2013年04月29日

屈辱だけが本物だ

沖縄は「屈辱の日」 「主権回復」政府が式典


 政府の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が二十八日、国会近くの憲政記念館で、天皇、皇后両陛下も出席して開かれた。サンフランシスコ講和条約の発効から六十一年の「祝典」になるはずだったが、安倍政権はこの日を日本から切り離された「屈辱の日」とする沖縄の反発を受けて方針を転換。一切の祝う要素をなくした。しかし、沖縄県宜野湾市では式典と同じ時間に、政府に抗議する一万人規模の集会があり、参加者らは怒りの声を上げた。

 政府の式典には安倍晋三首相や衆参両院議長、最高裁長官、各都道府県知事、副知事ら約三百九十人が出席。沖縄県の仲井真弘多(なかいまひろかず)知事は欠席し、代理として高良倉吉(たからくらよし)副知事が出席した。

 首相は式辞で、条約が発効した一九五二年四月二十八日を「主権を取り戻し、日本を日本人自身のものとした日」と位置付け「本日を大切な節目とし、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたい」と述べた。

 首相は復帰が遅れた沖縄県、鹿児島県の奄美群島、東京都の小笠原諸島について「日本に主権が戻ってきたその日に、日本から切り離された」と述べた。特に沖縄に関し「沖縄の人々が耐え、忍ばざるを得なかった戦中、戦後のご苦労に通り一遍の言葉は意味をなさない。沖縄が経てきた辛苦に思いを寄せる努力をなすべきだと訴えようと思う」と配慮を示した。

 一方で、沖縄を七二年まで施政権下に置き、いまも多くの基地を沖縄に持つ米国に対しても、東日本大震災での米軍の支援活動「トモダチ作戦」を取り上げて「かつて戦った者同士が心の通い合う関係になった例は古来まれだ」と評価した。

 両議長と最高裁長官はあいさつしたが、天皇陛下のお言葉はなかった。

 主権回復に関する政府主催の式典は五二年五月以来。

◆首相「希望と決意新たに」

 沖縄県の市民団体などは二十八日、政府主催の「主権回復の日」式典に抗議する「4・28『屈辱の日』沖縄大会」を、同県宜野湾市の宜野湾海浜公園で開いた。主催者発表で、参加者は一万人を超えた。

 一九五二年四月二十八日のサンフランシスコ講和条約発効で日本は主権を回復したが、沖縄は米国の施政権下に置かれたことから、沖縄では「屈辱の日」と呼ばれる。実行委員会は喜納昌春(きなまさはる)県議会議長や大学教授、市民団体関係者らが共同代表を務め、会場は平和で豊かな沖縄を表現する大会シンボルカラーの緑色を身に着けた人の姿も目立った。

 喜納議長は「頭越しの国策が米国の言いなりにまかり通っている。沖縄県の基地問題の解決なくして、日本が主権国家と言えるはずがない」と訴えた。参加した稲嶺進名護市長は「条約発効から六十一年たった今日でも、沖縄を切り離す式典が行われ、許されることではない。歴史に学ばずして、これからの沖縄、日本のビジョンを立てられるはずがない」と非難した。

    ◇

 沖縄県女性団体連絡協議会の伊志嶺雅子会長はあいさつで、米軍占領下に広大な基地が造られたことが、現在も多発する米兵の事件、事故につながっていると指摘。「沖縄戦を体験し、その後の苦難を強いられた県民として政府式典に断固抗議しよう」と訴えた。

 大会では「式典開催は県民の心を踏みにじり、再び沖縄を切り捨てるものであり、到底許されない」とする決議も採択。参加者は、沖縄の置かれた差別的な状況に抗議する歌「沖縄に返せ」を三線(さんしん)に合わせ、互いに腕を組んで歌った。

 那覇市役所では午前九時すぎ、沖縄が日本から切り離された悲しみ、失望を表現する紺色の旗が掲げられた。翁長雄志(おながたけし)市長は大会に参加しなかったが、記者団に「意思表示をしないと若い人たちに歴史的な意味は伝わらない」と述べた。

2013年4月29日 東京新聞


「一切の祝う要素をなくした」というのがまず公約違反です。「沖縄の反発」がどーのこーのとゆーことですが、そんな事は予想されていなければマトモな政党とは言えません。自民党は「屈辱の日」を「祝う」ことを国民に約束していたのであって、自民党に投票した人はみな同じ気持ちです。沖縄を切り捨てて占領軍を押し付けようという国民の尊い気持ちを踏みにじる「式典」を許すべきではありません。また来年もやるつもりでしたら是非とも盛大な「祝典」として頂きたいものであります。天皇は黙っていたそうですが、次回は是非とも沖縄の連中には「死ね、お国のために」と優しいお言葉を賜りたいものでございます。

仕方がないのでバカ殿が「沖縄の人々が耐え、忍ばざるを得なかった戦中、戦後のご苦労に通り一遍の言葉は意味をなさない。沖縄が経てきた辛苦に思いを寄せる努力をなすべきだと訴えようと思う」などと「通り一遍の言葉」を喋ったそうで、これがまた「最大限の配慮」なんだそうですが、何を考えているのかよく分かりません。

いったい沖縄が「辛苦」を経ることが出来たのは誰のおかげだと思っているのでしょうか。それは全くもって天皇陛下の大御心に基づくものであるという話ですが、実際のところそれは「主権回復」の条件だったのであり、それなくしては「主権回復」は不可能であったと言っても過言ではないでしょう。要するに「主権回復」」とは沖縄を切り捨てる事だったのです。

この「最大限の配慮」は、それだけ取り出すとまるで台風か何かの話しをしているようにしか聞こえないわけですが、「辛苦」を押し付けたのが他ならぬ自分たちなもんですから全くの「他人事」です。「沖縄が経てきた辛苦に思いを寄せる努力をなすべき」なのは自民党なんじゃないかと思うのは普通の人の考え方で、自民党は誰か他の人にそうした「努力をなすべきだと訴え」るんだそうです。まあ「訴えようと思う」だけですから実際に訴えるのかどうかは分ったものではありません。

例えばあなたが自動車を運転していて誰かをはねとばしたとして、はねとばされた人に「あなたの辛苦に思いを寄せる努力をなすべきだと訴えようと思います」などと言ってしまったら、かなりマズいことになるでしょう。自民党の「配慮」というのはそのようなもので、確かに「通り一遍の言葉」ではありません。こんなことなら「通り一遍」のほうがマシだと思われる程度の、心のこもった美しい言葉であるといえるでしょう。とはいえ、これは「配慮」なんかじゃなくて「配虜」だったのかも知れません。難しい漢字ですから連中にちゃんと書けるはずはないんですが、「心」がこもっているのが「配慮」、「力」がこもっているのが「配虜」と覚えておくと良いでしょう。
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2013年04月27日

男の花道

暴力団射殺の2人に死刑執行 谷垣法相、2月以来2回目


 法務省は26日、宮城吉英死刑囚(56)と浜崎勝次死刑囚(64)=いずれも東京拘置所=の2人の死刑を執行したと発表した。第2次安倍政権発足後の今年2月21日、谷垣禎一法相のもとで3人に執行して以来、2回目。

 法相就任から2カ月で初執行した谷垣法相は、前回から2カ月で再び執行を命令。2カ月に1回の執行ペースが今後定着するかが注目される。これで未執行の確定死刑囚は134人となった。

 確定判決などによると、元暴力団員の宮城死刑囚と浜崎死刑囚らは平成17年4月、千葉県市原市内のファミリーレストランに乱入し、客として来店していた抗争相手の暴力団員2人を短銃で射殺した。一般客や店員らは無事だった。

 両死刑囚とも1、2審で死刑判決を受け、最高裁が宮城死刑囚については平成21年6月、浜崎死刑囚については23年12月、いずれも上告を棄却して死刑が確定していた。

 法務省によると、死刑確定から執行までの期間は、平成15年から今年までの10年間で平均約5年7カ月。両死刑囚の場合、平均以下の期間での執行だった。

 谷垣法相は会見で、両死刑囚を選んだ理由や執行間隔について「個別の執行をどういうふうにしたか、答えは差し控えたい。間隔に特段の理由はない」と述べ、「死刑制度の存置にはさまざまな議論があるが、必要なものとして、国民の皆さんの多くの認知を得ている。裁判所が結論を出し、改めて法相が執行の結論を出す。だから(死刑囚の記録を)1つ1つていねいに検討すると言うに尽きる」と話した。

2013年4月26日 マイクロソフトネットワーク産経ニュース


産經新聞だかマイクロソフトだか知りませんが彼等の見解によると「2カ月に1回の執行ペースが今後定着するかが注目される」んだそうですが、そんなことに「注目」しているのはこの広い地球上でマイクロソフトだけです。やりたきゃ毎日でもやるでしょう。あと134人しかいないそうですが足りなくなるのではないかなんて心配する必要はありません。死刑判決なんていくらでも出せます。

谷垣さんも「間隔に特段の理由はない」ということで、勝手な期待をしないように注意をしているところです。とはいうものの、マイクロソフトやなんかと同じような期待を、やや控えめに表明している新聞社もあるわけです。

