2010年03月26日

理想の中古社会人

ところが、「理想の愛人」じゃなかった「理想の掃除婦」でもねーや「理想の上司」は天海祐希さんなんだそうですから世の中はわかりません。明治安田生命が今年の2月19日から3月1日の間にインターネットを使って新卒採用者を対象に行ったアンケートでは1030人が遊び半分に回答し、理想の男性上司は関根勤さん、理想の女性上司が天海祐希さんなんだそうです。

ちなみに、男性上司は2位が代用ビール販売担当上司山口智充さん、3位は山口智子と結婚しているので紛らわしいんですが膏薬担当上司の唐沢寿明さん。女性上司の2位はやっぱり出て来る真矢みきさん、3位は総務部庶務二課マーヴェラス所属江角マキコさんであります。上位2人は宝塚出身で「頼もしい」印象なんだそうですが、「ヤンキー」の間違いでは。江角さんも含めて「あねご肌」という話もありますが、「あなご口」の井上和香さんの立場はどうなる。

どうでもいいですが、こういう質問事項は調査対象をリラックスさせるためでしょう。もっとも新聞紙は「新社会人」なみにアホなので、朝日も読売も見出しには1位の2人の名前が踊っているんですから呆れたものです。そこいくってえと「ダーティ」の名前は伊達じゃない。

半数以上が終身雇用希望=理想の上司は関根さん−明治安田生命の新社会人調査


 明治安田生命保険が25日発表した新社会人を対象としたアンケート調査によると、新入社員の半数以上が終身雇用を希望していることが分かった。不況による雇用環境の悪化で、若者の安定志向が強まっていることが浮き彫りになった。「理想の上司」は、男性ではタレントの関根勤さん、女性では女優の天海祐希さんがトップとなった。


 入社後の会社への帰属意識について、「一生同じ会社に勤めたい」と回答した新社会人は2年連続で増加し、51.9%と過半数を占めた。「自分に合わなければやめたい」(19.8%)、「いずれは起業、独立したい」(7.5%)は、いずれも2年連続で減少。「一定の実力が付いたら転職したい」も14.7%にとどまった。

2010年3月25日 時事


見出しから天海祐希さんを排除したのは単なる美意識かも知れませんが、もしかすると蛤さんへの配慮である可能性もあります。そうすると、まるで前回の続きみたいに書いている僕は時事通信社のこまやかな心遣いを踏みにじるものであると言って良いでしょう。言って良いです。

しかし「新社会人」どもの「半数以上が終身雇用希望」であるという「調査結果」を見出しに出してるのはここだけのようなのですから、いくら「ダーティ」だといっても、もうちょっと配慮してあげても良いかもしれません。そこでお詫びのしるしにもう1本ご紹介申し上げるのが適当かと存じる次第でございます。

雇用保険法改正案、衆院通過


 政府提出の雇用保険法改正案は25日の衆院本会議で、与党3党と公明、共産両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。


 改正案は週20時間以上勤務するパートら非正規社員が失業給付を受け取りやすくするため、雇用保険の加入要件である雇用見込み期間を「6カ月」から「31日」に短縮する。255万人が新たに受給対象になる見通し。政府は3月中の法案成立、4月1日の施行を目指す。

2010年3月25日 時事


今回の雇用保険法改正は上記の如く適用範囲の拡大、すなわち非正規労働者における適用基準を「6か月以上雇用見込み」を「31日以上雇用見込み」に緩和すること、および事業主によって未加入とされた労働者について、雇用保険料を控除されていたものについての2年の遡及適用期間を延長して実際に働いていた期間を加入期間とすることがひとつの柱であり、もうひとつは雇用保険二事業の財政強化、すなわち一定の雇用について事業主に補助金を支給したりする雇用安定事業と事業主が行なう職業訓練を助成したり公的職業訓練施設の運営や4金負担などの能力開発事業ですが、これの財源不足を補填するために失業等給付金の積立金から借り入れる暫定措置、事業主から徴収する雇用保険二事業の保険料率の弾力条項を停止して本来の0.35%にすることです。

