2011年04月07日

上を向いて足掻こう

大滝秀治さんが何を歌っているのかよく分からないわけですが、本木雅弘さんが出て来てもあまり事態がはっきりしないので、分かり易いようにベッキーのパートをやや長くしてみた、というところでしょうか、

3月11日の東日本大震災後、日本が明日に向かって前進するためにサントリーグループとして何かメッセージをお届けすることはできないか。

そこで、弊社の広告宣伝にご登場いただいている方々のご協力をいただき、希望の歌のバトンリレーを行うことで、少しでもたくさんの人の気持ちに絆の和を広げていくことが出来ればと考えました。
日本中で幅広く愛されている名曲『上を向いて歩こう』『見上げてごらん夜の星を』の2曲を、ご厚意で参加いただいた総勢71名の皆さん一人一人が、心を込めて歌い上げてくださいました。

サントリー
http://www.suntory.co.jp/enjoy/movie/d_s/880953905001.html


日本ではお花見が自粛だとか萎縮だとか言っているようですが、御馳走の魅力には勝てません。有名なスキヤキの歌で被災者の方々を元気づけようということのようです。勿論スキヤキのお供にはサントリーのウ井スキー。

ところでどうして『上を向いて歩こう』なのか、スキヤキの他に何か理由があるのか知りませんが、電通か何かがこれをキャンペーンソングに決めたのは、海外でも結構有名だから、という事もあるんでしょう。

サントリーだけではありません。FNS・フジネットワークでは「FNS音楽特別番組」としてその名も『上を向いて歩こう』という番組をラジオで放送していたようです。坂本冬美さんが『上を向いて歩こう』を歌ったりしていたらしい。
http://www.fujitv.co.jp/FNS/index.html

しかしこれはいささか無責任な選曲であると言うべきでしょう。広範な国民に対する悪影響が懸念されるところです。夜の星を見上げていたり、上なんか向いて歩きながら呼吸をしていると空から降下する放射性物質を取り込んでしまって体内被曝しますよ。

もっとも土壌に降下した放射線物質の事もありますから、うつむきながら歩いたところで地面から巻き上がるやつを吸い込んじゃう虞れがあるわけですから、事態が改善されるわけではありません。

この発癌音楽祭にも、グループ共通のキャッチフレーズがついているんですが、

FNS・フジネットワークでは、今回の大地震で被害にあわれた方々、復興へ向けて様々な形で支援している方々を応援するため、「ひとつになろう日本(にっぽん)」というキャッチフレーズを作りました。
これには、「今こそ日本中の人々がひとつになって立ち上がり、復興へ向け、そして未来へ向けて踏み出して行こう」という思いが込められています。

平成23年3月21日
フジテレビジョン


このキャッチフレーズは黄色いマルのマークになっておりまして、今や日本人にはお馴染みになった二重丸の中、20キロ圏内に3行に分けて「ひとつに」「なろう」「日本」と書いてあるわけで、いわゆる「未来」てゆーか行く末というものを暗示するかのようであるのが不気味ですが、外側の円はその線がより太く、溶解して「ひとつ」になってしまった「日本」を「特殊シート」で「閉じ込め」るかのようです。なかなかよく考えられていると言うべきでしょう。

この手の「日本」が「ひとつ」であるとか、そうなろうとか、そうすべきだとかいうキャンペーンが業界を挙げて展開されているようなので、実際はともかく「業界」が「ひとつ」になっている事は想像に難くありません。