2人の死刑を執行 谷垣法相就任後5人に


 法務省は26日、死刑囚2人の刑を執行したと発表した。2月21日に3人に執行して以来、約2カ月ぶり。執行されたのは千葉県内で暴力団組長を射殺した浜崎勝次死刑囚(64)=東京拘置所=と宮城吉英死刑囚(56)=東京拘置所。昨年12月の政権交代で自民党の谷垣禎一法相が就任してから2度目の執行となった。

 未執行の確定死刑囚は25日時点で136人。今回、2人に執行されたことで134人となったが、同省に統計が残る1949年以降、過去最多に近い水準が続いている。

 浜崎死刑囚は確定から約1年4カ月での執行。谷垣法相は執行後の記者会見で「暴力団特有の発想に基づき、被害者2人の貴い人命を奪った極めて凶悪かつ残忍な事案。慎重な検討を加えた上で死刑の執行を命令した」と述べた。

 確定判決などによると、浜崎死刑囚と宮城死刑囚は暴力団組長と組員の関係で、2005年4月、共謀の上、対立する暴力団組長2人を千葉県市原市のファミリーレストランで射殺。両死刑囚とも殺人罪などで一、二審とも有罪となり、上告したが、最高裁が浜崎死刑囚については11年に、宮城死刑囚については09年に上告を棄却し、死刑が確定した。

2013年4月26日 日本経済新聞


「未執行の確定死刑囚は」「過去最多に近い水準が続いている」のです。こんな事をわざわざ書く以上は、沢山残ってるから早く片付けろと言いたいワケですが、これは「2カ月にいっぺんくらいでどうか」という提案に比べて特に穏健な意見であるというわけでもありません。とはいうものの、この表現には「人員整理」などという卑近な感覚に近いものがあり、その辺は日経さんらしい発想であると言えない事もない様です。

この「リストラ」がどのように進行するのかは知りませんが、谷垣さんが言うとおり「間隔に特段の理由はない」にしても、執行日には「特段の理由」がないわけでもありません。確かにこの4月26日という日付は忘れられない、あるいは忘れてほしい記念日ではあります。実際、もしこれを正面から取り上げるとなると、例えばこのようにかなり説得力を欠いた書き方にならざるを得ません。

チェルノブイリ原発事故から27年 原発推進の中核地に


 【モスクワ=佐々木正明】史上最悪の原発事故となった旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発の爆発事故から26日で27年となった。放射能汚染が深刻なウクライナやベラルーシでは、各地で犠牲者の追悼式典が営まれた。ウクライナのアザロフ首相は「人類の歴史上、最大の悲劇だった」との声明を出した。一方で、原発推進政策を取るウクライナ政府は将来の「核燃料サイクル」をにらみ、チェルノブイリ原発周辺の地域一帯を新たな原子力政策の中核に据える計画を進めている。

 ウクライナ政府は24日、放射性廃棄物処分施設「ベクトル」について、来年末に正式操業に入ると発表した。廃炉作業が進むチェルノブイリ原発の敷地内で建設中の施設には、国内15基の原発などから出る中・低レベル放射性廃棄物が輸送され、除去処理などが行われる見通しだ。隣接地域には、使用済み核燃料棒を貯蔵する新施設も来年の完成を目指して建設中で、当局者は「最高の立地条件にある」と強調した。

 ウクライナはチェルノブイリ事故後も“脱原発”を図らず、ソ連崩壊がもたらした電力不足を穴埋めするため原発を積極的に推進してきた。総発電量に占める原子力の割合は近年、事故後の20%台から半分にまで伸びた。政府は30年までのエネルギー戦略でも、原子炉の稼働寿命を延長するなど原発を維持する政策を進めている。

 その上で障害となる使用済み燃料棒の処理については現在、年約2億ドル(約198億円)を支払い、ロシアに依頼している。ウクライナのヤヌコビッチ大統領は対露依存を下げるため、チェルノブイリにまず貯蔵施設を作ることを決定し、燃料棒約1万6500本の保管スペースを確保した。

 原発関連の新施設がチェルノブイリ原発の近くに建設されることについて、政権は「人々が住めなくなった土地の活用だ」と説明している。

 日本では福島第1原発事故以降、原発の再稼働や、青森県の再処理施設などが担う核燃料サイクル計画が停滞しており、ウクライナの動きが注目されそうだ。

2013年4月27日 マイクロソフトネットワーク産經ニュース


「核燃料サイクル」とか書いていますが実際にはゴミ捨て場を作るというだけの話しで、それに「人々が住めなくなった土地の活用だ」などという些かヤケクソ気味の「説明」がされているとはいえ、「石棺」をさらに覆う構築物を1000億円以上かけて建築中なんですからそんなデタラメでも書かないことにはやっていられません。

そんな日付だったもんですから、こんなヨタ記事を書き飛ばすか、誰かを吊るすか何かして誤魔化してしまうかするしかなかったわけですが、しかし、そんなことが人を2人も殺す唯一の理由であるわけでもない様です。実際のところこれは単なる殺害ではありません。死刑は常に権力の誇示であり威迫に他ならないからです。

この日が選ばれたのは、それが正に「血祭り」に相応しい日であるからでした。生け贄に選ばれたのは2人のヤクザです。言うまでもなく彼等は日本で唯一、公式に差別を受けている人々であり、おそらく多くの人々にとっては殺して構わない、心置きなくぶち殺せる対象であると考えられているはずなのです。

なるほどお祝い気分にはもってこいというわけですが、祝典の前に死刑を挙行する事もまた、そこで祝われる「回復」された「主権」には極めて相応しい事でもあります。国が誰を殺していいのか決められるというのが「主権」なのであり、4月28日体制は「本国」の為に日本が「主権」すなわち死刑制度を堅持する事を求めているのです。国民の皆様に「主権」の何たるかをよく理解して頂く、そのうえでその「回復」を祝おうというわけです。

したがって「国民の皆さんの多くの認知を得ている」かどうかは実際のところあまり関係ありません。世論調査の結果に関わらず制度は維持されて来ましたし、執行も続けられて来ました。ましてや「主権」が「回復」された、ということは「国民」にはどうする事も出来ない、という意味なのです。仮に日本で死刑制度が廃止されるとしたら、それはアメリカで死刑を廃止する最後の州としてでしかないでしょう。

しかし振り返ってみれば、この「主権」の為に多大な貢献を果たして来たのは他ならぬヤクザたちなのでした。それが今では彼等の首級が「主権」を祝うケーキの飾りとなったのです。これも浮き世の義理というものでしょうか、確かに無駄には死にはしなかった。靖国の英霊のように遺骨までしゃぶりつくされました。
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2013年04月23日

風さゆるみ冬は過ぎて待ちに待ちし八重桜咲く春婦となりけり

なっちゃったんですな。

「主権回復の日」で議員懇談会 自民沖縄議員から配慮要請相次ぐ


 自民党は25日、党本部で衆参両院の全議員を対象にした懇談会を開き、4月28日に「主権回復の日」の政府式典を開催することについて意見交換した。昭和27年にサンフランシスコ講和条約が発効して日本が独立した際に沖縄県は米軍施政下に置かれていたため、同県選出議員からは「県民の思いに配慮してほしい」などの要望が相次いだ。

 式典開催を働きかけてきた野田毅税調会長は「あの戦争(第二次世界大戦)を日本人が改めて見つめ直し、なぜ主権を失ったか、被占領下でどんな政治が行われたか学習を深めよう」と式典の意義を強調した。

 これに対し、西銘恒三郎衆院議員(沖縄4区)は「沖縄にとっては頼りにしていた親から切り離された思いがある」と複雑な心境を吐露。国場幸之助衆院議員(同1区)は「かえって沖縄と本土の溝を大きくする懸念もある」と訴えた。

 石破茂幹事長は「沖縄県民が同じ思いで参加できるよう全身全霊で努力する」と述べた。

2013年4月25日 産經ニユウス


色々と誤解がある様ですが、まず「主権回復」というのは沖縄占領と引き換えだったわけですから、「頼りにしていた親から切り離された思いがある」のも当然と言えば当然です。ただし「親から切り離された」のではなくて「親が切り離した」んですが。人攫いにさらわれたのではなくて娘を女郎屋に売ったようなもんです。

過誤で行くのは沖縄じゃないか
私ゃ売られて行くわいな
天皇ご無事でまた自民党も
社会党も折々は
便り聞いたり聞かせたり
どんどん


という歌を喜納昌吉が歌っていなかったわけですが、まあしかし、赤い格子の向こうにいる西銘さんも国場さんも自民党の議員さんとして立派にお務めであります。彼等は「沖縄と本土の溝を大きく」しようとしていますが、なかなか上手くやっています。これではまるで沖縄県以外の東京都とか佐賀県とかは「主権」を「回復」したみたいに聞こえるわけです。

沖縄を通して、「日本」の「主権」が1951年当時はともかくとして現在では全く「回復」していることが強調されています。沖縄にとって「屈辱の日」であればそれだけ、それ以外にとっては「主権回復の日」であったことになります。これは巧妙な、というほど巧みでもなければ妙ちきりんでもあるわけですが、罠です。

とはいえ、これが「主権回復の日」ではない、というわけでもありません。それは単に立場の違いです。そもそも「主権」というと直ぐにあっちの島でどうとかこっちの島でどうとかシマの取り合いをするのはヤクザと同断ですが、そういった対外的な独立という意味で「主権」を問題にする限りでは沖縄だろうが北海道だろうが「主権」は「回復」していません。日本国はその上に従うべき権威を持っている事は明らかです。

