております。とはいえ、僕などの狭い見聞から、所謂「雌雄を決する」ような問題について多くを語ろうというわけではありません。

しかしながら、そのくらいのことはやはり自分で決めてもらいたいものだとは思います。自分でそういっている分には僕としては文句をいう気はありません。とはいうものの、男の人、だと僕は思っているのですが、もしかすると違うのかもしれないので注意深くあらねばならないと自戒しておるところですが、まあ、一応、竹原信一さんは、「男」だと思っていていいのかどうか、僕は見かけに騙されているのではないか、もっと本質を見るべきではないのか、などとイタズラに反省を深めてしまいそうなブログなんかもあるんでした。

まず最初に、タイトルでの“男”呼ばわりをお許しいただきたい。
ネットで知った竹原信一という人物。


どうですか。堂々たるもんです。竹原さんを「男」と呼ぶには「許し」が必要なんです。許してもらっていない人は竹原さんを「女」と呼ばなければならないのです。これは『竹原信一という男』というブログの「このブログについて」という箇所からの引用ですが、このブログの主は、特に「許し」を得ているようですから竹原さんを「男」と呼んでも構わないようです。

竹原さんというのはいわずと知れた鹿児島県は阿久根市の市長さんですが、その人のセクシャリティがこのように不用意な断定を許さないものである点についてどれだけの人が知っているでしょうか。自慢じゃありませんが僕はもう知ってしまったので、竹原さんの「雌雄」について不心得な記述はしないようにしようと思います。しかし有用な知識は共有しなければならず、無用な知識は共有されていることを前提とします。分らないことは本人に聞くのが早道であったりします。実際、『竹原信一という男』というブログにしても、これは竹原さん自身から紹介していただいたようなものなのです。

竹原さんのブログは『阿久根時事報』という、曖昧なセクシャリティを生きる人にしては平凡すぎるようなタイトルですが、そういうこというのも「偏見」です。竹原さんが相手に応じて「男」であったり「女」であったりするのと、彼(女)の職業とは全く関係がありあせんん。市長なんですから、自分のブログのタイトルが『阿久根時事報』であることには、とくに不自然なところなどありませんし、「不自然」とか「自然」という不用意な物言いこそ問題とされるべきなのです。

で、その問題は後でじっくりやるとして、竹原さんのブログには「お気に入り」という欄がありまして、竹原さんの非決定的なセクシャリティのあり方についても、この「お気に入り」からリンクされるようになっているのです。ちなみにその一覧、

諸野脇正の闘う哲学
竹原信一という男
山田勝のいきいき日記
阿久根のみどころ
デーヴィッド・アイク
アンチ・ロスチャイルド
オルタナティブ通信
リチャード・コシミズ
太田龍の時事寸評
きっこの日記

最初の3個は竹原さんの「ファン」であり、「ファン」である以上「ファン」でしかないので、これは仕方が無いのですが、大人気の『きっこの日記』なんかに混じって紹介される『デーヴィッド・アイク』や『太田龍の時事寸評』は、なかなかどうして、どうしたもんだか、香ばしいものであります。普通に考えれば奇想天外、というか、少なくとも真面目な席で出て来る名前ではありません。

この領域について書こうとすると長くなるようですので、今日はそいういうことはしませんが、まことに「お気に入り」恐るべしであります。下手に「お気に入り」を公開すると大変です。竹原さんなどは、こう言ってはナンですが、すでに相当「大変」な部類に入っていると思われても仕方が無いでしょう。というのも、竹原さんのブログにおける竹原さん自身のエントリがもう「大変」なことになっているからなんですが。たとえばこんなのがあって、

2009/02/25 (水) メールの紹介 職員給与などについて

社員200名を抱える企業の取締役経理部長をしています。市は違いますがやはり、うちの市職員も同じくらいもらっているんだろうと思うとやはり日の丸親方、羨ましく感じます。私の給与は月30万 年収で360万です。 ボーナスもないしもちろん残業 休日出勤手当てもありません。ちなみに私は41歳です。40歳課長の給与が月25万で残業等がつくので330万くらいになります。30歳平社員の給与が月16万 残業等たして 年収で200万ちょっと位です。 女子事務員については 月13万 です。 大卒初任給13万8千円  高卒初任給13万5千円です。退職金は40年勤め上げて上限250万で打ち止めです。市役所とは一桁違いますね。 ご存知かと思いますが そのくらいが一般企業の現状なのではないでしょうか?市は違えども情報公開ありがとうございました。 


------引用終わり-----
 

これが世の中の現実だ。職員は目を覚ましてもらいたい。


さすがは竹原さんです。たったこれだけのことで問題山積です。先ず何よりも「メール」の出所が気になる人も多いでしょう。しかし「メール」の出所を詮索するよりも、「日の丸親方」とかいう人の顔を一度は見てみたい、というのも人情であります。「親方日の丸」の人はオリックスを始めとして沢山いると思いますが、「日の丸親方」という人はいまだかつて世間にその素顔を現したことは無いものと思われます。

もしかすると、「日の丸親方」なる人物はこの「メール」主の妄想の産物であるのかも知れません、それというのも、この「メール」主の境遇が、あらぬ妄想をいだくようになっても仕方が無い、と言ってもいい程の、まあ気の毒、というか自己責任、というか、立場によってそれぞれ言い表し方は違うと思いますが、一言でいうと「悲惨」としか言いようの無いものであるからなのです。

この人は「社員200名を抱える企業の取締役経理部長」なのに「給与は月30万 年収で360万」なんだそうです。企業において「経理部長」、しかも「取締役」となれば、いくらなんでもかなり重要な立場であります。なによりもその「企業」のオーナーにとって重要な立場です。そういう場合、どんな「企業」であっても、そういう立場の人間はそれなりの待遇をするものです。それはその人間が「バカなこと」をしでかさないように、そうするのです。

「バカなこと」とはどのようなことであるか、ということを考える間もなく、この人は既にやってしまっています。この人は「企業」の待遇を、ほぼ余すところなく暴露しています。30歳ポイントで「給与」が「月16万」、年収「200万ちょっと」だそうです。これはひいき目に見ても「優遇」とはいい難い状況です。それは良いのですが、市長がこの「代表取締役経理部長」の「メール」を引用する以上は、その裏が取れていなければならず、場合によってはそれを公表する必要も出て来るかも知れません。ところで自社の待遇の悪さを天下に公表して平気な「企業」があるでしょうか。

自社の待遇が「民間の給料が安い例」として紹介されることは、その「企業」にとって有利なことではありません。したがってこれに「裏」があるとすれば、このような「メール」を公表されることは「企業」にとって損害であり、そのような「メール」を送った「取締役経理部長」の責任は甚大であります。少なくとも現時点で、竹原さんのこのエントリに関して削除を求めるはずであると思われますが、1日たってもそのような動きはないようです。

実はこの「メール」には他にもちょっと気になる点があります。「40歳課長」に「残業等」がついています。「課長」が「管理監督者」に当たらないことがあるのは勿論ですが、「課長」の「管理監督者性」を認めていないところが、「取締役経理部長」の待遇のレベルと比較すると、不自然です。

しかしこれはまあ、「勘」というか、いいかげんな話しなんですが、そういえば「取締役経理部長」さんもいい加減です。この人のいう「給与」というのが所定内賃金であることは「残業等」を別に考えているらしいことからなんとなく理解出来ますが、これが給与総支給額のことなのか、手取りのことなのかよく分かりません。もっとも「取締役経理部長」という立場からいえば、従業員の手取りがいくらであるかということはほとんど意識されません。しかしそのかわり給与総支給額もあまり意識されないのです。竹原さんも「人件費として更に退職手当や共済年金などのための支出が加わる」と言っているとおり、給料以外の法定福利費なども「人件費」として意識されるのが普通です。

41歳にもなってそういうことも分らないようでは社長に怒られっぱなしでしょうが、考えてみれば41歳で取締役部長というのも、いくら中小企業だといっても珍しいのではないでしょうか。この「企業」の規模が「社員200人」ということであれば、まずそのようなことは考えられません。といっても世の中にはそういう企業がないわけではありません。経験のある経理担当者が離れていくような会社がそれです。もちろん離れていっても、取締役として経理を任せるということであれば人の都合はつくものですが、誰も来てくれなくなると、去年まで「40歳課長」だった人がやむなくその席に着いてしまったりします。

そのような会社の経営者は「人の言うことに耳を傾けない」とか「オカルトに凝る」という傾向をもっていることが多いようですが、どういうワケだかこれが竹原さんにそのまま当てはまるようです。僕は「扶養手当」「住居手当」「通勤手当」「児童手当」まで公開すると個人を特定することが出来ると思ったんですが、やはりそのことで竹原さんに注意した人もいるようです。しかし竹原さんは「公開されるのが嫌なら公務員にならなければいい」と言ったそうです。

多分注意した人は個人情報の保護の観点から言ったんでしょう。それは当然ですが、このタイプの人にそういう話しは通じません。いや、法的にマズいことになる、ということなのでそこら辺を細かく表示しないようにしたんでしょうけど、いくら公務員だって人に知られたくないことがある、なんてことは何回死んだって金輪際理解出来ないでしょう。てゆうか、職員各人の諸手当まで含めた明細を公表するに際して、阿久根市の総務課では「市個人情報保護条例に抵触する可能性がある」として抵抗したようなのです。しかし竹原さんの「強い指示」によって「やむなく」公表するに至ったそうです。

そして現在では個人を特定可能とする諸手当についてはその細目の公表を控えています。つまり竹原さんは自分の部下の言うことを信じないで「識者」か何かの言うことを信じるようです。そればかりか、負け惜しみだか何だか知りませんが、表示の変更について「公益を第一に考えており、職員のプライバシーを守ることが理由ではない」と言ってしまったようです。あくまで自分は正しい、というのは別に構わないかも知れませんが、部下を守ろうという身振りが一切ありません。

世の中にこういうタイプの人は意外に多いようで、大きな会社だと上司がこんな人で部下が苦しむ、小さな会社だとどうなるかは「41歳取締役経理部長」さんがよくご存知です。しかし幸いにして41歳部長さんは阿久根市民ではないようですが、阿久根市では市長がその手の人物であるということのようです。もちろん、「41歳取締役経理部長」さんは阿久根市に住んでいないとのことですが、そのことは彼が取締役を務める会社が阿久根市にある可能性を排除するものではありません。ちなみに、この手の人物に限って「自分の言うことに常にYesマンの人間なんてお断り!」と公言していますが、自分の身の回りは「Yesマン」で固めている、「それが世の中の現実」です。「目を覚ましてもらいたい」、っていう寝言を言う人もたちが悪い。
posted by 珍風 at 23:22| Comment(2) | TrackBack(7) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月24日

みっともないからおよしなさい

阿久根市職員268人分の給与、市長がHPに公開

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)が、市のホームページ(HP)に2007年度当時の市長、教育長ら幹部を含む職員計268人の年収、給料、14項目の手当の明細を1円単位で公開していることが23日、わかった。
 多くの自治体が職員給与の水準をHPで公表しているが、平均額などの公表が一般的だ。名前などは伏せられているが、懐具合を公表された職員からは「そこまでやるか」との声も出ている。
 市HPの市政情報の欄に消防を除く全職員の給与を表組みで掲載。年間の給料に加え、扶養、地域、住居、児童、期末、勤勉など14項目の手当が記載され、正確な年収が明らかになっている。いずれも1円単位で給与総額が多い順に番号を振って公開。名前はないが、医師、市長、副市長、教育長は役職を記載している。
 このうち職員で最も高いのは医師、市長に次いで3番目で、給料543万8400円、扶養手当37万2000円、住居手当32万4000円、時間外手当55万6284円などとなっており、年収は総額909万1695円。
 公開について、竹原市長は自身のブログ(日記形式のHP)で「19年度職員給与、手当明細も公開しました」と紹介し、市HPの該当サイトにつながるようリンクを張っている。そのうえで、「年収700万円以上の職員が54パーセント、大企業の部長以上の給料を受け取る人間が過半数にもなる組織が阿久根市民の上に君臨している」「職責や能力と給料の関係もデタラメとしか言いようがない」などと職員批判を展開している。
 竹原市長は読売新聞の取材に「市民から職員給与や退職金のことを知りたいと要望があったため掲載した。税金の使い道の話だから公開して当然。市は年間20億円の税収しかないのに多額の人件費を使っていることに市民がどう感じるかということだ」と話した。
 これに対し、ある職員は「自分の年収も載せられている。正直気分が悪い。出直し市議選に向けた選挙戦略としか思えず、『そこまでやるか』と開いた口がふさがらない」と憤りをあらわにした。別の職員は「阿久根市が他の自治体に比べて高いわけではないのに……」と話していた。

2009年2月24日  読売新聞


これがその表ですが
http://www.city.akune.kagoshima.jp/sisei/syokuin.pdf
竹原さんによると最近では大企業の部長の年収は700万円なんだそうです。多くの人の実感とはかけ離れているかも知れませんが、「多くの人」の大半は大企業に勤めてもいませんし部長以上のクラスでもありません。しかし20年くらい前の中小企業(商社)の部長の年収は800万以上でした。15年くらい前に別の中小企業(流通)の課長でも750万くらいだったのですが、僕が5年くらい前に中小企業の課長だった頃には600万もいかないという話しもありますから、大企業とか中小企業とか言っても色々あるわけです。もしかすると「名ばかり部長」というのもいるのかも知れません。

ところで竹原さんは全職員の給与明細を公開してしまったのですが、これは職員間に要らざる軋轢をうむものとなるでしょう。その程度の数の組織だと、「職員氏名」の欄が空白になっていても、誰がどの辺だかだいたい分ってしまうものです。

最も知られたくない個人データは、男性が“年収”、女性が“住所”−日本RSAが発表

 日本アール・エス・エー(株)は、コンピューター上のセキュリティーに対する会社員の意識調査結果をまとめた。

 それによると、もっとも知られたくない個人データは、男性では“年収、資産や負債”が全体の56.6%を占め1位、女性では“住所や氏名”が全体の37.1%を占め1位となった。また、“あなたの住所や年齢、趣味、能力といった個人データに値段をつけるとしたらいくらか”の問いには、男性では“100万円〜1000万円”、女性では“1万円〜10万円”という回答が最も多かった。個人データの外部流出については、年齢が高くなるにつれて“流出している”と感じる人が多い。

