福島第1原発、少なくとも住民3人被曝 県が発表
福島県は12日午後9時過ぎ、福島第1の爆発で、住民3人が被曝(ひばく)したと発表した。保安院などと連携してヨード剤の投与など除染を進める。県は一緒にいた双葉厚生病院の患者や職員ら87人も被曝した可能性があるとみて検査する。3人に目立った症状は出ていないもようだ。
90人は福島第1から約4キロメートルで避難のためヘリコプターを待っていたところ、爆発に遭った。病院に戻り、衣服を検査したところ、放射線を浴びていたことが分かった。3人のうち1人は10万cpm(1分間に検出される放射線の数)、2人は3万〜4万cpmだった。原発の建屋内で1日作業した場合、多くても5〜10cpmという。
2011年3月12日 日本経済新聞
10万cpmは1分間のサンプリングで放射線を10万カウント検出したということなので、1秒あたりおよそ1667ベクレルの放射能が検出されたことになります。
これは衣服から出ている放射能の量ですが、この衣服が被曝した放射能の強さはどのくらいなのか。俗に1080cpmで1時間あたり1μGyに換算出来るんだそうですが、ここで大胆にも放射線加重係数を無視してしまうと、てゆーかそれを「1」とすると、10万cpmを検出された検体が被曝した放射線は93μSvくらいになるんでしょう。これは原子力発電所の事業所境界での一年間の放射線量とされている0.05mSvのおよそ倍になります。
福島第1原発、住民9人が被曝の可能性 官房長官
枝野幸男官房長官は13日午前の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所がある福島県双葉町からバスで避難した住民9人が被ばくした可能性があることを明らかにした。9人のうち4人から1800〜4万cpm(1分間に検出される放射線の数)の数値が確認されたという。
枝野長官は「表面についている状況にとどまるなら健康に大きな被害はないと専門家から報告を受けている」と強調した。現在は衣類や皮膚など表面で汚染が確認された。今後、汚染を除去するとともに、身体内部の被曝の有無について検査を進める。
2011年3月12日 日本経済新聞
もちろん「表面についている状況にとどまる」のであれば、「健康に大きな被害はない」のかも知れませんが、大きくない被害はあるのかもしれませんし、生きている人はやっぱりどうしても呼吸をしてしまいますので、そもそも「表面についている状況にとどまるなら」という仮定が全く何の意味もありません。
そして「身体内部の被曝」があった場合には、「専門家」によると「健康に被害」があります。低線量の放射線の健康への影響についても、確率的影響は存在するとされているのです。つまり「被害はない」のではなくて確率が小さくなるだけです。もっともこれには反論もあるのですが、それなら閾値はどこかというと、それは誰も知らないのが現状です。
要するに何もあまり解っていないのが実情なのですが、マスゴミには御用学者が出てきてあまり根拠のない楽観的な見通しを述べ立てているのは御存知の通りです。そういう人は是非とも1015μSvもしくは1mSv/hrの放射能場で1年間生活してみて頂きたいものです。細胞の修復が間に合ううちはすぐに死ぬこともないでしょう。長期被曝の晩発的影響については知られていることは少ないんですが、大丈夫ですよ、きっと。
もっとも、こんな暢気なことを言っていられるのも今のうちなのかも知れないんで今のうちに書いているんすが。それにしてもTVがこういう時に役に立つかと思ったらそれは被害のない、あるいは小さいところだけですね。被害の大きいところは停電するのでアナログだろうがデジタルだろうがあってなきが如しです。停電してないところでもネットでTVのニュースが見られるので、緊急時に限ってTVは不要です。役に立ちそうなのは、辛うじて携帯電話についているワンセグが携帯TVになるだけでしょう。別途手動式発電機が必要になります。デジタル化で意味があるのはワンセグだけのようですが、それももちろん御用学者のウソを見るために役に立つだけなのです。