2010年03月04日

お笑い選択的夫婦別姓

次は、コントです。

【未来予想図 選択的夫婦別姓】(中)自立からすれ違い 米国の教訓

「ローラ、もしもの時に男性に頼らなくても生きていけるように仕事を持っておきなさい」
 母は、娘の私に繰り返しこう話した。夫と離婚し、クリーニング店の店員をしながら苦労して私を育てた母を見て私は、男性に頼らない、女性の経済的自立こそ幸福の条件と信じていた。
 だから私も結婚するとき、夫婦別姓を主張し、旧姓のまま仕事も続けた。夫の姓を名乗るのは男性への降伏とすら考えていた。

 《米国では1960年代からフェミニズムの影響で、男性からの経済的自立で女性は自由を得るという生き方が吹聴され、夫婦別姓や事実婚を推奨する運動が盛んだった》

 「なぜ夫婦別姓にしないといけないのか」と尋ねた夫に私は「夫婦でも独立した人間でいたい」と答えた。夫は納得いかない顔をしたが認めてはくれた。
 長女の出産後、直ちに保育所に預け仕事に復帰できた。しかし、育児と仕事で忙しく、次第に夫婦の会話は少なくなった。
 ある日、同僚から郊外の一軒家の購入を薦められ、夫に相談すると、意外な言葉が返ってきた。
 「君は、僕と一生を共にする気がないから結婚しても旧姓のままだし、離婚しても暮らせるよう仕事を続けているんだろう。夫婦共有の財産など後で困らないか。やめよう」
 返す言葉がなかった。別姓選択が、夫と一緒に見られるのが嫌だったのは間違いないからだ。

 《米国価値研究所の調査では、事実婚は単に一緒に住むことを選んだカップルで、生涯を誓い合い、将来を委ね合う関係ではない。そのため、正式な婚姻夫婦に比べ、自分たちの収入を共同で使うことが少ない傾向にある》

   ■    ■
 夫は次第に外での飲酒が増え、休日も趣味のバイクに夢中になっていく。ある日、浪費を注意すると、夫はこう答えた。
 「夫婦でも独立した人間でありたいと言ったのはローラ、君だよ。自分で稼いだ収入を自分のために使って何が問題なのか。君も収入を得ている。お互い自立するんだろう」

 《米国では、女性が社会的自立を目指し仕事をするようになった半面、「妻と子供を扶養するのは男性の責任だ」という意識が急速に薄れた。その結果、1960年にわずか5%だった婚姻外出産率(未婚の母の出産)が、2004年では34%に。父親、母親とだんらんを味わえない子供が40年で7倍に増加した》

 この結婚はもう駄目かもしれないと思った。気がかりは子供のことだ。離婚は子供にどのような影響を与えるのか、相談したらカウンセラーから、びっくりするような話ばかり聞かされた=表。

   ■    ■
 夫婦別姓、女性の社会進出、子育ての外注化という流れの中で米国では男性が妻と子供を扶養する責任を感じなくなっていった。離婚や未婚の母が増加し、家族という生活の基礎的な基盤を失って苦しむ子供たちが急増した。ペンシルベニア州立大学ポール・アマト教授は「安定的な結婚を1980年の水準まで上昇させれば、停学になる子供を50万人、非行、暴力行為に走る子供を20万人、心理療法を受ける子供を25万人、喫煙する子供を25万人、自殺志向の子供を8万人、自殺未遂の子供を2万8千人、それぞれ減らせる」と警鐘を鳴らした。
 「家族の絆(きずな)」よりも「個人の意向」を優先する社会−。これが何をもたらしたか。米国の女性たちは既に教訓を得つつある。「(米国女性は)過去25年間で初めて女性の就労率が下降し、女性の86%が『仕事よりも家庭が大事だ』と思っている」(2002年3月12日付『USAトゥデー』)
 日本は米国の過ちを繰り返すのだろうか…。
 (ローラの話は取材に基づく架空の設定です)

2010年3月4日 産経ニュース


僕は最近のお笑いには詳しくないのですが、それでもこのネタが「ディラン&キャサリン」であることくらいはわかります。世間ではみんな『LOST』とかを「聴いて」、大笑いをしているんだそうです。

