2009年12月16日

アラシを呼ぶ モーレツ!ソ連邦の逆襲

自民、綱領改定に着手 「不必要なことせぬ政府」

 自民党は15日、政権構想会議を開き、目指す政策の方向性として「不必要なことをせぬ政府」「均衡財政」などを盛り込んだ2次勧告をまとめた。今後は首相経験者を交えた委員会を設置し、来年1月の党大会に提示する党綱領改定に着手する。「小さな政府」との言葉を使わない理由を伊吹文明議長代理は「小泉改革の小さな政府キャンペーンの是非を問う議論は意味がない」と語った。
 2次勧告は「旧ソ連の解体で自民党の立党目的の一部は達成された」と指摘した。民主党を「国家社会主義政党」と批判し「社会主義への祖先返りと対峙(たいじ)し、常に現在と将来の汗を流す納税者の立場に立ち、政策運営にあたる」と明記した。

2009年12月16日 日経


「自民党の立党目的」は「旧ソ連の解体」だったそうです。まるでもう自分の手柄のように言うのはどうかとも思いますし、そんな外国の事にかまけている暇があったら日本の事をどうにかした方が良いように思いますが、自民党は日本のために存在するわけではなかったので、これはこれで別に間違いではないようです。

おそらく現在の自民党にとって最大の問題は「旧ソ連」が「解体」してしまった事なんでしょう。「冷戦」とか言いますが、自民党にとっては決して冷たい時代ではありませんでした。むしろ「冷戦」こそが自民党のアイデンティティだったのであり、その中でこそ立場と役割を与えられていたのです。いわば本質と実存が一致していたわけですから幸福ですが、こういうのは「道具」としてのあり方ですから、用が済んだら捨ててしまうのが通常です。

もっとも最近では「エコ」とか「リサイクル」とか言いますんで、自民党も日本人の優れた環境意識の表現としてダラダラと存在し続けているようです。しかしこれはご当人たちにとっては全く不幸な事で、自民党としては自らの存在に悩む事になってしまいました。そこで、まあよくある事ですが、昔を懐かしむ事になったのも無理のない事です。すなわち昭和レトロあるいはイエスタデイ・ワンスモア。

セックスレスの奥さんが息子に執着するように、アメリカとの甘い蜜月時代の思い出に浸ろうとする自民党は「冷戦」の相手方として自分の「息子」を選ぶしかありませんでした。要するに「民主党」を「旧ソ連」に見立てることによって国内に冷戦構造を仮想します。ここにしか自民党の存在する事の出来る場所がないのですから仕方ありませんが、これは誤用された「バーチャル・リアリティ」です。自民党によればそれは「悪」ですが、より正確に言えば、それは自分の相手方としての「悪」を作り出してくれるのです。

存在についての懐疑から逃避するために現実を歪曲した認知の体制を作り上げるようなことは別段珍しい事ではなく、大抵の人はそれで何とかやり過ごしていますから、まあ別にいいんですが、あまり大声で認知の歪みを誇示すると誰にも相手にされなくなることは覚えておいて良いでしょう。もっとも奢ってあげたりすれば話しくらい聞いてもらえるわけで、2億5千万円の使い道はつまりそういう事でしょう。寂しいのは全くやりきれませんからね。

追い詰められ、非常に小さくミジメな自民党が現実の歪曲と自己正当化に終始してしまうのは哀れを誘います。「小泉改革の小さな政府キャンペーンの是非を問う議論は意味がない」と言っていますが、実際には「小さな政府」を志向している事は明らかです。ただ問題は、自民党はそれで負けたのですから、少なくとも「政権構想」とかを練るのであれば「小さい、大きいという基準が分からない」とか言って誤摩化してしまうのはちょっとマズいようです。もうちょっとちゃんと考えたらどうか、とも思いますが、自民党は既にそんな余裕のある気分ではありません。

余裕のなさというのは往々にして悲惨な結果をもたらすもので、自民党とて例外ではありません。てゆーか自民党は今やその好見本となりつつあります。なんと「納税者の立場に立」つんだそうです。そう言っちゃいました。そこで労働者諸君、諸君は「納税者」ではないのだ。国税徴収法が第2条において定義するところによれば「納税者」とは

国税に関する法律の規定により国税(国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第二条第二号(定義)に規定する源泉徴収による国税を除く。)を納める義務がある者及び当該源泉徴収による国税を徴収して国に納付しなければならない者をいう。


労働者から「国税を徴収して国に納付しなければならない」のは雇用者としての企業です。自民党は、全くうっかりして、国民の大多数を占める被雇用者ならびに課税水準に達しないビンボー人を捨てて企業の立場に立つことを明言してしまいました。どう考えてもそんな事は言わない方が良いのですが、本音と陰嚢はポロリと出るものです。

ところで、「納税者」は既に自民党などには頼っていません。「国家社会主義」などというレトロを持ち出したからには「不必要なことをせぬ政府」は「夜警国家」のつもりなんでしょうが、いやしくも「納税者」くらいになるとそういう事はセコムに任せてあるのが現状です。セコムしてますか。セコムがあれば自民党は要りません。もっともセコムが発報してから40分も経たないうちに来てくれればの話しですが。あそこも大変な仕事ですから、「納税者」ではない人手が足りないようです。そこで自民党員諸君はみんなでセコムに入社してビートエンジニアになれば、それでもう自らの政治理念は実現したも同然です。自民党が狂気から逃れるにはそれしか道はありません。


posted by 珍風 at 11:55| Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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