2010年06月22日

今だ!突っ込め!マツダ!

侵入8分間、7カ所ではねる=無差別殺人で捜査本部−マツダ工場11人死傷・広島


 広島市南区のマツダ工場で11人が車にはねられ、1人が死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された元期間従業員引寺利明容疑者(42)が、工場に侵入してから8分間に、敷地内の7カ所で次々に従業員をはねていたことが22日、広島県警の調べで分かった。


 県警捜査1課は、無差別殺人事件として広島南署に捜査本部を設置し、同市安佐南区の引寺容疑者宅を家宅捜索。引寺容疑者は「マツダに恨みがあった」と供述しているといい、捜査本部は動機を詳しく調べる。


 捜査本部やマツダによると、引寺容疑者は22日午前7時38分ごろ、自分のマツダ「ファミリア」で宇品工場の東門から侵入。最初に2人をはねた後、猛スピードで構内を回りながら2人、1人、2人と続けてはねた。その後マツダ専用の橋をわたり、本社工場に侵入。2カ所で1人、2人とはねた後、最後に装備A棟付近にいた浜田博志さん(39)をはね、7時46分に北門から逃走した。浜田さんは頭蓋(ずがい)骨と首の骨を折り、死亡した。

2010年6月22日 時事


引寺さんは初期の報道では「派遣」、それから「自称派遣」になって、最後には「元期間従業員」というところに落ち着いたようです。マツダによると契約期間6カ月の期間工であって、たった8日しか勤務しておらず、4月14日付けで「一身上の都合」による退職願を取っているそうです。もっとも、多くの企業で「自己都合による退社」という形式をとった実質上の解雇が行なわれていますから、マツダの言い分は多少割引して受け取る必要があるようです。だいたい長くマツダで働いていたのでなければファミリアに乗っていないでしょう。

マツダによると引寺さんは「就労中、特別誰かとトラブルにあったり、あるいは特異な異様な事象は見受けられなかった」(マツダ黒沢幸治常務)にも関わらず8日間勤務しただけで「自己都合」で退社したそうですが、それ自体「特異な異様な事象」であると言うべきでしょう。しかしその一方で、マツダはしょっちゅうトラブルを起こしていることで知られています。

2008年12月5日には1300人の派遣切りが行なわれました。この日は正社員の方々はボーナス日だったとか。そうして、クビになる派遣社員が正門前で共産党のビラを受け取ると、正社員の労組の役員が追いかけていってビラを取り上げるんだそうです。

マツダでは、派遣労働者1300人を「派遣切り」することが決まり、12月5日、多くの労働者が、切られました。

 12月4日と5日、共産党が、「派遣切り」に対して、マツダの社会的責任を追及するとともに、困ったときの相談窓口を紹介するビラを、マツダの正門前で配っていたそうです。

 わたしは、そのとき、ビラを配っていた共産党員らに取材し、そのときの状況をうかがいました。その結果は驚くべきものでした。

■ボーナスで飲みの正社員、とぼとぼ立ち去る派遣社員
 12月5日は、正社員はボーナス日だったそうです。正社員は、ボーナスをもらって、広島の町に繰り出すため、集団で次々とタクシーや小型バスにどんどん分乗する。

 一方、派遣社員らしい人は、とぼとぼと、徒歩で帰っていく様子が見受けられたそうです。

 話を聞いていて、寒々しい光景が目に浮かぶようでした。

 「結局は、正社員だって、残業が増えて大変になるのに。また、共産党銀が面会に行った、幹部社員も、共産党の議員に対して、『派遣社員は切られてもたいしたことないでしょ。』と言う認識だった。500億円も昨年度は利益を出しているのに・・」と彼は憤りました。

■追いかけ、ビラを奪い取る組合役員
 なぜ、派遣社員と正社員の区別がつくか。それは、「共産党が配るビラを受け取るか、受け取らないか」でわかる、と彼は続けました。

 「正社員はすなわち、マツダの労働組合員であり、組合からの指令で、共産党のビラは受け取らないよう、厳禁されている。派遣社員も実は、受け取らないように言われているのだが、『どうせ、俺らは首だからそんなの関係ねえ』」とビラを受け取る。」そうなのです。

 5日は、マスコミもたくさん取材に来ていたため、組合も、あまり締め付けはしなかったそうです。しかし、マスコミがいないときには、「組合役員が、ビラを受け取った人を追いかけて、ビラをひったくった」ということです。

2008年12月8日 JanJan 「派遣社員追いかけ、労組がビラを奪う マツダ正門前の寒々しい光景」さとうしゅういち


んでもって、2009年には元派遣社員による地位確認訴訟が起きています。

地位確認提訴:「今でもマツダが好き」 防府工場の元派遣16人、苦渋の選択

 「本当は裁判など起こしたくなかった。今でもマツダが好きだ」。
正社員としての地位確認を求め、山口地裁への提訴に踏み切ったマツダ防府工場の元派遣社員16人。30日の記者会見では、紙1枚で解雇された悔しさと、会社を愛する気持ちが交錯し、複雑な表情を浮かべた。【脇山隆俊、佐野格】

 「あんなふうに首を切られ、今の世の中はおかしい」と原告団の西義広団長(43)は力を込めた。提訴理由について「また、生産が上がれば同じようなことが繰り返される。今がそれを止めるチャンス」と説明。「人間としての重みをもう少し理解し、社会的責任を果たしてほしい」と訴えた。