しかしながら「主権」には他にも意味があるのであって、それは対内的に最高にして至上の権力であるという意味です。この意味に関する限り、つまりアメリカが確定した領域内に限っては対内的「主権」が「回復」した、てゆーかむしろ与えられたと言った方が合っている様であり、しかもそれは領域内に向かってアメリカの代理人として行為する権利でしかないんですが、まあとにかく、それを有することになった、と言えば言えるわけです。貰ったもんだろうが買ったもんだろうが奪ったもんだろうがとにかく持ってるんだから。

それが「主権」の名に値するかどうかはともかく、自民党ではそれを「主権」と呼んでいます。てゆーかそれを「主権」と呼ぶのが自民党の主要な機能であったりするわけで、いわば自民党は「日本」を任されていたわけで、その任命に基づく権利を「主権」と呼びたいということなんですが、それは「主」の「権利」を代理することでしかありません。それならその任命権者にこそ「主権」があるのではないかというような真面目な話は通用しません。

そこで4月28日は、そのような意味での「主権」すなわち「サンフランシスコ体制」が「発効」したということですから、その「主権」は以前あったものが「回復」したというよりは全く新たなものが授与されたというようなもんですが、ここで「回復」という言葉を使うのに二重の意味があります。

ひとつはもちろんこの「代理権」を「主権」と言い張るための方便であったことは間違いありません。そしてまた、この「回復」は文字通りの「回復」をも意味しており、その意味では極めて正直なものであるとも言えるわけです。この日に祝われるのは、アメリカの推奨と資金によって生まれた自民党が、その代理人としての地位すなわち対内的に「主」として行為する「権利」を「回復」した事に他なりません。

自民党に政権が「回復」することによって「サンフランシスコ体制」はその本来の姿に「回復」したわけです。なるほどこれは祝うべき事ではありましょう。もっとも、アメリカにとっては野田さんでも別に構わないようなもんなんですが、これは男のジェラシーっつーもんです。上位者の「オキニ」になることに血道を上げる男たちは大勢いるもんですが、自民党は結党以来そういう人たちが主流なのです。

この単なる一政党の政権奪還祝賀行事に天皇を担ぎ出すのはどうかと思う人もいる様ですが、売り飛ばした「親」なんだから当然じゃないか。それよりアメリカにすっかり取り入った民主党に対して剥き出しの大ウソで政権を奪い取った自民党の、男のジェラシーってコワいわねえ。でもって気に入られたい一心で何もかも売り飛ばす。自分以外は、というところがお軽ちゃんとは違って単なる軽いヤツだったりして。

過誤で行くのは日本じゃないか
私ゃ売られて行くわいな
国民の身売りは可哀想と
涙を流すにゃ当たらない
我と我が身を売る人が
他にも沢山いるじゃげな
選挙くせものこわいもの
posted by 珍風 at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月22日

我が輩はカモである。お金はもうない。ローンはある。

FBI、2年前に容疑者兄を聴取 監視から除外


 ボストン連続爆破テロの容疑者兄弟のうち、兄のタメルラン容疑者を米連邦捜査局(FBI)が2年前に事情聴取していたにもかかわらず、犯行を未然に防げなかった事実が問題として浮上してきた。

 当初、今回の事件について事前情報はなかったとしてきたFBIだが、19日夜になって同容疑者が過去に監視対象になっていた事実を認めた。

 FBIや複数の米メディアによると、タメルラン容疑者についてはロシア当局が2011年に「イスラム教の過激な信者であり、米国からロシアに帰国して、何らかのテロ活動に関与する可能性がある」と米国に通報。同容疑者の情報提供を要請した。

 だがFBIは複数回にわたる尋問後に「国内外のテロ組織と結びつく情報はなかった」と判断。同容疑者が12年にロシアから帰国した後も監視下に置かなかった。

 米下院国土安全保障委員会のマコウル委員長(共和党)はCNNテレビに対し、「タメルラン容疑者がFBIの監視から漏れていたことを大変懸念している」と表明。オバマ政権のテロ対策を批判した。

2013年4月21日 日経


まあそうは言っても一度疑ったらずっと監視してろというワケにもいきません。このような形で監視対象から除外された例がどのくらいの件数にのぼるのか、なにしろ秘密なんでよく分かりませんが、相当な量になるであろう事は容易に想像できます。それらについて監視を継続するということであれば、弱い監視を薄くだらだら続けるということになるんでしょうけど、まあ、それだとやんなくても同じです。あんな爆弾1日で作れる。

ところでFBIのお話では要するに、タメルランさんは「国内外のテロ組織と結びつく情報はなかった」ということです。本当かどうか知りませんが、そういうことになるようです。アメリカ当局がこの方針を堅持するとすると、これは新たな展開をもたらすものであるといえるでしょう。

現在進行中のアメリカの内戦としての「対テロ戦争」は戦線を大幅に拡大します。表面的には敵が「テロ組織」から個々の「イスラム教の過激な信者」までに広がる事になるわけですが、「過激な信者」と「過激でない信者」の区別はつきませんから「イスラム教徒」は全部対象です。そしてその周辺には「協力者」や「同調者」が想定されています。

今回の「事象」でどの程度戦線が広がるのか不明ですが、「共犯者」を登場させるかどうかが決め手になります。しかし、その「共犯者」を国内のどのような範疇からピックアップするにしても、最終的に行きつく先は同じです。すなわちアメリカ国内に住む全ての人々が相手です。今度ので一気にそこまで行くか、段階的に拡げていくためにあと何発か爆弾が必要なのか、それは現時点では分かりません。

もっとも、「ローン・ウルフ」の概念は以前から提出されているところでありますから、ボストンでの「事象」は対ローン・ウルフ戦争の幕開けを告げる、迷惑千万な号砲であったと言うことが出来るかも知れません。そうだとすると、アメリカ当局においてはその戦争を戦うための準備が出来ました、ということでしょう。当然、同盟国もこのユビキタスな戦場に招待されています。Are you ready?

近年、イスラム過激派組織は、インターネット等のメディアを効果的に活用して、ジハード思想を伝播するとともに、リクルート活動を進めています。このジハード思想等の影響を受け、各地のテロ組織等がテロを企図しています。さらに、テロと何の関わりもなかった個人がインターネット等を通じて過激化したローン・ウルフ(一匹おおかみ)によるテロの危険性が、各国で認識されています。
23 年中には、3月、ドイツにおいてフランクフルト国際空港における米兵射殺事件が発生したほか、11 月、米国においてニューヨークにおける爆弾テロ計画が発覚するなど、ローン・ウルフによるテロが発生しました。

国際テロ対策
警察庁 焦点第280号 平成23年回顧と展望


まあしかし、イキナリ99%を敵に回すというのもちょっとアレですから、もっと小分けにするんでしょうけど、「テロリスト」の口が文字通り塞がれている現在、そこら辺のさじ加減は完全に当局の手に握られています。それに小分けにした方が良いんですよ。今日はイスラム教徒があなたの敵です。しかし明日になればあなたは国家の敵です。だからといってイスラム教徒があなたの味方になるわけではありません。向かうところ敵ばかりです。
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2013年04月18日

最低国家の最低法規

労働者派遣緩和へ「国際テスト」=業種・期間を検証−規制改革会議


 政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は17日の会合で、労働者派遣制度や一般用医薬品(市販薬)のインターネット販売規制など14項目について、国際比較によって妥当性を検証する「国際先端テスト」の対象とすることを決めた。テストの結果、合理性が認められないと判断すれば、関係省庁に規制緩和を要請する。派遣規制の緩和をめぐっては与野党の賛否が分かれており、夏の参院選で争点になる可能性がある。


 労働者派遣の対象業種や派遣期間の拡大は、経営者側の要望が強い。一方、派遣労働者の多くが正社員として働くことを希望しており、不安定な就労形態には労働者保護の観点から問題も指摘されている。派遣規制の緩和について、自民党や日本維新の会、みんなの党が前向きなのに対し、民主、生活、共産、社民の各党は慎重あるいは反対の立場だ。

2013年4月17日 時事


「国際比較によって妥当性を検証する」なんて書いてあると漢字が九つもあって立派に見えますが、分かり易く言うと「みんながやってるから」という意味です。みんながやってるから「妥当」だなどと言うのは餓鬼が玩具をねだっているようなもんで、オトナの人が言うようなことではないんですが、歳ばっかり食った餓鬼がそこら辺をとっ散らかすのが日本語で言う「政治」だということになっております。

そんな餓鬼共が「合理性」などという難しい言葉を使っていても、どうせ意味が分かっていません。てゆーか餓鬼は周りの人が喋っているのをきいたりして言葉の意味を習得していくものですが、この餓鬼共は恵まれない環境に育っているんですから仕方がありません。極めて庶民的な、卑近な、と言うよりはむしろ下衆な意味でしか理解していないのは、この言葉に触れる機会がお母さんが台所用品なんかについて文句をぶっこいているような場面でしかなかったことを思わせます。