 また、企業内情報の漏洩については、注意を払っていない人が全体の40.6%にのぼっている。なかでも営業部門に勤める人では54.6%が“注意をしていない”と回答しており、最もセキュリティー意識が低い。

 調査結果の詳細は、同社ホームページで公開されている。

 また同社は、セキュリティー関連の情報を提供するメールマガジン“セキュリティ・ニュース”を18日から隔週で配信する。暗号技術や最新技術動向についての解説、新製品/サービス情報を電子メールで配信するもので、購読料は無料。
(報道局 桑本美鈴)

1998年12月16日 ASCII24


ちょっと古い話しだけど、今でもそんなに変わりはしないでしょう。年収300万の人が年収700万に上がれば当面は文句を言わないと思いますが、同じ組織の中で年収がほぼ同レベルの人たちの間ではであればその中で多い少ないということが気になるでしょう。しかしこの表はあくまで諸手当込みの年収順に並んでおりまして、「扶養手当」「住居手当」「通勤手当」「児童手当」まで公開されています。これらの情報は個人を特定する助けになるでしょう。阿久根市職員諸君は「給料」の欄に注目して自分に近い人を見れば誰のことだかだいたいわかると思います。そこで自分よりあいつの方が給料が高いのはどうしたわけなのか、家族みんなで疑心暗鬼に陥るのも一興です。

ましてや竹原さんは「職責や能力と給料の関係もデタラメ」などと書いてしまっていますから、組織内での収入の格差に正当な根拠が無いということも言ってしまっています。これではますますある職員が入庁時期や階級を同じくする他の職員との年収格差について不満を抱かずにはおれません。

民間の会社経営者はこのような形で個々の従業員の給料を、お互いに分るような形で公にしたりはしないものです。竹原さんは自衛隊上がりの土建屋だそうで、「経営という観点から見れば」などというワリには経営者としてのセンスは全然ないみたいです。竹原さんのブログによれば要するに「給与と手当だけで17億3千万円、市の人件費として更に退職手当や共済年金などのための支出が加わる。 阿久根市の税収はわずか20億円。今後は景気の悪化で税収は更に減るだろう。」というところが要点なんで、この比率をどう評価するかはともかくとして、つまりは総額が分れば良い話しなんです。

しかし総額だけ出すと、医師を除けば市長の給料が一番多いことは誰にでも想像がつきますから、市長の給料はいくらだとか、減らしゃいいだろうが、とか言われることが予想されます。竹原さんが職員全員の給与明細を公開したのは、自分自身への攻撃を避けるためであると考えられるでしょう。その代わりに個々の職員の年収に注目を集めて「民間より高い」とか言わせる一方で、市長自身の給料は実際の「大企業の部長」クラスでしかないことを示しているわけですね。

民間より高いから異常なのか、民間が低いのか、民家より低くて良いのか、という議論はともかくとして、組織の長が部下全員に迷惑をかけてまで自分の身を守る姿を見せるのが「選挙対策」になるとは、阿久根市というのはよほど変わった世態風俗をもった土地であるようです。無責任や不誠実な人柄が重んじられる土地であるようですし、温泉もあるし、やみくもに旅情をそそられたりもしますが、そんなニキビみたいなところに行って潰されてしまうのもイヤです。宮尾すすむさんは阿久根市の出身らしいので、ちょっくら出掛けていって「ああ日本の市長」をやってもらいたいな。
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2009年02月23日

Pirates...Dutch, you know?

海賊がジョニー・デップみたいに二枚目ぞろいの無政府主義者だったら腐女子のみなさんもそうでない人もいいんでしょうけど、実体はそんなにカッコいいもんでもないようです。

海賊船への射撃可能、外国船も保護…対策新法概要

 政府が3月上旬に国会に提出する予定の海賊対策の新たな法案「海賊行為への対処等に関する法案」(仮称)の概要が21日、明らかになった。

 海賊行為を制止するための船体射撃を可能にする規定を設け、現行の自衛隊法の海上警備行動よりも武器使用権限を拡大するほか、自衛隊派遣に関しては国会報告を義務づけるとした。
 海賊行為の定義は、国連海洋法条約を踏まえ、「私有の船舶や航空機の乗組員が私的目的のために行う不法な暴力、抑留、略奪」などとした。
 その上で、〈1〉海上警備行動では日本関係の船舶に限られる保護対象をすべての船舶に拡大〈2〉海賊対処は海上保安庁と自衛隊が担い、海保では著しく困難な場合は自衛隊が対処〈3〉海賊行為の抑止は自衛隊、逮捕などの取り締まりは海保が担当〈4〉武器使用は警察官職務執行法7条を準用〈5〉相手に危害を与える射撃の要件に海賊行為制止のための船体射撃を追加〈6〉自衛艦派遣の実施計画は国会に報告――することなどを盛り込んだ。
 罰則は、船を乗っ取り、人を死亡させた場合は死刑または無期懲役とする方向で調整中だ。
 武器使用基準は危害射撃の要件を拡大したことが特徴だ。
 武器使用が可能な場合を警職法7条に基づくとする点は海上警備行動と同じだが、同条は相手に危害を与えられる場合を正当防衛や緊急避難に限っている。海上警備行動の規定では、日本の領海ならば、海上保安庁法を準用し、正当防衛や緊急避難以外の危害射撃が可能だが、新法案が想定するアフリカ・ソマリア沖やマラッカ海峡近辺など領海外では適用されない。
 このため、危害射撃の要件を追加した。具体的には、民間船に海賊船が接近した場合、正当防衛に当たらない段階でも、停船命令に応じず、他に手段がなければ、船体を射撃でき、海賊行為を抑止できる。
 一方、自衛隊派遣に関する国会の関与を巡っては、議決を伴う国会承認を求める意見もあるが、海上警備行動でも国会報告が必要ない点を考慮した。
 政府は3月上旬に海上警備行動を発令し、ソマリア沖に海上自衛隊の護衛艦2隻を派遣するが、新法成立後は活動根拠を新法に切り替え、活動を切れ目なく続ける方針だ。

2009年2月22日 読売新聞


ちょっと前までは「海賊」といえばカリブ海、ではなくてマラッカ海峡あたりだったわけです。「シーレーン防衛」というのはそこんところのことを言っていたはずです。ところがそこらへん海域の海賊行為は近年近著な減少をみせているわけで、てゆうか海賊行為全般が減少傾向にあるわけですが、そのなかでもここんところ「ソマリア」沖の海賊だけは増えているようです。

「ソマリア」と一口に言うようですが、実のところ「ソマリア」とかいう国がアフリカの角のところにあって、その領土の沖合で海賊がいっぱい出て来る、と言い難いのが実情です。実際に、あの辺に「ソマリア」という国があるのか、といえば、これは「無い」としか言いようの無い状態であるようです。敢えて言えば、「ソマリア地域」みたいなもんが、近隣諸国の(暫定的な)国境線と海に囲まれる形で存在するのです。

その地域は現在貧困の極北にいます。仮に「ソマリア」という国が存在したとする場合、それは間違いなく「最貧国」のベスト5以内につける程の実力があります。とにかく「ソマリア」といえばビンボーの代名詞、というくらいに酷い状態です。そのくらい酷いかというと海賊行為が主要な産業、てゆうか外貨獲得手段になるくらいだといいます。それは実は漁業の代替物なのです。ソマリアの漁民は魚の代わりに人間をすなどることにしたようですが、何もキリストの教えに従ったわけではないそうです。

ソマリア政府の崩壊に乗じて沖合は違法な廃棄物処理場となっているばかりか、沿岸は外国の漁船に荒らされています。沿岸住民は放射性廃棄物や有害な化学物質に曝される一方でお魚が捕れないわけですが、ということはつまり毒の海で日本やアメリカやヨーロッパの船が魚を捕っていて、それをみんなが喰っている、てのは剣呑な気もします。いずれにしても漁民としては生活の手段が奪われるのでお魚ではなくて何か他のものを獲らなければならなくなるのは道理であります。それに連中は単に生活を守るために沿岸を自発的に警備しているだけなのです。政府から給料は出ていません。出ていれば身代金など取らずに廃棄物ごと船を沈めてしまえば良いところです。

グローバルな政治経済構造の中でしわ寄せを受けた人々が武装する点においてこれはいわゆる「テロ」に類似し、「犯罪」と見なされる行為をなす点においては、クビになって10円くらいしかもってない奴が近所のコンビニに強盗に行くのと似ています。海賊は武装闘争と犯罪の間のスペクトラムのどこかに位置するわけですが、幸いなことにその両端において行われる「自爆」的な行為とは遠ざかってはいるものの、「世界」の「軍事=警察」組織が正に敵とする丁度いい具合の標的です。実際、海賊船が浮かんでいるのは警察の領分と軍隊の領分の境界線なのです。海上保安庁が行けば「犯罪取締」、自衛隊が行けば「戦争」です。
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2009年02月21日

東京残虐検察

マスゴミとしては円滑にして効率的な取材のために取材源と親密に接触して「ごっくん」したりされたりすることもあるやに伺っておりまりますが、社会部の諸君は若干事情が異なるようです。社会面をにぎわす「事件」においては多くの場合、当事者と普段から親交とか情交を温めておくというわけにはいきません。何の報道価値も無いつまらない人間が、ある瞬間突如として何の前触れも無く「容疑者」となり「被害者」となってセレブの仲間に入ってくるのです。

ところがこれら新参のセレブたちは、マスゴミの取材を避けているように見えます。てゆうか彼等は彼等なりに、別口のインタビューを受けるのに精一杯の状況なのです。そこでマスゴミとしては拘束されていない方のセレブにその興味を向けることになります。しかし彼等は感情的に極めて敏感になっており、出来れば取材など受けたくないというのが本当のところです。何といっても彼等は事件の「被害者」なんですから。

そこでマスゴミとしては彼等がインタビューを受けやすいように、進んで感情のはけ口となり、彼等の述べるところをやさしく導き、そしてことあるごとにご機嫌を取ることが大変に重要です。例えばこのようなところでも細かい配慮が必要なのです。

2月19日付 よみうり寸評

 被害者の母親は失望をあらわにして顔をそむけた。他の遺族はうなだれ顔を手で覆った。「死刑は重すぎる」として無期懲役の判決を言い渡した法廷のこと◆何の落ち度もない23歳の娘を殺害された遺族に「死刑は重すぎる」の言葉はどう響いただろうか。「人一人殺しておいて、重すぎる? それはないだろう」の思いが痛いほどよく分かる◆昨年4月、東京・江東区のマンションの自室で2部屋隣に住む会社員の女性を殺害、遺体を切り刻んで捨てた男に対する判決だ◆被害者が1人の殺人には無期懲役の先例が多い。連続4人射殺の永山則夫事件で最高裁が示した死刑適用基準がその後の判決をリードしてきたからだ◆この基準には被害者の数もあれば、遺族の被害感情も残虐性もある。これまでは被害者の数がとりわけ重視されてきたようだ。今回もそれを踏襲した色が濃い◆「残虐かつ冷酷で、戦慄(せんりつ)すら覚える」と断じながら無期懲役にした。5月からの裁判員裁判ならどう展開するか。裁判員には重いテーマだ。

2009年2月19日 読売新聞


「何の落ち度もない」とか「痛いほどよく分かる」などといった気の利かない常套句の使用は、真面目な雰囲気を醸し出すのに効果的です。もっとも内容的にはあまり真面目ではありません。いわゆる「永山基準」がどうしたとかこうしたとかいうのがお決まりのパタンです。「これまでは被害者の数がとりわけ重視されてきたようだ。今回もそれを踏襲した色が濃い」というわけですが、これは真面目に判決を読んでいない人でなければ書けない文章でしょう。いくら何でも「被害者の数」くらい数えられるわけですが、やったはそこまでのようです。

なにも「永山基準」だって、多くの場合片手の指の数にも満たない「被害者の数」を数えて事足れりとしているわけではなく、永山さんの場合はヤクザの指だと片手一杯ですが、寸評先生のご指摘の通り「遺族の被害感情も残虐性もある」わけです。しかし「基準」はそれだけではありません。1983年に最高裁が示した基準において総合的に考慮されるべき要件の数は片手の指では足りません。状況によっては両手の指でも足りません。妖怪人間だと全然無理です。それは

1、犯行の性質
2、犯行の動機
3、犯行態様、特に殺害方法の執拗性、残虐性
4、結果の重大性、特に殺害された被害者の数
5、遺族の被害感情
6、社会的影響
7、犯人の年齢
8、前科
9、犯行後の情状

であり、数の「1」を数えるのに比べると若干高度なことをやっているようです。勿論これらの点についての評価は多分に主観的でありうるのであって、例えば「残虐性」などは、誰でも人を殺す以上は少なからず「残虐」なことをやっているわけですから、検察などは気軽に「類を見ない残虐性」だとか言うことが出来る一方、このような場合に特に取り上げるべき「残虐性」とはどのようなものであるのか、裁判官によって判断が分かれるところです。

とはいうものの、今回の裁判においては、寸評先生の指摘する2点、すなわち「残虐性」と「被害感情」が、検察側のチャームポイントと一致することは全くの偶然では片付けられない程の奇跡的なシンクロニシティーであると言って過言ではないでしょう。要するに先生、判決は真面目に読んでないくせに検察べったりのごっくんのぶっかけです。

星島さんの裁判は「残虐性」をめぐって行われた、というよりは実際の犯行をも凌駕するかのような「残虐演出」の実験だったのであり、同時にそれは「被害感情」を盛り上げるという点ではすでに「実用段階」に入っていたのです。

しかし実際には星島さんは「性奴隷」の人ですから、殺人にはあまり興味が無かったようで、犯行の様態も一突きで失血死させるという拍子抜けする程シンプルで残虐味に欠けるものであった一方では、前科がなく、公判においても否認せず自ら死刑判決を望む発言を行うなど情状の点から見ても死刑を回避するのはむしろ当然であり、あたかも今回の判決が被害者の数だけを考慮して書かれたかの如き寸評先生の評価は、判決も真面目に読んでいないし、「寸評」自体真面目に書いていないことを伺わせるものがあります。

