2011年02月03日

エジプトの虎

吉野石膏によると「石膏利用の歴史は古く、紀元前2600年頃の古代エジプトにまでさかのぼります。古代エジプトのピラミッドに、石の目地材として石膏が用いられています。また、クフ王のピラミッドの王の石棺には、アラバスター(結晶石膏の一種)が使われ、さらには、クレオパトラがワインを飲むのに使った杯も、天然石膏から削り出されたものといわれてい」るんだってんですが、エジプトに虎はいないのにどうして「タイガーボード」なのか。
http://yoshino-hanbai.seesaa.net/article/54887685.html

死者は7人に、エジプトのデモ衝突 大統領派が発砲


 【カイロ=弓削雅人】エジプトの首都カイロ中心部のタハリール広場で起きたムバラク大統領支持派と反大統領派のデモ隊の衝突は3日未明(日本時間同日午前)も続き、中東の衛星放送アルアラビーヤによると、大統領支持派が反大統領派に向けて発砲し、4人が死亡した。ロイター通信などによると、2日からの衝突で少なくとも7人が死亡、1500人以上が負傷した。

 スレイマン副大統領は2日夜、半国営の中東通信を通じ、デモ隊に夜間外出禁止令を順守して帰宅するよう求め、デモの終結が反政府勢力との対話の条件だと指摘した。これに対し、反政府勢力はムバラク大統領が辞任するまでデモを続ける姿勢を崩していない。

 タハリール広場で起きた衝突では火炎瓶が飛び交い、銃声も聞こえた。広場近くの「ツタンカーメン王の黄金の仮面」を所蔵しているエジプト考古学博物館の敷地でも火の手が上がったが、被害はなかったもよう。

 反大統領派は、大統領支持派のデモ隊の多くは私服の警官だと主張しているが、内務省は否定している。

 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ前事務局長は同日、衛星放送アルジャジーラに「まさに殺りく行為だ」と述べ、大統領支持派のデモ隊を非難。ムバラク大統領に対し、反大統領派が大規模デモを計画している4日までに辞任するよう再度求めた。

2011年2月3日 中日新聞


ムバーラクさんの大幅に引き延ばされた「退陣」表明に引き続いて突然、駱駝に乗ってやってきた人たちは、警察官の身分証を持つ「私服警官」の他にもいわゆる「ギャング」というか、日本の感覚だと「ヤクザ」に近いんでしょうか、そういう人たちであるとか、あるいはそこら辺のゴロツキのような人たちが100〜500エジプトポンドで雇われてるんだとか、この金額は実勢としては日本に置き直すと万単位の金額を意味するとかいう話もあります。

日本でも政府がヤクザを雇ったことがありますし、これは珍しい話ではありません。これらの人々が反政府派のデモの中で略奪などを行なった人と同じ人であるという可能性もあります。反政府派が思うように「暴徒」化していれば軍が実力をもって暴圧しなければならなくなるところ、どうも上手くいかなかったのではないでしょうか。

国家の抑圧と経済格差の存在はこのような集団がいわば緩衝材として働き、国民の生活を潤している一方ではイザ!というときには国家の暴力装置の非公式な、しかしそれだけに容赦のない限定解除された発動の要素となります。ちなみにその「イザ」は、小規模な形では日常的に存在するものであり、脅かされたり殴られたり殺されたりすることはしょっちゅうだったりするわけですが、国家体制の極めて深刻な危機に際しては大規模に組織化された動員が見られるでしょう。

したがって「ムバラク派」の出現はムバーラク政権が「退陣」表明にも拘らずますますその危機の度合いを深めていることを表しています。そこでますます勢いづくのが「同胞団」のお兄さんたちの方です。

「イスラエルとの平和条約破棄」=新政権主導へ意欲−エジプト・ムスリム同胞団


 【カイロ時事】エジプト最大のイスラム原理主義勢力、ムスリム同胞団の最高幹部の一人でカイロ大学教授のラシャド・バイユーミ氏は2日までに、ムバラク大統領退陣後の政権で主導権を握ることに強い意欲を示し、エジプトが1979年にイスラエルと締結した平和条約を破棄するほか、米国の援助拒否、シャリア(イスラム法)導入など、政策の抜本的修正を目指す意向を表明した。バイユーミ氏は同胞団内で最高指導者に次ぐ幹部3人の1人。時事通信のインタビューに対し、同胞団の一致した見解として明らかにした。

 欧米諸国は親米ムバラク政権の退陣後のイスラム勢力台頭を懸念しており、バイユーミ氏の発言は欧米側を一層警戒させる材料になりそうだ。

 同氏は「最高憲法裁判所長官と協議し、暫定政権を設け、民主選挙を容認する憲法改正などを経た後、大統領選や議会選に候補を立てる」と言明。改憲については、大統領再選回数の制限のほか、宗教政党容認、シャリアに基づく犯罪処罰規則の導入を求める考えを示した。

 さらに、イスラエルとの平和条約を「平和的な条約ではなく、エジプトにとって降伏条約だ」と批判。「新政権ではパレスチナ問題の解決が最重要外交課題になる」と語った。

 米政府の巨額の対エジプト援助に関しては「米国は中東諸国を破壊する敵だ。援助を受ければ米国の意向に従う必要がある」とし、新政権入りすれば援助を拒否する姿勢を明確にした。ムスリム同胞団を弾圧してきたムバラク大統領については、退陣後に「不正蓄財や政治犯弾圧、デモ参加者殺害などの犯罪行為での訴追を求める」と述べた。 

2011年2月3日 時事


やるなら今だ、という感じですが、かつて「イスラム原理主義」の政権掌握が可能であったような条件が存在しないことは別としても、これはアメリカの許容するところではありません。それだけではなく、とりあえすとっつぁんは刑事司法体系からイスラーム化を目論んでいるようですが、これは人口の1割を占めるコプト教徒ならびに人口の5割を占める女性、その他同性愛者とかその他の当然存在すべき人々にとっては脅威以外の何者でもありません。

ムバーラクさんのそれはともかくとして、エジプト人の危機はアメリカに支援された警察の電撃拷問とヤクザの棍棒、それに対するイスラーム化された石打ちと斬首との間にあって、選択すべき「第3の道」などというものが存在しないことでしょう。グローバルに死ぬことも、ローカルな「伝統」に閉じこもって殺し合うことも同じように望ましくはないようです。しかし社会主義とかは昔やってみたのですが、どうもちょっとアレだったということのようですが、しかしどこにもお手本とすべきものはありません。

しかしそれはどこでも同じようなものです。日本では失敗しました。少なくとも今のところはそのように見えます。とにかく余所の人が参考にして良いようなことは何一つやっていません。誰かが「第三の道」みたいなことを言っているかもしれませんが、それはベルルスコーニさんの言いそうにもないことを言えば「日焼けしたブッシュ」でしかありませんが、他の誰かが言っている「第三局」に至っては「日焼けしていないブッシュ」なんですからワケが分かりません。

「脱色したオバマ」というのもあるかもしれませんが、「黄色い悪魔」が有効な選択肢であるとは思えません。もっとも、「ルール無用の悪党に正義のパンチをぶちかま」すんなら話は別ですが。もちろんプロレスではパンチは反則です。しかし歴史的な瞬間における5カウント以内の反則は認められているのですし、その様な瞬間においてレフェリーはしばしば阿部四郎さんです。そもそも悪法が法である以上は「正義」はルールを越えたところにしか存在しないのです。


posted by 珍風 at 14:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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