ごうり‐せい〔ガフリ‐〕【合理性】
1 道理にかなった性質。論理の法則にかなった性質。
2 むだなく能率的に行われるような物事の性質。「―に欠ける役割分担」

「デジタル大辞泉」


言葉の意味に松も竹も梅もないので、差別することは本意ではありません。上も下もありませんが、それでも1と2があるようですから、やっぱり第一義と第二義があるわけです。そこで混乱が生じるといけないので単に指摘するに留めますが、岡素之さんのごとき、殊に恵まれない環境に育った餓鬼にわかるのは「2」の方です。そんな餓鬼は何か便利なことを「合理性」と言って憚りません。彼等にとって「道理」だの「論理の法則」だのは生まれ育った環境からは想像もできないほど遠い世界の出来事なのですから理解しようもありません。

何とも哀れを誘う話ではありますが、記事の中で使われている「合理性」という言葉について誤解が生じるといけないもんですから書いてあげているのです。てゆーかそもそも「国際先端テスト」に「道理」などというものの介入する余地はありません。「合理性」というのは時事通信社の記者が何の断りもなく持ち出した言葉であります。そう考えると時事通信記者さんもお里が知れるというものです。

自民党によればそれは

企業の活動のしやすさを世界最先端にするための国際先端テスト(企業の活動を妨げる制度的障害を国際比較した上で撤廃する基準)を導入します。

「私たちには、日本を再生するシナリオがある。」自由民主党2012年
http://www.jimin.jp/policy/re/index.html


ということですから、すなわち様々な制度などについて「国際比較」を行い、日本のそれが最も「企業の活動」が「しやすく」それを「妨げない」ものにする、ということです。確かに「道理」の欠片もないわけですが、しかし「合理性1」を無視して「合理性2」によって下された判断が結果として「合理性2」を裏切ってしまうのも「合理性1」の故であります。

即ち様々な国家においてシステムの一部として存在する諸制度は、他の制度との相互的な関連において作用しているところ、それらをバラバラに検討の対象とすることに果たして意味があるのかどうか、ある部分はインドの、他の部分は北朝鮮の、またある部分はトンガの制度や規制をかき集めて来て組み合わせてみて上手く稼働するかどうかは定かではありません。

まあ餓鬼の考えることですから期待する方がおかしいんですが、しかし、ここにはこの不器用なブリコラージュを統合する理念のようなものが隠されているんですから油断は出来ません。それは政治目的に関する深遠な議論と関わってくる様ですが、要するに自民党はもう政治を国民のためにやるのは止めにした、ということです。今度から政治は国際的な企業の活動をしやすくするために行われます。

こう書くと、自民党は昔からそうだった、何を今更新し気に、なんて言われそうで、それはそれでごもっともではありますが、しかし、自民党だって、幾らかは国民に譲歩する形で現存の諸制度を作り上げて来たものです。彼等がヤリタイことをヤリタイようにヤレテ来たというわけでもないことは明らかです。そしてある意味、それは一国の政治の限界でもありました。

今ではTPPが強い味方です。「国際先端テスト」がTPPのためにある、というよりはTPPがグローバル企業とそのための諸国家政府の統一戦線となります。それはお互いに助け合い、さらに便利なことに敵を分断する手段でもあります。つまりある国と別の国の労働者・農民を対立させ、一つの国の中で労働者と農民を対立させ、労働者と労働者を対立させ、農民と農民を対立させ、奥様同士が公園で殺し合い、キッチン合理化の結果圧力鍋が爆発します。

「国際先端テスト」は自民党が今まで重ねて来た譲歩を「むだなく能率的」に、即ち一気に「トリモロス」ことになるでしょう。積年の大怨に流血の裁きを。ということはつまり、これは世界中から悪いものを集めて来るという事でもあります。そんな日本は世界中の屑を集めて作った押しも押されぬ最低国家となるわけですから、なるほど今の憲法じゃもったいないという気持ちも解らないわけではありません。何しろ憲法には

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。


などと言う余計な事が書いてありまして、国民の福利に反してグローバル企業に福利を享受させようとする「国際先端テスト」は、自民党とかのゴロツキ共がどっか隅の方でやるのであればともかく、政府がやるとすれば立派な憲法違反なのです。だからといって違憲にならないように「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」が憲法を「尊重し擁護」しないで改憲しようというのも憲法違反なんですからどうしようもありませんが、改憲しようという人に限って憲法を知らない、てゆーか改憲の理由が「よく知らねーから」ってんですからやっぱり餓鬼は幾つになってもどうしようもありません。
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2013年04月17日

トランスパシフィック奴隷貿易

裁量労働制の職種拡大を提言へ 産業競争力会議


 【福山亜希】政府の産業競争力会議は18日、実際の労働時間に関係なく給料が支払われる「裁量労働制」の対象となる職種を広げることを提言する。裁量労働制を導入する時に必要な労使の手続きを簡単にすることもあわせて提言し、政府が6月にまとめる「成長戦略」に盛り込むことをめざす。

 成長戦略に入れば、厚生労働省が具体策の検討に入る。裁量労働制は、時間に縛られない働き方につながるため、仕事の能率が上がる効果が期待される。だがその半面、残業代がつかない長時間労働を助長しかねないとの指摘もあり、提言がどこまで具体化されるかは分からない。

 提言は、民間議員の長谷川閑史(やすちか)・武田薬品工業社長が中心になってまとめた。いまはデザイナーやコンサルタントなど専門的な仕事や、企業で企画・立案にかかわる人に限られている裁量労働制の対象を広げ、「自己管理型の業務」や「在宅勤務」などで労働時間が規制されない制度の導入を検討するべきだとしている。

2013年4月17日 朝日


あったかいなあ、と思っていたら、遂に朝っぱらから「明日のニュース」をおっ始めました。何もかも陽気のせいだと言うべきでしょう。剄断連が要求したから政府の政策になるんだ、という話もあるかも知れませんが、陽気のせいです。その証拠に福山さんの作文にも春が来ています。

「実際の労働時間に関係なく給料が支払われる」と書いてありますが、これは間違いで、「実際の労働時間に関係ない給料しか支払われない」のが「裁量労働制」です。のっけからこのザマですから福山さんの頭の中は春満開、てゆーかもう散っているのかも知れませんが、惨憺たる有様であることが予想されます。

「時間に縛られない働き方につながるため、仕事の能率が上がる」というのも正確ではありません。一定の業務を従来より短時間で遂行した場合は、「裁量労働制」においてはそれで人件費が減るわけではありませんので「能率」は上がりません。「仕事の能率が上がる」のは、遂行すべき業務量が多すぎて残業代が発生している場合だけであり、この場合は「裁量労働制」によって残業代が減ります。

したがって「残業代がつかない長時間労働を助長しかねない」のは「その半面」などではありません。むしろ「残業代がつかない長時間労働」をやらせるから「仕事の能率が上がる効果が期待される」のです。福山さんは春だからといってテキトーすぎますが、「裁量労働制」を野方図に拡大すれば「ホワイトカラー・エグゼンプション」と全く同様の効果が期待される「その半面」、既存の制度の手直しで済むので抵抗が少なくて済みますし、なにより字数が少ないという利点があるのです。

「裁量労働制」の拡大によって「期待」される「効果」は、一つには既に発生している残業代の削減です。しかしこれは比較的まともな企業の話で、二つ目の効果はサービス残業の合法化、てゆーか訴訟リスクの軽減ですあって、これは「解雇」とも関係して来ます。

というのも雇用の「実態」では、気軽な解雇が平気で行われているわけですが「その半面」、紛争もわりと気軽に発生しています。このとき残業代を請求される事があるわけで、労働審判くらいで済ませてしまえばテキトーなところで和解も可能ですが、企業が飼っている弁護士が馬鹿で悪質だと和解できなくて訴訟に至ったりします。

賢明な労働者諸君は労働審判では本来支払われなければならない賃金の半分くらいで「和解」を勧められる事を認識しましょう。アレはお奨めできません。というわけでイキナリ訴訟を起こされることもあるわけで、企業の認識としては残業代を請求されることが多くなっており、今後益々増えるであろう事が予想されています。

すでにサービス残業を活用しておられる企業様では、残業代の削減はマキシマムに達成されておられますが、訴訟を起こされて、お金と時間を費やし、付加金まで取られる、というリスクが常に存在します。そのリスクは年々増大しているのであり、何らかの対策が必要とされています。働かせた分の賃金はちゃんと払う?とんでもない!政府は何のためにあるんだ。

中小企業の経営者の皆さんは浅はかな考えで「裁量労働制」の拡大を歓迎するでしょう。しかしここで日本の政府が何のためにあるのかよく考えてみるのも頭の体操です。労働者共はどうせ奴隷ですから、御主人様がどこの国の人でも同じ事です。あなたも企業経営に頭を痛めるよりも奴隷になった方が気がお楽になるのではないでしょうか。そんなのはイヤだと言っても、もう遅い。政府がお手伝いします。
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2013年04月16日

30歳以下の女性にミニスカノーパン義務づけへ 年齢基準を巡って異論も

労働法制、実態に即して見直しを 労働基準法などで経団連が提言


 経団連は15日、現行の労働基準法は明治時代の工場法を下敷きにしており実態に即していない、として労働時間や勤務地などの規定を柔軟に見直すことを求める提言を発表した。