もっとも寸評先生がどうせ隅っこのコラムだからといい加減に一杯やりながら書き飛ばしたのかどうかは分りません。てゆーかどこでも新聞社はコラムというものを重視しているわけで、とりわけ讀賣新聞はナベツネの気に入らない「寸評」は途中からでも差し替えるという程に重要視をしているところであります。したがって寸評先生がいかに不真面目で百万人(もっとだ)の失業者の発生に「残虐かつ冷酷で戦慄すら覚え」ない程の脳死状態であっても、それは彼が住宅ローンとかいろいろクビになっては困る事情があるものと考えてあげるのが適当であります。

それよりも問題は「失望をあらわにして顔をそむけた」り、「うなだれ顔を手で覆った」という落ち込みまくりの「遺族」の方です。彼等が落ち込んでしまうのは判決のせいではありません。最高裁レベルで「永山基準」を放棄したことはありませんから、この裁判においても「永山基準」が適用されることが当然予想されるところ、検察の演出に惑わされること無く双方の主張を吟味する時に、死刑判決が出る可能性はあまり高いものではなかったと思われるのですが、誰一人その点について遺族の注意を喚起した人はいなかったのです。

検察はスライドショーで遺族にショックを与えてしまった関係から、死刑を確約するようなことを言ってその場を納めた可能性があります。マスゴミも裁判を傍聴していながら、もっぱら検察側のラインに乗って「被害感情」を盛り上げようとしていたわけです。冷静に考えれば死刑判決が出ない可能性が存在したと考えられ、てゆうか死刑を回避すべきであるという考え方が示されるべきところ、そのような見解が示されることは無かったので、遺族としては当然に死刑判決を期待することになります。遺族はその気にさせられ、その気を利用されます。彼等は死刑要件たる「遺族感情」を分泌し、吸い取られる家畜だったのです。気がついちゃいけない。気がつくとツラくなる。まだあと2回あります。戦線離脱は許されないのです。
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2009年02月18日

行列のできる法廷ヘキサゴンU

始まる裁判員制度:「証人威迫」に厳しく 取り調べ録画、4月に本格実施−−最高検

 ◇基本方針
 最高検は17日、5月に始まる裁判員制度の下での捜査や公判の基本方針をまとめた。「裁判員に分かりやすく、迅速で、的確な立証が必要」と指摘した上で、公正な判断を確保するために裁判員や証人を脅す行為などに厳しく臨む姿勢を打ち出した。取り調べの一部を録画する試みについては、4月から本格実施する方針も示した。【坂本高志】

 最高検は06年3月に裁判員制度に向けた「試案」を公表しており、その後の取り組みや模擬裁判の分析などを踏まえて基本方針をまとめた。捜査・起訴▽公判前整理手続き▽公判−−の各場面で、検察官が留意すべき事項を列記している。
 基本方針の主なポイントは次の通り。
 《供述調書》
 法廷でのやり取りを審理の中心に置く裁判員制度でも、捜査段階の供述調書は重要な役割を果たす。必要に応じて容疑者とのQ&A方式の調書を作成するなど、裁判員が分かりやすいよう努力する。
 《取り調べの一部録画》
 容疑者が不当な取り調べを受けて自白したのではないことを効果的に裁判員に分かりやすく立証するために用いるが、取り調べの機能を害さないよう慎重さを要する。
 《公判》
 冒頭陳述や論告は品位あるものにしつつ、平易な日常用語で簡潔に取りまとめて行う。裁判員の理解を助けるため、現場の概略図や人間関係図などの「ビジュアル化」も活用。遺体写真などは、裁判員の心理的負担を考慮し、事前に告げた上で示すほか、遺族に配慮し、傍聴席から見えないように回覧するなど工夫する。
 《偽証や証人威迫など》
 裁判員が判断を誤らないよう、偽証、証拠隠滅、証人威迫などについては積極的に罪の成否を検討し、従来より厳格な姿勢で臨む。事件関係者から裁判員に働き掛けや威迫行為があれば警察と協力し厳正に対処する。
 《被害者参加制度》
 公判で検察官と被害者参加人に食い違いが生じないためにも、意思疎通に万全を期す。
 ◇取り調べ録画、「有用」と結論
 最高検は17日、06年8月から試行してきた取り調べの一部録画の検証結果をまとめた。裁判員制度の対象となる重大事件のうち容疑者が自白しているケースが対象で、自白理由を聞いたり調書の内容を確認する場面をDVDに録画している。
 昨年末までにDVDが法廷で上映され、裁判所の判断が示されたケースは15件。うち14件で被告の供述の任意性が認められたことから、「有利、不利を問わず、有用な証拠となり得る」と結論付けた。
 昨年4〜12月に一部録画を実施した1512件のうち、被告の供述内容が変化したケースは86件(約6%)あった。検察側からみて供述が後退したり、あいまいになるなどの変化が多く、否認に転じた例も3件あった。【安高晋】

2009年2月18日 毎日新聞


世の中何が立派だと言って大きな家に住んだりお金を沢山持っているのがエラいのではありません。住所不定無職の渡部さんが社会に貢献することかくのごとく大であります。「被害者」であろうが「証人」であろうが、要は検察側にとって有利な「事実」を述べる人ですから、それを邪魔するものに対しては最高検察庁として「従来より厳格な姿勢で臨む」ことにするのも当然です。

同様に「被害者参加制度」についても、これを検察の道具として明確に位置づけ、「公判で検察官と被害者参加人に食い違いが生じない」ように「意思疎通」をはかることになりました。「被害者」がみんながみんな「アスの会」の人々のような「良い」被害者であるとは限りませんから、事前によく脅かしておいて、おだをあげたり、検察より軽い量刑を言ったりしないように充分注意しなければなりません。

ちなみに、「一部録画」が行われた1512件のうち、法廷で上映されて裁判所の判断が示されたのが15件だそうで、1%にも満たないのでどうも何とも言い難いのですが、その15件のうち「任意性」が認められなかったのが1件あったそうです。あまり意味はありませんが、1件というのは15件に対して約6.7%です。また、「任意」であったはずの1512件のうち86件において供述内容が変化しています。これが5.7%くらいに当たりますから、検察が自信を持ってお送りした「映像作品」も5〜7%が役立たずのキズモノです。

録画しているのは自白したケースだけです。犯罪白書によると2007年の裁判員裁判対象事件は2436件、2008年は2300件くらいになりますか。そのうち9カ月分が1725件とすると、まあ200件くらいが自白してない事件ということになるでしょう。しかし自白していないケースにおいても、取調べの全課程を観ることが出来れば、裁判官としては心証を形成する助けになるのではないでしょうか。自白してないから検察の有利にはならないというのは早計で、検察は自分に都合の良いところだけ見せようとして、かえってその証拠価値を減殺しています。

もっとも裁判員制度においては、長期にわたる取調べの全課程を検証することが出来ないという事情もあります。これはむしろ取調べが長過ぎるのが問題なのですが、「迅速」に拘る、てゆうかそれを理由にしていい加減な裁判をやるのは考えものです。この点について最高裁判所が500回の模擬裁判を分析した結果が報告されています。なぜ模擬裁判を分析するのかというと、実際の裁判について最高裁が「問題があった」とか言えないもんですから。

始まる裁判員制度:審理短縮より真相重要 「模擬」500回分析、最高裁が指摘

 ◇有用証拠切り捨ても
 最高裁は、5月に始まる裁判員制度に向け全国で500回以上行われた模擬裁判を分析し、報告書を作成した。最高裁は国民の負担軽減のため「対象事件の9割が5日以内に終わる」と審理期間短縮に重点を置いた取り組みやPR活動を進めてきたが、報告書は「事案の真相解明は、審理期間の短縮以上に重要な課題」と指摘した。【北村和巳】
 ◇調書活用も柔軟に
 報告書は裁判員裁判の基本原則として、(1)裁判員が審理内容を理解し意見を述べられる(2)合理的期間内に審理を終え国民の負担を少なくする(3)刑事裁判の目的の真相解明、被告の権利保護−−を挙げた。(1)(2)への配慮の行き過ぎは(3)の軽視につながると指摘した。
 それを踏まえ、争点を絞り込む公判前整理手続きについて検討。「模擬裁判では証拠の総量を減らそうと、真相解明に有益な証拠まで切り捨てる例があった」と問題点を挙げ、「証拠点数を減らすことのみに力を注がず、真相解明に不可欠かで整理することが必要」とした。
 また、裁判員制度は証人や被告が法廷で直接話して立証することを原則とするが、事案により捜査段階での供述調書の活用も柔軟に考慮すべきだとした。
 ◇被害者質問適切に
 刑事裁判への被害者参加制度が裁判員に影響を及ぼす可能性も懸念されることから、全国各地で遺族役が参加した模擬裁判も行われた。報告書は「検察官が被害者参加人の質問事項を十分に検討し、相当性を適切に判断することが不可欠」と示した。被害者参加人の不相当な発言は検察官に注意してもらい、裁判官は手続きの意味を裁判員に説明することが必要と指摘した。
 ◇裁判員選任公平に
 裁判員の模擬選任手続きも240回以上行われた。
 選任手続きでは、裁判官が候補者を呼び出して質問し、不公平な裁判をする恐れがないか判断する。検察官や弁護士は裁判官を通じた質問を基に、各4人まで理由を示さず不選任とするよう求められる。
 報告書は、幅広い国民の感覚を反映させる制度の趣旨を踏まえ、「候補者が検察側、弁護側に有利かどうか見極める目的の質問や、人柄や能力を探るための質問は許されない」と明記し、必要最小限にとどめるべきだとした。

2009年1月26日 毎日新聞


早けりゃいいってもんじゃないそうです。特に「公判前整理手続」について上級審ではあまりにもあんまりなものについては手続き上の瑕疵として差し戻すような例もあり、それ自体の問題性を最高裁も認識しているところです。もっともこの手続は裁判員にも公開されずに行われますから、実際に行われている裁判において「真相解明に有益な証拠まで切り捨てる」ようなことがあるかどうかは、誰にも分らないようになっています。最高裁として言えることは、模擬裁判でこういうことがあったから、実際にもそのようなことがある可能性がある、ということだけです。つまり要するにそういうことは既に行われているわけです。

録画についてはここでは述べられていません。「疑わしい自白の録画」を用意するのが難しかったのかもしれませんし、自白をして録画があるにもかかわらず真犯人ではなかった、というような設定が避けられたのかも知れません。最高裁としては検察に真っ向から対立するような、そんないやがらせのような模擬裁判は行えないでしょう。

「被害者参加制度」については、最高裁の表現は穏便なものです。「相当性」というのがどういうことかよく分かりませんが、検察が「被害者」が勝手なことを言い出して「食い違い」を生じないように、自らの道具として思い通りに動いてもらうことに注意しているのに対して、最高裁では裁判員に及ぼす影響に留意して「不相当」なことを言う「被害者」は検察官に「注意」してもらう、としています。いかにも公平な立場から言っているようにも見えますが、結局は同じことでしょう。

検察も裁判所も「被害者」の言動に注意を払い、要するにあまり邪魔にならないように見張っています。「加害者」であるかもしれない被告人に比べてもあまり自由な立場ではありませんが、仕方ないでしょう。裁判は検察と被告人の間で行われているので、最初から「被害者」の立場なんかどこにもありません。そこをなんとか無理して検察官の隣に座らせてもらっているのですから、周りの人の言うことを良く聞いて、おとなしくしていることが肝心です。業務上過失致死で死刑だとか言ってると「注意」されたり別室で「意思疎通」を受けたりします。

それはともかくとして、「(1)裁判員が審理内容を理解し意見を述べられる(2)合理的期間内に審理を終え国民の負担を少なくする(3)刑事裁判の目的の真相解明、被告の権利保護」つーのが「基本原則」なんだそうですが、「(1)(2)への配慮の行き過ぎは(3)の軽視につながる」んだそうです。で、(1)と(2)は裁判員制度を成り立たせる条件であり、(3)というのは「刑事裁判の目的」だというんですから、裁判員制度は刑事裁判の目的と矛盾するものである、と最高裁が言っています。困ったことですが実際のところそのように言っています。最高検が「裁判員に分かりやすく、迅速」にやろうとすればする程、それは「刑事裁判の目的」とは相容れないということになってしまいます。

一部の検察官は「真相解明」よりも点数を上げることに血道を上げているのかも知れませんし、「アスの会」は被告人の血に飢えているのかも知れませんが、それ以外の大多数の人々にとって裁判員制度は無ければそれに越したことはないようなものです。しかし特に最高裁にとってそうであるようなのが何とも言えません。もう始まる前から「ヤダ」と言っているのと同じです。「でも、やるんだよ」ということであれば、1回無駄に裁判をやることになるわけです。みんな疲れるでしょうが、特に地裁の裁判官には地獄が待っています。早く出世して上級の裁判所に勤務したいと思う人が増えることでしょう。

しかし特に被告人にとっては、公正な裁判を受ける権利が1回失われることになりますから大損です。弁護士の費用もバカになりません。裁判員に駆り出される人たちも、ちゃんとした裁判に参加出来るわけではありませんのでいい迷惑です。マトモな裁判が行われる可能性があるのは控訴審からということになり、最高裁では事実調べはしませんから、三審制は崩壊し、事実上一回だけの即決裁判になります。しかしそれが裁判員制度の目的だったのです。どうもそうとしか考えられません。

例えば今日判決が出た星島さんの裁判では、検察は「分りやすい」ように大型モニタに死体の断片を映写したり、人形を使った「再現ビデオ」を上映してあろうことか遺族にショックを与えてみたり、被害者の生い立ちをスライドで紹介するなどという結婚式場の披露宴まがいの演出を行って、産經新聞にすら「ワイドショー化」といわれるほどの「やりすぎ」を敢えて行っています。

平出喜一裁判長は星島さんが被害者を殺害後すぐ解体に取りかかる一方でインタビューに答えたりしていたことに「相応の犯罪的傾向」を認める一方で、今回の犯罪事実そのものについては「妄想の産物であってずさん」と評し、その殺害の計画性を否認して無期懲役判決を出しています。人格と犯罪事実とは別であって、星島さんに犯罪的傾向があるからといって実際に行われた犯罪がそれほど立派なものではないという判断です。

