2010年07月14日

真夏のストーブリーグ

自民との連携望む 普天間移設
外相「共通点見いだす」


 【東京】岡田克也外相は13日の定例会見で、与党の参院選敗北を受け不透明感が増す米軍普天間飛行場移設について、名護市辺野古への移設を進めた自民党と連携する可能性に言及した。「自民党はもともと辺野古沖という当時の政府としての考え方を持っており、話し合いを行うことで共通点を見いだしていきたい」と述べた。

 岡田外相は、実際の連携は「信頼関係を醸成してから」とし、日米の専門家が移設位置や工法についての検討を終える8月末以降を想定していることを示唆した。その上で「(衆参で)ねじれになったことが外交力の低下に結びつくとは必ずしも思っていない」と強調しつつも「支持してくれる(与党以外の)政党が必要」とも述べ、一定の国会対策が必要な現実もにじませた。

 参院選での敗因については「普天間の問題が含まれるのは間違いない」としたが、「県外(移設)を(衆院選当時の)マニフェストに書いたわけではない」とし、5月末の日米合意にある辺野古移設という結論ではなく、その過程が支持されなかったとの認識を示した。沖縄選挙区の結果については「県外という意見が現時点で見れば多いのは明らか」とした。

2010年7月14日 沖縄タイムス


「結論ではなく、その過程が支持されなかった」という「認識」は、思いっきり逆じゃないかと思うんですが、「県外という意見が現時点で見れば多い」とは、極めて慎重なコメントであります。ちなみに沖縄選挙区の4候補者の普天間基地移転先に関するそれぞれの意見と得票数は

島尻安伊子 県外  258,946
山城博治  国外  215,690
伊集唯行  国外   58,262
金城竜郎  辺野古  10,832


ということになっていますから、「県外」47.6%、「国外」50.4%、「辺野古」2%と、一番多くて過半数なのは「国外」です。勿論、「国外」だって「県外」には違いありませんから、別に良いようなものですが、外務大臣としては少しばかり杜撰な地理感覚の持ち主であると言えないこともありません。

まあ岡田さんの杜撰は今に始まった事ではないそうですから置いておくとして、「国外」を含む「県外」はたったの98%しか支持されていないのに対して、「辺野古移設という結論」は、なんと2%もの多数に支持されているのが「沖縄選挙区の結果」です。

それにしても世の中も進歩したもので、消費税でも辺野古でも民主党と自民党とは実にウマが合うようです。「民主党」が「自由」のない「自民党」なのか、自民党が民主党に似た「似民党」なのかよく分かりません。どっちがオリジナルでどっちがコピーなのか見分けがつかなくなって来ましたが、そのうちにそんな事はどっちでも良くなるのかも知れません。

ところが沖縄の島尻安伊子さんは似民党のくせに「県外」と言っています。

地元合意ない辺野古移設は無理 島尻安伊子氏が当選者インタビュー


 参院選沖縄選挙区で再選を果たした自民党公認の島尻安伊子氏45=公明県本支持=は一夜明けた12日午前、沖縄タイムス社の当選者インタビューに応じ、米軍普天間飛行場の移設問題への対応について「名護市長選挙で、民意は示された。地元合意のない辺野古(移設)は無理。沖縄の民意として基地のない平和な沖縄は大前提で、その原点に立ち返った」と強調した。その上で、「まずは、政治不信に対する信頼回復に取り組みたい。台所から政治を変える第二章として、雇用政策や経済浮揚策、環境政策に力を入れていく」と抱負を語った。中根学編集局長と対談した。

2010年7月12日 沖縄タイムス


「原点に立ち返った」かどうかは定かではありませんが、いくら似民党でも沖縄県連は昨年の11月に政府が昨年のうちに方針を決定しない場合は県外移設を求める事としており、それを受けて今年が明けて直ぐに「県外」に方針を転換しました。もっともこの時点でも名護市長選の様子見ですが。

それで名護市長選がご存知の結果になったわけですから、似民党沖縄県連は今や押しも押されぬ「県外移転派」ということになっています。そうならなければならなかった状況が存在したのであり、その状況は、岡田さんが「支持されなかった」と思っている「過程」の中で生み出されたのでした。