 とくに一日働いた労働時間を実際にカウントするのではなく一定時間働いたことにできる“みなし労働時間”を規定した「企画業務型裁量労働制」は対象業務や労働者の範囲が狭く企業にとって導入メリットが低いと指摘。対象業務は労使の話し合いに委ね、労働者の範囲も現行法の「常態」ではなく「主として」に改めるべきとした。

 経団連は毎年1月に春闘の指針となる「経営労働政策委員会報告」で労働時間や労働条件に関する基本的な考え方を示しているが、提言の形で発表したのは2005年以来。「よりわかりやすい形で発信することが大事」(労働法制本部)としている。

2013年4月15日 産經新聞


「実態に即」することがそんなにエラいのかよく分かりませんが、要するに「実態」が違法なので、違法にならないように法律の方を変えろという、身の程知らずの生意気な「提言」です。例えば「企画業務型裁量労働制」が「企業にとって導入メリットが低い」からほとんど無限にまで拡大しろという、労働者にとって導入メリットが低い話ですが、新聞によってポイントが違っているようで

職務・地域限定社員の雇用にルールを 経団連提言


 経団連は15日、労働法制改革の提言を公表し、職務・地域を限定した社員の雇用や解雇のルールを法定化するよう求めた。特定の勤務地や職種が消滅した場合に労働契約が終了することを就業規則などで定めた場合には、その通りに契約を解除しても、解雇権の乱用に当たらないことを法律で示すよう主張している。

 今月から施行された改正労働契約法では、同じ職場で5年を超えて働く契約社員やパートが希望した場合、無期雇用への転換が義務付けられる。提言では「勤務地や職種を限定した無期契約が増えると予想される」と指摘。ルールの法定化により「職務・地域を限定した労働契約を採り入れる企業が増え、有期契約よりも安定した働き方が広がる」と強調した。

 このほか提言では、実際の労働時間ではなく、労使で事前に決めた時間働いたとみなす「裁量労働制」の職種のうち、企画業務型の対象を広げるよう要請。効果を見極めたうえで、事務職など一部社員を労働時間規制から外す「ホワイトカラー・エグゼンプション」の検討を進めることも求めた。

2013年4月15日 日經新聞


日本経済新聞では「悲願」の「ホワイトカラー・エグゼンプション」です。いずれにしてもいかに安く長時間こき使うかというのは企業の基本的なスタンスですから、それを正直に言っているだけなんでその点は特に問題がない、てゆーかこれは犬が人を咬みたいと言っているようなもんですから報道する価値がありません。

雇用の安定を図った労働契約法の改正への逆襲は「限定社員」です。「有期契約よりも安定した働き方」だとか言っている様ですが、「正社員」より不安定な働かせ方を模索した結果です。いわば抜け道なんですが

「雇用責任の緩和明示を」 地域限定労働者で経団連提言


 経団連は15日、労働法制の見直しを求める提言を発表した。勤務地や職種を限定した労働者に対して企業が負う雇用保障の責任が、一般の正社員より緩やかであることを法律に明示するよう主張。解雇規制では、労使紛争が起きた場合に限って金銭で解決できるルールの検討も求めた。

 労働規制の緩和策は政府の産業競争力会議などで浮上しているが、政府や与野党には異論もある。提言には、経済界の要望をあらためて訴える狙いがある。

 エリアなどを限った勤務形態は、地域の工場やスーパーで働く従業員らが想定される。経団連はあらかじめ労働契約などで定めておけば、工場閉鎖などの際も解雇せずに配置転換などの努力をする企業側の責任が「必ずしも正社員と同列に扱われないことを法定すべきだ」と指摘した。

 解雇の金銭解決に関する検討要望は、従業員が起こした訴訟で無効判決が出た際の「事後ルール」。金銭を支払って解雇できるよう事前に定めることは困難だと指摘した。

2013年4月15日 中国新聞


無責任雇用なんだそうです。おまけにこれは大企業にしかメリットがありません。中小企業では一ヶ所の「地域の工場やスーパー」が一企業の事業所の全部だったりしますから、「限定社員」てのは大企業の労働者にしか適用できないのです。

もっとも、これの真のメリットは微妙なところにありまして、方々に店舗とかを開いていてそこそこの規模があるけど労組なんかない、というような企業さんには使えそうです。そういう会社ではどっかの店で労組を作られることがありますが、そういう場合に店舗ごと潰してしまいます。

どれをとっても確かに「実態に即して」おりまして、実際のところ多くの企業さんでは「サービス残業」を活用されていたり、解雇権を乱用されていたり、労組なんかどんどんぶっ潰したりしているわけで、「従業員が起こした訴訟で無効判決が出た」りなんかしている場合も概ね「金銭解決」をしているようです。

もっとも、「無効」な行為について「金銭解決」をあらかじめ書き込んでおく、というのもオカシナ気がします。「金銭を支払って解雇できるよう事前に定めること」の方が合理的であると思われますが、剄断連さんは「無効」な解雇の全てが「訴訟」に至るわけではないことを計算しているはずです。「訴訟」に至った案件において「金銭解決」が行われたとしても、不当解雇1件あたりにすれば安いもんだ。

という程度には解雇の「実態」が「緩和」されているということが理解されるわけですが、剄断連に労働法制に口を挟ませるなんていうのは泥棒に縄を綯わせる、てゆーか痴漢に女子の服装を決めさせるようなもんで、30歳以下はミニスカノーパン義務づけ、なんていうとそれでは年齢が高過ぎるとか低過ぎるとか不潔じゃないかとか議論百出なんですが、無責任である点においては一緒です。
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2013年04月13日

感じやすいの濡れやすいの太いミサイルもずぼずぼ

TPP参加、日米合意 農業「聖域」確約なし 自動車、保険で日本が譲歩


 日米両政府は12日、環太平洋連携協定(TPP)をめぐる事前協議を終え、日本が交渉参加することで合意した。甘利明TPP担当相が同日夜の記者会見で、米国が日本車の関税を当面維持することなどを盛り込んだ合意文書を発表した。ただ、日本が「聖域」を主張する農産品について合意文書は「敏感な問題がある」との認識を示すのにとどまった。米政府は近く、日本の交渉参加を米議会に通知、90日間の検討期間を経て、日本は7月にも交渉に参加する。交渉は難航が予想され、道内農業が深刻な打撃を受ける恐れがある。

 安倍晋三首相は同日夕に官邸で開かれたTPP関係閣僚会議で、「日米合意は国益を守るもので、国家百年の計だ。経済的メリットに加え、安全保障上の大きな意義がある」と強調。会議終了後、「本番はこれからだ。早く正式に交渉参加し、日本主導でTPPのルール作りを進め、国益の増進を図りたい」と記者団に語った。

 合意文書では、日本車の輸入増加を懸念する米自動車業界に配慮し、「(米国の自動車関税は)段階的な引き下げ期間によって撤廃され、最大限に後ろ倒しされる」と明記。米側が日本車にかける現行関税(乗用車2・5%、トラック25%)は当面据え置かれる。

 保険や食の安全はTPP交渉と並行して協議する。ただ、米側が警戒する日本郵政グループのかんぽ生命保険は、外資系を含む民間保険会社と対等な競争条件を確保するため、事業拡大を当面凍結する。

 かんぽの新商品発売については、麻生太郎金融相が同日の会見で、「数年かかる」と述べた。

 一方、合意文書は、日本の農産品について一定のセンシティビティ(敏感な問題)があることを認定した。日本は農業分野でコメ、麦、牛・豚肉、乳製品、甘味資源作物の重要5品目を関税撤廃の例外とするよう求めていくが、今回の合意では確約は取れなかった。

2013年4月13日 北海道新聞


日本側の「聖域」については「センシティビティ」なんだそうですが、そういう感じやすいところはアメリカにもあるんだと言っています。それでアメリカの自動車関税撤廃が「最大限に後ろ倒しされる」かわりに日本は様々な分野であーしろこーしろと言われて「合意」してしまいました。日本の敏感なところには特に何も無しです。ちなみにアメリカさんといえば「センシティビティ」にモザイクもかけないで丸出しのスッポンポンにして突っつきまくることで知られているのです。

ずいぶんとまあ一方的に「譲歩」させられる「合意」でありまして、分かっていたとは謂え、いきなりこれかよ、と腹を立てる人も多いことでしょう。特にマズかったのが「安全保障上の大きな意義」などと口走ってしまった点で、これではまるで「安全保障」上の問題がTPPのために演出されたのを認めたのも同然であります。悔しかったら東京に核ミサイルを落としてみろ。

もっとも「経済的メリット」が全然見えないんですから仕方がありません。何かメリットがないか、何かあることにしないといけない。しかしこれでは単に「安全保障」代金として相当にボラれる、と言明しているに過ぎません。それにしてもセコムに払うお金が多すぎてごはんが食べられないんでは困るわけで、支払い相当の効用があるもんなのかどうか、今一度再考する必要がある、ということにいやでも気がついてしまいます。

とはいえ「国益を守る」と言っている以上は「国益」を守るんでしょう。きっと日本のどこかにTPPで守られるような「国」があって、僕なんかが住んでいる国とは違うところらしいです。でも全然違わないので請求書だけ回って来る、てゆーか何の「障壁」もないのでありとあらゆる損害がこっちに回って来ることになっているんですが、それでどっか知らない「日本」の「国益」は守られるというわけで、それはアメリカでもどこでも同じでしょう。世界は水平に分割されているから国境はないというのが自由貿易です。
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2013年04月11日