ところでアメリカでは夫婦別姓の法的規定は存在しません。キャサリン、じゃなかった「ローラ」ですか、ここで西城秀樹を思い出してしまうのはやはり年の功というものですが、その「ローラ」が「旧姓のまま仕事も続けた」というのは、仕事の場所だけで旧姓を通していたというだけの話しです。このような例は、吹き替えのドラマを見なくても、日本でも特に珍しくないものです。

「「妻と子供を扶養するのは男性の責任だ」という意識が急速に薄れた」んだそうですが、それは「女性が社会的自立を目指し仕事をするようになった半面」なんだと書いてあります。「半面」であって「結果」ではありません。因果関係を匂わせるような書き方をしていますが、因果関係は存在しませんし、ちゃんと逃げは打ってあります。

実際には「妻と子供を扶養する」のが不可能になってしまった男性が増えているわけで、このような状況は日本でも進行しています。夫婦とコドモのいる核家族世帯で男性成人が世帯の生活費を稼ぐという形が成立しにくくなっているのであり、これは女性の名字の問題ではなくて雇用の問題なのです。こんな世帯の男性を採用すると、男性1人の労働に対して成人2人の生活とそのコドモの生活及び教育費を支払わなければならないことになるのです。

しかしながら産業によっては労働者の生産性は低く、そんな多額の賃金は払えません。そして就労人口の重心が第三次産業に移行した社会では、「男性が妻と子供を扶養する」ことが出来るのは一部の人に限られるのであって、責任を感じるとか感じないとかの問題ではないのです。

もっとも、日本とアメリカでは違うところもあるようです。アメリカでは「離婚や未婚の母が増加し、家族という生活の基礎的な基盤を失って苦しむ子供たちが急増」したんだそうです。一説には「停学になる子供を50万人、非行、暴力行為に走る子供を20万人、心理療法を受ける子供を25万人、喫煙する子供を25万人、自殺志向の子供を8万人、自殺未遂の子供を2万8千人」だそうですが、これは合計すると130万8千人ですが、相当程度重複する、というかほとんど重複するはずで、実数はまあ、一番多い「50万人」くらいの数字に全てが含まれると思われますが、そういう餓鬼共がいると。

もっとも、「離婚や未婚の母が増加」を強調すればする程、悪餓鬼共の「問題」の原因をそこに搾るのが困難になります。離婚や未婚の母が一般化している状況では、それは特異な条件ではなく、問題状況の原因をそこに求めることが出来なくなるのです。

一方、日本ではこのような問題に対して、より賢明な対処がなされているでしょう。その分の餓鬼が生まれてこないことによってこのような「深刻な問題」は回避されているのです。

とはいえ、「雇用なき経済回復」のおかげで「女性の就労率が下降」しているそうですから、今後は「未婚の母」も成り立ちにくくなるかも知れません。したがってアメリカにおいても「停学になる子供」以下大袈裟に見積もって130万8千人がまるまる一世代から失われる日もそんなに遠くないでしょう。

しかしながら真の問題は50万人の悪餓鬼共のことではなかったりします。同姓の夫婦のうち「生涯を誓い合い、将来を委ね合う関係」であるようなカップルの割合は不明ですが、「収入を共同で使う」こと、具体的には「郊外の一軒家の購入」が問題なのです。住宅に限りませんが、結婚によって新しい世帯が出来ると、それだけで需要が発生すると見込まれます。

この需要が伸びないのですが、これを賃金の低下以外の原因によって説明しなければならない稼業というものが世の中には存在するのですから、男の仕事というのは大変なのだよ。女の人がやっているのかも知れませんが。まあとにかく「米国価値研究所」という、誰も知らない会社には男性の従業員も女性の従業員もいるでしょうけど、そこではリサーチを買ってくれる顧客の「価値観」の「研究」を行なっているわけです。

ついこの間住宅ローンが華々しく崩壊した国の話とは思えませんが、このネタのなかで明示されているのは2004年までのデータです。要するに話が古いのであって、この「未来予想図」のさらに「未来」は既に過去です。2002年には女性が仕事を見つけることが困難になっていた中、2007年には「郊外の一軒家」の価格は下落し、証券化された「責任」は破綻したのでした。

落ち着いて考えれば危険すぎるサブプライムローンの加熱の背景には、男性中心主義と、統計を用いた世論操作によるその利用と強化が存在したのですが、ビンボー人はいつまでも何回でも騙されるのです。最近のオレオレ詐欺は、なんとヤクザがヤクザのフリをするんですって。いやーねーメタで。


posted by 珍風 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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