2011年09月11日

弛緩した幹事長の摩訶摩訶史観

政治の世界では軽い言葉が重くて重い言葉が軽いようですが、頭の軽い人は重い言葉も軽くなります。

「聖戦の大義は歴史の必然」=講演で自爆テロ−自民石原氏


 自民党の石原伸晃幹事長は10日、青森県弘前市で開かれた同党衆院議員主催の会合で講演し、2001年9月の米同時テロに触れ、「キリスト教支配に対するイスラム圏の反逆、歴史の必然として起こった出来事ではないか、と(当時)思ったことを覚えている」と述べた。同時テロ10年を迎え、テロ抑止や再発防止への取り組みが改めてクローズアップされる中、同時テロを「歴史の必然」と表現したことには批判が出そうだ。


 石原氏は当時、小泉内閣の行政改革担当相だった。講演では、自身が閣僚として「大変なことが起こったと(思い)、まず首相官邸に向かって会議に臨んだ」と述懐。「歴史の必然」発言はその後に飛び出した。


 石原氏はこの後、盛岡市で記者団に「歴史の解釈に関する持論を述べただけで、決してテロ行為を肯定したわけではない」と釈明した。

2011年9月10日 時事


さすがに石原さん、「歴史の解釈」などという大問題を極めて明解に語っているようです。もっとも、「歴史の必然」などと言葉だけは何か大変に立派なことを言っているようにも思えますが、実は意外とではなくそうではありません。

まあ石原さんが言うんですからしょうがないんですが、これは「支配に対して反逆が起こるのは当たり前じゃん」ということでしかありません。「やられたからやり返したんだろう、と思った」だけで、これは「歴史」がどーのこーのという問題ではないようです。こう言ってはナンですが、「支配」に対する「反逆」は規模の大小を問わず毎日世界中のどこでも発生している事象であります。ニューヨークやリビアだけではなく、一般家庭でもわりと頻繁に発生していますが、それが「歴史」とカンケーしてくるかどうかはビミョーであります。

てゆーか「支配」とは即ち「反逆」との絶えざる闘争のことですから、たまに「反逆」の大きいヤツが来たとしてもそれだけでは「歴史」的に意味があるとは言えないかも知れません。それは安定した「支配」の様相に過ぎません。まあ、それで支配被支配関係に大きな変化が生じれば別なんでしょうけど、そのような局面の変化がこの時点で起きたかどうかは、それこそ「歴史」が後になってから語ることでしょう。

実際の状況は「キリスト教」だとか「イスラム圏」だとか、そんな大雑把な話ではないようなのですが、石原さんが誤って「歴史観」だと思っている彼の「世界観」にとっては、細かいことは関係ありません。かれは「支配」と「反逆」で出来た「世界」に住んでおり、そこでは宗教などはプレーヤーの属性でしかないのです。

もちろんそういう「世界」に住んでいるキリスト教徒の人やムスリムの人もいるでしょう。てゆーか石原さんの世界観はキ印やムッツリムの助のそれと親和性が高いような気もしますし、ムスリムに取っては、この「反逆」の勝利にこそ「歴史の必然」が存在する模様ですから、その限りで石原さんの発言は極めて当然のこととして受け止められる可能性があります。

もっとも石原さんとしては「反逆」が勝利するとは思っていないわけですから、石原さん自身としては何も不都合は感じないものと思われます。むしろ家庭環境に恵まれなかった石原さんにとって、自分は「支配」する側として「反逆」に対して闘争するのが「必然」なのです。つまり石原さんは「イスラム圏」の側から見た「キリスト教支配」に与する、という生まれながらの「支配」者にも相応しからぬ婉曲なやり方で、アメリカに対する忠誠を誓う、というわけです。

ところでこの闘争は相手が飛行機で突っ込んできたりするような、あからさまな敵対行動を取ることを必ずしも必要としません。「支配」しているならば、もう「反逆」されているのも同然です。そして反逆者に対しては攻撃あるのみであります。そこで10周年を迎えたアメリカは「集団ヒステリー」に陥るのです。

ここで大切なことは、「支配」されている人は「被支配者」とゆーよりは潜在的に「反逆」行為を実行する可能性を持つ「反逆者」として定義されてしまうという点で、なかなか勇ましい世界観であります。実際のところ日本の公安当局では日本に在住するイスラム教徒については全てをそのように取り扱っているところであります。しかしながらこれを「支配」の一般原則に拡張することにするといささか不都合が生じます。こうなると「支配」は対象の殲滅を目標とすることになってしまうのです。

これではもはや「政治」というようなものではありませんが、他ならぬ石原さんがそうおっしゃるんですから間違っていないことはひとつもありません。何を隠そう石原さんは「政治家」ではなく、ファシストなりそこないの家のバカ息子がコネで読売新聞社に入って、コネで転職した先が自民党だったという、なんだかワケの分からない人です。

それでも自身の「世界観」にどこまでも忠実なのは、お父様の「教育」のおかげか、先天的何か気の毒な事情かよく分かりません。ウワサでは市民がガイガーカウンタで線量を測定しているのを止めさせるんだとか言ったようですが、当然のことです。反逆者が生き延びようとすることを妨げるのが「支配」なのです。

幹事長がこんなんで自民党も困難だろうと思ったりもするわけですが、石原さんも毎日のように「万死に値する」失言をしてくれるので石原さんの命がいくつあっても足りません。もう百万死くらいしているんじゃないかと思いますが、実際の「被支配者」は石原さんの世界観と違って、闘争のゲームに参加しているわけではなく、むしろ石原さん同様、「キリスト教支配」の子分になってローカルな「支配」を任せられれば喜んで満足しちゃう善男善女ですから、もっと石原さんをTVに出して毎日万死してもらえば、みんなその真似をしてバタバタ死にます。


posted by 珍風 at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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