特定ネズミ保護法案

秘密保全法案:政府、秋の臨時国会に提出方針


 政府は31日、外交や公共の安全などに関する機密情報を漏えいした公務員を処罰する秘密保全法案を今秋の臨時国会に提出する方針を固めた。民主党政権は法案の国会提出を見送ったが、安倍政権は外交・安全保障政策の司令塔と位置づける国家安全保障会議(日本版NSC)の新設もにらみ厳格な情報保全措置が必要と判断した。

 政府の有識者会議は、日本版NSCを外務、防衛両省などが収集した情報を分析し、政策立案する機関と位置付け、制度設計を進めている。3月29日の会合では政府に情報保全の徹底を求める意見があり、礒崎陽輔(いそざき・ようすけ)首相補佐官が「(日本版NSC設置法案とは別に)法律を制定する方向で検討している」と説明した。

 秘密保全法案をめぐっては沖縄県・尖閣諸島沖で2010年9月に起きた中国漁船衝突事件のビデオ映像が流出したのをきっかけに、民主党政権が議論を開始。「国の安全」「外交」「公共の安全及び秩序の維持」の3分野から国が「特別秘密」にあたると判断した事項を指定し、漏えいした公務員らに最高で懲役10年の罰則を科すことを検討した(2013年3月31日 毎日新聞)というのが一般的な見方だ。ところが実際は、福田、麻生両政権で法制化の地ならしはできていた。

 民主党政権時の秘密保全法制に関する有識者会議が11年8月にまとめた報告書は、福田、麻生両政権時の官僚チームの議論を踏襲している。つまり自公政権で尻切れとんぼに終わったものが、民主党政権に引き継がれたにすぎない。

 さらに言えば、福田、麻生両政権に法制化の検討を促したのは、小泉政権末期の06年6月、自民党の「国家の情報機能強化に関する検討チーム」がNSCの設置を求めた提言だった。そこには「国家の秘密に接する全ての者に秘密保持を義務づける法体系の新設・整備を行う」と明記してあった。NSCの創設を名目に、情報統制の網をかぶせようというのだ。

 しかし、第一次安倍政権ではNSCの創設は果たせなかった。安倍首相が復活した今、NSCと秘密保全法がセットで推進されるのは当然の流れといえる。

 NSCとともに、安倍政権の外交・安全保障政策の目玉である「国家安全保障基本法」。政府の憲法解釈で禁じられた集団的自衛権の行使を認める同法案でも、秘密保全法案の必要性が強調されている。自民党案には、「秘密が適切に保護されるよう法律上、制度上の措置を講じる」とある。

 民主党政権では秘密保全法案を突破口に、「戦争できる国」へと突き進むことが懸念された。一方、安倍政権の秘密保全法案は、安保基本法案のような「戦争立法」にがっちりと組み込まれている。その背後には、1980年代のスパイ防止法案の廃案以降ずっと機会をうかがって来た官僚の執念が見え隠れする。01年の米中枢同時テロに乗じた日米軍事情報の保護強化の延長と見ることもできる。(2013年4月8日 東京新聞)

 しかしメディアの取材規制につながり、国民の「知る権利」を侵害するとの批判が強く、法案化に至らなかった。政府は名称を「特定秘密保全法案」とし、民主党案の骨格を踏まえて検討する考えだが、どの範囲の情報を処罰対象とするかなど課題は多く、法案化には時間がかかる見通しだ。(2013年3月31日 毎日新聞)

 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)事務局長の新海聡弁護士…らが昨年3月、法案の内容や関係省庁間の協議文書の開示を請求したところ、「未成熟な情報に基づく混乱を生じさせるおそれがある」として大部分が開示されなかった。

 それでも、分析して分かったことはあった。

 法案は昨年3月時点で完成し、同4月には逐条解説案や用例集案まで用意されていた。法案の仮称は「特別秘密の保護に関する法律案」。 (2013年4月8日 東京新聞)


何だかわかり難いですが、折角2012年の3月には出来ていた法案の、「特別」を「特定」に、「保護」を「保全」に変更するのに1年かかった模様です。用語の変更に官僚によるブラッシュアップが見て取れます。あとは情報を小出しにして馴れさせながらタイミングを計るわけですが参院選の争点にはしない予定です。

「戦争できる国」が直ぐに戦争を始めるわけではありません。戦争をやったほうが良いかというと、実際にそのように判断される局面は意外と少ない様です。とはいえこれが「戦争させられる国」ということになれば話は違って来ます。よその国に戦争させて得になるんだったら誰でもそうします。日本の政府は日本の得になるようなことをあまり考えてくれてはいない様です。

まあTPPなんかもあまり日本にとってお得な取引ではない様ですが、だからというわけで「特定秘密保全法案」のターゲットは実はTPPです。核発電所のどうしようもない状況も「特定秘密」でしょうが、TPPにはバレたら困ることが沢山あるようですから、交渉参加に当たっては秘密保護法制の確立が要求されているはずです。

その意味では、「特定秘密保全法案」は「スパイ防止法案」からの流れとは些か趣を異にしていると言うことも出来るでしょう。てゆーか新たな意味づけがなされているのであって、「一般的な見方」で言ってるタイミングにおいてそれが行われています。「きっかけ」として漁船のビデオが流出した、てゆーか汚染水じゃあるまいし放っといたら流出したわけもなく、誰かが何かのために流出させたわけですが、TPPのために軍事的な立法を行うために国家安全保障上の「事象」が必要でした。

先ず何よりもこの法案の存在自体が「特定秘密」だったようで、1年も前から法案が出来ていて、まあちょこちょこ直すところもあるとは思いますが、それでも「法案化には時間がかかる見通し」なんだそうです。まあ30年もやってるんでドラフトが倉庫いっぱいあるんで整理が大変なのかも知れませんが、でも秋には出すと言っていますから時間なんかちっともかからない見通しです。ちゃんといつまでにやる、とはっきり言わないと怒られるんですから。
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2013年04月07日

ドラえもんが何とかしてくれると思った

当時はみんな色々と言いたいことを言っていたもんですが

東京五輪招致の秘密兵器!「ドラえもん」スペシャルアンバサダー


 2020年東京五輪招致委員会は5日、招致スペシャルアンバサダーに「ドラえもん」が就任したことを発表した。現在、8人のアスリートがアンバサダーに就任しているが、キャラクターが就任するのは初めて。今後、招致委員会の公式フェイスブックでの定期的なメッセージ発信、イベントへの出演などが予定されている。1969〜96年まで連載された「ドラえもん」は、国民的キャラクターであると同時に、海外でも人気がある。「クールジャパン」の代表格が、招致成功に一役買うことになった。

2013年4月6日 スポーツ報知


やっぱり人間イザというときは「ドラえもん」です。この世で頼りになるのは「ドラえもん」しかありません。嬉しいにつけ悲しいにつけ「ドラえもん」は心の友であります。たしかに芸術は永く、人生は短い。しかし『ドラえもん』を観ている時間くらいはあるのです。「ドラえもん」がなくて何の人生ぞ、「ドラえもん」は喜びを倍にし、悲しみを半分にしてくれます。

どうも日本の人は誰でも彼でも困った時には「ドラえもん」を呼ぶことになっている様で、考えてみればこんなに悲しみの多い人生は「ドラえもん」なしで切り抜けることは出来ないわけですから笑うべきではありません。「ドラえもん」は物事の真剣さのバロメーターです。簡単にできるようなことであれば、わざわざ「ドラえもん」を担ぎ出す必要はありません。そもそもどうでも良いことであればハナから「ドラえもん」は不要です。本当に困ったとき、もうどうして良いのか分からないとき、心臓の辺りがヘコんだような気がするとき、人は「ドラえもん」のお世話にならざるを得ないのです。

こんなぐやいに、猫も杓子もちっと困ったことがあるってぇと「ドラえも〜ん」とくる、そいつがクールなジャパンだてぇんですが、そいつにもワケってぇもんが、やっぱりあるんだそうで

原作者の世界観守り続け 「ドラえもん」衰えぬ人気


 公開中の「映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)」(寺本幸代監督、東宝配給)が興行収入三十一億円、来場者数二百九十万人を超えて好調だ。「映画ドラえもん」シリーズは一九八〇年に始まり、この三十四作目で累計動員数が一億人を突破。人気は衰えを知らない。どうしてこれほど多くの観客を集めるのだろう−。 (小田克也)

 「映画ドラえもん」の一〜十九作は、漫画家の藤子・F・不二雄さんが映画用に原作を書き下ろした。

 藤子さんが九六年に他界したため、二十作目以降は、一〜十九作をリメークするか、製作陣がストーリーを新たに考えるオリジナルとなった。大半の作品が後者だ。

 作れば必ずヒットする東宝のキラーコンテンツ。ちなみに二〇一二年、三十三作目の興行収入は三十六億二千万円で、邦画部門の第六位(日本映画製作者連盟調べ)だ。



 最新作(1時間44分)は、鈴をなくしたドラえもんが、のび太たちと、ひみつ道具博物館に捜しに行き、怪盗と攻防を繰り広げる。
 ファンタジーやアドベンチャー、ミステリーなどを組み合わせて構成。前半はドラえもんの鈴や秘密道具など、誰もが知っている話で観客を引きつけ、後半は謎に迫りつつ、ドラえもんとのび太が友情を確かめるクライマックスに向かう。作り方は映画の基本に極めて忠実だ。

