2010年12月16日

非実在多数派の無責任条例

賛成多数で可決 都の漫画規制条例成立


 過激な性描写がある漫画などの販売を規制する青少年健全育成条例の改正案がきょう、都議会の本会議で可決、成立しました。

 きょうの本会議の傍聴券を求めて、都議会議事堂には朝9時10分から人が並び始めました。正午から傍聴券を配布しましたが、わずか15分で186枚全てがなくなりました。傍聴に訪れた人は「見届けようかなと思って」「都民としてしっかり傍聴して聞きたい」などと話していました。6月の議会で反対した民主党は『非実在青少年』など曖昧な定義が払拭されたとして、今回賛成に回りました。民主党の中谷祐二都議は「今回の改正案においてこれらの点が改められたことは評価に値するもの」だと述べました。

 採決の結果、改正案は民主・自民・公明の賛成多数で可決、成立しました。これを受け、議会閉会後には傍聴席から物が投げ入れられる場面もありましたが、知事は条例が成立したのは当たり前だとして「当たり前だ当たり前。日本人の良識だよ。てめえら自分の子どもにあんなの見せられるのかね。大人で考えたら大人の責任だよ。当たり前だよ」と発言しました。

 来年3月に開かれる東京国際アニメフェアに条例改正に反対する出版業界が出展を拒否する声明を発表していますが、知事は「どっかの会社がね来なきゃいいんだよ、アニメフェアに。来年、ほえ面かいて来るよ。ずっと来なくてもいいよ」と強気の姿勢を崩しませんでした。

 条例は来年7月1日に施行されます。

2010年12月15日 TOKYO MX NEWS


何を怒っているのか知りませんが相当にご立腹のご様子です。「てめえら」などと、相当に「良識」あふれるお言葉まで御使用になられたようですが、しかし石原さんほど「良識」という言葉のお似合いにならない方も珍しいでしょう。とはいえ、まあ通っちゃったんだからあとはどう使おうとこっちの勝手だ四の五の言うな、というお気持ちは伝わってまいります。青少年の皆さんは、大人の人は心に疾しいところがあると闇雲に怒るんだ、ということを覚えておきましょう。

また、青少年の皆さんは、「刑罰法規に触れる」ものであろうと、法で「禁止されている」ことであろうと、それを「讃美」することはそれ自体は間違っていないということを理解しなければなりません。そして、「社会規範」は法にも定められておらず責任の所在も明らかではない「不当」な抑圧であって、それに「反する行為」を「讃美」することは、青少年諸君よりはちっとは長く「社会」と関わって来た「大人の責任」である事を知って、若い時から見聞を広めて立派な「大人」になるように努めましょう。

逆に法律で定められている事でも「讃美」してはならない事も沢山ありますし、それから、大人の人たちは「裏切り」が大好きだということも知っておいて損はありません。

都青少年健全育成条例改正案:成立 民主「世論」に配慮 出版業界、根強い反発

 過激な性描写の漫画やアニメとどう向き合うべきかで論争が繰り広げられてきた東京都の青少年健全育成条例の改正案は、出版業界や漫画家らの激しい反発にもかかわらず成立した。最大会派の民主は6月の都議会で反対して改正案を否決に追い込んだが、今回は、子を持つ親ら「声無き多数派」(幹部)への配慮を優先させて賛成に回った。【石川隆宣】

 都が最初に議会に改正案を提案したのは2月。当初はすんなり可決される見通しだったが、3月に著名な漫画家が「表現規制だ」と反対を表明すると状況が一変。登場人物を「非実在青少年」と造語で規定して規制対象にする内容に「あいまいだ」と批判が集中した。結局、6月議会で石原都政の条例案としては初めて否決された。

 都側はこの後、問題がありそうな漫画を持参してPTAや地域団体を中心に説明会を81回実施。民主の指摘に修正や削除で譲歩し、改正案を練り直した。

 賛否を決めるために開いた10日の民主の総会では、明確な反対論も出たが、「世論への対応も必要」「妥協せざるをえない」など消極的な賛成が相次いだ。反対してきた民主の若手都議は「執行部は統一地方選で『民主はあんな漫画を擁護するのか』と有権者から指摘される事態を懸念していた」と明かす。

 成立はしたものの出版業界などからの反発は根強い。来年3月に開催される石原慎太郎知事が実行委員長を務める東京国際アニメフェアには、大手出版社がボイコットを表明。石原知事は報道陣からボイコットについて問われると、「来なくて結構だ」と突き放した。

2010年12月16日 毎日新聞



「声無き多数派」というのは、実際には東京都が税金を使って81回も「説明会」を行なうことによって組織された「声有る少数派」でしかありません。それは「PTAや地域団体」の各単位反対意見を押しつぶして偽装された「多数」です。しかし民主党はこの偽装された多数派の捏造された世論に簡単に途を譲ったというフリをしています。

それにしても「民主はあんな漫画を擁護するのか」と言われた時に返す言葉がない、というのでは今まで反対していたのは何だったんだ、ということになるでしょう。だいたい、そんなことを言うのは「有権者」というよりは「対立候補」なのですから、堂々と擁護する議論をした方が良いのです。いくら「有権者」でも、そんなにバカではありません。

この「世論」への迎合は、統一地方選に対して民主党がまったく自信がない事の表れのようです。現状の民主党では選挙を戦う事が出来ません。これは政治家にとってはツライ事で、主張すべきことを主張出来るだけのバックボーンとなる「実力」の欠如が、「世論」への「心配」として誤った方向に導くようです。その結果は、既存の支持者を喪失し、新たな支持者を獲得する事も出来ないことによる敗北でしかありません。

もっとも、政権の味を知ってしまった民主党は自由権の「制約」を狙っているわけで、間違ってもそれを伸長したり保護したりする事に興味を示すということはないでしょう。条例改正案賛成に転じたのは権力の本能のようなものなのかも知れません。何かを「讃美」するという「思想」そのものを排除出来るツールをいつでも使える状態にしておく、というのは権力の夢そのものです。

とはいえ、民主党の現状は夢とはほど遠いものである事も事実です。選挙に勝利することによって政権を維持する事を放棄してしまった民主党は、政権の延命策として今後ますますこのような事実上「大連立」した行動を取り続けなければならないでしょう。条例案から「非実在」の文言が抹消されたのは民主党に配慮したものであるというのももっともなことで、「政権交代」に賭けたあらゆる期待を華麗に裏切る民主党は既に「非実在政権」なのですから失礼に当たる、という判断をするのが「大人の責任」というものなのです。

ところが追記です。「大人の責任」というものをよくわきまえていらっしゃる猪瀬直樹さん、この点について民主党都議会議員以外の人にも恩を売るつもりらしくて

出版倫理協会や映倫などの人が審査するのです。せいぜい月に数冊が区分棚へ移される程度。「非実在青少年」という役人言葉が消えたことにむしろ感謝していただきたい。

4:54 AM Dec 14th webから


「等」とか「著しく」とかって「役人言葉」じゃないんですかね。さすがに売れっ子になると「せいぜい月に数冊」の作家が次の月には出版社から干されるというようなことには思いも及ばないわけですが、都民は耳目を塞がれ手足をもがれるのを「感謝」するように。石原さんに投票したあなたなら出来るはずです。


posted by 珍風 at 12:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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