「プロの判決はこんなもんじゃい」といったところでしょうか。この判決は重要であり、検察が裁判員制度を意識しているのであれば平出さんもそれを意識して判決を書いています。これから裁判員たる素人衆が、検察の繰り広げるTVのワイドショー以下の残酷と泣かせの「犯罪ショー」にさらされ、「遺族」の被告人の血を求める叫びに直面するたびに立ち返るべき範例となるような判例になるように、平出さんは判決文を書いたようです。しかしこれとてもやはり妥協の産物であり、いくら「犯罪傾向」があるように見えるとしても実際には犯歴なく素行不良者でもなく殺害に計画性も認められないところ、有期刑が相当ではないかという気もします。死刑は回避したものの厳罰化は進行しているものと観るべきでしょう。

とはいうものの裁判員候補者の「能力を探るための質問は許されない」そうです。「能力」の定義にもよるわけですが、やはり裁判員制度というのはそこらのバカがノリと気分で判決を下すという、「ワイドショー」というよりは「バラエティー」に近いものになることは間違いありません。
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2009年02月15日

改革の夢から覚めても悪夢は続く

今日のNHK教育の『新日曜美術館』はスプラッタ切株派の祖、岩佐又兵衛の特集ですから、見逃した人は夜8時からの再放送を観れば東大名誉教授でMIHO MUSEUM館長の辻惟雄さんの胴体が真っ二つに斬られて脚をばたつかせるところが観れません。

献金時期は衆院選直前=岩永氏側の不記載問題

 岩永峯一元農相が代表を務めていた自民党滋賀県第4選挙区支部が、2回にわたり宗教法人から献金を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかった問題で、献金時期が衆院選と衆院選投開票日の直前だったことが13日、分かった。
 献金していた滋賀県甲賀市の「神慈秀明会」によると、第4選挙区支部に寄付したのは、2003年8月4日と05年9月6日の2回で、いずれも3000万円だった。
 1回目の献金の約3カ月後には衆院選が行われ、2回目は衆院選の選挙期間中で5日後に投開票日が迫っていた。
 このほか、岩永氏が同会の関連財団「秀明文化財団」(甲賀市)の理事を務めたことがあり、同氏の長男が財団の職員をしていたことも新たに判明した。
 岩永氏は13日夜、「世間をお騒がせし深くおわび申し上げます」と文書でコメント。数年前にも今回の問題を週刊誌から指摘されたが、「事務所から寄付を受けたことはないとの説明を受けていた」とし、「速やかに調査した上で事実関係を説明したい」とした。

2009年2月13日 時事


なるほど選挙の前だったんですね。とりわけ2005年の9・11は異常な選挙だったのは岩永さんも同様だったようで、かなり押し詰まってからお金を受け取っています。相当大変だったことを伺わせますが、岩永さんこれでよっぽど懲りちゃったようで、もう引退して滋賀県第4区の領地は3番目のバカ息子に譲るんだとか言ってましたな。

「神慈秀明会」というのは信楽に広大な施設を保有する宗教団体で、MIHO MUSEUMもそのひとつで、設計は尖ったものが好きなI・M・ペイ。古代ローマ遺跡から盗掘された美術品などを所蔵していることで有名です。名前は宗教団体の創始者小山美秀子さんから。これで「みほこ」って読みます。教祖は岡田茂吉さんであるとされていますが、岡田茂吉さんは「世界救世教」の教祖でもあります。要するに神慈秀明会は小山さんちが作った世界救世教の分派のひとつで、まあ新興宗教というのは例によって分派が多いわけで、選挙にも出て来た「世界浄霊会」もそうだし、別の岡田さんちの「崇教真光」およびその分派元の「世界真光文明教団」も世界救世教出身なわけですが、小山さんのところでは美術蒐集癖があるところが元のところと似ています。実は岩佐又兵衛の『山中常盤物語絵巻』って、世界救世教のMOA美術館に置いてあるんです。

もっともこの世界救世教も、大本教からの分派です。大本教は戦前国家権力から度重なる弾圧を受け、その度に幹部が教団を離れて、概ねより当時の国家体制におもねった宗教団体を作るようで、1921年の弾圧では「生長の家」が出て来たのが有名ですし。1935年に徹底的に潰滅させられた時に出て来たのが世界救世教です。その大本教は金光教から出て来たといいます。

これらの新興宗教は大本教が弾圧を受けて幹部が「転向」したものですから、その教義は当時の体制にフィットするようにこしらえてあります。ですから保守的だったり反動的だったりするのは当然ですが、戦後保守政党は古来より宗教団体の票田として利用するとともに、その財力にも大いに魅力を感じていたものでありました。

岩永さんは、ヒョットコと違って郵政解散のときに署名しなかったのでクビになった島村さんの代わりに農林水産相をやっていた人ですが、10月31日の内閣改造でヒョットコと一緒に外されちゃいます。たしか副大臣に戻ったのかな。その時に農林水産大臣になったのがアル中、その次が松岡さん、赤城さんと、もう大変なことになっているんですが、岩永さん2005年の選挙ではリリーフとはいえ現職の閣僚として、どうしても選挙には勝たなければならなかったのでお金が要ったと。

そうなればこれはもう「改革」とは名ばかりの「旧態依然」の銭ゲバコイヌミズムが赤裸々にムキダシとなるのは理の当然、神慈秀明会もご多分に漏れず強引な布教を行って信者を増やし、信者の金を巻き上げて来たものですが、豪華な宗教施設や美術館を建てて美術品を蒐集する一方では政治家に千万単位の金をポンスカポンと気前よく支出するというわけです。もっとも神慈秀明会は比較的新しい分派だったので、政治との繋がりはローカルなものにとどまっているとも言われますが、滋賀県知事だった武村正義さんなんかも、叩けば、動脈瘤が破裂するかも。
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2009年02月13日

やわじゃねえ検察の呪い

法廷で証言中の被害者脅した容疑、被害者参加制度に波紋

 自らが被告となった傷害事件の公判で事件の被害者に暴言を浴びせて脅したとして、東京地検は12日、住所不定、無職渡部栄治被告(43)を脅迫と証人威迫の疑いで逮捕した。この公判では、昨年12月に始まった刑事裁判の被害者参加制度が適用され、被害者の参加が許可されていた。
 地検の発表によると、渡部被告は9日に東京地裁で開かれた初公判で、証人として証言していた被害者の女性に対し、「また出てきてやってやるぞ。おれはおまえの顔を覚えている」などと叫んで脅した疑いがあるという。
 女性と渡部被告との間にはついたてが置かれていたが、女性が被告の暴言を聞いて両耳をふさいで泣き出し、渡部被告は裁判長に退廷を命じられた。審理は約18分間にわたって中断した。
 次の公判では、女性が参加制度を利用して渡部被告に直接被告人質問をすることも検討されていた。女性の代理人を務めている佐藤文彦弁護士は「女性は強いショックを受けていて、出廷できるかわからない」と話している。
 今回の行為は、女性が証人として出廷していた時のもので、参加制度で新たに認められた手続きとは直接は関係していない。立件した背景について、地検は「被害者参加に影響を与える可能性がある事態はあってはならないことで、厳正に対処しないといけない」と説明した。

2009年2月12日 朝日新聞


まあ別に、このような「被害者参加に影響を与える可能性がある事態」が起こる可能性は、検察以外の人たちによって予想されており、今更驚くようなことでもないでしょう。その一方では従来から傍聴席にいる「やわじゃねえ」被害者や遺族が被告人に暴言を吐いたり何かを投げつけたりすることもあったようです。「被害者参加制度」はむしろそのような「被害者」に対して法廷という「茶番」に出番を与えることによって傍聴席での不規則な言動を抑制する効果も期待されていたかも知れません。

むしろ実際にこのような事態が起こってから「被害者参加に影響を与える可能性がある事態はあってはならないことで、厳正に対処しないといけない」などとしている東京地検の谷川恒太次席検事は甘かったとしか言いようがありません。もちろん実際には大半の被告人はおとなしくしているものでしょうから、検察としてはこういうことが起こる可能性はそれほど高いものではないと考えていたと思われますが、しかしその可能性は皆無ではなかったわけです。

それでこの渡部さんについて脅迫罪なり証人威迫罪で起訴することになったとして、それが今後において同様の事態が発生することを抑止する効果があるものであるのかどうか、アテにはなりません。犯人である人もない人も、被告人は既に身柄を拘束され、失職や人間関係の喪失などの不利益を被っているところ、さらにそこに軽い「おまけ」を付加することがそれほどの抑止力を持つものであるかどうか、何ともいえないところです。

例えば渡部さんなどは「軽い」傷害事件ですから、証人威迫の20万円以下の罰金とか1年以下の懲役は本件に比較して大きな負担増であるとも考えられます。しかし本件において相当に重い刑罰が科される可能性がある場合には、これらの刑罰は被告人にとってそれほど重みを感じさせないものでもあります。

これらの点について「アスの会」の岡村さんは、被害者参加制度を擁護し促進する立場から「裁判員制度で裁判員が恫喝(どうかつ)されるようなケースへの対策という側面が大きいのではないか」としていますが、脅かされたのは「裁判員」ではなくて「被害者」なのであり、被害者がこういう目に遭う可能性があるのが被害者参加制度の欠点として以前から指摘されていたところなのですから、岡村さんの発言は的外れであるばかりではなく制度の問題点から目をそらすものでしょう。それに泣いちゃった「被害者」に対しても随分と冷たい発言です。やはり「被害者」といっても「つまらない」被害者は「アスの会」では洟も引っかけないことになっているようですが、さすがは弁護士、依頼人でも会員でもない人のことにはまるっきり関心がありません。

さらに渡部さんの事件などは裁判員制度の適用されない軽微な事犯であることも岡村さんは無視しています。「アスの会」が大好きな死刑判決の可能性がある重大事犯においては、死刑判決を受けようという被告人が、比較的軽微な制裁しかもたらさない脅迫や証人威迫を、その刑罰によって差し控えるものであるかという疑問が存在します。単純に考えると、被告人は法廷で次から次へと新しい「犯罪」を行い、起訴され続けることによって刑の執行の延期を意図する可能性すらあります。

実際には「アスの会」は死刑に取り憑かれているので、死刑に当たらないような犯罪においては「お礼参り」のようなことが起こりうることにあまりにも無頓着であるようです。てゆうか岡村さんにはその経験があるのですが、もう忘れてしまったようです。仕事熱心にも程がありますが、「出てきたらまたやってやるからな! 俺はお前の顔を覚えているぞ!」という渡部さんの言葉は、一般の人にとっては普通の発言です。しかし「アスの会」にとっては全くもって予想だにしていなかった事態のようです。

同様に被害者参加制度がもたらすであろう「厳罰化」の効果に気をとられるあまり、このような事態が起こる可能性を過小評価してきた検察にも大いに問題があります。しかし裁判が被害者のために行われているのではないことは今も昔も変わりません。検察には被害者のことを親身に考える動機は存在せず、自らの目的のためにそれを利用する動機が存在するのですから、被害者は甘い考えは捨てるべきでしょう。検察はあなたを守ってくれませんし、「被害者」団体も会費を払わない限りは冷淡です。

それにしても言葉というものは時と場所によって評価を変えるものです。渡部さんは法廷で証人として証言している被害者に向かって横から口を挟むからいけなかったのです。被害者参加制度では被害者が質問をして被告人が答える、という一種の対話、というか質疑応答が行われるわけですから、「悩みを抱えている人の気持ちが楽になればと思っているのであれば無償でやれば良いと思った」とか「占い師は呪われると考えている」とか「出所後あなたが同様の占い活動を継続しているようであれば私としては今回と同様の行動を起こす考えだ」とか「日本中の占い師をつぶす所存である」などということは、その時に言えば良かったのです。被害者の気に入らないかも知れませんが、正直なところを話してはいけないという規則はないようです。

しかしこの場合は渡部さんが喋るコーナーではなかったので「不規則発言」ということになります。被害者は渡部さんの「不規則発言」に邪魔されてしまったのでした。実は「暴言」というのはこれらの発言ではありません。それは被害者ではなく裁判官に向けられたのです。裁判長は「裁判なんか茶番だ、似非裁判官め」という発言によって初めて渡部さんに退廷を命じたのでした。しかし日本には「法廷侮辱罪」というものはありません。「審判妨害罪」というものがあるのですが、何をもって公訴するかは検察の専任であって、検察としてはこの際法廷秩序を否定する「暴言」よりも被害者参加制度の問題点を暴露した「不規則発言」に対してより敵意をもったということです。占い師だろうが住所不定無職であろうが人様の恨みを買うということはオソロシイことであります。
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2009年02月12日