 キャラクターや秘密道具、博物館などの絵は緻密かつ豪華。アニメ製作会社「シンエイ動画」の増子相二郎・制作本部長(最新作のチーフプロデューサー)によると、動画は、百分程度のアニメ映画なら一般的に五、六万枚だが、この作品は九万枚に達するという。一枚の絵に多くの要素を詰め込むそうで、手の込んだ絵が人気を保ってきた要因の一つだろう。

 アングルが落ち着いているのも特徴という。サザエさんの食卓の場面のような見慣れたシーンが多く、これも観客の安心感につながっているようだ。

 増子さんは「ドラえもんなら、のび太なら、しずかちゃんなら、この局面でどう行動するか。そこを気をつけている」と話す。

 キャラクターの性格が作品によって変わらないように留意し、毎回、観客の期待どおり動くようにしているという。観客が安心して見ていられる映画づくりを心掛けている。



 毎年、春休みの時期に封切られ、親子連れが詰め掛ける。第一作が公開された八〇年に子供だった人が大人になり、親子で楽しめるのも魅力。通常のアニメ映画より製作費もかかっているそうだ。

 シンエイ動画が全作を手掛け、蓄積を増やしてきたのも大きい。藤子さんから多くのことを学び、それを今に生かす。

 見る者の想像力に委ねるのもその一つ。増子さんは「先生の作品は、あえて落ちをつけなかったりする。想像力に委ねるといいますか…。そこに深い考えがあることに気づかされる。足元にも及びません」と話す。

 「先生の世界観を再確認し、そののりを超えないようにしながらオリジナルやリメークを作っていきたい」と言うように、偉大な原作者の作品に絶えず立ち戻りながら新作に向かうところに、人気を維持してきた最大の秘訣(ひけつ)があるようだ。

2013年4月6日 東京新聞


「先生の世界観を再確認し、そののりを超えない」。これが人気の秘訣なんだそうです。何も足さない。何も引かない。基本は何も変わらない。キャラクターも絵柄も変わらず、「サザエさんの食卓の場面」のような見慣れたシーンが多い。そうすると声優の交代は最大の危機だったわけですが、これを上手く乗り越えた様です。

もっとも、ここでワザと引き合いに出されている『サザエさん』は、「原作者の世界観」とは全く無関係、登場人物のキャラクターも大幅に改変された似て非なるものであるのは当の原作者の保証付きですから、今更連中が福島に出掛けて行っても誰も驚きません。


サザエさんオープニングに福島 県が持ちかけ実現


 【野瀬輝彦】テレビアニメ「サザエさん」のオープニングに、4月から福島県の観光地が登場する。原発事故の影響で県外からの観光客数が低迷。サザエさんの力を借りて福島の魅力を伝えようと、県がフジテレビ側に持ちかけた。

 日曜夜の番組のオープニングで背景に、花見の名所・花見山(福島市)や白虎隊の悲劇で知られる鶴ケ城(会津若松市)、水族館のアクアマリンふくしま(いわき市)などが半年間流れる。放送2200回記念となる4月7日には、サザエさん一家が県内を旅する本編も登場する。

 サザエさんのオープニングアニメは半年ごとに舞台が変わっており、福島の登場は1997年以来、16年ぶり。県は放送委託費として700万円を負担するという。県の担当者は「ぜひ、サザエさん一家のような楽しい旅行を福島で味わって」と話している。

2013年3月27日 朝日新聞


これはもう東芝の作品ですから仕方がありません。あの『鉄腕アトム』ですら、アニメ版に関わった豊田有恒さんのおかげで原発推進に駆り出されることになって、手塚治虫さんはたいそう困ったんだそうですから、「原作者の世界観」などという余計なものは涼しい顔でクールにスルーするのは業界の慣例なのかも知れません。

とはいえアトムのキャラクターに投影された手塚治虫の世界観というものがあって、豊田さんもそこまでは手を出さなかった様ですから、アトムは割と頻繁に真剣に困惑していたりすることのあるキャラクターだったわけですが、だからといって別段「ドラえもん」を召還したりはしていなかった様であります。

いなかったんですからしょうがないんですが、「ドラえもん」さえ来てくれればもう何もかも解決してしまうという「安心感」が『ドラえもん』の肝要なところですから、「ドラえもん」に依頼する人はあまり真剣に困っていないとも、何とも手のうちようがないから諦めているとも解釈できます。「ドラえもんが何とかしてくれる」という言葉は「ドラえもん」の不在を前提としたときに「何ともならない」という意味になるでしょう。それですっかり諦めてしまって、飲むか寝ちまうかしよう、ってのがジャパンの「クール」です。東京で開催されないオリンピックには誠に相応しいと申すべきでしょう。
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2013年04月05日

クルーエルジャパン

国内クリエーター結集を=クールジャパン推進で−政府


 政府は3日、クールジャパン推進会議を開き、食やアニメ、ファッションを「クールジャパン」(格好いい日本)として外国に売り込むための具体策を議論した。民間議員で「AKB48」プロデューサーの秋元康氏は「日本中の優秀なクリエーターにひと肌脱いでもらうべきだ」と指摘。アニメや芸術の関係者に、ポスターやキャッチコピーづくりに無報酬での協力を求めるよう提案した。


 角川グループホールディングスの角川歴彦会長は、日本製アニメの影響を受けた海外のいわゆる「オタク」を教師に起用して「シンガポールやインドネシアなどにクールジャパンを教える学校を10校程度設立すべきだ」と提言。茶道の裏千家家元、千宗室氏は「茶道を学んでいる学生を海外に派遣してはどうか」と提案した。


 推進会議は月内に提言をまとめ、政府が6月にまとめる成長戦略への反映を目指す。

2013年4月3日 時事


クールジャパン推進会議のイケてる皆さんといえば検閲担当の稲田朋美を始めとして

秋元康
 作詞家、プロデューサー
角川歴彦
 滑p川グループホールディングス取締役会長
金美齢
 評論家、学校法人JET日本語学校理事長
コシノ ジュンコ
 デザイナー
佐竹力総
 (社)日本フードサービス協会理事、株濃吉代表取締役社長
千宗室
 茶道裏千家家元
依田巽
 ギャガ椛纒\取締役会長兼社長CEO、

という、どこまで、しかし何に対して本気なのか?という低温ぶりが超クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ〜ルな、まあ、そういう人たちなわけですが、「茶道を学んでいる学生を海外に派遣してはどうか」などと、涼しい顔でお寒いことをおっしゃるクールなアイツもいれば、「クールジャパンを教える学校」などという暑苦しいシロモノを、東南アジアに作ろうなんてことを思いついた人もいる様です。なんだか涼しそうな会議であったであろうことが想像されるというものです。

まあ海外でアニメーターを養成して、安いことで有名な人件費を更に節減しようというつもりなのかも知れませんが、そんなことは既にやっているし、シンガポールやインドネシアの人件費はそれほど安いわけでもありません。それにどうしてそこの教師がガイジンオタクなのか。何のために誰が得をするのか一向に分からないところが極めてクルクルパーであります。ジャパンのクールな会議では端から順番に発言させたりすることがありますが、そういうことをすると優れた意見が矢継ぎ早に出てくるので、やめた方が良い。

そこへいくと秋元さんはさすがに格好いいというか不格好というか、とにかくジャパンのジャパンたる所以をよく理解しておられる点で群を抜いていると言うことが出来ようかと思います。東南アジアのオタク学校も良いのですが、そこで何を教えようと言うのか「クールジャパン」の定義すらあいまいな中で、秋元さんの透徹した認識によれば、「クールジャパン」とは「無報酬」のことなのです。

「日本中の優秀なクリエーター」が作る「キャッチコピー」といえば、例の「反対とか言わないで欲しい」が想起されるわけで、せいぜいその程度のシロモノですから「無報酬」にしたい気持ちも解らないわけではありませんが、性奴隷の元締め秋元さんが言っているのはそんなことではありません。秋元さんは僕たちの卑近な日常を「クール」だと言ってくれているのです。

なんだこれはまたポストモダンの歴史が終わったりするアレか、と思う人がいるかも知れませんが、秋元さんが世界に向けて提示する「クールジャパン」はなかなか魅力的です。まあ一部の人にとっては、ですが。それはAKBに代表される低賃金、僕たちが毎日やっているサービス残業、見返りのない休日労働、報酬を与えないための成果主義などに代表されるような、ジャパンの生活様式です。そこでは「無報酬」が原則なのであって、賃金は恩恵として、お情けでくれてやるものでしかありません。

