2012年02月29日

片手落ち珍風対空飛ぶ日の丸

大阪市議会:「首切り条例」成立 一部修正で自公と合意


 大阪市議会の2月議会が28日開会し、橋下徹市長は市立学校の教職員に君が代の起立斉唱を義務付ける条例案を提案した。大阪維新の会、公明、自民が夜まで調整を続けた結果、一部修正で合意し、賛成多数で可決、成立した。また、橋下市長は、関西電力の原発稼働の是非を問う住民投票条例案を反対意見を付けて提案した。

 君が代起立斉唱条例案は、昨年6月に大阪府議会で成立した全国初の条例と同じ内容。府議会では、公明、自民、民主、共産が反対したが、過半数を占める維新などの賛成多数で成立した。

 府条例は府内の全公立学校の教職員を対象としているため、市教委は独自の条例制定は不要としていたが、橋下市長が「市の意思を明確にする意義がある」として提案した。

 市議会では維新は過半数に達しておらず、他会派の協力が不可欠だった。次期衆院選で維新との選挙協力を模索する公明は、条例案の目的にあった「服務規律の厳格化」を外すことを条件に賛同する方針を決定。維新と公明は自民の賛同も得ようと調整を続けた。自民は「子供の発達段階に合わせて国旗国歌の意義を伝える」とする修正案を主張していたが、これを撤回することで最終決着した。

 このほか、「大阪都構想」の制度設計をする「大都市制度推進協議会」設置条例案や、橋下市長の給与を42%、退職手当を81%カットする特例条例案も提案された。【茶谷亮、津久井達】

2012年2月28日 毎日新聞


「国旗」はその起源からして他国家との区別をするための標識ですから、他国家と領土上の争いのない領域内において、他国家の侵入を受けていない平時における「国旗」の「意義」というものは本来存在しません。大阪が日本の領土であることくらい言われなくても分かっています。

しかしながら世の中には分かっていない人もいまして、「大阪民国」だと思っている人もいるようです。もっともそのように思っている人は概ね大阪府の住民ではないようで、箱根の山より向こう側にはバケモノが住んでいると思っている関東の人の間でそのような勘違いが広まっているようであります。

橋下さんが、そんな「東夷」の思惑に気を遣ったものかどうか分かりませんが、「国旗」だ「国歌」だと、殊更に大阪の帰属を強調したがるところを見ると、やはりそこら辺について一抹の不安を抱いているものと思われます。

まあ実際のところ大阪にも色々な人がいるわけですが、近代の国家は内的な多様性を前提にしているところから、どういう人がいても構わないことになっていますので、「大阪」の「日本」への帰属に関してその点で「不安」材料は存在しません。そうするとやはり橋下さんの「不安」はどちらかというと「大阪」と呼ばれる地域が、地理的に「日本」から切り離されることに関するものであると考えられますが、何をどうすればそのような「不安」が発生したものか、常人が了解することは極めて困難であります。

極めて長期的に考えるならば、紀伊半島の柔らかい脇腹に位置する「大阪」は、瀬戸内海の潮流によって浸食されて消滅してしまう運命にあるのかもしれませんが、そんなことを本気で心配する習慣を持たない常人に了解しうる範囲で考えれば、この条例は平時の国内における「国旗」の「意義」に関して特に新しい知見をもたらすものではありません。

この点についてある程度のアイデアを持っていたらしい自民党は「国旗国歌の意義を伝える」という案を持っていたようですが、橋下さんはそれを蹴ってしまったようですし、自民党もそれを引っ込めてしまったところをみると、別段たいした「意義」を感じていたわけでもないようです。

そういうワケで「大阪」に限ってのことかもしれませんが、「国旗」は「教職員の首切り道具」という具体的な「意義」を見いだすことになりました。したがって今後は「国旗」は一定程度の硬度を有する素材によって作られ、四辺を鋭利に研ぎあげる必要があります。むしろ「旗」というよりは「板」であり、刃物の一種ですが、風になびく、というよりは風にあおられてそこらへんを飛び回り、首と言わず胴と言わず無闇矢鱈と斬りまくってくれそうな、なかなか頼りになる「武器」です。

てゆーかその状態では全然コントロールされていないわけですが、さすがの橋下さんでもこの「武器」をコントロールすることは難しいようです。「国旗」は、「大阪」を「切り分ける」ことになるでしょう。それは分裂をもたらすのであり、「国旗」はそれが存在する場所を「戦場」に変えてしまいます。それは「戦場で部隊の帰属を表す」という「軍旗」としての自らの本来のあり方に回帰しようとする傾向を持っているようで、「国旗」のこの厄介な「意義」を制御することは不可能なのです。


posted by 珍風 at 06:58| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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