暴走リニアモーターカーでさらば成田と言おう

いすみ鉄道改善に影響
知事の吉田前社長擁立 存廃検証期間延長も

 第3セクター「いすみ鉄道」の存廃をかけた経営改善策の枠組みが、吉田平前社長(49)の知事選出馬により、変更される可能性が出てきたことが10日、県議会一般質問の県側答弁で明らかになった。吉田氏に出馬要請した堂本知事に対し、地元の反発は収まっておらず、知事の道義的な責任が問われそうだ。
 県はいすみ鉄道に34・2%出資する筆頭株主。社長不在となった経営体制について、滝田敏幸県議(自民)が今後の見通しを尋ねた。依田茂・総合企画部長は、植田副知事が18日にも代表取締役社長に就任するとした上で、「4月以降の体制は、民間人の登用、検証期間も含めて検討していきたい」と答えた。
 いすみ鉄道の経営再建を巡っては、2007年10月のいすみ鉄道再生会議最終報告に基づき、08年度から2年間を存廃を判断する「検証期間」と位置付けている。今回の答弁は、改めて民間人を社長に起用する場合、09年3月までの検証期間を延長する可能性を示唆したものだ。
 最終報告は、民間経営者の登用により、経営の効率化を目指すとしている。植田副知事の社長就任は暫定措置と見られるが、先の社長公募は選任まで約3か月かかっており、長期化すれば県への反発も出てきそうだ。
 さらに滝田氏は「知事が後継を探すのは自由だが、公共性の高い第3セクターの経営体制に、大きな影響と混乱を与えることは許されない」と追及。知事は「枠組みを壊すつもりはない。県民が参加しての県政運営の流れを継いでくれる方が、たまたま第3セクターの社長だった」と釈明した。
 いすみ鉄道再建の枠組みが変更を迫られる可能性が出てきたことについて、同社取締役の藤平輝夫・勝浦市長は「公募で社長を選んでおきながら、引き抜いた知事や県が、本気で鉄道再建を考えているとは思えない」と憤りをあらわにした。同取締役会長の田嶋隆威・大多喜町長は「地域や会社にもっと責任を持ってほしい」と不快感を示した。
◆森田氏支援県議の会発足 自民所属など30人参加
 知事選に出馬を表明している元衆院議員の森田健作氏(59)を支援する「県議の会」が10日発足した。
 自民党県議ら約30人が参加し、代表に就任した田久保尚俊・同党県連副会長は「千葉が日本をリードしていくために、(知事は森田氏のような)明るい希望を感じさせる人でないといけない」と話した。
 会合では、森田氏側が示したマニフェスト(政策構想)の素案について、大筋で合意した。今月下旬、千葉市内で森田氏と県議らが合同で街頭演説を行う。
 同党県連は知事選で自主投票を決めており、同党県議には知事選への出馬を表明した関西大教授の白石真澄氏(50)を支援するグループのほか、「いすみ鉄道」前社長の吉田平氏(49)を支持する動きも一部出ている。
◆連合千葉が吉田氏推薦
 連合千葉は10日、臨時の執行委員会を開き、知事選に出馬を表明している第3セクター「いすみ鉄道」前社長の吉田平氏(49)を推薦することを決めた。吉田氏は民主党県連の推薦も得ている。
 
◆知事が県民らに感謝
 今期限りでの引退を表明した堂本知事は10日、最後の議会答弁で、県民と県議、職員への感謝の言葉を述べた。
 この日、2月定例県議会の一般質問で、阿井伸也氏(自民)は造語やキャッチコピーを多用した知事を「言葉の県政」と振り返り、「秋こ(暁子)そと 田打ち種まき 水引の 良し田(吉田)と思い 里見る姫君」と、自作の短歌を披露。知事と、その後継とされる「いすみ鉄道」前社長の吉田平氏との関係を表現した。
 阿井氏は「今のお気持ちを短い川柳か短歌で」と、求めたが、知事は「『感謝』の二文字。県政に参加してくれた県民、県政の問題を議論してくれた県議会の皆様、献身的に仕事をしてくれた県職員に感謝します」と答弁。議会後、記者団に対し、「うまい短歌で、とても温かく送ってもらえた」と笑顔を見せた。

2009年2月11日 読売新聞


ハマコーの秘書だった「あい伸也」さん、実は「あいざき進也」とは縁もゆかりもないわけですが、千葉県では知事に歌を贈るという古式ゆかしい風習があるようです。そういえば若い連中はカラオケの後で男女2人でどっかに消えますが、あれは「歌垣」だったのです。

吉田さんが知事選に出馬したことで「いすみ鉄道」がどうなるかというと、要するに廃止される可能性のある時点が延長された、ということのようです。地元の利用者にとっては一安心、といったところでしょうか。4月以降、また民間から社長を募るんでしょうか。「電車男」の杉野正さんとかが就任したら大笑いですが、なんだかこの会社、「取締役」の周辺自治体首長連中がやかましそうで、苦労しそうです。それからあそこの労働者諸君は動労千葉いすみ支部所属である。

千葉県の自民党県議は「千葉が日本をリードしていく」という正気を疑うような方針のもと、森田健作さんを支援しています。しかしそれとは他に皿女を支援する人もいて分裂しちゃった、と思ったらなんと吉田さんを支持する人もいるらしい。可哀想なことに西尾さんを支持する人は誰もいません。それはともかくとして、森田さんは「明るい希望を感じさせる人」なんだそうです。まあ、そういうキャラクターの芸能人ですからそれはそれで別にマチガイではないようですが、そんな言い方をするとまるで吉田さんが「暗い」みたいに聞こえますが。

その森田さん、選挙用のHPはhttp://www.chiba-moriken.jp/
「再チャレンジへの決意」だそうです。古い言葉を持ち出してくるあたり、4年前の選挙の時と何も変わらないというか成長がないというか、まあそういうキャラです。それにしても「再チャレンジ」するのは千葉県ではなくて森田さん自身です。自分の都合を最優先でもってくるあたり、やはりありきたりの候補者とはひと味違う、明るい、ちょっと大丈夫かこいつ。

それでキャッチフレーズが「輝け!千葉・日本一。」ですから。「輝け!」ってどうよ。今では冗談以外では使わない表現ですな。てゆうか今「輝け!」でググったら、トップが「輝け!スクール水着!」だったんだから困ったものですが、まあ輝いてるんだから明るいんでしょう。「輝く」というのは要するに周囲よりも光が強いことですから、条件としては周囲の東京とか茨城とか埼玉が相対的に「暗い」ことが必要です。さもなければ千葉で核爆発が起こったとか。こういう明るさはすぐ終わりますが。「千葉」と「日本一」の間に「・」が入っているのもどうかと思いますが、それよりもそろそろ止めてもらえないでしょうかね、こういうのに「。」をつけるのは。

どうにも素晴らしいセンスで、これはまだちゃんとした演出家がついていないのか、千葉だからこれで通ると思ったのか知りませんが、今のところまだ「マニフェスト」は出来ていないようであります。様子を見ていろいろ決めるんだと思いますが、現状では「千葉県民くらし満足度日本一宣言」というのがあります。「暮らし」が「くらし」になっているのがちょっと心配で、明るいのは森田さんだけで千葉県民は「暗し」の日本一になる可能性も捨てきれません。なにしろのっけからこのありさまです。


1 安全・安心日本一
移動交番と共にみんなで見張る!
千葉の治安は全国最低レベル。早急な治安向上のため、移動交番を全県下に配備可能とし、地域住民とのチームワークでどんな小さな犯罪も見逃さない街にします。


「千葉の治安は全国最低レベル」だそうですが、本当のところどうなのかよくわかりません。少なくとも繁華街の裏通りには死体が転がっているのが普通だ、というわけでもないようです。しかし森田さんは千葉県を「移動交番」と「地域住民」が「どんな小さな犯罪も見逃さない」という、きめ細かな監視の目の行き届いた社会に死体ようです。まあ、オマワリさんの息子が考えそうなことではあります。

その他経済政策としてはアクアラインの通行料を800円にするんだとか、成田空港と羽田空港の間にリニアモーターカーを通すんだとか。成田空港に関してはJRが成田エクスプレス、京成電鉄がスカイライナーを走らせていますから、この上更にリニアモーターカーが必要かどうかは疑問です。いずれにしてもこれらは成田に来たガイジン連中をさっさと東京にやるためのものですから、千葉県自体にどれほど経済効果があるのかよく分かりません。まあ工事をする人たちは潤うでしょうけど。それからこれは経済政策ではなくて環境政策だそうですが

農林水産業・自然との共生を!
千葉には、キャベツやいわしをはじめ、日本を代表する食材・農林水産品が数多くあります。こうした産業を大切にすべく、より安心・安全な自然環境づくりに努めます。


「キャベツやいわし」だそうです。もうちょっと他に美味しそうなものを生産しているのではないかと思うんですが、森田さんにとっては第1次産業は環境政策的に保護する対象でしかないようです。経済というのはあくまで土建屋のことのようで、これじゃ50年前のセンスですな。ちなみに千葉県といえばキャベツではなくて落花生とナシですね。キャベツってのは群馬県かどっかでしょう。更にいえば千葉県の農業産出額は「日本一」ではありませんが全国で2位、1位はダントツで北海道ですが、ジャンル別に見ると野菜では2位、牛乳、豚肉、鶏肉は4位です(2007年)。品目別ではナシは「日本一」ですね。もっといえば日本における酪農は徳川吉宗がインドから輸入した牛を南房総に置いて乳製品の調製を始めたのが始まりです。

このようにどこから見ても千葉県はまごうかたなき「田舎」で、しかも森田さんは田舎をバカにしているようです。それどころか田舎者はバカ者だと思っているようで、まあたしかにそれはそうなのかも知れませんが、実にテキトーなことを言っても大丈夫だと踏んでいるようであります。

知事は千葉ブランドのセールスマン!
年間2,500万人を集めるディズニーランド。しかし、千葉には他にも数多くの観光資源があります。観光とは「光を観る」ことです。一人でも多くの人が輝く千葉の宝を見に来るように、知事が先頭に立ってセールスを進めます。日本の内外から、もっともっと千葉を見ていただくような環境・システムの整備に努めます。


「観光とは「光を観る」こと」なんだそうです。まことにもって至言となすべきでしょう。なにしろ特に「観光」でなくても「観る」ことというのは「光を観」ているんですから、別にマチガイではありません。問題は千葉県には「光」の他に「観る」べきものがないということです。「光」には太陽が必要で、てゆうか太陽さえあれば良いんですから太陽系ではほぼどこでも「光」があります。太陽との距離にもよりますが。一方森田さんのセールスポイントである「明るさ」には太陽とともに大気が必要です。これも地球上であればほぼ間違いなく存在します。というわけで実は千葉にはあまり「観光資源」がない、というのが本当のところです。「いすみ鉄道」とかに関わっていると大多喜城がさも観るに値する建築物であるように思いがちですが、そうでもありません。千葉に来ても観るものは「光」しかないんですし、そんなものはどこにでもあるのです。更にもっとテキトー極まるのが

強く美しく元気な心を育てます!
最近は悲惨な事件があとを絶ちません。学力向上はもちろん、郷土愛の育成や道徳教育の強化など、人間として基本的な躾や常識を養い、誇りある元気な子どもを育てる環境づくりをめざします。


「最近」でなくても「事件」というものは概ね「悲惨」なものであって、なかでも「最近」ではガザ地区大虐殺とかオーストラリアの山火事とかが「悲惨な事件」の最たるものでしょうが、そういうことと「学力向上」や「郷土愛の育成」や「道徳教育の強化」がどのように関係してくるのか、理解することは至難であります。「悲惨な事件」が一般的な刑法犯のことであるとしても、それは「教育」でなんとかなるもんではありません。これはあたかもEDオヤジが「若いネーチャンがペロペロしてくれたら一発で治るんだけどなー」とか言っているのと同様、ご希望には添うかも知れませんが効果はありません。なぜならEDの原因は女房が古くなったことではないんですから。

こういうのは保守主義の伝統的な言い方ではありますが、現在の「保守主義」というのはその当時「右傾化」と言われた中曽根以来の「新保守主義」とかいうものでしょう。これは「新自由主義」とは表裏一体の、切っても切れない関係にあるものです。つまり竹刀を振り回さざるを得ないほどにコンプレックスを抱えた「短小」森田さんと「皿女」白石さんの「相性」はバッチリだとはいえ、実際にカラダの関係はないかも知れませんが、それよりも深い絆があるのです。新自由主義が経済格差を拡大するときに、人々の大半がそれをおとなしく受け入れないのではないかという不安があります。その不安を解消するのが「道徳教育の強化」などの新保守主義的な政策ですが、これにはもちろん効果はありません。真に効果を発揮すると期待されるのは監視社会化や厳罰化なんで、森田さんが真っ先にそれを掲げたのは、実は大変に適切なものだったりします。

現状では新自由主義の一定の「成果」が出て来ているのであって、その「成果」の表れを「悲惨な事件」として表象するのが新保守主義の戦略ということになりますが、今は新自由主義にはちょっと引っ込んでもらって、新保守主義が表に立つ時期であろうというのが千葉県の自民党の大半の判断であると思われます。この意味では白石さんよりも森田さんの方がベターな選択であるということになるのですが、森田さんの「明るさ」というかアッケラカンのスッカラカンのパーなところが、いくら何でも大学教授の白石さんに比べて、やはりちょっとどんなもんか、という心配をする人もいるんでしょう。この点についてはそのまんま東とか橋下さんでも当選したという「実績」があるのですが、一方ではその頃に比べて現在では自民党色のついた候補は不利であろうという観測もあります。そこで自民党の中でも吉田さんにつく人が出てくるのも当然のことなのです。

そこで大胆にも自民党イロの新自由主義者の皿女を「主要候補」から外して、この選挙、森田さんと吉田さんの争いと観てみたらどうか、なんてことを言うと外してしまうので黙っているに越したことはありません。



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2009年02月11日

恐怖大家族

八つ子ママ、1億8000万円稼ぐと青写真

 米カリフォルニア州で1月26日に八つ子を出産したナディア・スールマンさん(33)が、インタビュー取材やCM出演契約などで、200万ドル(約1億8000万円)を稼ぐ青写真を描いていることが分かった。英タイムズ・オブ・ロンドン紙によると、スールマンさんはすでに2〜7歳の子ども6人がいて、計14人の母親になることもあり、保育専門家としてテレビを中心にコメンテーターになる計画を立てているという。
 予定日より9週早い出産だったこともあり、スールマンさんはまだ入院中だが、人気司会者オプラ・ウィンフリー(55)やABCの人気ワイドショー「グッド・モーニング・アメリカ」の関係者らと今週中に出演交渉をするとみられる。
 一方で八つ子出産について、倫理的および医学的議論も高まっている。(ニューヨーク=鹿目直子通信員)

2009年2月4日 日刊スポーツ


餓鬼が一杯いるからって直ちに「保育専門家」になれるものなのかどうかわかりません。「専門家」はむしろナディアさんのお母さんのほうであるという話しもあります。しかしながら色々な意味で話題性はあるし、インタビューやCMはある程度あるでしょう。

ところでアメリカには日本のTVでやっているような「大家族スペシャル」のような番組はないんでしょうかね。特定の局と契約をして、毎月何十万か受け取れるらしいですよ。まあ、僕は、ああいうものは痛々しくて観るに耐えないのであんまり観ないようにしていますが。

