2009年09月30日

東京路上オリンピック

路上で強盗容疑、陸上自衛官2人を逮捕 警視庁

 路上で通りすがりの男性の顔に暴行を加え、現金約13万円などを奪ったとして、警視庁麻布署は25日、いずれも陸上自衛隊習志野駐屯地所属の自衛官、松原弘樹(21)=千葉県船橋市=と岩山和也(23)=同=の両容疑者を強盗の疑いで逮捕した。
 同署によると、2人は六本木に飲みにきており、松原容疑者は「(被害者が)手に財布を持って歩いていたので奪おうと思った」と供述しているという。同駐屯地によると、2人は24日午後5時に勤務が終わった後、無断外出していたという。

2009年9月25日 NIKKEI NET


さあスポーツの季節がやって来ました。どっかの阿呆はわざわざ「オリンピック」なぞを呼んでこようとしているようですが、そんなことをしなくても街は路上スポーツの花盛りです。もっとも「自衛隊員」はこの手のスポーツの「プロ」なのではないかという疑いもありますし、2対1の対戦もフェアとは申せません。早急にルールを確立する必要がありそうです。

というのも、先日も秋葉原で「在特会」チームの皆さんが、見たところ何十人かで1人と対戦したというような嘆かわしい事例があったのです。このような行為は公衆を路上スポーツから遠ざけ、国民のスポーツ参加率を下げてしまうことでしょう。そこへ持って来て「オリンピック」を開催するということにでもなれば、ますますスポーツは「やるもの」ではなくて「観るもの」になってしまいます。座って何か喰いながらTVでスポーツを「観戦」していると、いつの間にかブクブク太って甲高い声で怒鳴ったりするようになってしまいます。

甲高いのも地声ですが、「在特会」というのはおそらく「維新政党・新風」が2007年の参院選に向けて組織したものなのではないでしょうか。安倍政権のものとでの教育基本法「改正」を目前に改憲の可能性すら伺うばかりとなった2006年の12月に、この組織の準備が始まったということです。当時は「右派」のピークであり、雰囲気的にはいくら「新風」でも議席の1つや2つ何とかなりそうな気がしたので10人ばかり候補を立ててみたものです。

ただ問題は「ピーク」というのは下り坂の始点であるということで、年が明ける頃には「そろそろ良かろう」とばかりに経済格差などの問題が顕在化し、自公政権の転落が始まりました。バカ殿がバカなおかげで「右派」は全体としてあおりを食ったものと思われます。その結果「新風」は全員落選してしまいました。自民党では以後軌道修正をはかることになったわけですが、「新風」はそれから楽しい街頭活動に繰り出すことになります。

まあ洋服屋に押し掛けて騒いだり、女の子を苛めたりしていたわけですが、もはや今回の総選挙には候補を立てていませんでした。立てても当選しないのですから賢明な選択であると言えるかも知れませんが、推薦候補のうち民主党の若泉さんは当選しています。もっとも当時副代表の瀬戸さんなどは幸福実現党に接近しようとしていましたから、ますますワケの分からない方面に驀進中であります。

今年に入ってからは「在特会」名義での街頭活動を強めているようですが、総選挙の結果を受けて、「新風」では議会における活動をほぼ諦めたものと思われます。彼等の街頭での作法はスポーティーな、例えばかつての亀田兄弟のそれを思わせるスポーツマンシップ溢れるものでありましたが、総選挙後の「外国人参政権断固反対!全国リレーデモ」が路上スポーツへのデビュー戦となる模様です。要するに身体活動を主にする単なる「右翼」になってゆくのではないでしょうか。

もっとも連中の肉体は貧弱であり、そうでなければ肥満しています。彼等の「力」は彼等の肉体に依存したものではありません。彼等の「武器」は「大和魂」なのです。なんだか自分でそう言っていますからそうなんでしょう。そこで今回の試合から「大和魂」の強さをみてみましょう。

たしかに大勢で1人を攻撃する、なんてのは日本人の得意とする戦法です。あれこそ「大和魂」の発露と言うべきでしょう。もっともこれは日本人に限らず、世界中どこへ行っても弱いものイジメは盛んに行なわれていますから、それは「大和魂」が世界に通じる「普遍性」を持っていることの証左ではないでしょうか。無敵の「大和魂」であります。

それだけではありません。あれだけ暴力を振るって、杖で殴っても、逮捕者は出ません。そこに警察官が存在したにも関わらず誰も捕まらないのです。警察は連中の暴力を保護し、支援していることがわかります。要するに「プロ」がついているわけで、彼等の攻撃は「プロ」との潜在的タッグマッチなのです。これは味方の士気を高めるとともに敵の闘志を削ぐことになるでしょう。「権力」に弱いというのもまた、「大和魂」にほかなりません。

以上、「在特会」における試合形式は「大和魂」をキーワードに「極端なハンディキャップマッチ」と「凶器の使用」、そしてレフェリングのアンフェアを特徴とすることがわかりました。このようなルールは多くの参加者に受け入れられるものではないでしょう。したがって今後は「乱入」という参戦形式を取ることになると思われますが、この方向でのエスカレートはアンダーグラウンドに至る可能性がありますので、実はこっちのほうにも見込みはありません。アングラじゃ外国人相手にとても勝ち目はないでしょう。
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2009年09月29日

The Last President of The Liberal Democratic Party

谷垣新総裁を選出=300票獲得−自民

 自民党総裁選は28日、党員投票による地方票(300票)の開票と党所属国会議員(199票)の投開票が行われた結果、谷垣禎一元財務相(64)が300票(地方票180票)と過半数を獲得し、第24代総裁に選出された。
 河野太郎元法務副大臣(46)は144票(同109票)、西村康稔前外務政務官(46)は54票(同11票)で及ばなかった。谷垣氏は、先の衆院選敗北で野党に転落した同党の再建と政権奪還という重責を担う。任期は2012年9月末まで。
 谷垣新総裁は両院議員総会であいさつし、「信頼を取り戻し、政権に復帰できるよう全身全霊を傾けて職務に当たる」と表明した。

2009年9月28日 時事


谷垣さんの得票は地方票180票、国会議員票120票、合計300票というわけでともに得票率は6割、測ったように同じなのが笑いを誘います。おそらくこれは規定通り既定の方針に従っているんでしょう。これが自民党の基底というものです。

ちなみに各候補の得票の内訳は

谷垣禎一
議員 120(60%)
地方 180(60%)
合計 300

河野太郎
議員  35(18%)
地方 109(36%)
合計 144

西村康稔
議員  43(22%)
地方  11(4%)
合計  54

地方党員における河野さんの得票の多さに、何らかの意味を見いだす人もいるでしょう。意味があるといいですね。多分ないでしょう。

それはともかくとして、とりあえず出た総裁選挙の結果はこんなもんだったわけです。谷垣さんの「主張」というのは一応穏健なもので、「みんなでやろう自民党再生」なんだそうです。

「みんなでやろう」。たしかに極めて「明快」であります。なによりも党内融和が第一です。もっとも党外に対してはそうでもありません。国民一般は「みんな」の中には入っていません。入りたくない人も多いとは思いますが。

谷垣さんによると今回の総選挙で自民党が負けた原因は「経済の低迷やセーフティネットのほころびの中で、国民や地域社会の不安の増大」があったわけですが、それに関して自民党が党外におこなった「説明」を、バカ一般国民どもが「誤解」したことにあるそうです。君、僕、愚民共は、知的能力の不足によって、自民党による深遠な説明を、正しく理解することが出来なかったのです。そのありがたい教説をよく理解すれば、貧困に喘ぎ将来に怯え病に倒れ飢えに死すとも至福のうちに天国の門にまで至った筈だったのですが、バカなんでどーもすいません。

さらにバカ国民どもの間には、自民党の福音を理解しない結果として、「『勝ち組・負け組』といった社会を2極分化の構図でとらえようとする」、そんな間違った「意識」や、「ことさらに敵を作って対立を煽ったり不満を増幅させたりする」ような嘆かわしい「風潮」が存在する。てゆーかそういうのがそんざいするやに「感じられる」んだそうです。さすがにビンボーを知らない人は言うことが違うわけですが、要するにそういうことは「意識」とか「風潮」なのであって客観的事実ではありません。つまり、そもそも「国民や地域社会の不安」そのものが間違っているのでした。

そういうわけですから「誰かのせいにする態度からは何ものも生まれない」ということをバカ共は反省しなければならないのです。他ならぬその「誰か」の張本人が言うのですから間違いはありません。自民党のせいではありません。仮に自民党のせいであったとしても自民党のせいにしてはイケナイのです。自民党は間違ってない。悪いのは国民のほうなのです。わかりましたね。

およそこれほど生意気な発言というものも世の中には珍しいと考えられるのですが、まあ要するにこれが自民党の現状というものです。自民党の議員の6割、痴呆党員の6割がこの意見に諸手を上げて賛成しています。しかし考えてみれば、このような意見は、例えば選挙の結果議席がかなり減ったものの政権は維持している、という程度であれば良いかも知れませんが、政権を取られちゃうような事態に立ち至って言うことではないような気がします。

しかし日本では昔から「実るほど頭を足れる稲穂かな」といって、地位が上がるほど謙虚にするのが日本人の美徳でありますから、地位が下がると傲慢になって生意気な口をたたくのもまた日本人の美徳であります。まあそんなものはどうでもいいのですが、こんな調子ではお先真っ暗ですな。そんなことしてると本当に共産党に負けたりしますよ。そういえばたしかに谷垣さんには「最後の総裁」の風格がありますね。愛新覚羅溥儀や徳川慶喜と並べても、似合います。よかったじゃん。
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2009年09月28日

大阪さんの思うとおりにはさせないぜ

【橋下日記】(20日)「地域独立できるプランを」

 午後2時半 堺市西区の大型商業施設前で市長選候補者の街頭演説に参加。「首長連合で候補を推すことに決めました。みなさんで政治をコントロールしましょう」と訴え、有権者と握手を交わす。その後同市北区の商業施設前などでも演説し、候補への支持を訴える。
 5時24分 府庁で全国知事会会長の麻生渡福岡県知事と非公開で会談。知事会の方向性について「国にお金をくれというのではなく、地域が独立して経営できるプランを出すべきだ」と記者団に話す。

2009年9月29日 産經新聞


「知事に勝たせてもらった」と恥ずかしげもなく言ってのけるような人が府下各自治体の首長になっちゃったら、それは要するに群馬県辺りと変わらない。あそこでは「自民党にあらずんば人にあらず」だというではないですか。大阪では橋下さんの子分にならないと「人にあらず」ということになるんでしょうか。どっちが人でなしだかよく分かりませんが。

府の官僚を首長に送り込むのは国の役人を都道府県知事にしちゃうのと同様であって、自民党政治の縮小コピーです。「首長連合」というのはキリンの集まりかと思ったら、実は「自民党政治保存会の皆さん」なのではないでしょうか。僕などは、そいつは大変だ、などと、短い頸を更に縮めているところですが、堺市の自民党議員は「織田信長に征服された」などと言っています。

傍から見ると橋下さんを織田信長に例えるのはいくら何でもどうかと思われるのですが、かつては「東洋のベニス」と呼ばれ世界にその名を轟かしめたフライシュタットとしての歴史を持つ境市では織田信長はロクな人間だと思われていないようです。

おそらく住民が「政治をコントロール」するための単位は精々が市町村程度の規模であって、それでも大きすぎるかも知れません。都道府県規模では困難であり、「道」だの「州」だのになると全く不可能です。橋下さんが「自治」みたいなことを言うのは間違いです、多分。知っていてウソを言っているという可能性もありますが、しかしそれは買いかぶり過ぎかもしれない。

境といえば庖丁に鉄砲という、なんだか物騒な感じもしますが、今でも合羽橋辺りで売ってるちゃんとしたプロ用の包丁はほとんどが堺市で生産されています。通り魔が使うのはもっと安い奴ですから。鉄砲も、拳銃などは最近は外国産の安価なコピー品が出回っているようですが、鉄砲鍛冶の技術が自転車生産に応用されたといいます。あたかも堺市に存在する株式会社シマノは世界最大の自転車パーツメーカーであります。自転車に鉄砲を仕込んだ「仕込み自転車」なんてのがあると軽便な戦車として活用できそうです。子連れ狼みたいです。反動でもって恐ろしい速度で後退しそうですが。

しかしながらそういう歴史にも関わらず現在の堺市は大阪市のベッドタウンだということですから、住民のほとんどには全然関係がなかったりします。それで民主党には「独自候補を立てなかったのが悪い」という意見も寄せられているようですが、それも間違いです。元々堺市には恐るべき特徴があります。

来年の春には関東から撤退するというウワサの某紙、特に名を秘しますが、上記「橋下日記」も好評で日本の保守勢力のデマ機関といわれていませんが、自ら宣うところによれば「大阪府内では特に高い普及率を誇る」んだそうです。
http://www.sankei-ad-info.com/chara/t-busuu_1.php

すなわち「大阪市内・全24区のうち13区で第1位〜第2位の普及率、大阪府内・33市のうち18市で第1位〜第2位の普及率」なんだそうですが、特に堺市では売れているようでありまして「堺市全体では1位、市内・全7区のうち5区で第1位〜第2位の普及率」であります。特に境区と南区では1位、北区、西区、中区では2位のシェアを持っています。そして残る東区と美原区でも3位につけているそうですから、堺市では皆が「橋下ファンクラブ会報」を読みふけっているといっても良いくらいなのです。

先の総選挙においても、堺市の関係する三つの選挙区では旧与党が健闘しています。美原区は第15区に属しますが、当選は民主の大谷さんですが約12万票。その次が自民の竹本さんで10万票を獲得しており比例で入っています。大谷さんの得票率は46.78%。

第16区は境区・東区・北区で、当選は民主の森山さん10万票で48.05%。ここは創価学会の領土なので次点は公明の北川さんが8万5千票。中区・西区・南区の第17区は当選こそ民主の辻さんが9万2千票くらい取ってますけど、自民の岡下さんと、それから例の西村眞悟さんがいまして、この2人で合わせると10万票ですから、辻さんが当選したのは西村さんが出て来ちゃったからだと言えないこともありません。古巣の民主党に思わず貢献してしまいました。

16区と17区における民主党候補の得票と自民公明西村眞悟連合の得票との差は7千票くらいなものです。鼻の差、というか首の差とかいう程度かも知れません。「首長連合」の名前の所以でありましょう。鼻高きが故に尊からず、首長きを持って尊しとなす。何だかわかりませんが、民主党が市長選に独自候補を立てても勝ち目はないかもしれません。

