2009年06月05日

ちょんわの幻想

自民、地方選が関門 連敗なら「麻生降ろし」も

 麻生太郎首相の衆院解散戦略に、三つの地方選が「関門」として立ちはだかっている。6月14日投開票の千葉市長選、7月5日の静岡県知事選、7月12日の東京都議選で、いずれも情勢は楽観できず、自民党内では「ドミノ倒し」の懸念も。仮に3連敗すれば都議選後の「麻生降ろし」も現実味を帯びてくる。
 「千葉、静岡でうまくいかないとむちゃくちゃになる。都議選にも大きな影響を与える。好き嫌いもあるやろうけど、そこは棚に上げてよろしくお願いします」。3日の自民党参院議員総会で、谷川秀善参院幹事長は協力を要請。細田博之幹事長はこの日の公明党との会合で、3地方選を「衆院選の前哨戦」と位置付けた。
 千葉市長選の与党系候補は、収賄罪で起訴された前市長時代の副市長。事実上の後継とされ、自民党内からも「情勢は厳しい」との声が漏れる。2日には千葉県選出の国会議員が集まり「基礎票を固めれば逆転できる」とてこ入れを確認したが、「投票日までに追いつくかどうか微妙」(参院議員)との見方も。
 静岡県知事選は、自民党の坂本由紀子参院議員が立候補を表明。民主党は大学学長に出馬を要請している。3日の自民党津島派幹部会では「大学学長が出馬すれば大変だ」と警戒する声が出た。
 3月から5月に実施された主な地方選で、与党系は千葉、秋田両知事選で勝利したものの、名古屋、さいたま両市長選では民主系候補に敗北。仮に千葉市長選、静岡県知事選を落とせば4連敗となる。自民党幹部は「両選挙に負ければ衆院選までドミノ倒しだ」と危機感を募らせる。
 都議選に関し、自民党選対幹部は「与党で過半数を維持できると思うが、民主党に第1党を奪われる恐れはある」と分析。公明党幹部は「民主躍進の文字が躍れば打撃は大きい」と不安を隠さない。
 衆院選の投票日を8月2日に設定すれば、解散は都議選前に、8月9日なら都議選直後も可能になる。情勢が悪ければ、7月28日の会期末ぎりぎりに解散、9月6日投票も視野に入る。
 都議選で敗北すれば「麻生首相で戦えるのか」との不満が拡大するのは確実だ。自民党の加藤紘一元幹事長は「首相交代論のきっかけになる場合もある」と指摘。古賀誠選対委員長は2日の講演で「10月の選挙もあり得る」と述べ、解散前の首相交代の可能性をにじませた。

2009年6月4日 中国新聞


千葉県知事選で「与党系」が「勝利」したというのは「客観的な」事実ではあるかも知れませんが、実際のところそれで千葉市長選において「与党系」が安心できるかというとそうでもありません。森田さんが一言でもいいから本当のことを話してくれればともかく、あの人はああいう人ですから、森田さんの得票は市長選における「与党系」の得票の予測に役に立つわけではないのでした。

県知事選のとき、千葉市における森田さん(自民)の得票数は151,774票、得票率は43.07%でした。これに西尾さん(元自民)や白石さん(公明)を含めると、きわめてザックリと「与党系」ということになるのかも知れませんが、その得票数は実に214,425票、60.86%に達します。ちなみに主に民主党が推していた吉田さんは115,029票32.65%、共産党系と目される八田さん11,239票6.49%でした。

しかしこの数字をもとに、千葉市では「与党系」が60%を獲得できる、安泰だバンザイ、というわけにはいかないのは専ら森田さんの責任です。生まれてから一度も本当のことを言ったことのない森田さんのおかげで、元来「与党系」ではない票まで騙されて森田さんに入ってしまっています。騙される方が悪い、などと無慈悲なことを言う人もいますし、確かに騙された人は普段の心がけが良くないような気もしますが、とにかく森田さんの票は近所のそば屋の天丼のエビ天のように衣の方が多いような状態になっているようです。

そこで直近の国政選挙である2007年の参議院議員選挙の状況をちょっと覗いてみたのですが、困ったことに千葉には最初から森田さんそっくりな人がいたのです。即ち保守系無所属の元俳優で最近映画のプロデュースをしたという人が。

その人は「本間進」といいまして、1954年銚子市生まれ拓殖大学出身、1976年すなわち22歳にして曽根中生監督の『嗚呼!!花の応援団』でデビュー、翌年公開のシリーズ3作目『嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊』では、なんと3代目「青田赤道」として主演を張るという、最初のうちだけ順風満帆のキャリアの持ち主です。

この映画は当時一世を風靡した漫画作品、どおくまんの『嗚呼!!花の応援団』を原作としますが、まあ、なんというか箱根よりこっちの人間から見ると大変に「大阪的」なものです。加藤周一さんはこの作品に描かれた世界を「およそ人間のなりうる最も下等な状態」を評したとも言われていますが、一方では「応援団という組織をなかなか忠実に表現している」という評価も貰っているという、毀誉褒貶の激しい作品のようです。もっともこれらの評価は別段お互いに矛盾するものではありません。要するに「応援団はおよそ人間のなりうる最も下等な状態」である、ということです。