しかしよく考えたら、アメリカにはあの手の「大家族」というのが特に珍しくないのではないかとも思われます。さすがに餓鬼が14人というのは珍しい部類に入りそうですが、貧困層には人数の多い家族がけっこうあって、それが特に感動的でもなんでもないということになっているのかも知れません。社会問題として捉えられている可能性はあります。

もっとも何か芸があれば別で、マイケル・ジャクソンはビンボー「大家族」がショウ・ビジネスでビンボーから脱出して成功して、どうかしてしまうという物語の典型です。あそこは10人兄弟だったんで、兄弟と「ジャクソン5」をやっていましたし、当時はそういうのいっぱいありましたよ。「オズモンド・ブラザーズ」とかいうのもあった。ここは餓鬼共だけではなくその親とか、そのまた親まで出て来る。日本でこれを応用したのが「フィンガー5」ですけど、よく考えてみたら兄弟姉妹で組んで歌手やってるのって別に珍しくありません。「こまどり姉妹」とか「ぴんから兄弟」とか「ブレッカー・ブラザーズ」とか「ワーナー・ブラザーズ」とか「リーマン・ブラザーズ」とか「ライト兄弟」とか「ブロンテ姉妹」とか「ディーヴォ」とか。

「大家族スペシャル」は「リアリティ番組」の範疇に含まれると思われます。アメリカではオジー・オズボーンが自宅で蝙蝠を生かじりするかどうかを観たりする番組があったようですが、何の芸もない素人さんの広からぬ家屋に長期間カメラを持ち込んで下手な演技までさせるという番組がないのは残念です。

なんでもいいからとにかく「感動的」な演出をすることになっているようですが、ああいうものが「家族イデオロギー」を称揚しているかというとはなはだ疑問であります。たしかに企画書段階ではそうだったのかも知れませんが、たとえ演出とヤラセをしたとしても出てくる人の佇まいがタダモノではない。なんだか剣呑で、とても企画書におさまるような連中ではありませんから、結果としては「安い悪趣味」以上のものではありません。

もっとも、人間大人数で暮らしていれば誰でも険悪な雰囲気になってくるもんです。実は「大家族」というと、普通は複数の夫婦がいる「家族」であって、単なる子だくさんの「核家族」は「大家族」ではないんです。で、多数の例が見られるのが、夫の両親と同居している子持ちの夫婦というパタンです。妻の両親と同居する例も別に珍しくはありませんが、「夫の家に入る」ような形が未だに一般的で、その場合女性に多大な負担がかかることになり、程度の差はあれ「嫁姑」問題が勃発します。いずれにしても自分の両親と同居していない方の配偶者と親との間で問題が起こるのは覚悟しておいた方が良いようです。まあロクなことになりません。

あまり見かけませんが、兄弟がそれぞれ結婚して親元にとどまっている場合などもあります。この場合奥さん同士で殺し合わないように見張っている必要がありますが、お兄さんの奥さんに手を出したり弟の奥さんとできちゃったりしないように気をつけていることも大切です。産まれた餓鬼が自分の兄弟に似たところがあることは稀ではありませんが、このような家族形態ではシャレになりません。

このように「大家族」は常に危機に晒されているのが現状ですから、このような家の各部屋に隠しカメラを設置すれば放送出来ないほど面白いものが見られたり、壮絶な喧嘩や凄惨な犯罪行為を目の当たりにすることも出来るでしょう。全くの話し、不幸は他人事に限ります。

ところでルースマンさん家も地元では評判が悪いようですが、日本のいわゆる「大家族」というか「大核家族」も概ねそんなもんですから、こっち来て稼げばどうでしょうか。「ガイジン」ということで注目されるかも知れません。「青い目の肝っ玉母ちゃん」って、今どきそんなこと言わないか。
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2009年02月09日

春の暴走敢行特集 なのはな体操ヘルシーバカ

そいでもって千葉県知事選挙というと3人ばっかり注目されそうなので、真っ先に立候補したのに誰も知らない西尾憲一って誰さ。

西尾憲一千葉県議、次期県知事選に立候補表明

このニュースのトピックス:週刊 堂本暁子知事
 来年3月に予定されている任期満了に伴う千葉県知事選で、県議の西尾憲一氏(57)は6日、県庁で会見し、無所属での出馬を表明した。 
 西尾氏は同日、自民党県連に離党届を出した。西尾氏は、平成7年船橋市議、11年千葉県議初当選し、4選目。次期知事選の立候補表明は西尾氏が初。現職の堂本暁子知事は態度を明らかにしていない。

2008年10月7日 産経ニュース


自民党の千葉県議だった西尾さんですが、1995年に船橋市議に初当選、1999年には千葉県議に当選して以来4期をつとめる他、2000年の衆議院選挙には千葉4区の自民党候補として落選したこともあったのです。それで今年は知事選ですから、初当選以来2年に1回の割合で選挙をやっている。ああいうことが決して嫌いではないらしいタフガイであります。

それでその政策もタフガイらしく健康・医療・福祉関係から環境対策、産業の振興と多岐にわたるわけですが、

地球温暖化対策条例を制定し地球環境先進県に
八ッ場ダム(群馬県)の建設中止
三番瀬と盤洲干潟のラムサール条約登録
印旛沼・手賀沼の水質浄化
県立医科大学の創設と付属病院の建設
仕事との両立が図れる子育て支援策の推進
検診、たばこ対策等ガン死亡半減策の推進
誰もが暮らしやすい千葉県づくり条例の制定
脱夜ふかし社会の実現
東京湾北部地震等に備え防災局の設置と消防の一元化
中小企業の振興と社会起業家の支援
北総鉄道・東葉高速鉄道の運賃値下げ
観光局の設置と幹線道路の整備
耕作放棄地の解消、後継者の育成等農林水産業の再生
少人数学級(35人)の実施
高額な知事の退職金と報酬の見直し、など
http://www.k-nishio.com/prof.html

「など」であります。まだまだ沢山あるということでしょうけど、「脱夜ふかし社会の実現」なんてのはタフガイらしくて暢気でどうでも良い。しかしえてしてこういう下らないところで人は馬脚をあらわすものであります。別のところでそれぞれについて詳細に説明しているんですが、どうもこの件については「百ます計算や早寝早起き朝ごはん運動を提唱した陰山英男立命館大学教授は、「日本人の睡眠時間を1時間増やせば日本の課題の多くは解決するのではなかろうか」とさえ述べています」というところに依拠しているらしい。もちろんそんなことでは何も解決しませんが、教育関係にはテコヘンな人が沢山いますから、陰山さんあたりが安い思いつきを口にするのはもうどうしようもないんですが、そんなもんを引用して来るところを見ると、西尾さんタフガイでもありキチガイでもあるようです。

もっと困るのは「検診、たばこ対策等ガン死亡半減策の推進」というところで、これがどうも「タバコの害から県民を守る条例制定」ということになるらしい。神奈川でやっているようなアレですな。しかしこれについての説明がどうもよくわからない。

◆タバコの害から県民を守る条例制定
 また、タバコが原因で病気になり亡くなる方は全国で年間20万人を超えると言われます。受動喫煙防止条例を制定して、タバコの害から県民を守る必要があります。自殺で亡くなる方も全国で10年連続3万人を超えています。
http://www.k-nishio.com/hello.html


なんで急に自殺の話しが出てくるのか。コンピュータがどうかして関係のないフレーズをここにもって来てしまったのか、西尾さんのアタマがどうかしているのかのどちらかだと思ってしまうのも当然ですが、それが別にそうでもないようです。

2005年の厚生労働省の発表で、喫煙と自殺リスクの相関があるってのがあったんですが、これは常識的には喫煙と自殺にはうつ病という共通因子があるんだと思われているわけですが、一部の脳の働きが穏やかな人たちはこれを因果関係だと思ってしまうことがあるようです。西尾さんもタフガイの名に恥じぬように夜はなるべく早く寝てとにかく脳を休ませることに専念しているようですから、日中も脳は休み癖がついているようで、その結果「自殺」が「タバコの害」に含まれてしまうということでしょう。

考えてみればうつ病もある意味で「脳の働きが穏やか」なわけですが、抑制されている機能の違いによって自殺リスクが高かったり低かったりします。西尾さんなどは自殺リスクは低そうで結構なことですが、その代わりに失ったものがだいぶあるようです。しかしそんなことを気に病まないのがこういう人たちの利点でありまして、元気に頼まれもせぬのにまたぞろ選挙に顔を出したりするのです。

というのも、西尾さんって保守なんですけど、森田健作さんに比べて保守反動色はソフトになっているというものの、その分中途半端になっているだけで、「少子化対策」のピントの外し方なんてその最たるものですが、ようするに西尾さんは都市型の新保守主義です。というのはつまり「新自由クラブ」とかそういうアレです。とても21世紀の政治家とは思えない。いくら千葉が田舎だからって、さすがに30年前の都市保守層が存在する条件は失われているでしょう、いくらなんでも。

といってもタフガイでキチガイなところは森田さんにもっていかれてしまうのは目に見えているし、農業と観光、なんてのは吉田さんじゃなくても誰にでも思いつきそうです。ちなみに千葉県に観光に行く人いますかね。ディズニーランドとゴルフ以外で。大多喜城、どうよ。千葉では唯一のちゃんとしたお城ですよ。「郷土館」とか「天使閣」とかいうのはみんなウソですから気をつけましょう。

いや、えーと、観光でしたね。観光といえば、千葉県の女性はみてくれに多少難ありといえども開放的ですよ。肉感的とか言っても良いカモ知れない。多分に留保つきですが。もうひとつ留保つけていいですか。外見などはイザというときにはどうでも良いではないですか。千葉には電気が来ていません。いや、小倉優子さんは茂原だった。なんとか南っておっぱいの大きい人も千葉県出身だ。そういえばキムタクもだ。まあ、フツーの人はいません。

というわけで保守層の票を森田さんに取られることになるので共産党の候補よりも得票数が少ない可能性のある西尾さん、ブービー賞を目標に頑張りましょう。ちなみに西尾さん、船橋は夏見の住人ですから、平和交通のバスのお世話にはなっていないところが唯一の強みです。
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2009年02月08日

暴走脱線なのはな電車

そんなわけで「皿女」こと白石真澄さんと当の千葉県よりも田舎臭い森田健作さんが県民にとって絶望的な戦いを繰り広げようとする矢先に、第5の男として登場したのが吉田平さんという人。それにしても「出る」って大書しているのがヘン。

吉田氏出馬表明「民間の感覚県政に」

 3月29日投開票の知事選で、第3セクター「いすみ鉄道」前社長の吉田平氏(49)は7日、千葉市中央区のホテルで記者会見し、正式に立候補を表明した。吉田氏は「千葉を本当に愛している。経営者としての現場感、スピード感を大事にしながら、決断と実行、実践をやっていきたい」と述べ、民間の経営感覚を県政運営に取り入れる考えを示した。
 会見には、吉田氏に後継として出馬要請した堂本知事も同席。決意表明を聞き終えると、「今、返事をいただいた。受けてくれて本当にありがとう」と語り、吉田氏とがっちり握手した。
 吉田氏が知事と親交を深めたきっかけは2007年12月、自らが事務長を務める経営者団体「県倫理法人会」の会合だった。「ものすごく忙しい知事が丸々3時間いてくれた。感動して知事室にお礼に行った」と振り返った。
 「人として尊敬できる」(吉田氏)という知事から今年1月15日に「魂のこもった言葉」で出馬を促され、その場で決意したが、「いすみ鉄道のことは頭の中になかった」と言う。
 具体的な政策は「立候補を決めて間もない」と明らかにしなかったが、「1次産業にものすごくチャンスがある。県庁の皆さんと一緒に、世界にダイレクトに売り込んでいく」「お金をかけなくても現在の道路、鉄道、バス網を結び付けることで、(都市部からの)流入が良くなる」と話すなど、構想の一端を披露した。
 また、すでに出馬を表明している4氏の政策を「中身はすばらしい」と評価した上で、「それぞれの候補の良いところ、県民、県職員の思い、堂本知事の実行してきた素晴らしいところを大事にしながらやっていく」とも語った。
 いすみ鉄道社長の任期を1年以上残し、辞任して知事選に臨むことについては、「批判は当然あると思う。全従業員がそうとは思わないが、『出て下さい』と言われて涙が出た。最終的に従業員、お客さんの声に真実がある。いろんな思いでつらさを乗り越えた」と理解を求めた。
 一方、政党との関係では、民主党県連が推薦を出す方向で検討しているが、「一番の基軸は全県民、全経営者、全政党。私の考え方を共有してもらえるのであれば、どこでも応援していただきたい」と語り、特定政党からの支援にこだわらない考えを示した。
 知事選には、県議の西尾憲一氏(58)、社会福祉法人理事長の八田英之(ふさゆき)氏(64)(共産党推薦)、関西大教授の白石真澄氏(50)、元衆院議員の森田健作氏(59)が、いずれも無所属で出馬を表明している。
■いすみ鉄道後任社長堂本知事明言避ける
 堂本知事は7日、吉田氏と同席した記者会見で、いすみ鉄道の経営改善策の目玉として、公募で社長に選んだ吉田氏に出馬要請したことについて、「任期は2年だが、2年間やるという契約にはなっていない。きちんとやっていくには、知事として裁量を持つのが、いすみ鉄道としては一番大事。吉田さんが知事になるのがベストだ」と語った。
 経営改善についても「めどはついた」との認識を示した。後任社長を改めて公募するかに関しては、「今は決定していない。新しい知事が決めるかもしれない」と明言を避けた。
     ◇
 いすみ鉄道は7日、本社のある大多喜町で臨時取締役会を開いた。吉田氏は代表取締役社長を退任、新たに取締役となった岡田周美氏(60)が代表権を持つ副社長に就任した。社長は当面空席となる。臨時取締役会では「(任期の)2年間はやり抜くべきだ。残された地域はたまったものじゃない」と知事や吉田氏の対応を批判する意見も出た。