ところが各紙の報道では雇用保険料率が0.8%から1.2%に上がるとされています。しかしこれは前回の法改正の際に1年限の特例措置として0.8%になっていたものが、期間が切れたので1.2%になるだけなんですから、実は法改正とは関係ありません。ですからこれは告示によるんですが、それは今年は原則1.6%のところを1.2%にする、というものであり、これでも本来の料率よりも安くはなっているわけで、「上がる」という書き方は正確ではありません。時事通信はそんな間違った事を書いていないのは大したものですが、日本経済新聞や共同通信がそこに気がついたのも大したものかもしれません。

たとえば日本経済新聞の書き方はこのようなものです。

保険の加入要件である雇用見込み期間を、従来の6カ月以上から31日以上に短くするとともに、労使で折半する失業給付の保険料率を0.8%から1.2%に引き上げることなどが柱。…厚労省は加入要件の緩和でパートやアルバイトなど非正規労働者255万人が新たに保険に入れるようになると試算している。保険料率の引き上げで月収30万円の会社員の場合、保険料は月2400円から3600円になる。このうち家計の負担は月600円増える。

2010年3月24日 日本経済新聞


「労使で折半する失業給付の保険料率を0.8%から1.2%に引き上げること」は法改正の「柱」ではないので、この記事には明らかな間違いが書いてあるのですが、「保険料率の引き上げで月収30万円の会社員の場合、保険料は月2400円から3600円になる。このうち家計の負担は月600円増える」というあたり、天下の産經新聞でもちょっと前に同様の記述をしていたのですが、「月収30万円」というのはほぼメジアンにあたるとはいえ、これはヒドく非現実的な書き方だといえるかも知れません。

「新社会人」は「「一生同じ会社に勤めたい」と回答した新社会人は2年連続で増加し、51.9%と過半数」なんだそうですが、これは「転職」とかいうのが多くの場合に単なる「失業」に他ならず、そのような事態を警戒している事を表しているかも知れません。したがって、「新」でなければ尚更かも知れませんが、「会社員」の関心は「負担」よりも「受給」のほうに向いています。今は「月収30万円の会社員」かも知れませんが、いつ何時「受給」の方に回るか分らないのが実際のところであり、しかも「受給」の後で目出たく仕事が見つかったとしても、それは非正規労働であることが多いのであって、そうであれば非正規労働者の雇用保険適用基準の緩和は、労働者にとって歓迎すべき事態であると言えるでしょう。

日本経済新聞は「家計の負担」とか書いていますが、労働者に取っては昼飯1食かそこらの「負担」でリターンが大きいのであり、これを「負担」と感じるのは事業主の方でしょう。もっとも、いくら「事業主」側とはいえ、会社の中で雇用保険料が上がったことが如実に分る間接部門の労働者に限って明日は「受給」側に回ったりしがちである事を考えると、「業績が低迷する企業や賃金がなかなか上がらない労働者にとっては負担増につながる」という共同通信の記述も、アピールするのは専ら「業績が低迷する企業」のオーナーに限るのではないかと思われます。

もっとも、さすがの日本経済新聞でも、「負担を増やすと不正が増える」式の言い方はしていないのは立派なものです。てゆーかいくら何でもそんな書き方はさすがに出来ない程度に「不正」は一般的なのであって、それが今回の法改正におけるひとつの「柱」になっていたりもします。すなわち労働者を雇用保険に加入させずしかも保険料を控除していた事業所において全体として保険料を納付していない場合には2年経過後の保険料の納付を「勧奨」するというわけです。ない袖は振れないのかも知れませんが、真面目に払っている事業主はなんだか損をしそうな感じです。しかしながら事業主から一向に文句が出ないのは、労働局の取組みが極めて甘いものであることが事業主共通の利益になっているからに他なりません。実際のところ、労働基準監督官などは会社の労務担当天下り警察官よりも悪質で、現役時代からイキナリ天下ってるんじゃないかという疑いもあって将来これ以上どこに天下るんだか、思いやられたりもするわけですが、チューブルの「社会人」の皆さんには「理想の労働基準監督官」を聞いてみたいような気もしますな。


posted by 珍風 at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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