だいたいウワサの某紙はマイクロソフトネットワークと提携したのでほとんどの人が無料で読んでいますので売れなくなって当然です。にも拘らず自民党が大敗を喫したところを見ると何の役にも立っていませんから、もう必要ないでしょう。公称発行部数、てゆーか印刷部数は約190万部ですが、半分以上は「押し紙」なんだそうですから実際の販売部数は82万部くらいです。これは読売の10分の1、朝日の6分の1、毎日の2分の1であり、全国紙としてはかなり寂しい数字であると言わなければなりません。大阪のほうではまだまだ人気があるということらしいので、早々にあっちへ行ってもらって、ゆくゆくはかの『稲毛新聞』のようになるのが最適でしょう。既に内容は大差ありません。
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2009年09月27日

上流と下流 流れているのは同じ水

小梛容疑者起訴脅迫の詳細判明

 「俺も裏街道あるから」「一番最後は、俺は金だと思うよ」。JR稲毛駅前のテナントビル建設工事に絡み、前千葉市議会議長の小梛(おなぎ)輝信容疑者(66)が暴力団との関係を示して現金を暗に要求したとされる事件で、千葉地検は25日、小梛容疑者を起訴し、不動産会社社長(54)を脅した言葉の詳細を明らかにした。
 起訴状によると、小梛容疑者は、このビルのテナント仲介などを行っていた社長から地元対策費名目で現金を脅し取ろうと考え、今年4月29日、自分の事務所で社長に対し、実在する広域暴力団の名刺を示し、「そこに事務所あるから、それなりのやつは出てくるから」などと言って暴力団との関係を誇示した。
 さらに、「一番最後は、俺は金だと思うよ。みんなを口説く方法は。それしかないんだよ」「受けて立ってやっから。腕ずくで」などと強い口調で現金を要求し、応じなければ暴力団組織を利用して業務を妨害すると共に、社長の身に危害を加えるかもしれないと脅した、としている。
 ただ、「条件飲むか飲まないか。あなたの方から出すのが普通だろが」と、具体的な金額や支払時期については要求しなかった。
 関係者によると、こうした文言の詳細は、社長が小梛容疑者と会った際に録音し、記録されていた。
 一方、小梛容疑者は25日、このビルの施工業者に対する恐喝未遂容疑で再逮捕された。業者らに対しても暴力団関係者の名刺を示したほか、「建設反対の住民運動が起きるぞ」などと言って脅した疑いがあり、捜査関係者は「議員バッジがあるからこそ、自治会を利用して圧力をかけることができた」とみている。

2009年9月26日 読売


「それなりのやつ」ってのは多分「美しくない人」なんでしょうな。畏れ多くもゼネコン様、大成建設を脅かしてお金を巻き上げようとした悪梛さんですが、大成建設の現場担当者もさる者で、4月の2日と3日の二日にわたる「カツアゲ」を細かくメモにしてお巡りさんに渡しちゃったのでした。

概ね悪梛さんは大変に迂闊な人でして、エヌズコーポレーションを脅かした時には、なんと録音をとられていたという話しもあります。まあ、僕だったら録音機を2つは用意するね。録音用と、あともうひとつは取り上げさせる用。

で、まあ、その大成建設メモによると、「住民運動がおこる」とか、「暴走族が騒ぐ」とかいう言い方をしたようです。やっぱり「暴走族」は悪梛さんの手下だったのです。心配なのは「暴走族が騒ぐ」と「住民」が迷惑がって「運動」が起きてしまうのではないかという点ですが、大丈夫。悪梛さんは「住民運動」も掌握しているご様子です。

こんな風に書くと悪梛さんがまるで「それなりの」ヤクザや暴走族と組んだ極めて粗暴な人物のように思われるかも知れませんが、多分その通りです。しかしながらそんな悪梛さんでも少しはテクニカルな手も使わないわけではないようです。

千葉市前議長:ビル建設で住民苦情「自作自演」 市に文書

 テナントビル建設を巡り前千葉市議会議長の小梛輝信(おなぎてるのぶ)被告(66)が恐喝未遂容疑で逮捕された事件で小梛被告が「強引に工事を進めている」などとして施工主への行政指導を要望する文書を準備し、自治会長に署名押印させ、市に提出していたことが関係者への取材で分かった。実際には建設に対する住民の苦情はなかったといい、自治会や市を利用して苦情を「自作自演」していた疑いが浮かんだ。千葉県警も経緯を把握している模様だ。
 小梛被告は、4月に施工主の大手ゼネコン社員や不動産会社社長に因縁をつけ、暴力団の名刺を示して現金を脅し取ろうとしたとして逮捕された。
 複数の自治会長によると、小梛被告から6月ごろ「ビルについて話し合いたい」と同市稲毛区の事務所に3人の自治会長が呼び出された。小梛被告は「要望書を出すことにしよう」と切り出し、A4判1枚の「住民説明会開催の要望書」と題する熊谷俊人市長あての文書を示し、サインを指示。3人とも同意したという
 文書は6月18日付。「説明会の開催要求を申し入れてきたが、これを拒否し強引に工事を進めている」「どのような建物ができるのか全く不明で不安である」とし「住民説明会を開くよう行政指導を要望する」と結んでいる。
 小梛被告はこの要望書を市に出すとともに、市職員を事務所に呼び、ゼネコンへの指導を要求。市は同25日付で、住民説明会の開催を求める通知文書をゼネコンに送っていた。説明会は開かれなかったが、自治会長とゼネコンの話し合いは数回あったという。
 市への要望書に署名押印した自治会長の一人は「利用された」と憤っている。
【斎藤有香、駒木智一】

2009年9月27日 毎日


そうですか自治会長さんは「憤って」いるんですか。まあ常日頃から理不尽な要求もあったことでしょうから、ここぞとばかりに怒りを爆発させるのも良い健康法です。とはいえ「一味」であることには間違いがありません。

ここで悪梛さんはいわゆる「地元の声」を捏造しているのですが、これなどは千葉県なんぞよりは何倍か上品な群馬県のほうでも活用されている手法です。もともと千葉県と群馬県は「ジャージ」が県民服として採用されるなど共通点が多く、日本における「ジャージ」の消費量の実に8割がこの2県で占められている、ということはさすがにないわけですが、群馬県をダムに沈めて千葉県を海に沈めれば日本は随分住みよくなりそうな気もします。

悪梛さんも県知事にでもなってから腕をふるえば良かったのか、それともこういうことが「政治家」としての「手腕」を磨く、いわば「練習」のようなものなのかよく分かりませんが、実益を伴う楽しい「勉強」であることは間違いありません。しかしながらこのような日頃の心がけが、もっとエラくなってから役に立つ日も来るのです。

もっともあちらでもこちらでも同じようなことをしているところを見ると、自民党では地方政治家を養成するために何らかの手を打っているのかも知れません。悪梛さんとしてはとにかく「暴」がつくようなものをふりまわす人ですから、「自作自演」などとという込み入ったトリックを自分で思いついたのかどうか分ったものではありません。親切丁寧親身の指導、安心サポート自民党。「再生」はそんなところから始めるのが良いのかも知れませんが、全然そんなことはないような気もします。
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2009年09月26日

「ダム病」は不治の病

八ッ場ダムに観光客殺到 地元は複雑な表情

   建設中止方針で一躍脚光を浴びた八ッ場ダムに、一目見ようと観光客が殺到している。車で来る人も多く、渋滞などの問題が起きているようだ。地元の中止反対については、批判の声もあり、自治体などは対応に苦慮している。

連日1300人もの人が押し寄せ、国道渋滞

「通常の休日は、せいぜい1日300人ぐらい。それが、このシルバーウィーク中は、連日1300人もの人が押し寄せました。建設中の湖面2号橋の風景がよくマスコミに取り上げられるので、見に来るんですよ」
   国交省の八ッ場ダム工事事務所の広報担当官は、驚いた様子でこう話す。
   民主党がマニフェストで中止方針を掲げ、前原誠司国交相が2009年9月23日に現地視察。これに対して、ダム予定地にある群馬県長野原町など地元の激しい反対ぶりが連日報じられている。テレビなどで話題になっているため、一目見ようと観光客が殺到しているのだ。
   高さ87メートルもある2号橋の人気で、すぐそばの広報センター「やんば館」にも、大勢の観光客が。1日で入館者が1000人も超えるのは、10年前の開館以来初めて。担当者も、「今の時期は、紅葉前なので人があまりいないんですが…。橋げたの前で、記念撮影をする人が多いですね」と言う。20台ほどのスペースがある駐車場も、ほぼ満車状態。急きょ、駐車場係が出て、対応に追われた。
   この騒ぎで、八ッ場ダムは一躍、観光名所のように。ただ、普段はのどかな山林地帯のため、押し寄せた観光客でダム近くの国道が渋滞している。
「事故はまだないですが、路上や広場に車を駐めたりして、危険ですね。特にマスコミが、勝手に入ったりしてマナーが悪いです」
と広報担当官。「首都圏の水がめを造っているので、普段から見に来てくれたら」と渋い表情だった。
   また、これで地元が潤っているわけでもないようだ。
   地元・長野原町のある旅館では、「草津や軽井沢に行く途中で、興味本位で見に来る人ばかり。宿泊客が増えているわけではなく、通過するだけですよ」。また、国道などに野菜直売店はあるが、ダム周辺に飲食や土産物の店はないという。
長野原町に賛否両論の声寄せられる
   新聞やテレビでは、長野原町などの反対ぶりが大きくクローズアップされている。これに反発する人もいて、同町などに批判の声が相次いでおり、こうしたことへの対応にも振り回されているようだ。
   同町の川原湯温泉観光協会では、ホームページ上の掲示板に書き込みが殺到して炎上状態に。2009年9月10日に、掲示板を一時閉鎖することを明らかにした。電話回線もパンク状態だという。読売新聞の22日付記事によると、「国が決めた事に対して自己利益で語るな」などと批判する書き込みが急増したといい、ホームページでは、「私達もその一つ一つに真剣にお答えするように努力はしてゆきますが、1通のメールで心が折れることもあります」と漏らしている。
   ただ、地元に理解を示す声も多いようだ。
   ダムにある広報センター「やんば館」の関係者は、こう明かす。
「『ここまでダムができているのに、今さら中止は考えられない』と言ってくれる人は多いです。大部分がそうで、『美しい景観が失われる』という人はいませんでした。やっと先が見えてきたのにと、地元ではガッカリしていますよ」
   長野原町に寄せられているは、賛否両論の声だ。
   ダム対策課によると、22〜23日にかけて、200通ものメールが町に殺到した。意見は、「頑張れよ」から「長野原町はおかしい」まで、分かれているという。また、賛否両論を反映してか、「民主党には賛成だけど、地元はかわいそう」などという声も寄せられている。電話も話し終わるとまた鳴るといい、対応にてんてこ舞いの様子だ。
   前原国交相は、地元の理解を得るまで中止の手続きを進めないと言明した。しかし、建設中止に賛成する声も多いことを考慮してか、中止の方針自体は変えていない。

2009年9月24日 J-CASTニュース


そういうわけで迷惑だそうですからマスゴミ諸氏は八ッ場ダムの取材を即刻止めましょう。てゆーかマスゴミには「来てもらってる」のではないのか。何だその言い草は。それから観光客の皆さんは温泉に行きましょう。つげ義春といえば、「ゲンセンカン主人」は群馬県町村会会長鈴木和雄が町長をつとめるみなかみ町の湯宿温泉の大滝屋ですが、既に当時の面影はないそうですから行っても面白くも何ともありませんよ。川原湯温泉の方がむしろそれっぽいとかで評判であります。要するにダムが出来るつもりで放ったらかしてあるだけなのではないかという気もしますが、そういった文字通り打ち捨てられたような温泉の風情も含めて「美しい景観」というものを大事にしたいものです。

そもそも地元観光協会では温泉場の再建を最優先してダム建設にはこだわらない立場だったんですが、誰の命令か知りませんがダム建設推進の最前線に立たされてしまったわけです。ですからまるでもう観光協会が「地元」を代表して悪者になってしまって、掲示板が炎上する、道路が渋滞して商売に差し支える、というのもいくら政治的なおつきあいだといっても割にあわないようです。実際、別にダムがなくたって温泉は困らないんですから、観光協会は誰か他の人のために矢面に立たされているわけで、まあ、幾分か同情に値しないわけではありません。

都知事「前原さんに同情する」 八ツ場ダム問題

 東京都の石原慎太郎知事は25日の定例会見で、前原誠司国土交通相の八ツ場ダム建設中止方針に関して「僕は本当に前原さんに同情する。非常につらい立場。背中から党是だ公約だって言われても、法律ってものがある」と述べた。
 特定多目的ダム法はダム建設を中止する際に関係知事の意見を聞くよう国交相に義務付けており、発言はこれを指摘したもの。
 石原知事は「中止を唱えるなら補償の問題含めて、そういうことがこれから具体的に出てくる。これは決して国の一存で決まる問題じゃない」と強調した。

2009年9月25日 共同


同情するなら金がどうとか言わなければ良いようなもんですが、「特定多目的ダム法」の第4条には、まあそういうことが書いてあります。

4 国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事及び基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合において、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。


石原さんは「意見をきく」というのを「意見を受け入れる」とか「言う通りにする」という意味に解釈しているのでしょうか。たしかに「きく」にはそのような意味もありますが、石原さんは何といっても文学碑が建つほどの立派な文学者ですから、まさかとは思いますが、でも石原さんですからねえ。「党是」だか「公約」だかにしたがって「基本計画を廃止しようとする」ことは別段法律に反しているわけではありませんし、「関係都道府県知事」の「意見」に従わなければならないという義務もありません。僕たちが同情しなければならないのはむしろ石原さんの方でしょう。僕はしませんが。

もっとも石原さんなんてのはまだマシな方で、栃木県の福田知事は中止しようとする「前に」関係都道府県知事の意見を聞かないのがケシカラン、と言っています。とはいえ民主党は中止の方針を明らかにしていたんですから、何か意見があれば言っておくべきでした。おそらく福田さんは未来永劫自民党政権が続くとでも思っていたんでしょう。バカな奴です。よくパイプだとか言って太さを自慢するエロ親爺がいますが、いくら太くて長くて固くて黒くても自民党とだけ繋がってたんじゃ後で困ります。まあ、いずれそんなパイプは腐って落ちることになっております。

もちろん本当にダムを作りたいのはそれで儲けている人たちで、そういう人たちはいわゆる「中央とのパイプ」についてはしっかりと確保をしておるわけです。日刊ゲンダイの大きな見出しによると国土交通省からの天下りが176人であり、その内訳は7つの公益法人に25人、落札業者37社に52人、随意契約業者57社に99人だそうです。

