2011年06月21日

扱いやすい敵は味方

投資家助言機関「九電株主は脱原発議案賛成を」


 投資家向け助言機関大手の日本プロクシーガバナンス研究所(JPG)が、九州電力の株主総会(28日)で、原発の停止や廃炉を求める株主提案に賛成すべきだとする助言をまとめた。「民間企業にとって原発事業はリスクが大きすぎるため」としている。

 原発停止などを求める議案は、脱原発を訴える株主でつくる「九州電力消費者株主の会」の70人が4月末に九電側へ提案。原発を古い順に停止・廃炉▽プルサーマル発電の中止▽自然エネルギー発電本部の設置▽原発と地震・津波調査検討委員会の設置−−の4点を求めている。

 JPGは、脱原発に直結する停止・廃炉とプルサーマル発電中止を求める議案に「賛成すべきだ」と主張。契約する機関投資家などに助言した。

2011年6月21日 asahi.com


まあ、とりあえずは「串」の言うとおりなんでしょう。「民間企業にとって原発事業はリスクが大きすぎる」ことに間違いはありません。

もっとも、原発事業の「ビジネスモデル」はとうの昔にそんな問題はクリアしています。「リスク」は国に転嫁することが出来るようになっているのは周知の事実でありますから、「串」の「助言」とやらには何の意味もありません。

こんな「助言」のためにお金を払っている「契約する機関投資家」は自らのリスク・マネジメントを再考する必要がある、といっても既に結構な金額を巻き上げられた後ですからそれこそ後の祭りですが、「串」だって馬鹿ではありませんから「何の意味もない」わけでもありません。

「串」の言いたいことは、「「原発の停止や廃炉を求める株主提案に賛成」する説得力のある根拠は存在しない」ということです。本当はあるのかも知れませんが、「串」と「契約する機関投資家」は、「串」と契約しているという事実によって「串」に舐められているので教えてもらえませんし、そうでなくても「串」には教える気がないようです。

そこで結論は「民間企業にとって原発事業はリスクが大きすぎる」が、リスクは転嫁しうるので大丈夫、ということになりそうです。とはいえ、これは珍しいことでもなんでもありません。リスクを国に転嫁していない「民間企業」は存在しません。

世の中には失業保険、てゆーか雇用保険があり、労災保険すらあります。こういうのはみんな国でやっていることです。これらは労働者が、殊に失業したそれが民間企業にとって「リスク」とならないような仕組みです。本来であれば喰えなければ盗んででも生きていくところ、民間企業が犯罪被害を受けるリスクを軽減しているのがこれらの仕組みなのです。

そしてイザとなれば警察というものがあって、民間企業を守って下さいます。核と同様に厄介な「廃棄物」処理のリスクに対処するこれらの仕組みは全て、ビンボー人が出したお金で運営されているのです。民間企業も拠出しているわけですが、自分の安全のためなのですからこれは当然です。

じっさいのところ、「原発事業」でなくても、民間企業のリスクを民間企業が負担することは出来ません。民間企業は一人で大きくなったような顔をして威張っているのかも知れませんが、その生き方は国におんぶにだっこであり、それがなくなれば直ぐさまビンボー人に殺されてしまうことになっています。その辺の理解が「串」のメッセージを正しく解釈出来るかどうかの瀬戸際です。決して安くない料金で「助言」を受けているのですから、常識をわきまえた判断をすることによって「助言」を活かしたいものです。

ちなみに「串」の吉岡所長は「国営方式などで国が全面的に責任を取って進めるしかないのではないか」(ブルームバーグ)という御意見ですから、今まで同様にビンボー人には自分で自分の首を絞めさせて、そのことによって民間企業は大いに利益を上げる、という民間企業の基本は律儀に守られているようです。


posted by 珍風 at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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