2009年2月8日  読売新聞


吉田さんは第三セクター「いすみ鉄道」の社長です。てゆうかでした。いすみ鉄道というのは昔の木原線で、木原線はその名の通り東京湾側の木更津と外房の大原を結ぶ計画で、久留里線と接続するはずだったんですがそうならないで、大原から上総中野までをほぼ東西方向に結ぶ路線です。上総中野で小湊鉄道と接続していて、小湊鉄道はおおむね南北方向に走って五井まで行っていますから、いすみ鉄道は房総半島の深部を横断する鉄道路線の一部をなしています。沿線にはお城で有名な大多喜町がありまして、ここにはかつて10年ばかし本多忠勝がいた。

「いすみ鉄道」は存廃をかけて社長を全国から公募し、2008年度から2年間様子を見てどうするか決める、ということになっていたんですが、これに応募して去年の4月から社長をやっていたのが吉田さんです。吉田さんそれまで何をやっていたかというと「平和交通」というバス会社の社長でした。二代目であります。

千葉県のバスは京成や小湊などの鉄道系の会社がやっていたところですが、東京のベッドタウンとして朝夕は多すぎるほどの乗客がいても昼間はさっぱりだったり、70年代以降の新興住宅地は入居の伸びが思わしくなかったり、住宅地と主要駅を結ぶ道路状況が悪かったりなんで、それらの大手私鉄系バス会社は新規路線参入に必ずしも積極的ではありません。しかし宅地開発は進んで新しい住宅地はどんどん出来るわけで、そういう所は交通が不便であります。駅まで家族に車で送ってもらったり駅に迎えにきてもらったりして駅前の交通を混乱に陥れたり、駅前に自転車を放置するというのが主な対策です。

平和交通てのは元来タクシー会社だったんですが、千葉駅に入れないなどのハンデがある一方で、その次くらいに乗降客の多い駅に張り付いていたところ、住宅地や団地の自治会と協議の上、10人乗りの「ジャンボタクシー」の運用を始めたのが始まりのようです。JRの稲毛駅や新倹見川駅、それに都賀駅といった千葉駅から2つ目くらいの駅を起点にした路線バスルートがあります。その他に京葉線の稲毛海岸を起点とする「買い物バス」とか、総武線幕張本郷駅と京葉線海浜幕張駅を結ぶルート、海浜幕張駅周辺ルートなんかがありますし、同じく吉田さんが経営している「あすか交通」は千葉駅の隣の西千葉駅を起点に路線があります。

つまり千葉駅から東京方面に行くと西千葉、稲毛、新倹見川、幕張、幕張本郷という駅がありますからそこまでの範囲と、千葉駅から成田方面には東千葉、都賀があってそこまでの範囲、しかし中心部を除くというドーナツ状地帯が平和交通の営業エリアということになりますが、ここの2代目社長の吉田平さん、代表取締役になったのは実は最近で、2007年の6月です。それまではリクルートにいたようですが、その次の年にはもう「いすみ鉄道」の社長、その次の年には知事選、とまるでもうなんだかトントン拍子の大出世であります。

2007年の12月には「倫理法人会」の事務長になっていたようです。「倫理法人会」というのは「倫理研究所」がやってるんですが、だいたいの経営者は付き合いで入っています。「倫理研究所」は「文部科学省の許可を受けた社会教育団体」と称していますが、元は「ひとのみち教団」の分派でPL教団とは兄弟で神道系の新興宗教です。ここからは更に「実戦倫理宏正会」が分れて来ています。つまり「ひとのみち教団」は3つに分れたんですが、この「倫理研究所」だけは宗教法人ではありません。だからといって宗教ではないというわけでもないようです。

『職場の教養』などという本を出していて、職場でこれを輪読することを強要するらしいのですが、さすがにそんな馬鹿な経営者は少ないようです。しかしその教えによれば悪いのはみんな労働者なのですから、経営者は「倫理法人会」の会合に出て、ひとときの心の安らぎを得るのも悪くないと考えているようです。費用は会社の接待交際費で落ちます。

さてこの「倫理法人会」の事務長というのが偉いのか、単なるパシリなのか分りませんが、吉田さん千葉県の経営者サークルでのウケは大変良いようです。どういう人物だか知りませんが、「平和交通」および「いすみ鉄道」のHPには吉田さんの似顔絵が乱用されていますから、頼まれなくても政界に出て来そうな感じではあります。もっともその政策は「1次産業にものすごくチャンスがある」とか「現在の道路、鉄道、バス網を結び付ける」など、「いすみ鉄道」と「平和交通」の経営者としての思いつきの範囲を出るものではありませんが、こういうのが「経営者の現場感覚」だと言われれば、ああそうですかとしか言いようがありません。

「いすみ鉄道」がなくなると、南房総を横断する鉄道はなくなります。鴨川の方までぐるっと回らないといけない。吉田さんのアイデアで「ぬれせんべい」を揚げてみたりしているようですが、どうなることか心配している人も多いでしょう。吉田さんは「経営者にしかできないスピード感」で逃げちゃったようにも見えます。そりゃ従業員は地元住民はそういう「スピード感」で簡単に移ったり出来ませんやね。
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2009年02月07日

不見識 ホリエの父が言うとはね

自民破滅?麻生首相「郵政民営化に反対だった」

 麻生太郎首相が郵政民営化で4分社化された経営形態を見直す考えを示したことに対し、6日、自民党内から批判の声が上がった。麻生首相は小泉内閣で総務相として郵政民営化を担当した張本人。ここへ来ての変節に武部勤元幹事長や若手議員らから「不見識だ」「逆行する動き」などの反発が相次ぎ、野党の追及とともに今後の大きな火種となりそうだ。


 「首相の発言は不見識極まりない。ばかなことを言うな。首相に言っておけ」。自民党役員連絡会で武部勤元幹事長は松本純官房副長官に向かって声を張り上げた。小泉純一郎首相時代に幹事長を務めた「イエスマン」にとって郵政民営化の見直しにつながる発言は許し難い。


 5日の衆院予算委員会で麻生首相が「小泉内閣の一員(総務相)として最終的に賛成したが、郵政民営化は賛成ではなかった」と発言したことも騒ぎに拍車を掛けている。2005年の「郵政選挙」で大量当選した小泉チルドレンの1人は「自分の信念に反して判を押したなんて…。もう誰も首相を相手にしない」と非難。別の若手は「衆院選を控え、郵政票ほしさで右往左往している」と切り捨てた。このタイミングでの首相発言については見直し派からも「勝負時でもないのに唐突すぎる。党内対立をいたずらにあおるだけだ」との不満が漏れた。


 鳩山邦夫総務相はこの日の記者会見で、首相の見直しの考えに「国営に戻すことは(手を付けない)聖域だが、すべて見直しの対象ということで(首相と)合意している」と、民営化を前提に経営形態を見直すべきとの認識を示した。また、野田聖子消費者行政担当相は「法律に明記されており、見直しは当然やるべきだ」。河村建夫官房長官は「(民営化に対する)心の中の懸念を少しオーバーに言ったのだろう」と沈静化に努めたが、党内では「軽率な発言」(政調幹部)との声は消えない。


 一方の野党側は勢いに乗り、民主党の鳩山由紀夫幹事長はこの日の記者会見で「郵政見直しをいうなら、まず国民の信を問うのが正論だ」と、衆院解散・総選挙を求めた。また、郵政民営化見直しを金看板に掲げる国民新党の亀井静香代表代行も民主党との政策協議で「これで自民党は混乱し、割れる」と期待感を表明、自民内対立をテコに衆院解散に追い込むよう民主党側をけしかけた。

2009年2月7日 Sponichi Annex


事情は良く知りませんが、例の選挙の後に発足した第3次小泉内閣でアホ太郎は総務大臣をやっておったというのは紛れもない事実であります。もっともこれは選挙後に第2次内閣を全員再任してつなぎとしたものであり、この内閣は翌10月一杯をもって終わっていますが。この内閣でのアホ太郎のポストは総務大臣にして「国民スポーツ担当」。漢字もろくに読めないスポーツマンにはまことに相応しいポストであります。

総務大臣としてのアホ太郎は、先ず「総務省なんか来たくなかった」などと言っていたようですが、郵政民営化に対してはあまり積極的ではありませんでした。しかしだからといって強硬に反対したというわけでもなく、10月31日からの第3次小泉改造内閣では外務大臣のポストを与えられています。日本語より英語の方が得意であるという、これは英語もろくに出来ない日本人が言っていることなのでどうかと思いますが、とにかく日本語のアヤシイ彼にはまことに相応しいポストでありました。もっともその時にはアヤシイ日本語で核武装論議を擁護していましたから、当時から既に「人間核弾頭」の片鱗を見せていたともいえるでしょう。

その内閣で総務大臣に任命されたのが竹中平蔵さんであり、同時に「郵政民営化担当相」でした。ですから「郵政民営化担当相は竹中平蔵氏だった」というのは産經新聞のように「耳を疑う」ほどの発言でもないわけです。まあ産經新聞などは両耳の間に詰まっている異臭を放つシロモノを疑ってみた方が良いでしょう。

たしかに先の衆院選で与党は3分の2の多数を制しており、選挙の結果は郵政民営化問題に対する「民意」と解釈されたところですが、その後「郵政民営化」を「本丸」とするいわゆる「改革」路線が一定の「成果」を挙げた2年後の参議院議員選挙で示された「民意」は、既にその頃とは異なるものであったと考えられます。

したがって産經新聞のように「郵政民営化を争点にした17年の「郵政解散」で、与党は衆院3分の2の勢力を獲得した。その経過」に拘ることは、現在では意味を持っていません。問題はその後も与党が総選挙をもって「民意を問う」ことを避け続けていることであり、その裏でこっそりと「小泉改革」の「修正」に取りかかっているというのが与党の現状です。「改革」は国民の支持を失っており、「改革」に始末を着けることなく解散するならば、与党は政権を失うことになるからです。

もちろんアホ太郎の発言はあまりにも無責任で「不見識極まりない」ものですが、要するにそれはその人の性格というものです。あまり政治家には向いていないとも、いかにも政治家向きの性格であるとも言えるでしょう。一方で与党が総選挙を行わずに3回も政権を交替するのも「不見識極まりない」ものであると言えるでしょう。かつて郵政民営化に消極的であったアホ太郎が総裁になった時点で自民党も「不見識」ですが、おそらく与党内の「改革派」とそうでない派との間での調整とか駆け引きとかが行われているものと観測されるところです。目立たないようにこっそりと方向転換しようとしていたら、アホ太郎の曲がった口の隙間から何か出てきちゃったのです。

それにしても破綻が明らかになった新自由主義的な政策にいつまでもしがみついている人たちというのもよく分からないところがあります。「かんぽの宿」売却問題は、そのような人たちの動機について合理的な説明を与えるヒントになるのかも知れませんが、みんなそんなにオイシイ思いをしたんでしょうか。そろそろ「小泉改革路線」なるものの真相について明らかにし、「膿を出す」ことが、与野党共に必要になってくるような気がしますが、いまだに白石真澄などというウミのように広く皿のように浅いオバサンを担ぎ出したりしているようでは、大変喜ばしいことに、望みはありません。
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2009年02月06日

頸断連 取って搾って クスリ漬け

2025年度、消費税17%提言…経団連が社保制度改革案

 日本経団連が近くまとめる社会保障制度改革に関する報告書の最終案が4日、明らかになった。
 2025年度をめどに、基礎年金をすべて消費税など税金でまかなう「全額税方式」に完全移行し、高齢者医療や介護保険制度でも公費の投入割合を増やすべきだと提言している。
 追加的に必要な財源は消費税率換算で12%程度と試算しており、すべて消費税でまかなう場合、税率を17%に上げる必要がある。
 現在、基礎年金の公費負担(税金)の割合は3分の1で、09年度から2分の1に引き上げられる。
 報告書は、第1段階として、15年度までに公費負担割合を3分の2に上げ、消費税率換算で最低5%分の財源確保が必要だと試算した。すべて消費税でまかなうと、税率は現行の5%から10%に上がる計算だ。
 さらに、25年度までの第2段階で、全額を公費負担とすると、最終的な消費税率は17%になるという。

2009年2月5日 読売新聞


首切り魔「頸断連」の「ビジョン」によると当面は非正規労働者の解雇、それから正規労働者の解雇、それでも飽き足らずに「ワークシェアリング」によるほとんどの労働者の非正規化と賃下げと一部正規労働者の「ホワイトカラーエグゼンプション」適用による実質賃下げ、それに消費税増税が追い討ちをかける、というまことに終始一貫した方針が貫かれている点、今になって「ホントはオレは郵政民営化に反対だったんだ。信じてくれウソじゃねえ」などと歌い出したアホ太郎に比べればなんぼかマシ、とまでは言わないにしても幾分か了解可能であるとはいえるでしょう。

ところでこれが便所虫の抽き出しの奥に大事にしまってあるという「首チョンパ」であります。
20060716234443.jpg
ハダカに蝶タイってどうよ。あと、今の若い人は知らないかも知れませんが、右から2番目が荒井注さんです。天知茂の明智小五郎で頸部、じゃなくて警部やってた人。ドリフではキーボード担当ですがコードしか弾けないといわれております。芸名の由来は「要注意人部」から。「何だバカやろう」で知られるキレ芸の先駆者です。「陰険な性格とふてぶてしい態度により解雇」、というのは長さんのギャグです。

もちろん天下の「頸断連」のことですから、ただ漫然と「社保制度改革案」を出しているわけではありません。アホ太郎と違って連中のやっていることには理由があり、その理由は概ねロクでもないものです。理由もなくロクでなしのアホ太郎とはそこが違います。要するに大して変わらないということです。

この「改革案」の狙いとするところは従業員の社会保険料負担の軽減でしょう。民間企業従業員は、滅多にないことですが雇用主が良心的な場合、もしくは雇用主があまり良心的でない場合でも正規雇用者であれば厚生年金に加入していて、その保険料は従業員と雇用者とで折半していますが、この保険料は「基礎年金」と「厚生年金」に分けることが出来ます。「改革案」ではこの「基礎年金」部分について全額を税金でまかなうこと、つまり企業の負担分をなくすことを主張しているわけです。といっても企業が税金を今までよりも多く払うという話しではないそうで、その分をすべて消費税によって充てることを考えています。

そこで労働者諸君は給料から控除される年金保険料は少なくなるので手取りが増えますが、増えた分よりも多くを消費税という形で取られることになります。つまりそれまで企業が負担していた基礎年金負担分が家計に転嫁されることになるわけです。一部のトンデモ会社においては、社会保険の会社負担分も給料から引いてしまう例が散見されますが、この「改革案」はそれと同じことです。ただ今のところ全額ではなくてその一部に留めている点、税制を経由して弁解の余地を残している点などがスマートであると評されますが、要するに給料を誤摩化すヤクザ会社がやっていることを認めて欲しいというわけでしょう。

この分だと健康保険まで含めた社会保険料の全額に雇用保険、あろうことか労災保険までが全額労働者の負担になる日も遠くありません。しかし例えば労働者派遣業なんかもヤクザのシノギを合法化したものです。ヤクザとチンピラとダニとヒモとイロと不良番長とポルノの帝王と漬け物屋が「頸断連」のお手本です。したがって近い将来に覚醒剤や麻薬、大麻も「頸断連」の圧力によって合法化されることになるのは目に見えています。そういうワケで若麒麟さんも気を落とさずに頑張ってもらいたいものです。
posted by 珍風 at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月04日

デムパ時計でオレ様時間

デムパ時間で今何時?