【八ッ場ダム関連企業への国交省職員の天下り数】
公益法人/人数
(財)国土技術センター 6
(財)建設物価調査会 2
(財)ダム水源地環境整備センター 4
(財)ダム技術センター 2
(財)水資源協会 3
(財)日本気象協会 6
(財)関東建設弘済会 2

落札業者/人数
オオバ 1
池下工業 1
池原工業 2
小田急建設 1
開発コンサルタント 4
一瀬調査設計 1
応用地質 1
オリエンタルコンサルタンツ 1
建成社 1
建設環境研究所 2
建設技術研究所 1
ダイヤコンサルタント 1
千代田コンサルタント 2
テクノプラン 2
東京建設コンサルタント 1
トテック 1
ニュージェック 4
日測 1
横打 1
川崎地質 1
協和補償コンサルタント 1
興亜開発 2
国土環境 2
佐藤鉄工 1
サンコーコンサルタント 1
新構造技術 1
住鉱コンサルタント 1
大日本コンサルタント 1
東武計画 1
日本建設コンサルタント 1
日本振興 2
パシフィックコンサルタンツ 2
東日本旅客鉄道 1
富士通 1
復建調査設計 2
三井共同建設コンサルタント 1
八重洲コンサルタント 1

2009年9月25日 日刊ゲンダイ


これって長妻さんが2007年に出させたやつですね。その他に99人もいたというわけです。ちなみに天下りの効果といえばやっぱり随意契約で、(財)関東建設弘済会は「現場技術業務委託」99,750千円、「地権者、関係者に用地補償等の質問相談対応」14,175千円、「清掃及びまかない」9,030千円、「川原湯総合相談センター管理運営」3,675千円。(財)ダム水源地環境整備センターは「環境レポート公表版の作成」50,400千円、「『水環境』の調査立案と保全措置の検討」23,200千円、「『水域環境』と『猛禽類』の検討委員会の運営」23,100千円。(財)ダム技術センターは「『コスト縮減技術検討委員会』の運営」に22,050千円のコスト。建設技術研究所も随意契約で「ダム運用後の景観面などの対策と計画作成」15,015千円、「吾妻川下流域の『水環境』予測」37,800千円。国土環境も「ダム周辺地域の猛禽類調査」を随意契約で39,585千円で受けて随喜の涙を流しております(2008年1月4日 しんぶん赤旗)。

そういえばTVに出て来る「地元住民」というのは町会議員とかそういう人たちらしいですね。これなんか田中美絵子さんが雑誌で「サクラ」をやっていたのとはケタ違いのスキャンダルになりそうですが、残念ながらあまり美人ではなかったようで残念です。ちなみにどのくらい美人かというと、Googleで画像検索しても「渡辺由紀子」さんと「星河ユカリ」さんの写真しか出てきません。それでいいんだ、それで。



眼鏡もステキですね。「ダム病」てんですか。そういえば「dam」という言葉は動詞として「block」と同義ですね。「妨げる」とか「邪魔する」という意味です。テコヘンな「怪文書」をバラまいた当時から相変わらず下らないことばっかりやってる自民党の「ダム病」は治りそうにありません。


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2009年09月22日

死刑は国家の恥部なのダ

制度論議へ、国民に情報を

 「死刑の執行は、法務大臣の命令による」。刑事訴訟法475条はそう定めている。もし法相が執行命令書へのサインを拒み続ければ、法律改正をしなくても、執行停止状態を作り出せてしまうことになる。
 実際、こうした事態は過去に起きている。サインを拒否した左藤恵法相時代を含む1993年3月までの3年4か月間は、執行はゼロで戦後最長の空白期となった。直後に撤回したものの、就任会見の際に「サインしない」と発言した杉浦正健元法相の在任中(11か月)も、執行はなかった。
 しかし、死刑判決という司法判断を行政が無視するというのは、極めていびつな姿だ。しかも、今年から裁判員制度が始まり、いずれ裁判員裁判で死刑判決が言い渡される日が来るだろう。裁判員となる国民に精神的重圧のかかる重い判断を課しておきながら、法相が「死刑制度そのものに反対する」という理由で、執行から目を背けるとすれば、無責任であり、許されることではない。
 読売新聞が今年4月に実施した世論調査では、死刑制度の存続を望む人が81%にのぼる。一方、世界的には、死刑を廃止か停止した国の数が、存続させている国を大きく上回る。制度に関する議論の場を設けることに前向きな姿勢を示す千葉法相には、まず、徹底した情報公開を求めたい。
 米国で死刑制度を維持する州では、遺族やメディアが執行に立ち会えるのに対し、わが国では拘置所内にある刑場の場所さえ明らかにしていない。
 また、議論の際に、被害者遺族への支援を十分検討してほしい。廃止国のフランスは官民それぞれで支援体制が整えられている。凶行で肉親の命を奪われた遺族が最も深い傷を負っていることを忘れてはならない。
 命によって罪を償う死刑は、国家による究極の権力行使である。冤罪(えんざい)を防止する適正な捜査と裁判を行うことは言うまでもないが、新政権は主権者である国民に死刑に関する判断材料を提供し、その声に耳を傾ける必要がある。(社会部次長 大沢陽一郎)

2009年9月21日 読売新聞


「命によって罪を償う死刑は、国家による究極の権力行使である」。次長のおっしゃる通り、死刑制度があるということは、国家は法律によって国民の生命を奪う事が出来るということです。概ね、人はその生命を奪われることによってその人の全てを失う事になるのですから、要するにそれは「法律」という手段をとることによって国家は個人に対して「何でも出来る」ということでしょう。法律を使わないでそれをやる場合には別な言い方をしますが。

法的な権利は生きている人について想定されているんですが、「死刑」というのは個人の権利の全面的な剥奪に他なりません。このような「法」は「国民の権利」を超えたものであることになります。この場合において「法益」は国民の諸々の権利ではなく、というのはちょっと言い過ぎかも知れませんが、それら諸権利はともかくとして先ず第一に国家そのものの利益であることになります。

したがって例えば「殺人罪」の場合においても、その保護法益は「人の生命」である、という説明は間違いです。確かにそれもあるかも知れません。もしかしたら。ちなみに法は「罪」を「刑罰」によって定義づけます。法というのは「なになにしちゃいけませんよ」とは書いてありません。たとえば「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」なんて書き方です。

「罪」というのは国家が個人の権利を損なうことのできる条件であるわけですが、いくつかの「罪」にはそれに対する刑罰としてそれを行なった人を殺す事が定められています。例えば人を殺した人は殺して良いことになっている。こういうのは矛盾ではなく、単に法は「人の生命」を保護するためにあるというわけではない、ということでしかありません。

しかしながら通説によれば法は「人の生命」を保護することになっています。出来ればそういう風であれば助かるのですが、このような説明は現状と矛盾しているのがちょっと難点です。通説はいわば「民主的」なものです。それは「もし国民が法を制定するとしたら」という仮定の上に成り立っており、「保護法益」とは、もしそうするとしたらそれは何のためか、ということを一生懸命考えた結果なんでしょう。もちろん実際に法がそのようにして制定されたわけでもなければ、そういう目的を念頭に置いて条文が書かれたと言うわけでもないんですが。

法が国民の権利を全面的かつ永久に剥奪することを可能にしているものであることから、あたかも法が国民の権利を保護するためにあるかの如き、このようの説明の仕方は間違いでしかありません。これではまるで猿轡をかませて、これはインフルエンザの予防のためだ、なんて言ってあげるようなものです。しかしながら逆に言えば、インフルエンザの予防には猿轡よりもマスクの方がより適当なのではないか、と言うことも出来るでしょう。口をきくことが出来ればですが。

つまり現代の法思想から見ると、現状の法律の方が間違っているんだということになりましょう。死刑は護るべき権利の主体を破壊してしまうので、何とも説明のしようのない、正当化できないワケのわからない制度であるということになります。こういうものは早いとこ除去しておいた方が良いようなのですが、国民の利益とは矛盾する利益を持つ人々がいるみたいなのでなかなか上手くいかないようです。司法はというと、これは法律に従って判決を出してきますので、中には「死刑!」とか言ってくる人もいるでしょう。今のところ法律にそうしてよいと書いてあるのですから、そういうことが起こる可能性は否定できません。

しかしながら行政が、といっても国務大臣がですが、間違った法の執行を中止できることになっているんですから世の中は微妙です。これは横町に咲いた一輪の白百合のようなものです。思うに、死刑というのはそう滅多矢鱈にやるものではなく、その本質から言って国家と国民が尖鋭に対立する場合において行なわれるべきものであるからして当然行政にも一枚噛んでいただく必要があるのではないか。死刑は「国を挙げて」行なわれなければならないようです。そう考えると法務大臣が執行命令を出さないこともまた立派な責任の果たし方であると言えるでしょう。

しかし一方では、国家が自ら国民を殺さざるを得ないまでに国民に離反されてしまったという意味では国家の恥辱であって、したがって恥ずかしいのでコソコソやっている死刑の「情報公開」を求める大沢次長もなかなかのもんですよ。

ところで千葉さんは「冤罪を防止する適正な捜査」に関してはその「全面可視化」を推進する立場ですが、問題は「裁判」の方で、今のところ一審では「適切な裁判」を行なえなくなっている点は遺憾とすべきでしょう。それこそ「無責任」だ。ともあれ、大沢次長言う通り、「被害者遺族への支援」には十分な配慮が必要です。これは現状では死刑存続の唯一のイイワケとなっていますので、もうイヤというほど支援してあげて良いのですが、人様の生命を要求するような「究極の」ワガママをきく必要はありません。
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2009年09月20日

ムダに沈む村

八ッ場ダム建設:中止問題 地元の長野原町長「白紙の状態で」 国交相に文書 /群馬

 前原誠司国土交通相が八ッ場ダム(長野原町)の工事中止を明言し、23日に視察を予定していることについて、地元の高山欣也長野原町長は19日、「地元住民との意見交換会を開催するにあたり、中止ありきのままでは地元住民の心情からしても出席する事はできない。中止については白紙の状態で意見交換をお願いする」とした文書を前原国交相あてに送付した。22日までに回答を求めている。
 同役場ダム対策課は「前原国交相が現地入りする前に、白紙状態で来てほしいという地元の要望を改めて示す必要があった」と、文書送付の意図を説明している。【庄司哲也】

2009年9月20日 毎日


マニフェストに謳ってるのですからタブラ・ラサとはいかないわけですが、もちろん高山さんとしてはそんなことは先刻承知、「白紙」にすればしたでまた「ブレた」と言うことになっています。さりとてマニフェストを撤回しない限りは意見交換会をボイコットするのであり、その責任はやはり民主党にあると主張しうるわけですから、まあ頭を使ってみたと、こういう事ですね。

対するにマエバリは「治水も利水も代替案を示さなければ周辺自治体のみなさんが不安になるのは当たり前」などと、これまた論点を外して見せます。高山さんの地元長野原町にある川原湯温泉では、最初のうちは「地元住民にとっては、ダム事業は『公共事業』ではなく『生活福祉事業』」だと訴えていました。もともと八ッ場ダムは「利水」にも「治水」にも「今治水」にも「正露丸」にも関係がない、といってはナンですが、まあ実際のところほとんど関係がないと言っても良いくらい、全くその意義は失われているのです。それは今ではダム計画によって破壊された観光資源の再建の中心なのであり、要するに現在では八ッ場ダムは観光施設であると考えられています。

ここで問題は、そんなことを言うと国民の間からは一温泉地のために巨額の血税を投じていいのかという至極当然な疑問が湯煙の如くわき上がってくるのを如何ともしがたい、というところにあります。高山さんとしては川原湯温泉がいかに我国にとってかけがえのない財産であり世界的に見ても極めて価値の高い保養地であるとかナントカということについて理解を求める必要があります。ちなみに温泉の評判はそんなに悪くありません。「湯かけ祭り」は裸の男衆がお湯をぶっかけ合う奇祭として知られており、かつては田河水泡先生も滞在したという、まあそんな程度です。つげ義春先生は滞在したかどうか知りませんが、一部の意見によると「つげ義春的」ではあるようです。こうなるともはや褒めているんだかけなしているんだかわかりません。

そんな温泉に何千億の巨費を投じるというのも考えものでありますし、そんなことをするとその貴重なる「つげ義春的」の魅力を大いに損なうことにもなりかねません。そこで高山さんとしては温泉場の都合はとりあえず置いておいて、「治水」だの「利水」だのという「建前」で、いわばマエバリの土俵で話しをせざるを得ないのです。そしてそうなると治水利水のためにはもっと安くて効果的な「代替案」ならいくらでもあるんですから、高山さんには不利な展開です。どう考えても曙同様「出たら負け」ということになってしまいます。出るに出られません。

いわゆる流域の関係自治体の首長さんたちも「水がめ」がどうしたとか言っているようですが、水がめの背中に子亀を乗せて、自民党こけたら皆こけた、となるのが関の山というものです。この壮大な観光施設の予算は現在のところ4600億円。仮に建設を強行すればもうちょっとアシが出て、クビも出て尻尾も出るのかも知れませんが、これは観光事業によってペイされなければなりません。東京都を始めとした関係自治体の皆さんは川原湯温泉に出掛けていって4600億円を落っことしてこなければならないことになりますが、全住民が一泊ずつすればトントンくらいですか。ちなみに東京ディズニーランドの初期投資額は2000億円程度でしたが、ご参考まで。東京ディズニーランドが千葉にあるんだったら東京オリンピックが長野原町でも構いません。ダムに沈めちゃうんですから。
posted by 珍風 at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月19日

美しい日本語を味わう

「悲しみ全く変わらず」=千葉女児殺害から1年、母が手記

 千葉県東金市で昨年9月、保育園児成田幸満ちゃん=当時(5)=が殺害された事件から21日で1年が経過するのに先立ち、幸満ちゃんの母多恵子さん(38)が18日、手記を公表した。手記の全文は以下の通り。


 あの日から、1年が過ぎようとしておりますが、悲しみ、寂しさ、悔しさは全く変わっておりません。

 戻ることができるなら、あの日に戻ってやり直したい、いつもいつもそう思っています。

 裁判のめどがつくには、まだまだ時間がかかりそうです。

 今日まで、多くの皆さま方のおかげで生きてくることができました。本当に、ありがとうございました。

 まだまだ皆さま方にご負担をかけてしまうと思いますが、どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

 平成21年9月18日 成田多恵子。


 ◇同事件では、殺人や死体遺棄などの罪で無職勝木諒被告(22)が起訴され、公判前整理手続き中。弁護団は被告宅から幸満ちゃんの指紋が見つかっていないなどとして、公判で無罪を主張する方針を明らかにしている。

