2010年09月20日

さかなつり共和国

 7日午前10時15分ごろ、釣魚島の黄尾嶼から北北西約12キロの海上で、非道にも領海内に侵入して来た日本の海上保安庁第11管区海上保安本部所属の巡視船「よなくに」が、操業中の何の罪もない善良なトロール船に接触した。約40分後には黄尾嶼の北西約15キロの海上で、やはり領海を侵犯して駆けつけた同海上保安本部の巡視船「みずき」もトロール船と接触、トロール船が停船したところ海上保安官と見られる倭冦が船を占拠し、船長以下乗組員もろとも日本領内に連れ去った。トロール船と乗組員は後日返還されたものの、不当にも日本の法律により公務執行妨害容疑で逮捕された船長は日本警察お得意の密室での「取調べ」によって「かわいがられて」いるものと見られる。


などという報道は一切されていないようです。中国も尖閣諸島の領有を主張しているのですから、その領有する海域に日本国政府の船舶が侵入し、あまつさえ漁船ともめ事を起こしたことに重大なる抗議を行っても良さそうなものなのですが、そんなことはしないようです。

原則として「領有」を主張するものの、こういう事件が起こった場合には政治的に解決するのが一般ですが、今回日本側が日本の法律を適用していることはいささか勇み足の観があります。この領有を強く主張する行動に対して中国側が同じレベルで対抗するには、日本側の領海侵犯に対して厳重に抗議しなければなりませんが、中国政府の要求は船長の身柄の開放にとどまっています。

衝突事件は「偶発的」=中国に冷静対応呼び掛け−前原外相


 前原誠司外相は19日のNHKの番組で、尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖で海上保安庁巡視船と中国漁船が衝突した事件について、「偶発的な事故」との見方を示すとともに、「日本の法律にのっとり粛々と対応する」と重ねて強調した。事件をめぐり日中関係が険悪化しているが、「冷静に中国側にも対応してもらいたい」と述べた。

 中国国内では、事件を受けた反日デモも発生しているが、外相は「散発的な抗議活動で、中国政府も抑制の努力をしてくれている」と指摘した。 

2010年9月19日 時事


したがって現在のところ中国側では前原さんの提案に違わず「冷静」な対応をしていると見られます。国内のデモなどもよく抑制しているようです。しかしながら日本では中国のようには言論統制が行なわれていないようで、勇み足のまま走り出そうというような意見もあるようです。

【主張】尖閣漁船事件 組織的な背景を解明せよ


 事(こと)は日本の主権にかかわる。安易な処理など許されない問題だ。

 沖縄・尖閣諸島(石垣市)付近の日本領海で海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件で、検察当局が公務執行妨害容疑で取り調べている中国人船長の勾留(こうりゅう)期間延長を裁判所が認めた。

 検察当局には、国内法にのっとった厳正な捜査によって勾留期限の29日までに立件するよう求めたい。

 東シナ海の石油や天然ガス資源が確認されてから尖閣諸島の領有権を主張し始めた中国政府は船長の即時釈放を要求する強硬姿勢を続けている。東シナ海のガス田共同開発をめぐる日中両政府の条約締結交渉の延期を通告したのに加え、ガス田の一つに掘削用のドリルとみられる機材を搬入する新たな圧力もかけてきた。

 前原誠司外相は、中国側の掘削開始が確認されれば「しかるべき措置をとる」と言明した。当然である。日本単独での試掘や国際海洋法裁判所への提訴といった対抗措置を念頭に、毅然(きぜん)とした姿勢を示すべきだ。

 日本の司法が外国からの政治的圧力の影響を受けてはならないのは言うまでもない。それにもまして日本政府として解明しなければならないのは今回の中国漁船衝突事件の背景である。単に違法操業の範囲内でのみとらえるわけにはいかない。

 尖閣諸島海域では中国漁船の領海侵犯が急増している。海保によれば、事件発生当日には160隻ほどの中国船籍とみられる漁船が同海域で確認され、そのうち約30隻が日本の領海を侵犯していた。これらの船舶がすべて漁船であったのかも問題視すべきだ。

 海洋権益の拡大を狙う中国は海軍力の増強によって実効支配をめざす海域を広げる動きを加速させている。南シナ海では中国の漁船団に武装した漁業監視船が同行するのが常態化し、今年6月には中国漁船を拿捕(だほ)したインドネシア海軍艦船と交戦寸前の状態にまでなったという。

 尖閣諸島での事件は中国がこうした強引な手法を東シナ海にも広げてきたことを示している。

 米政府は、日本の施政下にある尖閣諸島を「日米安保条約の適用対象」とする立場をとる。日米両政府が情報共有を密にし、組織性が疑われる事件の背景を徹底的に解明する必要がある。

2010年9月20日 産經新聞


「事」くらい読めますよ。しかしこの「主張」によると、自己は「偶発的」ではないんだそうです。「背景」があるから調べろと書いてあるようです。

もっとも、そんな「背景」がある、という証拠は何もありません。南シナ海では漁船団に武装した船が同行しているそうで、『蟹工船』みたいですが、漁船に偽装した「武装船」の例はなく、今回のトロール船が「漁船であったのか」を疑う理由にはなりません。てゆーか引っ張って来て調べてみたらただの漁船でした。

全くその通りで、何の証拠もない。ないから「解明しなければならない」ということかも知れませんが、存在しないものを「解明」しろと言われてもちょっと困るんじゃないでしょうか。こういうことを書くから真面目に受け取ってもらえないのですが、真面目に受け取られないのだから何を書いても良いかというと、そうでもありません。

どこの国でもそうでしょうが、日本でも警察による捏ち上げなどは日常茶飯事ですから、船長を取調べて「背景」を「自供」させようと思えば、「背景」が実際に存在するかどうかに関わりなく、それは可能でしょう。『産經新聞』は誰も読んでいないと思って、そういうことを「主張」しているのですが、これを中国人が読まないという保障はありません。おまけに中国では日本人のことを旧日本軍の人たちと同じような、拷問を行なうコワい人だと思っている可能性もあります。お相撲に興味のある人にとっては過去の話ではありません。あまり無根拠にいい加減なデタラメを書くのも考えものでしょう。

まあ、中国の人が『産經新聞』の記事を『人民日報』と同じ程度のもんであると認識してくれれば良いのですが、そうでなくても菅政権にとってはイキナリちょっと面倒なことになっているようです。それでも菅さんは別に困らないでしょう。どうにもならなくなったら「もう尖閣諸島は独立した方がいい」と言えばいいんです。国民がいないとけないんですが、古い戸籍で空いてるのが沢山あるって話ですから、それを移して来てしまうのはどうか。


posted by 珍風 at 12:13| Comment(3) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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