2010年08月27日

犬の入れ知恵は遠吠え

「専決処分は有効」と持論・阿久根市長が会見


 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は26日の臨時議会閉会後、市役所で記者会見した。不承認とされた専決処分について「議会にかければ有効という総務省の判断があるので有効だと考える」と改めて持論を述べた。一方、今後は定例会見を開くことを示唆。これまで対立してきたメディアには歩み寄る姿勢も示した。

 竹原市長は2日間の審議を振り返り「普通の人は議会は議論の場と思っているが、まったく違うことは間違いない」と指摘。自身の市議時代は議場で諮られるる前に物事が決まっていたとし「市民が注目すれば変わってくる」と述べた。

 住民団体による市長のリコール(解職請求)運動については「運動をしてくれることで市民が(市政に)関心を持つのはすばらしいこと」と受け止めた。

 マスコミとの対立も絶えなかった竹原市長。「定期的に記者会見を開くか」という質問には「(行政とマスコミが)一緒に社会を作っていく責任がある」とし「対話していただきたいなと思っています。よろしくお願いします」と応じた。

 会見では専決処分で選任された仙波敏郎副市長を「仙波氏」と呼んだ記者に「(不承認とした議会と同様に)私を副市長と認めないんですか。認めないんですね」と仙波副市長が詰め寄る場面も。竹原市長は「この人は確定した副市長」と強調した。

2010年8月26日 産経ニュース


仙波さん、泣いてみたり詰め寄っちゃってみたりとなかなかの役者振りです。いずれにしてもオマワリさんが容疑者を落とすあの手この手の応用でしょうが、千葉の小梛さんみたいな人も沢山いますから、このくらいの脅しでは通用しないようです。

ほとんどの報道では、記事の表記は「仙波氏」、あるいは「仙波「副市長」」というもので、「「仙波副市長」」と書いている人づきあいの良い新聞は産經新聞くらいなものです。ちなみに「仙波敏郎副市長を「仙波氏」と呼んだ記者」というのは讀賣新聞の人です。

とはいえ、市議会でも松元議員の「議長をはじめ、仙波副市長に対して『仙波さん』と言っている。敬意が足りない」という発言にもかかわらず、仙波さんを「副市長」に任命した専決処分は承認されませんでしたから、市議会でも「認めない」ようです。

どうも困ったものですが、仙波さんは阿久根に来て早々、市の職員が副市長として挨拶をしてくれないというので緊急課長会議を招集した程の人ですから、もしかすると自分は本当に阿久根市の副市長であると思い込んでいるのかも知れません。竹原さんに騙されたといえばそれまでですが、気の毒といえば気の毒なものです。

仙波さんは自分の地位のことで若干キレ気味ですが、自らまいたタネとはいえ、竹原さんもちょっとアテが外れた模様です。本当は「正義」の看板に「スポークスマン」をやってほしかったようなのですが、仙波さんが呼ばれ方にこだわってしまっているようなので、やはり自分で喋らなくちゃイケナイことになりました。「対話していただきたいなと思っています。よろしくお願いします」だそうです。

まあしかし、仙波さんは竹原さんの話し相手にはなっているようです。専決処分が議会で不承認とされても有効だから大丈夫、というのは仙波さんが言ったことのようです。たしかにこれは法の不備をついたうまい考えです。なにしろ仙波さんには85人の弁護団がついているそうですから、竹原さんは仙波さんを通して彼等にアドバイスを受けているようです。

総務省の解釈では行政の安定性確保の見地から議会で承認されていなかった専決処分は有効ですが、専決処分そのものが適法でない場合は当然に無効となるという見解です。そして専決処分の適法性の有無については裁判所の確定判決を待たなければならないそうです。

ところで専決処分の要件については地方自治法の179条で

普通地方公共団体の議会が成立しないとき、第百十三条但書の場合においてなお会議を開くことができないとき、普通地方公共団体の長において議会を招集する暇がないと認めるとき、又は議会において議決すべき事件を議決しないとき


とされており、竹原さんはどうも自分のやっていることがこの中で「議会において議決すべき事件を議決しないとき」に当たると思っているようです。しかしこれはちょっと字が読めなかったというべきでしょう。竹原さんはその理由を「議会は市長を信任していない」という点に求めています。

しかしその場合は、議会が「議決しない」ことにはならないでしょう。「議決」は行なわれます。多分「否決」することになるんでしょうが、「否決」だって「議決」に他なりません。竹原さんは漢字が読めないので、「議決」を「可決」のことだと思ってしまったようなのです。

まあたしかに「議」という字は画数が多いわけですが、竹原さんのように考えると議会が可決する見込みがない場合は議会を招集しないで首長が勝手に何でも決めてしまえば良いことになりますので、その通りにしちゃったようです。なるほど、「日当制」などという思いつきが出て来るわけで、竹原さんは議会というのが何なんだかわからないようです。

竹原さんは「議会は議論するところと思っている」と言っていますが、アヤシイものです。てゆーか竹原さんの言っている「議論」というのは、竹原さんに賛成すること、黙って可決すること、力添えし、補佐することのようです。世間ではそういうことを「翼賛」といいますが、どちらも画数が多いので見分けがつかないのも仕方のない面もあります。

法律は字で書いてありますが、竹原さんには読めません。おそらく仙波さんの「副市長」としての役割は、法律を読んであげて、それを「警察的に」解釈することであると思われます。この「解釈」について例えば、竹原さんのブログによれば、彼は8月23日の課長会で「仙波副市長に来ていただいてから、私たちは正義や民主主義のことをもっと深く考えなければならないと考えています」と語り、「私たち」というのは竹原さんと仙波さんですが、この2人の解釈した「民主主義」を説明しています。

一瞬一瞬、自分の持ち場ところで全体の正義を感じながらそれに届く努力を続ける。この努力が民主主義だと私は思います。


言葉に、全然違う意味をつけるのが仙波さんが導入した方法のようです。これは全体主義的な言語操作に極めて近いものであると言えるでしょう。したがって「副市長」という言葉一つとっても、そこには僕たちが思うような一般的な「意味」とは全く異なった概念がその語を「無意味するもの」となっている可能性が高いのですから、仙波さんが「副市長」であることを「認める」ことは極めて困難です。もっとも仙波さんが「認める」と言っているのは「認識する」ことではなく「承認する」ことでもなく、竹原/仙波さんの意味不明言語が無意味であることを否認することでしかありませんが。


posted by 珍風 at 03:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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