2009年9月18日 時事


もうすぐ1年ですが、まだ1年ではありません。考えてみればヘンなタイミングです。連休前という報道各社の都合に配慮したのかも知れませんが、それなら1年を経過した後の連休明けでも問題はありません。もっともこれは1年経過したからとか、していないからどうとかいう事でもありますまい。日付で人の気持ちが変わるわけではありません。しかしそうであれば事件発生後1年を記念したコメントに何の意味があるのか。これは当然、弁護側が無罪を主張する方針を明らかにしたことに対するものです。

勝木被告、無罪主張へ=「自白は誘導、犯人でない」−千葉女児殺害・弁護団

 千葉県東金市で昨年9月、保育園児成田幸満ちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人と死体遺棄、未成年者略取の罪で起訴された無職勝木諒被告(22)の弁護側は14日、「誘導された自白であり、犯人ではない」として、公判で無罪を主張することを明らかにした。

 主任弁護人の副島洋明弁護士が千葉地裁(栃木力裁判長)での公判前整理手続き後、記者団に語った。

 副島弁護士は、県警の家宅捜索で勝木被告の自宅から幸満ちゃんの毛髪や指紋は見つかっていないと指摘。幸満ちゃんの衣服が入っていたレジ袋から検出された指紋については、不鮮明で勝木被告と同一とはいえないとした。

 幸満ちゃんの体重と同じ重さ18キロの人形を使った弁護側の実験で、連れ去り場所とされる交差点から330メートル離れた被告宅まで運ぶことは難しかったとし、目撃情報がない点も不自然とした。

 捜査段階の自白は、勝木被告には知的障害があり、捜査官の誘導に迎合したと主張するとした。供述内容を理解する能力について、独自に被告の精神鑑定をするという。

2009年9月14日 時事


全裸の餓鬼の死体を気づかれずに運ぶのは可能かも知れませんが、人形を使った実験というのは「拉致現場」から「殺害現場」への運搬の実験であり、単に18kgの荷物を運ぶのではなくて手足をばたつかせ声を上げて抵抗するであろう生きた幼児を周囲に気づかれずに運ぶという神業をやってのけられるかという点。また被告人の部屋に被害者の毛髪や指紋、したがってその存在した形跡のない事、「殺害現場」とされる浴槽に抵抗の形跡がないこと。レジ袋の指紋については、衣服を詰める前に被害者を5分間水中に沈めていた後の、したがってふやけた指の指紋が残るものか、残るとしてその証拠能力如何が問題となるでしょう。

特に被告人において知的障害があり誘導に迎合した可能性がある事は相当マズイことになりそうです。物証がなくほとんど唯一の証拠である「自白」がそんなあやふやな事では困ります。そしてもしかすると実際に困っているのかも知れません。母親の「手記」は警察ならびに検察側の「困惑」の表現である可能性があります。

被害者の遺族というものは通例でも中立ではあり得ず、心理的に検察官に依存しがちであって、検察側としてはそれを利用するであろうことを考慮すべきでしょう。また一般的に言って子どもが殺害された事件において親は有力な容疑者なのであって、一時的にせよそのように取り扱われるはずであり、たとえ無実であっても容疑をかけられ続ける事が相当なプレッシャーとなる事は容易に想像できるはずです。したがって多恵子さんが勝手に「手記」を書いて発表したというよりは、これは検察の指示に従ったものであると思われます。

検察側としては相変わらず「被害者」への「同情」を煽動する事を狙っています。ったく、「裁判員制度」なんてものがあるのに困ったもんですが、「犯人」に「謝罪」を要求するような文言は含まれていません。奥床しいといえば奥床しいものであるとも言えます。控えめな表現というものは常に好意を持って迎えられるものです。もっともそれは往々にして自信の喪失の表れであったりします。いつもは法廷に「遺族」を引っ張り出して検察の求刑よりも重い「求刑」を出させたりしている検察にしてはたしかにこの「手記」のトーンは異常であり、もしかすると勝木さんが犯人ではない可能性がヒソカに見えてきてしまっているのかも知れません。

ところが「裁判のめどがつくには、まだまだ時間がかかりそうです」というところなどは、弁護側が無罪を主張する事を非難する意味合いを持っているかのようにも読めます。検察側としては当たり前でしょう。「拙速審理」を目指す政府の方針としても無罪主張は困った事です。しかしこれも被告人が犯人ではないという心証を検察自身が持っていると仮定すればなかなか味わい深い文章となります。

なお、言うまでもなく多恵子さんは容疑者としては2番目くらいになっていると思われますが、僕は犯人探しは不得手なので何とも言えません。しかし「あの日に戻ってやり直したい」というのは一体何をやり直すというのか、たしかにツッコミどころはないわけでもないのですが、これは検察としては一種の「保険」みたいなものとして置いてあるのではないかというような邪推は可能です。いずれにしても無駄のない良い文章であり、まったくもって美しいとさえ言ってしまっても別に構わないようなものです。検察が手練の小説家ぞろいなのも頷けるというものです。
posted by 珍風 at 23:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月17日

「童貞」のための逆世論調査カタログ

死刑廃止派・千葉法相「慎重に」…霞が関激震
 鳩山内閣

 千葉景子法相(61)は記者会見で、死刑の執行命令書にサインするかどうかを問われ、「人の命ということなので、慎重に取り扱っていきたい。法務大臣という職責を踏まえながら慎重に考えていきたい」と、「慎重」という言葉を重ねて使った。
 法相は、自らが「死刑廃止を推進する議員連盟」のメンバーであることも明らかに。死刑制度の今後のあり方にも言及し、「これだけ死刑の存置・廃止について議論があり、終身刑の導入についての議論もある。裁判員制度の導入で多くの皆さんが深い関心を抱いていると思うので、ぜひ広い国民的な議論を踏まえて、道を見いだしていきたい」と述べた。
 死刑に関する法相の発言について、法務省のある幹部は「個人的に死刑廃止の考えを持っていても、大臣の立場では(死刑執行命令書へのサインを拒むのは)難しいのでは」との見方を示した。地下鉄サリン事件で夫を亡くした高橋シズエさん(62)は「オウム事件でも死刑囚が何人もいる。長い裁判の過程や判決を尊重し、しっかり死刑を執行して欲しい」と話した。
 一方、千葉法相は検察の捜査に対する指揮権発動について、「恣意(しい)的なものは排除するが、国民の視点に立って検察の暴走をチェックする」と踏み込んだ発言をした。
 西松建設の違法献金事件を受けて民主党が設置した「政治資金問題を巡る政治・検察・報道のあり方に関する第三者委員会」は今年6月、「今回のように重大な政治的影響のある事案では、法務大臣は高度の政治的配慮から指揮権を発動する選択肢もありえた」とする報告書を公表していた。
 検事出身の法務省幹部は、「新大臣は一般的なことを言っているだけ。これまでもそういう運用をされないように努力してきた」と冷静に受け止めていた。
 また、容疑者の取り調べの録音・録画(可視化)については、「(取り調べの録画を盛り込んだ)マニフェストの実現をきちんと進める」と述べ、捜査当局が反発している可視化の範囲拡大に意欲を見せた。

2009年9月17日 読売新聞


新内閣のラインナップ、注目の法務大臣は千葉景子さん61歳。彼女の「仰天経歴」は中央大学卒、元弁護士で旧社会党副書記長、民社党副党首を歴任するも1997年に民主党に入党。党内では新政局懇談会所属。

今までに「選択的夫婦別氏制の導入並びに婚姻適齢及び再婚禁止期間の見直しを行い、相続制度に関しては、嫡出でない子の権利の保護の観点から嫡出でない子の相続分を嫡出である子の相続分と同一とする」ことを骨子とした「民法の一部を改正する法律案」を繰り返し提出しています。「再婚禁止期間を六箇月から百日に短縮する」法案も出してますな。臓器の移植に関する法律のいわゆる「E案」、「臨時子ども脳死・臓器移植調査会の設置」案の提出者でもあります。

その他、「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」にかかわり、恒久平和のために真相究明法の成立を目指す議員連盟所属。こんな人が法務大臣だなんて、ウヨは「仰天」でしょうが、それだけに何かマシなことするんじゃないかと言われております。

静香ちゃんや保坂さんの死刑廃止議連のメンバーであり、はたまたアムネスティ議連の事務局長ですから、日本の死刑をめぐる状況にも改善が期待されます。たとえば日本では近年死刑執行が増加していましたが、アムネスティ・インターナショナルによればそういう国はアジアでは日本とパキスタンだけなんだそうです。で、そのアムネスティによる国辱文書は以下。

日本 : 精神障害を持つ死刑囚への死刑執行の停止を

日本政府が、精神障害を持つ死刑囚を処刑し続けることは、非人間的であり、終りにしなくてはならない。アムネスティ・インターナショナルは本日、日本において死刑判決を受けた精神障害者の処遇に関する新しい報告書を発表し、そのように述べた。

アムネスティは、新しい報告書「首に掛けられたロープ:日本における精神医療と死刑」の中で、日本において精神障害を持つ死刑囚に死刑が執行されていることは、日本が署名している、深刻な精神障害を持つ死刑囚を死刑から保護するよう義務づける国際基準に違反している、と強く批判した。

現在、日本では102人の死刑囚が、死刑が執行されるのかどうか、そして、いつ死刑が執行されるのか、その告知を待っている。法的手続きが終了した死刑囚は、死刑執行を待つ日々を強いられており、たった2、3時間前の事前通告で死刑が執行されうる刑罰に向き合っている。毎日毎日が彼らの最後の日になる可能性があり、そして、死刑執行令状を持った刑務官の到着が、数時間以内に行われる彼らの死刑執行を宣告することになる。何年も、時によっては何十年もこのような年月を生きる人びとがいるのである。

「長期間にわたって、受刑者を処刑の恐怖に日々さらされて生きる状況におくことは、残虐であり、非人道的かつ品位を傷つける行為である。日本において死刑囚に課される処遇は、彼らが死刑囚監房において、深刻な精神障害を発症する高い危険性にさらされていることを意味する」と、アムネスティの保健問題専門家で、この報告書の主執筆者であるジェームス・ウェルシュは述べた。

「死刑囚の処遇は、彼らが深刻な精神衛生上の問題を発症するのを防止するために、直ちに改善される必要がある」

日本の精神障害を抱える死刑囚の正確な人数は不明である。死刑制度と死刑囚の健康についての秘密主義と、独立した精神医療の専門家による調査の欠如が、死刑囚の精神状態を判定する方策として二次的な証言や記録に依拠するしかないという状況をもたらしている。日本政府は、死刑囚への面会を許可しない方針を取っており、アムネスティの死刑囚への面会要求を拒否している。

アムネスティは、死刑囚がお互いに会話をすることを許されておらず、厳格な隔離が強制されているとの情報を得た。死刑囚の家族や弁護士、その他の人びととの面会は、1回あたりたった5分程度に制限されている。トイレに行くことを除いて、死刑囚は、独房の中で動き回ることを許されておらず、座り続けていなければならない。死刑囚は、他の受刑者に比べて、新鮮な空気や光に触れる機会も少なく、彼らに課せられた厳格な規則に違反する可能性がある行為をしたという理由で、更なる処罰を受ける場合もある。

「こうした非人間的な環境は、死刑囚の不安と苦痛を増大させる。そして、多くの場合、死刑囚の精神的なバランスを失わせ、精神障害に追い込むことになる」とジェームス・ウェルシュは述べた。

アムネスティによる国際調査によれば、精神衛生上の問題に苦しんでいる人びとは、死刑に追い込まれる危険性が特に高いことが示されている。精神障害が、犯罪に関与してしまう一因となることもあり、効果的な法的弁護に関与する被告の能力を損ない、さらに、控訴を断念するという死刑囚の決断に重大な影響を与える可能性がある。

今回の報告書は、日本政府に対して、死刑廃止を念頭に置いて死刑の執行停止を行うよう求めている。また、日本政府に精神障害が関係しているかも知れないあらゆる事件を再調査し、精神障害を持つ死刑囚が死刑執行されないよう保証し、死刑囚の状況を改善するよう求めている。そうすれば、死刑囚が、精神衛生状態の悪化や深刻な精神障害の発症に苦しまずに済むのである。

アムネスティは、日本政府に対し、国際人権基準を遵守することによって、人権に対する確固たる責任を示すよう要求する。

2009年9月10日 アムネスティ発表国際ニュース


アムネスティでは日本政府が死刑廃止に踏み切ることはあまり期待していないようです。日本には失望しているのかも知れませんが、死刑廃止は日本政府に対して高すぎる要求となると思われたのかも知れません。それよりも先ずは精神障害者の処刑を止め、死刑囚の処遇を改善するという日本政府にも比較的とっつきやすいと想定される、より低い目標を設定したわけです。で、死刑廃止は「念頭に置いて」、執行停止をしましょう、というふうにハードルを下げてきたわけですが、要するに低能児扱いというか世界の特殊学級入りですね。

これは明らかに差別待遇であり、日本はバカにされています。日本だって一人前の国のように死刑の「廃止」を勧告されるようになりたいものですが、法務省の官僚は何故か「個人的に死刑廃止の考えを持っていても、大臣の立場では(死刑執行命令書へのサインを拒むのは)難しいのでは」と、死刑執行命令署にサインをさせるのに不気味な自信を隠そうとしません。なるほどこれが官僚支配というものなわけだ。死刑廃止は官僚との戦いということになるでしょう。

もっとも、毎日新聞が取材した法務省幹部職員は「弁護士出身で法務委員会での付き合いも長い。法務行政の課題にも精通しているから、無理な注文はないだろう」と言っているようですから、「戦い」だなんて言って事を荒立てるには及ばないのかも知れません。法務大臣に千葉さんを起用した事で政権の方向性ははっきり打ち出せましたが、事は法務省内の動向を見極めつつ「慎重に」進められる事になるでしょう。

一方、法務官僚がこれだけ確信を持って死刑制度の維持発展に努めている以上、政府の行なう「世論調査」からは「世論」の実態はわかりません。しかしながら逆に言えばそこから判断できるのは他ならぬ官僚の動向なのです。死刑に関する政府の行なう世論調査は「基本的法制度に関する世論調査」であって、これは5年ごとの9月に行なわれているので今年もやるんであれば今頃はもう「調査」を終わって数字を作る作業に入るところだと思われます。ここで政府がどのような「調査結果」を出してくるのかによって、霞ヶ関が新政権の示す方向に一歩を踏み出すかどうかがわかるというものです。
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2009年09月16日