本間進さんの輝かしい経歴も、作品との幸運な出会いが重要なファクターとなっています。なにしろ本間さんは拓殖大学応援団長だったのです。泣く子も黙るとはこのことです。なんたって「人間のなりうる最も下等な状態」です。森田さんの「剣道二段」は「自称」、てゆうか「ウソ」に他ならなかったのですが、本間さんはホンマもんです。『嗚呼!!花の応援団』には特撮とかCGに頼らないホンモノの応援団が出て来る、というのがこの作品のウリの、少なくともそのひとつだったようです。

(ところが匿名子によると応援団長はおろか応援団員でもなかったという説がありまして、そうなると本間さんはますます森田さんに近づいてゆく、ということになる可能性がありますが、もちろん何の自慢にもなりません)

従ってこのシリーズを自らの主演で終焉させた後、同じく曽根中生監督が漫画を原作にした映画『博多っ子純情』に出演した後は作品に恵まれず、てゆうか「応援団」が出てくる話しなんてそんなにないわけですが、「もっとも下等な状態」から更に転落した日々が続くかと思いきや、1983年には千葉市議会議員になっちゃいます。ところで俳優としての本間進を手軽に干渉できるのは、彼が市議会議員を1期つとめあげた後からです。すなわち『マルサの女』(1987)、『マルサの女2』(1988)、『マルタイの女』(1997)などの伊丹十三作品に立て続けに端役で顔を出しているのが確認されます。

また、その間1991年には千葉県議会議員となる一方、1996年には自らエグゼクティヴプロデューサーをつとめてリメイク版『嗚呼!!花の応援団』を製作します。監督は前シリーズの出演者であり殺陣師、高瀬道場を主催する国士舘大学卒業生高瀬将嗣さんです。あの「映画秘宝」に連載している人。なんだかアンソニー・パーキンスが生涯『サイコ』を追究していたのと似ているようでもあり、全然進歩がないようでもあります。アンソニー・パーキンスの場合は必ずしも自ら好き好んで「追究」していたわけではないのかも知れませんが。

キャリアがただひとつの作品に集約されてしまう、てゆうか本間さんの場合本当にひとつしかないんですが、そういったイメージの硬直化をきたしている点において、本間さんは森田さんに良く似ています。そして「安心のまちづくり 地域交番の強化を」から始まるその政策も、森田さんと瓜二つであると言って良いでしょう。本間さんこそ「千葉のモリケン」なのです。

この本間さんが2007年の参議院議員選挙に出たわけです。千葉の人たちはあーゆーふーだからどーせ本間さんは当選したんだろうと思うかも知れませんが、そうでもありません。地元千葉市における彼の得票数は35,073票であり、得票率は8.72%にすぎません。さすがに最下位ではありません。下から4番目です。千葉選挙区の定数は3名ですから、候補者が6人であれば当選していたところです。しかし残念なことに候補者は8人もいたのです。

この時の当選者は千葉選挙区で得票数順に長浜博行さん、石井準一さん、加賀谷健さんの3人でした。千葉市でもこの3人がトップ3ですが、順位は微妙に異なります。すなわち

加賀谷 健  (民 主) 98,725票 24.54%
長浜 博行  (民 主) 86,541票 21.51%
石井 準一  (自 民) 75,798票 18.84%
白須賀貴樹  (自 民) 41,727票 10.37%
本間  進  (無所属) 35,073票  8.72%  
浅野 史子  (共 産) 34,434票  8.55%
青木 和美  (社 民) 17,019票  4.23%
いわぶち美智子(国民新) 13,016票  3.24%

千葉市では加賀谷さんの順位が高く、石井さんの順位は低下しています。傾向としては千葉市では県全域と比較して民主党の得票が多かったようです。一方その頃本間さんは、千葉市の中でも地元の中央区の得票は多いのですが、選挙区全体では浅野さんに負けています。これは千葉県民が「タレント」候補に対して厳しい評価を下した、というよりは本間さんがかつて芸能人であったことも知らないような失礼な人の方が多いためであると思われます。県全体での本間さんの得票数は130,364票4.94%でしかありませんでした。

それで今度の千葉市長選は「与党系」候補は前副市長の林孝二郎さんですが、参院選で「与党系」に行った票を林さんが獲得するとして、ついでに本間さんの分も林さんに回すとすると、林さんの分は37.93%しかありません。熊谷俊人さんは「野党系」ですから、上の民主党、社民党、国民新党の分が期待できます。53.52%。共産党は勝手にやるそうですが、8.55%は無理かも知れません。県知事選での6.49%が固いところなんでしょう。この差分はほぼ熊谷さん行きです。

こうなると「野党系」楽勝に見えますが、連合とかゆー連中が林さんを支持しているようなのが気がかりな点かも知れません。実に4分の1という得票率を誇る加賀谷さんは東京電力の労組出身ですから、その得票の中には連合もしくは東電の組織票が含まれており、それは今回林さんに回ることになっています。これは東電及び関連企業関係の票ということになりますが、どのくらいになるかよく分かりません。しかし単純に考えると、共産党が6%、残り94%ですから47%の得票で勝てます。そこで「与党系」は「野党系」から6%をふんだくってくればいいのです。例えば先の参院選における6%とは2万4千人くらいの話しです。ちなみに東京電力グループの全従業員数が約8万人。その4分の1以上が千葉市に在住しているとはちょっと考えられませんな。まあ、あとは熊谷さんが若い、31歳だというので「この次で良いんじゃない?」と思うかどうかなんですが、世の中は「この次まで我慢できねえ」という気分なのねんのねん。ちょんわちょんわ。


posted by 珍風 at 06:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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