しかしこれは、いわば「銃後」の宣伝工作にあたるものです。戦地の兵隊さんや被災者の事を思い、彼等と一体となって頑張ろうという、まあ立派な心がけではあります。

産業戦士の歌

作詞:産業報国連盟選定
作曲:林伊佐緒

1.
銃はとらねどハンマーもつて
俺等銃後の産業戦士
アジア興その 心は一つ
どうだ兄弟やらうぢやないか
明日の日本は 明日の日本は
ソレ天下晴れ ソレ天下晴れ

2.
腕に覚えの男の意気よ
削る旋盤ボイラーのひびき
生命打ち込む心は一つ
どうだ兄弟やらうぢやないか
富士の日本は 富士の日本は
ソレ大丈夫 ソレ大丈夫

3.
慣れた機械に血潮は通ふ
汽笛鳴れ鳴れサイレン鳴らせ
空は青空 心はひとつ
どうだ兄弟やらうぢやないか
桜日本は 桜日本は
ソレ意気の国 ソレ意気の国

4.
技術自慢の製品あげて
護る銃後の鉄壁陣よ
おいら日の丸 心はひとつ
どうだ兄弟やらうぢやないか
科学日本は 科学日本は
ソレ世界一 ソレ世界一


しかし「おいら日の丸心はひとつ」とはいえ、やはりこう言ってしまってよければ「銃後」ならではの暢気な雰囲気が横溢していることは確かであります。何といっても「空は青空」で「明日」は「天下晴れ」なんですから、要するにお気楽なものなのです。

ACジャパンはやっとその本領を発揮する時が来ました。さすがは日本の「戦時広告評議会」です。その目的は「戦時体制における国民の理解と協力を得る活動」、要するに銃後に対する宣伝工作であり、総力戦下における総動員体制にあります。

ACジャパン震災臨時キャンペーン新作のお知らせ


ACジャパンでは未曾有の大災害に対して、直後より「震災臨時キャンペーン」制作を決定。震災から一週間後の3月18日から放送局にCM素材送付を始めています。

今回、新たに、EXILEのHIROさん、m−floのVERBALさんご出演による「日本の力を、信じてる。」篇の新バージョン(テレビCM、ラジオCM)を制作。本日より順次、全国の放送局に発送いたします。

なお、現在放送中の震災臨時キャンペーンCMは、下記のとおりです。

◎「みんなでやれば、大きな力に」をスローガンにして「今、わたしにできること」を文字で呼びかけた「文字篇」2種類。
◎世界で活躍するサッカーの岡崎慎司選手、長友佑都選手、内田篤人選手からの応援メッセージ「サッカー篇」。
◎SMAPの皆さんとトータス松本さんによる「日本の力を、信じてる」篇。
◎嵐の皆さん、アントニオ猪木さん、内田恭子さん、江口洋介さん、AKB48(前田敦子、大島優子、高橋みなみ)さん、大竹しのぶさん、片岡仁左衛門さん、為末大さん、テリー伊藤さん、中川翔子さん、西田敏行さん、野口健さん、ベッキーさん、松たか子さん、三浦知良さん、三谷幸喜さん(五十音順)の出演ご協力による「今、わたしにできること・呼びかけ篇」(テレビ、ラジオともに4種類)。
今後ともACジャパンの活動にご理解をいただきたく、よろしくお願い申しあげます。

以上

2011年3月31日 (社)ACジャパン


「大和魂」を讃えるトータス松本がSMAPの補欠かなにかに見えるわけですが、「今、わたしにできること・呼びかけ篇」というのは銃後の生活の諸注意を色んな人が言うやつで、この分野では典型的なものであると言っていいでしょう。「サッカー篇」によれば「日本はひとつのチーム」なんだそうですが、勿論チームには監督というものがいて、「一君万民」の喩えであります。

ACジャパンはその本来の任務に就いています。人でも組織でも、やるべき事をやっている姿は美しい、かどうかは知りませんが、随分と元気のよろしい事で何よりであります。しかし「国民精神の発揚」、「家庭生活の合理化」、「社会公共に奉仕」を銃後の国民に呼びかけているうちは良いのですが、そのうち被災地に「自力更生」を押し付けそうなのが心配といえば心配です。

しかしながら、何よりも大切なメッセージはその内容ではなく、例によって「銃後宣伝」という形式にこそ存在します。被災地以外は「銃後」なのであって、被害は「被災地」だけで発生しているものとされます。「被災地」以外の場所では「核戦争」が起こっていて原子レベルで身体が破壊されている、なんてことは一切ありません。さすがに「科学日本は世界一」とは逆立ちしても言えないようですから、その辺についてはもう見ない事にしたようです。そういうわけで暢気に上を向いて天下晴れの青空の下、どうだ兄弟ヤらうぢやないか、姉妹もオッケーだぜ。


posted by 珍風 at 10:44| Comment(6) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。