「童貞」のための逆援助カタログ

民主・田中氏、お騒がせ謝罪「生きるため…」

 数々の仰天過去が明るみに出た田中美絵子衆院議員(33)=比例北陸・信越=が15日、都内ホテルで行われた民主党の「新人・元職議員ガイダンス」と「両院議員総会」に出席した。騒動後、初の公の場ということで取材陣が殺到。田中氏は総会後、「世間をお騒がせし、心からおわびします」と謝罪したものの、食い下がるマスコミをかき分け立ち去った。
 新人議員ながら、取り囲むマスコミの数はすでに鳩山由紀夫代表(62)以上だった。
 15日午後2時から、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれた「新人・元職議員ガイダンス」。民主党が新人や元職議員に「議員の心得」などを講義するために開催され、田中氏は午後1時48分ごろ姿を現した。コスプレ風俗ライター、エログロホラー映画でのバスト丸出し、サブカル雑誌での出会い系企画登場などが明らかになる中、マスコミの前に登場するのは今月5日の当選証書受け取り以来だ。
 グレーのパンツスーツに白い開襟シャツ。約200台のカメラの前を通り過ぎる際にはストロボが一斉にたかれ、田中氏は“民主党の井上和香”と呼ばれる、これ以上はないほどの笑み。石川2区で森喜朗元首相(72)を“伐採”寸前まで追い込んだ“キラースマイル”全開だ。
 ガイダンスでは冒頭、菅直人代表代行(62)があいさつ。当選を祝福しながらも「4年後は大逆風のなかで戦うことを覚悟してもらいたい」とくぎを刺した。
 続いて民主党の衆参全議員が参加しての両院議員総会が開かれた後、報道陣が田中氏に群がった。田中氏は「世間をお騒がせし、心からおわびします」とまずは謝罪。続いて「わたしは非常に厳しい経済状況の中で生活して、生きるために必死で仕事をしてきた。また、いろんなことにも挑戦した」「これからがスタート。気持ちを新たに社会的弱者の目線に立ったぬくもりのある政治をしたい」と釈明した。
 その間、わずか数分。報道陣から「なぜ隠していたんですか」「今まで説明しなかった理由は」などと質問が飛ぶ中、田中氏は引きつった表情で会場を後にした。取り囲んだカメラマン数人が転倒。会場の外に出ても報道陣の囲みは解けず、いらだった党職員らしい男性が「エリア内でって言ってんだろうが!」と罵声を浴びせる。
 ようやくマスコミを閉め出してエレベーターに乗り、大混乱の中、“ヒロイン”は消え去った。

2009年9月16日 産經スポヲツ


「謝罪」なんかしなくても良いようなものですが、とにかくヤミクモに謝ってしまうのが我国の「美徳」ですから仕方がないのかも知れません。とはいえ事態は「世間」が勝手に「騒いだ」だけなんで、仮に田中さんに何らかの責任があるとしたら、「世間」が「騒ぐ」に足る「美貌」でしょうね。きれいな女の人は何をやったって「世間をお騒がせ」するんですよ。美人有罪。

まあ、「民主党の井上和香」と言われるくらい、若干古臭い「美貌」ではありますが、電車に乗っていても特に目立たない程度、いわば見苦しくない程度の容貌には恵まれていらっしゃるとはいえるでしょう。そういう意味では、こと「顔面」に関しては田中さんは「弱者」の仲間には入らないようです。

ですから「世間」の「顔面弱者」が田中さんに対して幾許かの反感を抱くというのも、その意味での「弱者」の一人として僕にもよく理解できるところです。なんたってそういう「弱者」は自分の顔が写真に映ったりしているのが大嫌いで、そんなものは見たくもないのですから、メディアに載るスチールやムービーで自分の顔を露出しても平気であるような人はまるで雲の上の人のような、甚だしい懸隔を感じざるを得ないのです。

もっとも、「世間」というのは厳しくも冷たいものでして、ちょっとぐらいおツラが良好であるからといって特に優遇措置をとってくれるわけではありません。相当な美人でも恵まれない環境にいらっしゃる女の人は大勢います。例えば、かつてある会社の中では1、2を争う美女だと謳われた女性がいましたが、もう40代を迎えた彼女の現在の境遇は悲惨極まりないものであり、当時の彼女を知る人でその現在を知る人はその運命の残酷ないたずらに驚き、憤りの涙を流さざるを得ないと言います。彼女は僕と結婚してるんですから。

さあ、そういうわけで気を遣うところには気を遣ったからもういいやね。「世間」がどう言おうと、というよりはむしろ「世間」がなんだかんだ言うが故に田中さんは「弱者」に他なりません。もしかするとかつてはライターとか端役で映画に出演する人は「弱者」ではなかったのかも知れませんが、ついこの間から「弱者」に認定されました。

実際、「コスプレ風俗ライター」がそんなに儲かるわけではないんですが、「風俗」とかがあっての社会というもの、世の中にはそういう人もいるに決まっています。もっとも「世間」はそれに「知らないふり」をしているんで、それはそれで「知恵」というようなものであるかも知れませんが、そいういう「精神衛生」に良くないことをしていると、過剰に反応してしまうことになりがちです。

世の中のそういう部分を統合できてない人は、要するに「社会的童貞」ですから、「童貞」だけに映画におっぱいとか出て来るともうそれだけしか見てない。『盲獣VS一寸法師』といえば、「傑作『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』から30余年、鬼才石井輝男監督が再び江戸川乱歩の世界に挑む!」てなもんなんですが、「童貞」はそんなこと知りませんから、「エログロホラー映画」でおっぱいを出しているぞ、なんて耳にするともう鼻血。

実際には映画のタイトルを出してしまうと「エログロホラー映画」が「『エログロホラー映画』」になっちゃうんで、その辺の書き方は「世間」の「童貞」的好奇心に訴求するためなんでしょうけど、簡単に煽られてしまうのが「童貞」の悲しさ、表紙だけ見てエロ本を買ってきては中身を見て後悔する日々を重ねて人は大人になってゆくんですが、いくつになってもエロ本の広告を見てお金を振り込んだりしている人もいるわけです。昔は「増大秘法」、今は「包茎が好きでたまらない女性がお金を払って、あなたの貴重な包茎でセックスを楽しみます!」。

「貴重な包茎」ねぇ。女性も変わったもんだ。ともあれ、「世間」はいくつになっても「12歳の童貞」のままなのでマッカーサーもそんなことになるとは思っていなかったわけですが、そういうレベルなので餓鬼のようにイジメが大好きです。あまりみっともいい話しではありませんが日本の現状はそういうワケなので、田中さんはそういう「弱者」として戦っていただきたい。「世間」のみなさんは、「童貞ブームの波に乗ってあなたの童貞が高く評価されています。『年齢×10,000』で、貴方の初体験売って下さい」という提案がありますから、これを本気にして財布を叩くところから始めましょうか。
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2009年09月14日

アゴでアソコをグリグリ

警察庁:鑑識係員808人の増員要求 裁判員制度受け

 裁判員制度で分かりやすい物的証拠がより求められていることなどを受け、警察庁は来年度、事件発生数が多いにもかかわらず、夜間の鑑識態勢が手薄だった約200署について鑑識係員を増やすことを決めた。来年度予算の概算要求で、808人の増員要求を盛り込んだ。

 同庁によると、増員要求の背景には(1)血痕や毛髪といったDNA型鑑定対象資料などの物的証拠が不十分な場合、検挙や裁判での立証がさらに困難になる(2)鑑識技術が進み、資料採取の機会が増えた−−の事情がある。

 現在、事件発生とともに現場に急行する全1201署の鑑識係員は約2500人。これに対し、DNA型鑑定の実施事件数は右肩上がりに増加するなどしているため、宿直態勢となる夜間は普段盗犯捜査などをしている「鑑識代行員」が鑑識作業にあたっている。増員分を充てる約200署では、夜間に鑑識係員が常駐しているのは3日に1回程度で、増員が実現すれば、連日2人が確保できるという。

 また、死体の取扱件数が08年に16万1800体となり、約10年間で4万7500体も増えたことや、07年の時津風部屋事件に象徴される事件性が疑わしい事案の死因究明を確実に行うため、検視官20人と補助者40人、計60人の増員要求も同時に盛り込んだ。【千代崎聖史】

2009年8月31日 毎日新聞


なるほど現状では鑑識係ではない不慣れな人が鑑識作業をしていたようです。驚きました。鑑識というのは鑑識をしているものだとばかり思っていましたが、それも場合によるということなのです。時と場合によっては鑑識係は鑑識をしないで寝ているばかりではなく、鑑識でない人が鑑識をしている。しかもオソロシイことにそれが「証拠」だということになっていたわけです。

なるほど808人もの増員は「税金の無駄遣い」のようでもありますが、逆に言えばいい加減な体制でやってきた今までの裁判の多くが「証拠不十分」ということになりますから、そっちの方がもっと「税金の無駄遣い」です。もちろん再審する必要もあるんですから大変なものです。

もっともこれが「裁判員裁判」のせいなのかどうかは分りません。裁判員制度が始まるのは相当以前から分っていたことですから、今になって言い出すというのはちょっと妙です。今まで何をやっていたのか。むしろ民主党のマニフェストに「取調べの可視化」が存在することが圧力になった可能性があります。つまり警察はこの期に及んで始めて「自白」以外の「証拠」を充実させる必要を感じたというわけです。今まで何をやっていたのかというと、それは例えば拷問とかそういうことです。

この件についてはオリンピックのエントリ
http://worstblog.seesaa.net/article/127845429.html
への「gen」さんからのコメントによって指摘されたところです。同エントリには「gen」さんから他にもコメントを頂いておりまして、それによると裁判員制度は警察庁以外の方面にも面白がられているということであります。

もっとも、埼玉の強盗致傷は検察の求刑でも法廷最低刑の6年だったわけだからあんなもんかも知れません。「女のマンコ」については「gen」さんのおっしゃる通り。例えば、あの光市の事件は今回の埼玉の事件にちょっと似ているような気がするんですが、「女のマンコ」が絡んでいるから判決が重くなったとも言えるかもしれません。法にとっては「エロ」もまた所有関係として捉えるようです。要するに本村さんは自己の所有するオマンコを奪われたという意味では「遺族」ではなくて「被害者」そのものだったんですね。

判決はどうあれ、強盗強姦罪の最低刑は7年であって、最初から強盗致傷罪より重くなっていることに注意すべきでしょう。身体に対する危害は所有関係を脅かすことに比べて罪が軽いようです。この2件の判決において原則はいささかも揺らいではいないのであって、「めちゃくちゃ」でもないし「面白いこと」にもなっていないところが実に退屈極まりないものになっています。

傷害の罪は15年以下の懲役又は50万円以下の罰金ですが、強姦では3年以上の有期懲役です。一方で強盗の罪は5年以上の有期懲役となります。有期懲役は概ね20年までですから、単なる傷害罪は比較的「軽い」ような気もします。そして殺人は5年以上の懲役です。さすがに人が死んでいるので死刑や無期懲役も選択肢に入れてありますが、法廷最低刑を基準としてみると強盗は殺人に匹敵する重大な犯罪であり、強姦はそれに準じる犯罪ですが、障害は別にそれほどのものではないようです。

そういえばオマンコだかエロだかに関連して堕胎罪というものがあり、刑法第29章の第212条から第216条がこれにあたります。現在の学説では第215条の「不同意堕胎」をもって堕胎罪の基本類型としているようですが、この章の最初に出てくるのは「自己堕胎」です。てゆ−か刑法上「自己堕胎」という文言は存在せず、「妊娠中の女子が薬物を用い、又はその他の方法により、堕胎」することをもって「堕胎」としています。これではどう見てもこの「自己堕胎」こそが堕胎罪の基本です。

すなわち女性が自らの胎児を自ら処分することを犯罪と見なすのが「堕胎罪」であり、この場合の保護法益はオマンコ所有権に他ならないでしょう。これを罰する根拠はむしろ「横領」に近いものがあるようですが、横領罪は5年以下の懲役であるところ、堕胎においては「母体」の保護を考慮して刑期を大幅に短縮しているところです。しかし現在の学説に従って保護法益を「女性の身体」とするのであれば、「懲役」はその目的に反するのではないでしょうか。

「『女のマ ンコが処女であること』は『人間が重傷しないこと』より重いということ」になっているわけですが、だからといって「女ども」が「付け上がる」かどうかはいささか疑問とせざるを得ません。「女ども」に「価値」があるのは、まさに彼女たちが所有物として潜在的にでも「価値付け」られている限りでの話しですから、「付け上がる」ったってたかが知れています。せいぜいケツでもあげておいた方がいいかも。なにしろその「価値」は、所有者においては使用価値が極小であり、交換価値が極大となるということになっているようなのですから。この場合「所有者」を「父」と解しても「夫」と解しても事情は変わりません。
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2009年09月13日

メリケンに学ぼう靖国の心!