ちなみに島尻さんも、昨年の10月までは「日米両政府、そして沖縄県関係者が血を吐くような思いをして構築してきた」辺野古案に深い理解を示していたもので

 そもそも普天間基地代替移設問題は、二〇〇四年八月に普天間飛行場に隣接する沖縄国際大学キャンパスに米軍ヘリコプターが墜落したことからも、その危険性の除去のためにも一刻も早く解決すべき問題であることは周知のとおりでございます。二〇〇六年五月、日米両政府が再編実施のためのロードマップに合意、その後グアム協定も承認され、二〇一四年の辺野古移設完了に向けて一つ一つ積み上げてきております。さらに、沖縄県知事より環境影響評価の知事意見も提出され、政府におかれましてはその評価書の作成という段階までたどり着いているわけであります。
 鳩山総理、これまでの政権で十三年間何も動かなかったじゃないかとおっしゃいますが、大変失礼な話であります。この間、日米両政府、そして沖縄県関係者が血を吐くような思いをして構築してきたこれまでの努力を御存じないということでしょうか。民主党はグアム協定に反対されてきましたが、これらの工程すべてをゼロにし、新たに移設受入先を見付け、すべて解決できると本気でお考えなのでしょうか、見解を伺います。
 また、この問題は何も沖縄だけの問題ではありません。在日米軍再編という大きなくくりの中で、その根幹である普天間基地移設が頓挫した場合、厚木、岩国、座間などで行われる空母艦載機の移駐、在日米軍陸軍司令部の改編、嘉手納からの訓練移転などにも多大な影響が出るということであります。
 先日のゲーツ米国防長官の来日に際して、米国ワシントン・ポスト紙は、今や最も厄介なのは中国ではなく日本とする米国務省高官の発言を引用する記事を掲載しております。まさに国益を損じる事態であります。
 鳩山総理は日米同盟が日本外交の基本であるとしておりますが、このような有様では在日米軍再編自体の履行が難しくなり、ひいては日米間の信頼を損ない、北朝鮮の拉致被害者問題の解決、核問題、周辺国の軍事力増強といった我が国の安全保障上の問題について、果たして米国の協力が得られるのかという疑問も生じます。現政権の外交防衛政策の甘さ、無責任さを露呈してしまったようですが、どうか鳩山総理には、バーチャルな世界ではなく、厳しい現実の世界をしっかりと見据えていただき、我が国の安全、国民の生命、財産を守る責任を一国の総理大臣としてしっかりと御認識いただき、強固な日米関係の構築に御努力いただきたいと思いますが、見解を伺います。

2009年10月30日 参議院本会議


アメリカにとって日本が厄介だと日本の「国益を損じる」という辺りが自民党独特のレトリックで、実は「日本の国益」とは一言も言っていないところがミソですが、これが10日もすると「県外」に方針が変わってしまうところが、やはり何といっても「厳しい現実の世界」が厳しい所以でありましょう。

ところが島尻さんは、元々は民主党系の那覇市会議員だったんですから、個人としては「原点に立ち返った」と言っても良いのです。問題はこの人の夫の島尻昇さんで、さきがけや民主党から沖縄で衆議院選挙に挑戦し続けて落選を続け、全然当選しないのでついに2005年には民主党から公認を出してもらえなかったので無所属で出て、やっぱり落ちました。島尻夫妻は平成枯れすすき状態で民主党を「追われ」たわけですが、この時の民主党の代表が岡田さんだったりします。

そういう経緯もある事ですから、ほとんど喧嘩のようなもので、方針転換後の今年3月の予算委員会でも「オトシマエを付けてほしい」と、これは別に旦那のことを言っているのではなくて、民主党が「県外・国外」と言っていた事の「オトシマエ」をつけろという話なんですが、言われた北澤さんも「少なくても国会のこの場で落とし前などという言葉は余り適切ではないというふうに思いますが」と言うような、ちょっと乱暴な口をきいたりもするわけです。

それで沖縄県連の方針とはまた別に、島尻さんが「県外」を言うことには道理があり、むしろ昨年11月までの島尻さんには道理がなかったりするわけですが、今では心ならずものことを言わなくても良いのですからさっぱりしたもんでしょうけど、似民党にはもったいない、さりとて民取党はあんなんなっちゃったし、もっとも岡田さんが民主党からいなくなるような状況になればに戻るかも知れませんし、岡田さんはいなくても平気です。島尻さんと交換トレードでどうか。ストーブリーグかよ。そういえば北澤さんの心にも雪が降る。

選挙結果影響「ない」 普天間移設で防衛相


 【東京】北沢俊美防衛相は13日の閣議後会見で、与党が大敗した参院選の結果が米軍普天間飛行場移設の行方に与える影響について「あまりない」とした上で、県内移設反対が「沖縄の現状からすれば、それが民意なのだろう」との認識を示した。参院選を踏まえた今後の政府の対応は「沖縄の皆さんと十分話し合いをしながら、厚い氷を溶かす努力が求められる」と述べ、5月末の日米合意の履行に理解を求める意向を重ねて示した。

 沖縄選挙区で民主党が公認候補者を擁立しなかったことについては「日米合意に賛成しながら選挙を戦うのは大変という読みもあった」と説明した。「象徴的なのは、自民党公認候補が、今まで党が言ってきたことと反対を言いながら選挙を戦い、勝ったことに表れている」と述べた。

2010年7月14日 沖縄タイムス


似民党中央はともかく、県連は「今まで」も「県外」だったんですから、選挙になっていきなり言い始めたようなことを言うのはよくありません。てゆーかほとんどの候補者が「県内移設反対」であり、争点にもなっていません。したがって投票率は52.44%であり、全国最低であります。しかしここで仮に投票しなかった人が全て「県内移設賛成」であると仮定しても、「県内移設賛成」者の比率は全有権者の48.6%にしかなりません。

この選挙区に候補者を擁立しなかった民取党の判断は極めて正しかったわけですが、自分たちで思っているよりも正し過ぎた、というべきでしょう。しかし問題なのは、真夏の沖縄で「厚い氷を溶かす」とか言い出す北澤さんの季節感です。まあ気持ちは分かりますが、日本中に厚い氷が張っていますから。安伊子さんはツンデレか知りませんが今の民主党にとって日本はツンドラです。涼しくて仕方がありませんが、「溶かす」ってのは沖縄県民を火あぶりにでもするんでしょうか。


posted by 珍風 at 16:02| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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