安保理議長国でSEIKOの時計をプレゼント 「成功」もかける 

 【ニューヨーク=長戸雅子】日本が国連安全保障理事会の2月の議長国を務めるのに伴い、高須幸雄国連大使は3日朝の会合で他の理事国大使にセイコーの置き時計をプレゼントした。
 誤差を自動調整する電波時計を選んだ意図について高須大使は「安保理の実効性や迅速さを確保するため」と説明。各国大使には「セイコーには日本語でサクセス(成功)とプレシジョン(精巧)の意味もある。日本製品販促が目的ではありません」と渡したという。各国に定刻の協議開催を促し、議長国として安保理での議論を牽引(けんいん)していくとの意欲を示した格好だ。
 国連では定刻より15分余り遅れて会議が始まるのが常態化しており、3年前には当時のボルトン米国連大使が「安保理の文化革命」として、定刻どおりの協議開始を各理事国に呼びかけたことがある。 
 安保理議長は各理事国大使の持ち回りで月ごとに変わり、日本の議長国は2006年10月以来。毎月初めには議長国主宰の朝食会が開かれ、置き時計もこの場で配られた。英国が議長国を務めたときは傘、中国は五輪聖火トーチの複製を各理事国にプレゼントしたという。

2009年2月4日 産経ニュース


もちろん「セイコー」には日本語で「ファック」の意味もありますが、しかしいまだに「SEIKO」が世界的ブランド価値を維持しているのかどうかわかったものではありません。セイコーインスツル代表取締役だった服部純市さんは、今どうしてるのか知りませんが、日本の時計メーカーは安価で正確なクォーツ時計を大量に生産しているうちに技術力を失ったといいます。

「グランドセイコー」を筆頭とするハイグレード品は、欲しいんですが高いので使ったことがないのでよく知りませんが、僕のようなビンボー人にも入手出来るセイコーのメカニカルウォッチとしては「SEIKO 5」が有名でしょう。アンティークではありません。現在SEIKOブランドで東南アジアの方で生産されています。ちゃんとしたセイコーの、自動巻で裏はスケルトンですが、だいたい6千円くらいで売っているはずです。

これは主に東南アジアで流通するはずの品であって、曜日も漢字と英語と、それから旧宗主国フランス語で表示されます。電波が遠かったり電池が売ってなかったりする土地では便利で、手頃な価格のメカニカルウォッチとして重宝されているようですが、日本では一部で1万円くらいで売っているやに耳にします。ところがこの性能たるや凄まじいものがありまして。

1日に何十秒か遅れるなどは序の口、まあ、昔は時計というのは毎朝ラジオの時報に合わせて調整するもんだったんですからそのくらい普通ですが、中には針がグルグル回り出して止まらなくなったり、そうかと思えば金輪際微動だにしなくなるのもあるようで、たしかに東南アジア生産とはいえSEIKOブランドで、1万円するということになると、びっくりする人が多いようです。

などと、いきなり安物を持ち出してSEIKOブランドを云々するのがビンボー人の悪いクセとも実体験ともいえるものですが、たしかに高級時計というと世間の常識ではスイス製とかのメカニカルウォッチということになるようで、いくら正確だからといってデムパ時計などを贈るのは、あまり気の利いた振る舞いとはいい難いものがあります。第一、置き場所によっては対放射能防御を施してある場合に電波が来なかったりするのではないか。

「国連では定刻より15分余り遅れて会議が始まるのが常態化」しているということで、いわゆる「時間厳守」を呼びかける意味もあるわけですが、まず自らが範を示してこそ、という話しもあります。自分が「時間厳守」をしていないのに人様に注意したりするのは、かえって嘲笑される原因となったりするものです。

国連における日本の「時間厳守」ぶりには、他から見れば「なるほどSEIKO 5の国だ」と思わせるようなものがあるようです。しかしたとえば国連規約人権委員会への報告などは4年以上も「遅刻」していたわけですが、これなどは機械的な問題というよりはアタマの時計に「人とは違うデムパ」が来ているのではないかと疑われても仕方のないレベルにまで達していました。

しかし日本としてはこの度「遅刻しないように時計を贈る」という、取りようによっては相当なイヤミであるとしかいいようのない暴挙に出た以上は、今後は「時間厳守」が何よりも大切であります。そこで昨年10月末に規約人権委員会から出された勧告には以下のような内容が含まれています。

法執行機関において人権条約の適用及び解釈に関する研修をすべきこと
個人通報制度への加入
国内人権機関を、パリ原則に沿って行政府から独立した機関として設置する
公共の福祉の概念の立法による定義づけと、それが条約の許す制限を超えないよう保障すること
女性差別の問題に関して民法を改正し、より具体的な目標を設定した措置を実施
刑法第177条の強姦罪の定義に男性に対するレイプも含める
強姦罪において被疑者側の立証責任を回避させる
DV加害者を確実に処罰すること、被害者側に対するケア対策
世論の動向にかかわりなく死刑の廃止を考慮すべきであること
すくなくとも死刑の適用犯罪を「最も重大な犯罪」に限ること
代用監獄制度の廃止
取り調べ尋問の録音録画、弁護人立会いの権利の保障
「慰安婦」問題に関して法的責任を認め、公式に謝罪、加害者に対する処罰、教育現場での言及義務
外国人研修生および技能実習生に最低労働基準に関する国内法を適用する
低賃金労働者を募集するよりもむしろ能力開発に焦点をあてること
拷問を受ける可能性のある国への送還を禁止する明示的な規定
公職選挙法の個別訪問の禁止規定の見直し
ビラ配布行為の表現の自由の制限を排除する
婚外子差別について国籍法第3条、民法900条4項の改正
戸籍法第49条1項1号で規定される出生届における嫡出の記述を無くす
性的指向にもとづく差別の禁止
同性事実婚カップルに対しても異性婚カップルと同様の利益措置をとること
国籍者以外に対する年金からの除外の是正
朝鮮学校に対して、他の私立学校と同様の卒業資格認定
アイヌ民族、琉球/沖縄の先住民族性を正式に認め、土地権、文化権などを認める
締結国には世論や一般に広まる誤解を是正する役割や責任がある


他にもあったかと思いますが、問題山積とはまさにこのこと、人員削減のあおりを食って3人分の仕事がデスクに山積みになっている人も日本政府の窮状を思えば心なしか苦悩が和らぐということは全然ないわけですが、報告の期限は再来年2011年の10月です。あと2年もありません。もちろん何一つ手をつけていないのは8月30日の小学生の宿題と同様ですが、たとえば死刑に関しては「世論」を引き合いに出すのを封じられたので「家族を殺された人たちの感情」を持ち出すとか、それなりに「対策」を講じているようではありますが、そんな調子で言い逃れをひねり出すのにあと2年で足りるのかどうか、その「時間厳守」ぶりが改めて世界に注目されそうなのがなんとも心配であります。ちなみに当ブログの「パペットマペット」(どこへいったやら)時計は、ご覧のコンピュータの時計を表示しているだけですからアテになったりならなかったりです。自分を信じましょう。
posted by 珍風 at 23:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月03日

先人の生き方に学んでルンバ

先の総選挙で地元の学校に「塩谷文部科学副大臣講演会への動員へのお願い」というファックスを流して選挙演説会に学校関係者を動員したり、今年になってから事務所スタッフを労働保険未加入のまま雇用していたのがバレて「アルバイトは加入しなくていいと思ってた」などと、いまどきどんな田舎のバカ社長でもいわないような言い訳をしてみたりと、人格高潔で知られる塩谷立さんは、その人格を持って国民を陶冶すべく以下のような提案を行われました。

文科相が「心を育む5つの提案」

 塩谷立文部科学相は3日、4月から先行実施される小中学校の新学習指導要領で道徳教育が重視されることに絡み、「先人の生き方に学ぶ」などとした「『心を育(はぐく)む』ための5つの提案」を発表した。
 提案は(1)「読み書きそろばん・外遊び」を推進する(2)校訓を見つめ直し、実践する(3)先人の生き方や本物の文化・芸術から学ぶ(4)家庭で、生活の基本的ルールをつくる(5)地域の力で、教育を支える。
 生活の基本的ルールについて、塩谷文科相は「私の提案」として、「いじめるな」「うそをつくな」「人に迷惑をかけるな」などの具体例も挙げた。

産経ニュース


たしかにアホ太郎を見ると「読み書き」が大切だという気持ちになるのは分らないではありませんが、こういうエラそうなことを言うとだいたい「お前が言うのか」なんていわれることになっています。塩谷さんが「「いじめるな」「うそをつくな」「人に迷惑をかけるな」」などと言っているのをみるとやはり「その口で言うか」と言いたくなる人もいるでしょう。

しかしながら「先人の生き方」に学ぶならば、やはりそれはその通りであるということが分ります。さんざん批判された「先人」に田中角栄さんがいらっしゃいます。

私は、「五つの大切」「十の反省」をあえて提唱したいと思います。義務教育段階における子供たちの生活規範として、たとえば、「人間を大切にしよう」「自然を大切にしよう」「時間を大切にしよう」「モノを大切にしよう」「国、社会を大切にしよう」という「五つの大切」を教えようというわけです。そして毎日の生活のなかで、「友達と仲良くしただろうか」「お年寄に親切だったろうか」等々と自省する「十の反省」を設定してはどうでしょうか。

1974年5月13日 「田中総理を励ます県人の集い」における田中内閣総理大臣挨拶


田中さんは5+10で15項目ですから、塩谷さんより10項目も多いのですが、この時も世間の反応は冷ややかなものでした。総理就任当時は人気のあった田中さんも、既にこの半年くらい前から田中さんは顔面神経麻痺に罹って顔がひん曲がっていたものであります。顔の曲がった総理大臣はなにもアホ太郎だけではありません。その時点で既にストレス、てゆうかはっきり言って「何が気がとがめることがあるんだろう」などという言い方をされていたところ、柄にもなくお説教がましいことを口走ったのが、今から思えば終わりの始まりです。

ところでこの「五つの大切・十の反省」はこの1年半前に田中さんが中国から持ち帰ったものではないかと思われます。中国ってこういうの好きなんですよ。有名なのは人民解放軍の「三大紀律・八項注意」というやつで

三大紀律
 一切行動聴指揮(一切、指揮に従って行動せよ)
 不拿群衆一針一線(民衆の物は針1本、糸1筋も盗るな)
 一切繳獲要帰公(獲得したものはすべて中央に提出せよ)

八項注意
 説話和気(話し方は丁寧に)
 買売公平(売買はごまかしなく)
 借東西要還(借りたものは返せ)
 損壊東西要賠償(壊したものは弁償しろ)
 不打人罵人(人を罵るな)
 不損壊荘稼(民衆の家や畑を荒らすな)
 不調戯婦女(婦女をからかうな)
 不虐待俘虜(捕虜を虐待するな)


アメリカ軍もこれを守ってはどうかと思われます。これを英訳して、アメリカ人が好きなTシャツにプリントして、萌え系のイラストでも添えれば立派なジャパン土産になります。

それはともかく、田中さんとしても当時は自分を取り巻く状況が厳しくなっていたところでありまして、就任直後の選挙で結構負けまして、共産党が躍進するという辞退に直面して、自民党に有利な小選挙区制を導入しようとして総スカンを食らってみたり、金大中事件への対応が問題になったり、キャラクターとしてはウケてはいましたが、実はあまり評判が良くなかった。

人間そうなってくると自分の「人格」というものに疑問がわいて来たりします。自分はこう見えても「良い人」であるということを自他にアピールせずにはいられなくなります。まあだいたいにおいてこういう場合、自分は騙せても他人は騙せません。てゆうか主に自分を慰めるのが主な目的でしょう。公開オナニーです。

果たしてこの年の10月には文春に立花隆の「田中角栄研究」が掲載されてその「金権体質」が批判され、退陣に至るということになりました。しかし仮に田中さんに「反省」などというものがあるとすれば、この「五つの大切・十の反省」を言っていた当時は「自責」のまっただ中にいたはずです。この年の始めには田中さんのおかげでロッキードのトライスターが納品されています。

塩谷さんが自分の立場を利用して不当な選挙運動を行ったり自民党員らしく労働者を虐げたりする以上のことをやっているかどうかは知りませんが、政治が「道徳」などと言い出す場合は、ヤバい、というのが「先人」の教えであります。塩谷さんは「外遊」も推進するそうですが、ダボスあたりで竹中さんや宮内さんと仲良くしたりするのも時節柄あまりにもマズい、というあたりの判断も出来ないのが現在の自民党の現実です。

塩谷さんは「改正教育基本法の理念を実現する」んだとか言っているようです。その「教育基本法」とやらは例の腹具合の悪い男が残していった下痢便のことらしいのですが、床を這いずってそんなシロモノの臭いに陶然としているようでは来年の今頃は肉便器です。そうでなくても自民党にはコイヌミの糞とかそういうモノに執着しているスカトロが一杯いるんですからキューバに行こうとして着いたのがグアンタナモ。そこで覚えたのが中国風拷問さ。
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