オバマ大統領はもはや「テロとの戦い」という言葉は使わないことにしたそうです。何年も言っていると飽きちゃいますからね。そこで今年からは人心の一新を図るために「奉仕」と言うことにしました。やることは一緒みたい。

国民に奉仕呼び掛け=9・11追悼で米国務長官

 【ニューヨーク時事】米同時テロから8年を迎えた11日、クリントン国務長官はニューヨーク市内で開かれた追悼イベントで演説し、テロ発生を受けて現場に駆け付けた消防士らに倣い「奉仕の精神」を発揮するよう国民に訴えた。
 同長官は参加者に対し、9・11について「あなた方の多くが無意味な暴力と悲劇を経験した日だが、同時に英雄的行為と同胞の思いやりを目撃した日でもある」と指摘。2005年の大型ハリケーン被災時のボランティア活動などにも触れ、国民の姿勢をたたえた。
 米政府は今年、毎年9月11日を「奉仕と追悼の日」に指定した。

2009年9月12日 時事


「Patriot Day and National Day of Service and Remembrance」というんだそうで。「Patriot」とはミサイルの名前、ではなくて、ではないということもないのですが、ではないと言い切ることは困難です。これは元々鉄砲玉、ではなくて「愛国者」の意味です。

ちなみに「patr」はそもそも「父」であって、「money」が付くと「patrimony」は世襲財産、家督。「patron」なんてのは要するに「パパ」のことですから全く矛盾がない。「patrol」なんて言葉とも近いのかも知れませんが、「patriot」というとやはり「愛国者」でもお金や力があったりしそうな感じがしますね。「家族」を護る立派な男の人てな感じですか。掲示板で何か書いている花の独身厨房なんかはちょっと違うようですが、まあ英語の話しだから、これは。

だから9月11日は「愛国者の日」であり、しかしどうもなんだか過剰に偉そうな含みのある「愛国者」だけだと大多数の人は関係なくなっちゃうから「&国民の日」でもあるわけです。ビンボー人はこっちの入口からどうぞ。それで何の日かというと「Service and Remembrance」であると。

「service」ってのはオリンピック選手を全員太平洋に沈めるようなことです。何のことやら分りませんが、ちゃんと前回の続きになっているのですからたいしたもんだ。まあこれは確かに「奉仕」という意味ですが、「service」は別に自発的であるとも限りませんし、無償であるという意味もありません。給料をもらって働いている場合にも使う言葉です。例えばメイドさんの仕事は「domestic service」です。別にイヤラシい意味はありません。

けれどもこの言葉は概ね誰か他の人のために何かをすることであって、職業でも公共的な鉄道、郵便、警察、消防、軍隊などには使いますが、普通のサラリーマンの仕事には使いません。もっともサラリーマン諸君は雇い主に「奉公」しているつもりでしょうが、その業務は専ら雇い主自身の個人的な目的に資するものであるから、あまり「service」とは言わないようです。それじゃ「公共」ってのはメイドさんの仕事が家の外に出たものであるのか。そこらの通りをメイドさんがぞわぞわ歩いていたら、それは「サービス」っぽいかも知れません。てゆうか、あの人たちは「サービス業」だ。

そこでたしかに「service」は消防士とかハリケーンなどに大いに関係のある言葉なわけですが、しかし実はとりわけ「兵役」の意味で使われることがあるのです。「in service」は誰かが軍務に服していることを指しますし、現役の軍人のことを「active service」と言います。

そこで「Service and Remembrance」は「兵役と追悼」であり、本家アメリカもようやく靖国神社方式を取り入れることになったということなのでしょう。9・11によってアメリカは「被害者意識」を持つようになったので、戦後日本が大変参考になったわけです。ついにアメリカが日本に学ぶ日が来たのです。もちろん9・11以前にアメリカが何らかの加害行為を行なったというような認識があるはずもなく、てゆーかそれがないから「追悼」なんでしょう。

そこで米国防総省の報道官風情が日本に「servece」を要求したのも、アメリカ版「靖国の日」の挨拶のつもりだったのではないでしょうか。これが「国際貢献」の話しだと思うからアタマに来るのであって、「靖国のこころ」をともにしようではないかという意味であるとすれば、余計アタマに来るわけです。いっそのこと靖国神社を宗主国の「フリーダムタワー」の屋上に移設してしまえば良いのではないでしょうか。毎年日本からたくさん参拝に行くので、当地の旅行業界にとっては願ってもない提案であると存じますが。「終戦記念日」が「お盆休み」と重なっている意味がこれでわかります。コスプレの真髄を毛唐の目にもの見せてくれようぞ。
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2009年09月12日

人類の進歩に奉仕する東京オリンピック

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【五輪招致】石原知事、鳩山代表にIOC総会出席を要請 

 東京都の石原慎太郎知事は11日の定例会見で、次期首相に選出される民主党の鳩山由紀夫代表と10日に電話で会談し、10月2日にデンマークのコペンハーゲンで開催される2016年夏季五輪の開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会への出席を要請したことを明らかにした。皇太子ご夫妻の総会ご出席を宮内庁に要請することも依頼したという。
 石原知事は、鳩山代表が日本の温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%削減する目標を表明したことを評価。この目標を掲げた鳩山代表がコペンハーゲンに行くことは「非常に強い印象になる」と話した。
 石原知事は今月26日に現地に出発し、27日から最終プレゼンテーションのリハーサルやIOC関係者へのロビー活動を行った後、総会に臨む。

2009年9月11日 産経ニュース


リオでしょ。それはいいんですけど、温室効果ガスの削減目標はオリンピック誘致の効果のためにあるわけではないんで、石原さんは勘違いしない方が良いでしょう。わざわざ皇太子を連れて行って恥をかかせるには及びません。鳩山さんも忙しいと思います。都議会議員をたくさん連れて行くのも批判されていますし、石原さんは一人で行ってくれば良いでしょう。また家族とか公費で連れて行くんじゃねえぞ。

笹川スポーツ財団では最近では支持率が8割だとか言っているようですが、よく見てみるとそれは「10代のスポーツライフに関する調査」の結果でして、要するに10代の人だけの支持率なのでした。かなりムリヤリというか、これをもって「8割」とするのは単なるウソです。それも「2016年に五輪を行ってほしいと思うか」という質問に「思う」が48・6%ですから半数にも満たないところ、「どちらかというと思う」という無意味な選択肢を用意して30%ばかりかさ上げしているという、ありがちな結果です。

だいたい日本の国家財政は危機的な状況にあるということになっているはずで、教育や福祉に回す金もないことになっているのに鳩山さんが行ったところでどうなるというのか、まさか鳩山家の財産を狙っているのでしょうか。それならそれでも構いませんが、石原さんもだいぶ貯め込んだと思いますので、私財でも投げ打てば他人に迷惑がかかりません。お小遣いの範囲でやってもらいたいものです。

まあ、女性新人議員の「過去」がどうだとか、日本も野蛮国ぶりを遺憾なく発揮しているところですから、もしかするとオリンピックもよく似合うのかも知れません。両性具有だとかナントカ、スポーツというものも実に下らないものでありまして、そもそもスポーツ界というのはバカの特産地ですから、世界中のバカが集まって来るというのも考えてみれば良い機会です。東京オリンピックは沖ノ鳥島で開催することにしてはどうか。あの環礁に多分全員入ると思いますが。そんなに人が来るとあれは沈むかも知れませんが、それで人類が進歩するんなら国際貢献というものでしょう。
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2009年09月10日

日本全国東村山音頭

田中美絵子さんが渋谷有栖で菊地美絵子で椎葉恵美だからどうだというのかさっぱりわかりません。おそらく森さんの犬がクンクン嗅ぎ回ってやっと見つけてきたんでしょうけど、要するに大したネタはなかったと。

「ヌード」ってあなた、江戸川乱歩原作の石井輝男の遺作ですよ。これはむしろ立派すぎる程の経歴です。江戸川乱歩とか石輝男とかご存知ありませんか。まさかね。リリー・フランキーなら知ってるでしょ。

まあ、椎葉恵美さんですか、「好きな有名人 小泉純一郎」、ついでに「嫌いな有名人 あやや」だってんですが、あれは一体何に掲載されたものか知りませんが、写真がヒドすぎませんか。もうちょっときれいに撮れそうなものです。てゆーか今どきあんなところに登場する「一般人」を本気にしちゃう人っているんですかね。日本直販の回転ハンガーとか買う人ですか。

テレビショッピングは役者さんです。雑誌に出てくるのは概ねライターとかのバイトですな。コイヌミが好きであややが嫌いな30女、ってこれ、いかにもいそうな人ですね。アラサーだかアラホーだか知りませんが、30代ネオコン女っているんですよ。あややとか、自分よりカワイイものが嫌いで。

だからといって田中さんがそーゆー人なのかどうかは知りません。「風俗ライター」といってもあまりにもアタマの悪い人にできる仕事ではありませんが、彼女の原稿を見たわけではないですからわかりません。編集者がほとんど書き直したりという例もありますからライターがみんな森さんよりも脳味噌があるとは限らないのです。たとえば

民主・田中美絵子にまた衝撃過去!バストあらわに濡れ場演じ

 コスプレ風俗ライターだった過去が明らかになったばかりの民主党の新人衆院議員、田中美絵子氏(33)=比例北陸信越=にまたもや“仰天過去”が発覚した。カルト映画に出演し、バストをあらわに濡れ場を演じていたことが分かったのだ。田中議員は公式プロフィルから削除しているが、「エロスの政治家」として期待する声も出ている。

 映画は2001年製作、04年公開の「盲獣vs一寸法師」。高倉健主演の「網走番外地」シリーズで一世を風靡し、カルト映画の巨匠でしられる石井輝男監督がメガホンをとった作品だ。

 原作は、作家・江戸川乱歩の「盲獣」と「一寸法師」。乱歩自身が「盲獣」について「ひどい変態もの」と認めているだけあって、映画もエロティックなホラーものに仕上がっている。

 内容は、東京・浅草で女優が行方不明になった事件を三文小説家と私立探偵・明智小五郎が解決するというストーリー。三文小説家をリリー・フランキーが演じ、名優・丹波哲郎も「丹下博士」として登場。なかなかキャスティングは豪華だ。

 田中氏は、「菊地美絵子」の名前で出演。暇をもてあまして日常生活に刺激を求める未亡人のグループ「寡婦クラブ」に所属する「麗子」役を演じている。

 麗子は旅館の一室に呼んだマッサージ師に着物をはぎ取られてバストをあらわにし、左の乳房をもみしだかれる。目を閉じて、うっとりした表情を浮かべるなど見事な体当たり演技だ。

 田中氏は公式プロフィルで、01年当時は旅行会社の派遣添乗員だったとしているが、関係者によると、映画出演していたのは認めているという。

 「民主党の井上和香」と呼ばれ、衆院選では自民党の大物、森喜朗元首相を追いつめた田中氏は「渋谷有栖」(しぶや・ありす)のペンネームでコスプレ風俗ライターとして活躍していた過去が明らかになったばかり。

 民主党内は「イメージが悪い」「次はどんな過去が出るのか」と戦々恐々だが、風俗ライター時代を知る出版プロデューサーの高須基仁氏はこう語る。

 「彼女は、エロス、それも世間から見れば、アブノーマルな性の世界に少年のようなキラキラとした好奇心を持っていた。人間として自然なことで、好感が持てる。体当たりの人生を歩み、あの森さんに立ち向かったことを見てもわかるとおり、マイノリティーの気持ちがわかる人」

 エロスにまつわる職歴を堂々と公表しないことについては、「あえて言う必要がなかっただけ。隠すつもりはなかったと思う」と擁護。「エロスは平和の証。エロスを開放する社会の実現のため、政治家として頑張ってほしい」とエールを送っている。

2009年9月9日 夕刊フジ


これは「コスプレ風俗ライターだった過去が明らかになったばかり」というフレーズが繰り返し出て来るいい加減な文章であり、夕刊フジは頭が悪くても大丈夫なようですが、森さんの対抗に出馬したからといって「マイノリティーの気持ちがわかる人」ということにはならないと思いますが。森さんの尻馬に乗るのもみっともいい話しではありませんが、過剰な期待は禁物です。まあとりあえず「河村シスターズ」だそうですが。たしかに「過去」に色々ある人の方が良いとは思いますが、森さんほどじゃないのが残念。
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2009年09月08日

いなげな街のいなげな人々

どうも千葉はニュースの宝庫らしいのですが、とりあえず『稲毛新聞』の続き。どうもやはり渦中の新聞らしいですな。

議長「悪い評判、新聞に書かせるぞ」

 千葉市議会の議長が逮捕された事件で、議長がトラブルになっていた建設会社に対して、「悪い評判を新聞に書かせるぞ」と脅していたことが関係者への取材で新たに分かりました。
 千葉市議会議長の小梛輝信容疑者は今年4月頃、千葉市内のビル建設をめぐって建設会社に言いがかりをつけ、仲介の不動産会社幹部に暴力団の名刺を見せるなどして
金銭を要求した恐喝未遂の疑いで逮捕されました。
 小梛容疑者が建設会社に対して、「近隣対策がなっていないことを新聞に書かせるぞ」などと脅していたことが関係者への取材で新たに分かりました。
 一方、警察は4日、議長室などの家宅捜索を行いましたが、地元紙の「稲毛新聞社」も家宅捜索していたことが捜査関係者への取材で新たに分かりました。
 稲毛新聞の5月号には「建設会社が強引に着工」という見出しの記事が掲載されていて、警察は、小梛容疑者と稲毛新聞社の関係を調べています。

2009年9月5日 毎日放送


実はこの『稲毛新聞』、バックナンバーも最新号も全てオールカラーでホームページで見ることが出来るようになっておりまして、その5月号はと申しますと2面には「論説委員 入野守雄」さんの「主張」というコラム、今回は「我国は米国の植民地である」ときたもんだ。なんだか剣呑な雰囲気ですが、その対面の3面に問題の記事はあるのでした。

大成建設が強引に着工
地元との協定を無視

 「大手ゼネコンは地元市民をなめている」と怒りをあらわにしているのは地元自治会の某役員。同役員の話によると「大成建設千葉支店(山田文啓店長)は稲毛駅前(ジャンボパチンコ隣)に7〜8階建てのビル建設の工事を受注したが、地元自治会や周辺住民へ何の説明なく、工事協定も結ばないで一方的に工事を開始した。これは地元住民に対する挑戦だ」と訴えてきた。
 ビル建設オーナーは(株)エヌズコーポレーション(中山信久社長)。建築確認は東京の日本ERI(株)。市監視の目をくぐり、大成建設が3月6日に着工、11月30日までに完成させる予定だ。
 この件について地元のおなぎ輝信市会議員は「駅前は今超高層マンション建設で狭い道路に大型の工事車両出入りし危険な状態にある。これから共同溝工事も始まるので地元との調整は必要」と話す。

2009年5月 稲毛新聞


まあ実際に「新聞」に「書かせた」わけで、憚りながら小梛輝信言ったことは必ず実行、約束は守る男だ。この「某役員」と「地元のおなぎ輝信市会議員」が違う人物なのかどうか詳らかにしないわけですが、あまりにも安易な記事なので佐藤さんも気がとがめたのか、わざわざ現場まで行ってユンボの写真を撮ってきたようです。といっても工事現場と稲毛新聞は目と鼻の先なんで2、3分ですむ脚の取材。

ちなみにこの記事の目と鼻の先の2面の広告スペースには「総合建設業 株式会社小梛組 千葉市稲毛区小仲台6−20−2 ☎043−255−5411(代) FAX043−255−5413」の広告が掲載されているのが微笑ましい限りです。もちろんこれは「地元のおなぎ輝信市会議員」のお兄さんの会社です。これが「小梛容疑者と稲毛新聞社の関係」であります。

一方スポンサーではない会社には厳しく対応するようで、6月号では「さくらエンジニアリング」とかいうのを攻撃しています。この「さくら」は「桜」とか「サクラ」とか馬肉ではなくて佐倉市のことです。