 小嶋誠副団長(49)は「今後の生活が不安」と心境を語った。16人の中にはすでに失業保険の給付が切れた人も。田坂一朗事務局長(48)は「最終的には派遣法の抜本改正を目指す」と言い切った。

 ただ、原告となった今でも「マツダが好きだ」と西さん。「ものづくりの喜びを教えてくれたし、マツダで働くプライドもあった。訴えるにつれ涙が出てくる」。全員が正社員としての雇用を望んでいる。

 ◇一問一答
 会見での内山新吾弁護団長らとの主なやりとりは次の通り。

−−原告団はどんな人か。
 派遣社員。または短期的に、形式的なサポート社員と呼ばれる正社員として働いた。実質的には正社員で、解雇する理由はない。

−−派遣期間が3年以上の人もいる。派遣法では3年以上の契約はできないが。
 派遣社員としての契約満了後、サポート社員として3カ月と1日以上雇えば再契約できる。だがそれは、実体的には継続して3年以上雇っているのであり、直接雇用の条件を満たしており、違法だと考える。

−−訴訟の意義は。
 将来にわたって人間らしい生活を送る権利を求める訴訟。正社員としての地位を求める意味で画期的でもある。

2009年5月1日 毎日新聞


この「サポート社員」というのが、引寺さんの雇用契約期間が「6カ月」であることと関係していると思うんですが、これに対しては広島と山口の労働局から派遣法違反で文書による指導を受けています。

マツダに是正指導
広島労働局、期間違反認める
自動車大手で初

 自動車メーカー・マツダ(本社・広島県府中町)に「派遣切り」された労働者が、派遣期間を超えて働かされていたとして直接雇用を求めた申告に対し、広島労働局が違反を認めて是正指導を行ったことが4日、分かりました。申告した4人が加入する広島県労連の尾野進議長、門田勇人事務局長、地域労組ひろしまの大山泰弘副委員長が記者会見して明らかにしました。山口労働局からも防府工場に対し、同様の指導が行われました。

 昨年来の派遣切りで自動車大手に対する是正指導は初めてです。

 同社は最長3年の期間制限を逃れるため、派遣社員を直接雇用の「サポート社員」にして、すぐ派遣社員に戻して働かせていました。3カ月以上派遣を受け入れない期間(クーリング期間)があれば、継続した派遣とみなさないという厚労省指針を悪用したものでした。

 労働局は、派遣会社とサポート社員との間に支配従属関係がないことが確認できないと指摘。「クーリング期間が適正に3カ月を超えているとは判断できない」として期間制限違反を認めました。

 一方、派遣元から派遣期間の通知がなかったことを理由に直接雇用の申し込み義務は発生しないとしました。

 この問題では日本共産党の仁比聡平参院議員が昨年12月、志位和夫委員長が今年2月に「期間制限逃れの違法行為」と国会で追及していました。

 会見で大山氏は「サポート期間が違法だと認めて指導した意義は大きい」と指摘。「労働委員会で団体交渉の場を勝ち取り、マツダに直接雇用を求めていきたい」と語りました。申告した労働者の一人は「事態が一歩一歩前に進んでいる感じがする」と語りました。

2009年6月5日 しんぶん赤旗


引寺さんが8日間働いただけで辞めた理由として、雇用形態に関する不満があったのではないかと考えられます。つまり派遣で3年勤務し、正社員になれると思ったら期間従業員だった、というやつで、マツダは当然「イヤなら辞めろ」って言うでしょうから、それでめでたく「自己都合」で退社、という運びになるわけですが、巧妙な、てゆーかズルいことはズルいですがウマいと言うにはちょっと憚られる「解雇」に他なりません。

マツダとしてはこのような期間工がおかれている状況を重く見て、不安定な地位はそのままで労組に入れて、つまり「共産党」だか一般労組だかの浸透を防ぐ目的で、要するに門前でビラを受け取ったりしないように、より厳重に管理していくことにした矢先の事件だったんですね。

マツダ労組、期間従業員を組合員化の方針


 マツダ労働組合(約2万人)は5日、期間従業員を組合員として受け入れる方針を明らかにした。同社の期間従業員は4月末時点で約260人で、6月中には約340人に増える計画だ。正社員との待遇格差を緩和し、同じ職場にいる従業員の一体感を育む狙いがある。

 自動車大手の労組が期間従業員を組合員化するのは、トヨタ自動車労働組合に続いて2例目という。

 7月5日の臨時大会で正式決定する。

2010年6月6日 読売新聞


解雇された人が銃を乱射したりするのは、アメリカなんかではわりとポピュラーな犯罪ですが、日本では銃が簡単に手に入らないので解雇もお気楽です。とはいえ自動車はよく売っているようですから、気をつけておいた方が良いでしょう。幸いにして現在仕事のある人は、その代わりに誰かがクビになっているのですから誰かの恨みを買う十分な理由があるのです。「子煩悩なマイホームパパ」も人に恨まれるようなことをせざるを得ないのでした。

今回のマツダは自社製品を使って報復を受けた点に、また一入の観があると言えないこともありません。しかしながらダガーナイフ同様危険極まるので、マツダ車の所持は禁止されることになる可能性が高いのです。返却はおちかくのマツダ販売店にご相談ください。


posted by 珍風 at 23:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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