市の下水道工事で疑惑が浮上
内部告発で市民オンブズが監査請求

 5月25日市民オンブズ千葉(代表幹事・漆原勉・村越啓雄)は千葉市監査委員宛てに市職員措置請求書を送付した。
 その内容によると、若葉区いずみ台のローズタウンの下水道工事費負担に関して「さくらエンジニアリング(株)」は、千葉市が実施する下水道工事に支障となる、同地域内の水道供給施設及びガス供給施設の補償工事に関して千葉市が費用を負担する必要ない『その他の箇所』について「さくらエンジニアリング(株)」を通して千葉市に負担させ、多大な損害を与えたとして証拠資料(約16点)を添え、千葉市が蒙った工事費用の損害額を返還させるよう市長に勧告させるよう監査委員に要請した。
 千葉市とさくらエンジニアリング(株)は平成16年10月から同17年6月までの間に、いずみ台ローズタウンの下水道配管工事に際し、補償協定を締結。上水道と交錯する個所についてそのつど変更協定を結び、補償工事費を千葉市に請求している。その総額は5回分約2億5千3百万円に上る。変更協定の補償工事費は5千万円弱と毎回同額であり見積内容は著しく不自然で疑義があると指摘。千葉市に損害を与えた蓋然性は高いとしている。
 その理由として、同地域内には既設の水道管とガス管が埋設されており、この両管の管理会社はさくらエンジニアリング(株)になっている。その維持管理費等は同社が住民から徴収している。
 配管工事に当たり、南部下水道局やさくらエンジニアリング、自治会等の打ち合わせでは「下水管の支障となる部分だけ市で処分するのが妥当」と市側が答えている。
 議事録からさくらエンジニアリング(株)は「管理会社」と言っていながら、某市議の介在したことでさくらエンジニアリングを「財産権者」として市が容認し契約した。
 これについて市民オンブズ千葉の漆原代表は「度重なる打ち合わせの経過を見れば、専用水道の所有権は自治会・管理組合にあるものと推認できる。千葉市は「水道施設」がさくらエンジニアリングの所有であることを確認していない。また、某市議の税金の二重投資は避けるべきだ≠ニの要請の根拠・理由も理解しがたい。アスベスト管の撤去費用も、さくらエンジニアリングを財産権者と認め協定を結び、不当に公金を使っていたものと考えざるを得ない」と言っている。この問題は内部告発により黒い疑惑が浮上した。

2009年6月 稲毛新聞


と「某市議」の介在する「黒い疑惑」を嬉々として報じています。あまり他人のことは言えないような気がしますけど、もっともこれについては2008年の3月に共産党の野本市議がつついていたんで、別段新しいネタというわけでもありません。あくまでターゲットは「某市議」なわけで、これも「地元のおなぎ輝信市会議員」の政治活動のお手伝いというわけでしょう。もう目糞が鼻糞を笑い人糞に狂喜乱舞する世界であります。

実は一部の「ウヨク」、つーか愛国気取りの単なる自民党支持者の間では好評を博している『稲毛新聞』、自民党のネガキャンパンフをそのまま敷き写したみたいな横着な紙面づくりで人をアッと言わせたりしている『稲毛新聞』ですが、知る人ぞ知るというか知らない人は知らないというか知らなくても別に困らない紙片でありますが、今回のおなぎだかうなぎだかの問題も「反日左翼思想の輩」からの「嫌がらせ」ということにしてオナニーするんですかね。
posted by 珍風 at 18:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月06日

日本極道稲川州山口州松葉州

やっぱり千葉は千葉、そら出た、と思っている人も多いと思いますが、もちろんこういうことはあなたの街でも起こらないわけではありません。

千葉市議長逮捕、暴力団「街守ってくれる」

 千葉市議会議長が暴力団員の名刺を示し現金を要求した疑いが持たれていた問題で、千葉県警は3日、同市議長の小梛(おなぎ)輝信容疑者(66)(同市稲毛区小仲台)を恐喝未遂の疑いで逮捕した。

 発表によると、小梛容疑者は同市稲毛区にテナントビルが建設されていることを知り、施主とコンサルティング契約をしている市内の不動産会社社長(54)に対し、4月29日、同区内の後援会事務所で、背後に暴力団組織があるように伝えて暗に金を要求した疑い。調べに対し、小梛容疑者は「私から脅したり、要求したりしたことはない」と容疑を否認しているという。
 県警捜査4課によると、小梛容疑者は暴力団の組織名、個人名を挙げて、「自分は暴力団に影響力がある」などと言って脅したという。社長はこの翌日、千葉西署に相談し、同署は6月4日、被害届を受理した。
 また、小梛容疑者が稲毛区内のマンション建設工事を進める別のゼネコンにも、親族企業や地元企業との業務契約などを要求していたことがわかった。
 同社の関係者によると、マンション工事担当者が2007年9月以降、小梛容疑者の事務所に再三呼び出され、自らの親族が経営する建設会社を通して資材を納入することや、工事の警備業務に地元業者を使うことを要求されたという。担当者が要求を断ると、小梛容疑者から「暴力団に工事の邪魔をさせるぞ。俺が金であいつらを抑えているんだ」などと脅されたという。
 同市では4月、前市長の鶴岡啓一被告(69)が収賄容疑で逮捕、起訴されている。
          ◇
 小梛容疑者は7月10日、読売新聞の取材に応じ、暴力団との関係を認めた。一問一答は次の通り。
 ――ビル建設工事の関係で不動産会社が脅されたとの話があるが
 「不動産屋が俺の所に来たから、『小仲台はうるさい街なんだよ。ここには自治会の会員に暴力団がいるんだ』(と言った)。それで、たまたま机の上に名刺が置いてあったから、『こういうのもいるから、あんた(工事を)やめなよ』と言った」
 ――金を要求したのか
 「うちの自治会では、(工事業者と)協定書結ぶことになっているが、あそこは言うことを聞かない。それで不動産屋が来て100万円で俺を口説こうとした。それで『ふざけるな』と言った。俺だったら20億、30億円もらうっていうんだ」
 ――暴力団との関係は
 「子どもの頃から『お兄ちゃん』なんて言ってた。稲毛の街を守ってくれている。暴走族なんかが夜中うるさいと、若い衆が出てきて抑えてくれる。だからやくざもんというより、みんな自治会なんだ」

2009年9月4日 読売新聞


まず、稲毛には未だに「暴走族」なんてものがいるようです。千葉とか茨城とかにはそういった伝統文化がヤングの生活に密着しているようです。「暴走族」はその本来のあり方からして他の村に入り込んで大きな音を立てたりするので、そういうときには「地域」の「お兄ちゃん」が「抑えてくれる」ことになっているんだそうで、そうするってえと「暴走族」はどっか他所に行ってウルサクするわけだ。

他所には他所でヤクザもんがいるはずなんですが、そういうところの「お兄ちゃん」たちは何をしているのかよくわかりません。もっとも「暴走族」は「暴力団」の入門編みたいなもんですから、たぶん「若手を育てて」いるんでしょう。考えるに稲毛の「お兄ちゃん」は「暴走族」に対して指導的な立場にあるようです。稲毛地域を除く千葉市のみなさんは、夜中に「暴走族」がうるさかったら、それは稲毛の「お兄ちゃん」のせいです。

小梛さんは子どもの頃から「お兄ちゃん」と言って「暴力団」に親しんでいたそうですが、現在でもそういう人の名刺が「たまたま」机の上に置いてあったりするようです。もらった名刺は机の上に放置したりしないできちんと整理したいものです。特に次の来客がある場合には、双方に対して失礼に当たるところ、礼儀作法にうるさい人たちに怒られるのではないでしょうか。

もっとも、当該建設計画について特に地元住民からの反対や工事をめぐるトラブルなどはなかったという話しもありますから、「稲毛の街を守ってくれている」かどうかはきわめてアヤシイもんです。工事は3月から始まっていたようですが、小梛さんがこれに目を付けて4月に恐喝未遂、脅かされた社長が警察に駆け込んじゃったので5月には今度は市の担当者を怒鳴りつけて業者に「行政指導」することを要求する一方、小梛さんの秘書が自治会長を訪問して協力を要請、自治会長は6月に市に対して業者による説明会を開催する要望書を提出しています。

どうもこれは最初から小梛さんが一人で大活躍をしているようで、実に大変な働き者と言うか何というか、地元の『稲毛新聞』によると「熱血議員」なんだそうで

今月の人 議会に毎日出勤して頑張っています 第68代千葉市議会議長に就任した
自民党 おなぎ輝信さん(65歳)  

平成7年に稲毛区から市議会議員になってから14年、連続4期当選した小梛輝信さんはこのたび第70代目の市議会議長に就任された。
熱血議員として知られ、歯に衣を着せずズバズバいう性格で、役人に恐れられ市民には頼もしい議員として知られている先生だ。
もともと両親は千葉県松尾町の出身。父は庄屋の10人兄弟の一番末っ子で、大手建設会社で満州鉄道に関わり戦後は千葉県庁に勤めた。
土木建設に才能があり、県庁退職後は稲毛区小仲台で「(株)小梛組」を立ち上げ、主に旧国鉄や東電などの公共事業を手がけ、一時は500人以上も従業員がいた。
(株)小梛組は兄の泰三郎さんが後を継いだが、輝信さんは東海大学に進学、土木の橋梁関係を専攻した。事業に才覚があり、学生時代から会社を3つも立ち上げ事業を展開した。その実力を故・花沢三郎元県議に認められ、平成7年に市議会議員に立候補を薦められ見事初当選した。
 「花沢先生は私を育ててくれた偉大な恩人です。なんだかんだ言われても義理堅く、人情味がある先生だった。私は議長に就任して真っ先に、花沢先生の墓参をして感謝の報告をしてきました」と語る。
稲毛駅前の整備は他の議員より真剣に取り組んだ。そのおかげで、今では大変賑わいのある街になった。ある地元町内会役員は「おなぎ先生はよく話を聞いて実行に移してくれる頼もしい先生」と話す。
このたび市議会議長に就任された感想を聞くと…。
 「議長とはこんなに忙しいとは思わなかった。とにかく毎日議会に出勤しなければならない。議会事務局でスケージュールを全部つくってあり、自分勝手な行動はできず、籠の鳥みたいなものです。議長は中立公平でなくてはならない。若い市長が誕生したが、党派を超えて市長を支え、先輩としていろいろアドバイスもしなければならないと思う。千葉市は大きな赤字を抱えているが、職員や議員の報酬を削減する前に、税収を上げるような政策を推進すべきだ」と語ってくれた。

2009年8月 稲毛新聞


6月に議長になるまでは盛んに「自分勝手な行動」を恣にしていたようです。「若い市長」に対する「アドバイス」については、市長の熊谷さん自身が思い出を語っておられるところであり、かつて熊谷さんが市の入札制度をめぐる質問をしたら、「こういう質問をする時は暴力団との関係を調べないといけないよ」などという有り難い御言葉を頂戴したとのこと。なるほど自治会とは無関係に「反対運動」を展開して平気で「20億、30億円」をふっかけるんですから「暴力団との関係」は大切です。

「地方分権」を主張する人も、そういうことを言う時は暴力団との関係を調べないといけません。地元の「お兄ちゃん」たちもお祭りとか覚醒剤や売春に携わっているだけではなく、このように「土木建築に才能が」あったりして政治に大きな影響力がある、てゆーか土木工事を支配する者が政治を支配するんで、こういう「地方」では「地域主権」は「ヤクザ支配」に他ならない、なんてことにもなりかねないようです。もっとも地元の「お兄ちゃん」だって今では広域化する巨大組織の末端です。「地方自治」とは逆行するかのような広域「道州制」が議論される背景にはヤクザの広域化があると思われるだけに、「暴力団との関係」を強調する小梛さんの言葉は今でも珠玉の輝きを放って止みません。
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2009年09月05日

愛国マスゴミ玉砕報道

検察官「ところで、アダルトビデオを300本ぐらい集めたと言っていますね」

 被告「100本ちょっとだと思います」

検察官「正確には、警察が車から6本、自宅から84本押収していますが」

これが検察式なんでしょうけど、吹っかけ過ぎですね。田嶋さんも「集めた」と言うわりにはコレクションの数を把握していないようですが、実数より多く言ってしまったあたり、検察の誘導に素直に引っかかったようです。まあこれが裁判というもの、向上心のある人間ならこの次はもっと上手くやるぞと思うのが当然です。

被害者保護と審理、両立に課題=裁判員裁判

 初めて性犯罪を審理した裁判員裁判の判決は、弁護側が主張した被告に有利な事情に触れつつ、求刑通りに懲役15年とした。被害者の声を十分酌み取る結論になったといえる。一方、裁判員に分かりやすい審理と性犯罪被害者のプライバシー保護をどう両立させるか課題も浮かんだ。

 裁判員の選任手続きでは、裁判員候補者に被告や被害者の知人がいないかを確認するため、被害者らの実名を示す。今回は被害者を匿名で伝え、事件のあった市に在住在勤しているかを尋ねた。

 審理で被害者を「Aさん」「Bさん」と呼び、住所や年齢を伏せた。被害者宅の見取り図や周辺写真など被害者の特定につながりかねない証拠は裁判員らの手元のモニターに映し、傍聴席から見える大型モニターの電源を切った。

 被害者の意見陳述も別室からモニターを通じたビデオリンク方式で行い、被告や傍聴席には音声だけで、映像は見られないようにした。

 大量の証拠書類を裁判官が法廷の外で読み込む従来の裁判とは異なり、短期間で集中審理する裁判員裁判は「法廷で見て聞いて分かる裁判」の原則が重要になる。

 このため、検察側は冒頭陳述、被告や被害者の供述調書朗読、論告で詳しい犯行状況を繰り返し述べ、傍聴席にも伝わった。被害を他人に知られたり、再び被害を経験する感覚になったりするのは、被害者には耐え難いことだ。

 性犯罪を裁判員裁判の対象から外すべきだとの声も強い。ただ、意見陳述で被害者の1人は「わたしのように苦しむ女性を2度と出してほしくない」と訴えた。大切なのは国民の審理参加をこうした思いの共有につなげていくことだろう。

2009年9月4日 時事


さすがに時事通信の記者ともなると忙しいようで、3日徹夜したあとにビールを5リットルくらい飲まなければこんなことは書けるものではありません。こういう記事では「ただ」に注目です。注目するだけなら只です。

意識朦朧とした時事通信は被害者がある「思い」を「共有」すべきであると言っています。もはや被害者は検察はおろかマスゴミの操り人形にならなければなりません。被害者が「共有」しなければならない「思い」とは、「わたしのように苦しむ女性を2度と出してほしくない」というもののようですが、そのために色々なことを我慢しなければならないというのです。

それはもちろん被害者のオマンコの状況をつぶさに白日の下にさらされるといったようなことに他なりません。それはまさに「耐え難いこと」であると思われますが、被害者たるもの耐え難きを耐え忍び難きを忍んで犯罪防止に挺身しなければならないのです。まさに私を滅して公に奉ずる、女子挺身隊の天晴な最期であると言うべきでしょう。

まあ、最期であればともかく、被害者はそれから先も生きて行かなければならないのがツライところですが、マスゴミにはそういうことは一切関係ありません。被害者がどうなろうと、とにかく裁判員制度を擁護する立場で何か字を書かなければならないという、これもご奉公です。マスゴミ報国は無理難題に始まり支離滅裂に終わります。

【裁判員3例目】プライバシーと分かりやすさ…性犯罪審理の難しさ

 裁判員裁判のもとでの初めての性犯罪の審理が結審した。2日間の審理を通じて、被害者を匿名にするなどプライバシーに配慮があった。一方で、犯罪になじみのない裁判員にも分かりやすく立証するため、強盗強姦事件の詳細が法廷で明らかにされ、匿名にしていても被害者が特定される危険性が出てきた。プライバシー保護と分かりやすい立証のはざまで、どのようにバランスを取るべきか。裁判員裁判の約2割を占めるといわれる性犯罪で、新たな課題が浮かんだ。
 2日間の審理と裁判員の選任手続きでは、被害者の情報が過度に漏れないよう工夫がされた。性犯罪という事件の特殊性から、被害者の特定を恐れたためだ。
 通常の選任手続きでは、裁判員候補者に対し、被害者の実名を示して、被害者や被告の関係者がいないかを調べる。しかし、今回は被害者を匿名にし、事件現場も市町村名を示すのみにした。
 同様の配慮は法廷でもとられた。強盗強姦事件の2人の被害者は匿名。年齢や住所も伏せられた。また、事件現場周辺の見取り図や事件現場を再現した写真などは、裁判官と裁判員の手元のモニターに示されたが、傍聴席から見ることのできる大型モニターの電源は切られた。また、被害者の意見陳述もビデオリンク方式が採用され、傍聴席からは被害者の声のみで、表情を見ることはできなかった。
 一方で、犯行状況の立証は詳細に渡った。「目で見て耳で聞いて分かる」を目指す裁判員裁判では、弁論や証拠調べを口頭で行い、法廷でのやりとりを中心に判決に至る「口頭主義」が徹底される。集中審理のため負担の大きい法廷でのやりとりに加え、大量の書面が提出されることで、裁判員が検討しなければならない要素が増えることを避けるためだ。
 しかし、口頭主義を貫くと、法廷でのやりとりは被害者にとってつらいものになる。今回の法廷では、犯行状況を語った被告や被害者の供述調書を検察官が朗読し、冒頭陳述や論告弁論でも触れられた。このため、事件の詳細は繰り返し傍聴席に伝えられた。
 被害者の1人はこうした状況に対し、意見陳述で「(事件が)報道されてつらい」などと、法廷で事件の詳細が伝えられることによって、事件の概要が世の中に広まり、自身が再び事件の内容を目にすることの精神的負担を訴えた。
 性犯罪に詳しい常磐大学国際被害者学研究所准教授の守屋典子弁護士は、「被害者が被害届を出しやすい環境をつくることが大切だ。裁判員裁判で詳細が明らかにされるのは、『出しやすい環境』への流れに逆行する可能性がある」と指摘。「いくら傍聴人には顔や名前が知られないといっても、被害者にはどこで漏れるか分からない恐怖がある。性犯罪については書面でやり取りをしたり、法廷での犯行内容の表現を抽象化するといった配慮があってもいい」と訴える。
(大泉晋之助)

2009年9月3日 産経ニュース


産経にしては珍しく「愛国美談」を書いたりしないで被害者が「ツライ」と言っていることを書いています。大泉君は女性には優しいものと思われます。もっとも産経は過去に大規模なセカンドレイプを行なった前科がありますから気をつけないと大泉君は頸になっちゃうかも知れません。それに最近では自民党のことを「不偏不党」と呼び始めたんですからわけがわかりません。なんですか「フヘンフ」って。今後永久に負けっぱなしの「不変負党」というんでしょうか。

そこで「性犯罪に詳しい」、しかし被害者ではないらしい守屋典子さんですが、被害者ではないくせに「詳しい」とはもしかして加害者かと思ったら、この人は例の「アスの会」の肛門弁護士です。普通の弁護士は口から言葉を出して仕事をしているようですが、守屋さんはひと味もふた味も違います。とはいえ味わうのは遠慮したいものです。彼女の「口」にあたるところからはまぎれもないクソがまき散らされているのです。

この肛門はなんと、性犯罪においては粗雑な審理を行うことを提案しています。つまり「法廷での犯行内容の表現を抽象化する」というのですが、被害者がつらいと言っているのをいいことに事実認定もそこそこに感情に流された判決を良しとする「アスの会」は被告人はもとよりむしろ「女性」の「人格を無視」して「道具」にした「卑劣」なものであり「極めて悪質で危険」なので田嶋さんなどの到底かなう相手ではありません。

まあ、あくまで裁判員制度の存続を前提とすることになるとオカシナことを書かざるを得ないようです。時事通信は「性犯罪を裁判員裁判の対象から外すべきだとの声も強い」と書いているんですが、それだとナンなので「ただ」とかいってイキナリ被害者に無理難題を吹っかけます。一方産経もどうしようもなくなって、あろうことか「アスの会」の暴言を掲載してしまいました。この人たちは最初からマトモな裁判なんぞ望んでいませんからメチャクチャ言ってくれるので助かります。どちらの記者さんも一生懸命お国のために尽力しているところですが、やればやる程ヘマの上塗りになっていくのがなんとも情けないわけですが、国家はいつだって理不尽な要求をしてくるものなのです。
posted by 珍風 at 05:13| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月03日

「珍風さんとはお友達でいたいの」 そんな「愛」なんてあるかよ

 現代の日本人に好まれている言葉の一つが「愛」だが、これは普通〈love〉のことだ。そのため、私が「友愛」を語るのを聞いてなんとなく柔弱な印象を受ける人が多いようだ。しかし私の言う「友愛」はこれとは異なる概念である。それはフランス革命のスローガン「自由・平等・博愛」の「博愛=フラタナティ(fraternite)」のことを指す。 
 祖父鳩山一郎が、クーデンホフ・カレルギーの著書を翻訳して出版したとき、このフラタナティを博愛ではなくて友愛と訳した。それは柔弱どころか、革命の旗印ともなった戦闘的概念なのである。 
 クーデンホフ・カレルギーは、いまから86年前の大正12年(1923年)『汎ヨーロッパ』という著書を刊行し、今日のEUにつながる汎ヨーロッパ運動の提唱者となった。彼は日本公使をしていたオーストリア貴族と麻布の骨董商の娘青山光子の次男として生まれ、栄次郎という日本名ももっていた。 
 カレルギーは昭和10年(1935年)『Totalitarian State Against Man(全体主義国家対人間)』と題する著書を出版した。それはソ連共産主義とナチス国家社会主義に対する激しい批判と、彼らの侵出を許した資本主義の放恣に対する深刻な反省に満ちている。 
 カレルギーは、「自由」こそ人間の尊厳の基礎であり、至上の価値と考えていた。そして、それを保障するものとして私有財産制度を擁護した。その一方で、資本主義が深刻な社会的不平等を生み出し、それを温床とする「平等」への希求が共産主義を生み、さらに資本主義と共産主義の双方に対抗するものとして国家社会主義を生み出したことを、彼は深く憂いた。 
「友愛が伴わなければ、自由は無政府状態の混乱を招き、平等は暴政を招く」 
 ひたすら平等を追う全体主義も、放縦に堕した資本主義も、結果として人間の尊厳を冒し、本来目的であるはずの人間を手段と化してしまう。人間にとって重要でありながら自由も平等もそれが原理主義に陥るとき、それがもたらす惨禍は計り知れない。それらが人間の尊厳を冒すことがないよう均衡を図る理念が必要であり、カレルギーはそれを「友愛」に求めたのである。 
「人間は目的であって手段ではない。国家は手段であって目的ではない」 
 彼の『全体主義国家対人間』は、こういう書き出しで始まる。 
 カレルギーがこの書物を構想しているころ、二つの全体主義がヨーロッパを席巻し、祖国オーストリアはヒットラーによる併合の危機に晒されていた。彼はヨーロッパ中を駆け巡って、汎ヨーロッパを説き、反ヒットラー、反スターリンを鼓吹した。しかし、その奮闘もむなしくオーストリアはナチスのものとなり、彼は、やがて失意のうちにアメリカに亡命することとなる。映画『カサブランカ』は、カレルギーの逃避行をモデルにしたものだという。 
 カレルギーが「友愛革命」を説くとき、それは彼が同時代において直面した、左右の全体主義との激しい戦いを支える戦闘の理論だったのである。 
 戦後、首相の地位を目前にして公職追放となった鳩山一郎は、浪々の徒然にカレルギーの書物を読み、とりわけ共感を覚えた『全体主義国家対人間』を自ら翻訳し、『自由と人生』という書名で出版した。鋭い共産主義批判者であり、かつ軍部主導の計画経済(統制経済)に対抗した鳩山一郎にとって、この書は、戦後日本に吹き荒れるマルクス主義勢力(社会、共産両党や労働運動)の攻勢に抗し、健全な議会制民主主義を作り上げるうえで、最も共感できる理論体系に見えたのだろう。 
 鳩山一郎は、一方で勢いを増す社共両党に対抗しつつ、他方で官僚派吉田政権を打ち倒し、党人派鳩山政権を打ち立てる旗印として「友愛」を掲げたのである。彼の筆になる『友愛青年同志会綱領』(昭和28年)はその端的な表明だった。
「われわれは自由主義の旗のもとに友愛革命に挺身し、左右両翼の極端なる思想を排除して、健全明朗なる民主社会の実現と自主独立の文化国家の建設に邁進する」
 彼の「友愛」の理念は、戦後保守政党の底流に脈々として生きつづけた。60年安保を経て、自民党は労使協調政策に大きく舵を切り、それが日本の高度経済成長を支える基礎となった。その象徴が昭和40年(1965年)に綱領的文書として作成された『自民党基本憲章』である。
 その第1章は「人間の尊重」と題され、「人間はその存在が尊いのであり、つねにそれ自体が目的であり、決して手段であってはならない」と記されている。労働運動との融和を謳った『自民党労働憲章』にも同様の表現がある。明らかに、カレルギーの著書からの引用であり、鳩山一郎の友愛論に影響を受けたものだろう。この二つの憲章は、鳩山、石橋内閣の樹立に貢献し、池田内閣労相として日本に労使協調路線を確立した石田博英によって起草されたものである。 

「私の政治哲学−祖父・一郎に学んだ「友愛」という戦いの旗印」鳩山由紀夫


歴史的な「Fraternity」とは中世から近世にかけて社会の流動性が高まってきた頃に発生した俗人による宗教的組織であって、まあ一種の「信徒団体」のようなものですが、宗教性を軸として様々な社会階層を包含しており、相互扶助組織としての性格を持ち合わせていたようです。

このようなキリスト教的「友愛」を日本に持ち込んできたのが鈴木文治さんで、彼は1912年に「友愛会」という労働者の団体を作りました。これは「相愛扶助」を目的に掲げていて、やはり相互扶助組織として出発したのですが、当時の労働状況はそんな暢気なものではなかったので「友愛会」は労働組合化し、1919年には「大日本労働総同盟友愛会」に、1921年には「日本労働総同盟」になりました。

この「日本労働総同盟」は1920年代に何回かの分裂を通じて「純化」してゆき、気がついたら「反共」「労使協調」を称える「右翼」になっていきます。1932年には「日本労働組合会議」を結成、この頃から「日本労働総同盟」から分裂していった「左翼」はどんどん弾圧されて潰される一方、「総同盟」は戦時政策に協力して生き残ります。最終的には1940年に自発的に解散して「産業報国会」に合流し、「聖戦に協力するためにストライキを絶滅させる」とか「お国のためには血を流せ」とか言い出します。

戦後は「日本労働組合総同盟」として再生し、1947年の2・1ゼネスト後には「全日本産業別労働組合会議」と共に「全国労働組合連絡協議会」を結成するもアメリカの占領政策の転換に応じて脱退、1950年には左派が「日本労働組合総評議会」に参加したために分裂、ますます右派的になり、1964年には「総評」を脱退してきた「全日本労働組合会議」などと「全日本労働総同盟」を結成します。

この「同盟」が民社党系のナショナルセンターであり、「労使協調」「中産階級化」「左右の全体主義に反対する」を唱え、現在の「日本労働組合総連合」の主流派を形成します。「連合」結成後も「同盟」は「友愛会」として存続し、2007年に「友愛連絡会」として解散するまで、「友愛」の名は残されていました。

と思うのはまだ早い。実は「友愛」は未だに残っています。「総同盟」時代からの最重要の単産である「全国繊維産業労働組合同盟」、いわゆる「全繊同盟」、後に他業種の組合を抱えることになりカタカナとなって「ゼンセン同盟」、現在は「全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟」という長ったらしい名前になっていますが、これの現在の略称が「UIゼンセン同盟」であり、「UI」とは「友愛」のもじりです。

ちなみに「全繊同盟」から出て「同盟」の会長になった宇佐見忠信さんは右翼のナショナルセンター「日本会議」の代表委員であり、「UIゼンセン同盟」は「連合」の見解に反して徴兵制を肯定する立場であります。もっとも「連合」会長の高木剛さんは旭化成を経て「UIゼンセン同盟」会長にして「同盟」の後継組織としての「友愛会」の副会長でしたが。

「友愛」は日本の労働運動の主流派を占め、その政策は「労使協調」です。「労使協調」というのは、まあ要するに労使で密約を交わすことであって、組合員=正社員の権利を保護する代わりに非正規労働を導入する、そのかわり組合は非正規労働者を組織しない、というようなことです。いわゆる「格差」の影には右翼労働組合が大きな役割を果たして来たことは否定できません。

組合活動が企業内での出世と密接に関係していたりするのも特徴で、中小企業の場合だと10年前の組合委員長が今社長だったりするので油断が出来ません。中執ともなればほとんど経営者のようなつもりでいますから、何の役にも立ちません。

民主党では民社協会あたりの人々が「友愛」派ですから、鳩山さんの「友愛」にも大賛成でしょう。まあ、ちょっと違うのかも知れませんが、ほとんど同じことであるのは鳩山さんの文章からも一目瞭然であります。民社協会の「友愛」も、もともとはキリスト教精神に基づいてお互いに助け合おうというようなものだったわけですが、それが瞬く間にファシストとなり、長じては新自由主義の鬼のような同伴者となって暴威をふるったのでした。てゆーか、そもそも明らかに力の差のある場合に「友愛」が成り立つかどうか、これは男と女の間に「友情」が成り立つかどうかなんて話しよりもよっぽど分かりやすいようです。
posted by 珍風 at 23:59| Comment(1) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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