そういうモノならウチの国にも輸入したい、という人が沢山いると思いますんで商売としてはなかなか有望なのかも知れません。もっとも、日本の奴隷制など真っ平だ、と思う人はもっと沢山いると思いますが、そういう人に限って何の決定権もないものですから関係ありません。そこでそういう人たちのためにも「クールジャパン」を一発お見舞いだ。これはジャパンのトラディショナルなスタイルによるポエムの中でもジャパニーズに知られているものをトーキョーの女性がガイジン語にホンヤクすたものれす。ジャパンのプアーピープルはテレビもないので自分の手を眺めて暮らしています。

i work and work
yet my life never be well
staring at my hands

http://blog.goo.ne.jp/deviliana/e/54db993293c3697db6e8c90d95e91ced
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2013年04月03日

すいすいと坂口安吾になりすまし

誹謗中傷→即時反論可能に なりすまし→「本物」に認証バッチや証明シール


 ネット選挙が解禁されることで各党が最も恐れているのは、誹謗(ひぼう)中傷の拡大や候補者らの「なりすまし」だ。

 「解禁により誹謗中傷が広まる恐れもある」

 22日の衆院政治倫理・公選法改正特別委員会で、自民、公明、維新3党案の提案理由説明を行った自民党の逢沢一郎選挙制度調査会長はこう語り、ネット選挙解禁による懸念を認めた。

 3党案は誹謗中傷対策として、政党と候補者に利用を限定した電子メールでは、送信者のメールアドレスと氏名の表示を義務付けた。違反した場合は禁錮1年または罰金30万円以下の罰則を設け、公民権の停止もある。「発信者」が明らかになることで誹謗中傷が抑制されるというものだ。

 ただ、「何が誹謗中傷か」を判定することは難しい。そこで迅速に削除できる仕組みも強化した。

 不本意な書き込みについて削除の要請を受けたプロバイダーが、情報発信者の同意がなくても削除できる期間を従来の7日間から2日間に短縮させた。それでも、攻撃的な書き込みが投票日直前に集中的に行われれば、対処に限界があるとの問題は残る。

 自民党作成の「Q&A集」では、ネット選挙解禁により「今まで困難だった選挙期間中の反論や訂正をウェブで発信して対抗できる」との利点も強調する。これまで怪文書や口コミで不当と感じる情報が広まっても、候補者らが打ち消すのは困難だった。ネットを利用すれば、即座に対応が可能となるわけだ。

 他人が候補者らを装って偽情報を流す「なりすまし」は、選挙戦が過熱すればネットにも舞台が広がってさらに横行しかねない。

 3党案は、解禁にあわせて総務省令を改正する。政党、候補者が立候補届け出の際にそれぞれのホームページ(HP)のアドレスも提示させる。総務省と各都道府県の選挙管理委員会のHPにそのアドレスの一覧を掲載し、照合することで怪しいHPが本物か偽物かを判別できるようにする。

 しかし、ネット業者「GMOグローバルサイン」によると、公式HPと同じアドレスで偽のページを作成することもできるという。

 そこで同社は、参院選向けに「サイトシール」と呼ばれる電子証明書を開発した。政党や候補者のHPのトップページに表示し、クリックすれば本物と確認できる仕組みだ。

 短文投稿サイト「ツイッター」の日本法人も、参院選にあわせ、本物のツイッターと証明する青色の「認証バッチ」をプロフィル欄に添付するサービスを提供する方針だ。すでに導入済みの国会議員もいるが、約8万人のフォロワーがいる安倍晋三首相の公式ツイッターにはない。(酒井充、小田博士)

2013年3月24日 産経


とはいうものの、考えてみれば「なりすまし」もそんなに簡単なものではありません。「こんにちは安倍晋三です」と一言いっておけば何を書いても安倍晋三というような、そんな甘い話しじゃありません。「候補者らを装う」といっても、顔が似ているわけじゃなし、声が似ているわけでもないのです。てゆーか、顔を見せたり声を聞かせたりしなくても良いのが妙味なんですが、じゃあどうすればいいかというと言葉を似せるしかありません。

まずは言葉遣いから。例えばこういうブログはこういう書き方をしているんですが、僕だっていつでもどこでもこんな文章を書いているわけではありません。文章のスタイルがブログにおける人格で、プロの文筆家であればスタイルはスーパーモデル並みに大切なものです。プロでなくても個性が出て来てしまいますから、無駄の多い文体は贅肉の多い身体に宿ったりするのかも知れません。

ちなみに「文体診断λόγων」というサイトがあって、あなたの文体を診断、てゆーか「名文の中から類似の文体を探し出し」てくれたり「文章の表現力や読みやすさを評価します」なんだそうです。
http://logoon.org/

これに何か文を書いて入れてみると「文体診断結果」というものが出て来まして、誰の「名文」の文体と似ているか教えてくれるんですが、例えば上記第1パラグラフを入れてみると

一致指数ベスト3
 宮沢賢治  58.2
 有島武郎  58.1
 井上靖   53.7

一致指数ワースト3
 岡倉天心  19
 橋本龍太郎 23.3
 阿川弘之  25.6


なんだそうで、僕の文体は宮沢賢治と似ているということが分かるようになっています。なるほど言われてみればそうなのかも知れませんが、全然違うような気もします。いずれにしても似てるとか似てないとか言うのは他人の特権でありまして、自分でいい出さない方が賢明であることは言うまでもありません。

で、「文章評価」なんてこともしてくれまして、4項目にわたって大変に厳しく評価してくれます。

文章の読みやすさ  評価D 一文がやや長い
文章の硬さ     評価E 文章が柔らかい
文章の表現力    評価A とても表現力豊か
文章の個性     評価A とても個性的


おおっ、A評価が二つもありますぜ。僕が言ってるんじゃないんでお間違えのなきよう。本当の評価の結果です。まあコンピュータのやることですからあまりあてにしても仕方がないわけですが、その次には得点の詳細も表示されますし、最後には「宮沢賢治先生があなたの味方です。がんばってください。」なんて応援してくれるんですからこたえられません。何をがんばれというのか。

と、ここで今まで書いた文を全て入れてみたら、味方は坂口安吾先生になってしまいました。一致指数が一番高いのが坂口安吾になったわけです。サンプルが長い方が信頼度が高いものと思われます。ちゃんと最後まで完結した文章を診断してもらった方が良いのかも知れません。そこで今度は上記で引用した産経の記事、すなわち酒井充さんと小田博士さんの合作による名文を診断してもらってみるってえとこれが

一致指数ベスト3
 橋本龍太郎 65.3
 小泉純一郎 65
 吉田茂   65

一致指数ワースト3
 新美南吉  27.6
 森鴎外   31.9
 宮沢賢治  32


なるほど産経さんとそりが合わないわけで、ほとんど正反対と言って良いくらいです。それにしても政治家さんとの一致指数が高いのは面白い発見です。もっともそんなに面白いわけではありません。自民党の政治家の「名文」というのは産経の記者あたりが代筆してる可能性が高いというだけの話しです。ついでに「文章評価」の方ですが、

文章の読みやすさ  評価E 一文が長い
文章の硬さ     評価E 文章が硬い
文章の表現力    評価A とても表現力豊か
文章の個性     評価A とても個性的


A評価というのも乱発されている様でして、ぬか喜びをして何だか損をした気分になりました。ネット社会は危険がいっぱいです。

このように「なりすまし」において文体というものは極めて重要であります。坂口安吾がいつものスタイルで橋本龍太郎に「なりすます」ことは出来ないでしょう。もう一つ気をつけなければならないのは、言うまでもなく書いてある内容です。いくら名を偽って文体を真似ても、本人があまり書きそうもないことを書いてしまっては、成功は難しいものと思われます。

もっとも世の中には西田譲さんのように、もうほとんど何を言っても良い、あの人ならそんな事でもあんな事でも言うだろう、ほとんどメチャクチャだ、という特異なキャラクターを獲得されている方もいらっしゃいますので何とも言えないところもあるのかも知れませんが、概ね、特に政治家というような人は、言いそうなこと書きそうなことと、言いそうもない書きそうもないことが比較的はっきりしているものですから、そこらへんの判断は読めば分かりそうなもんです。

畏れ多くも安倍晋三先生を例にとりますと、彼が「TPP交渉参加に反対する」と言ったと仮定すると、それが常日頃の彼の発言や態度と矛盾しているかどうかをチェックするならば、これが「なりすまし」であることが分かるでしょう。

このように「なりすまし」は知識と技術とセンスが必要な、多大の困難を伴う作業である一方、「なりすまし」を見破るのはそんなに難しいことではありません。「他人が候補者らを装って偽情報を流す」には、その「偽情報」が「候補者ら」の真情報と矛盾しない限りにおいて可能になるのです。即ち、優れた「なりすまし」は本人を代弁してくれるものなのであって、メールだトゥイッターだといちいちめんどくさいネット選挙も「なりすまし」の力を借りればむしろ大きな省力化に繋がり、選挙にかかるお金を節約することにもなるわけです。もっとも、選挙の時にウソをつく人は別で、それは自分でやってもらわなければなりません。いずれにしてもいきなりモーツァルトなんかを投げてよこす江夏の投球の意外性にはかないませんが。
posted by 珍風 at 07:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月02日

行く!放射強化少女の自爆

八重山教科書:「政治介入に屈した」批判の声


 【八重山】中学公民教科書で石垣市・与那国町と竹富町の採択が分かれている八重山教科書問題で、県教育庁は両者に配慮した姿勢から一転。竹富町に対し、保守的な内容の「育鵬社」版に一本化する方針に切り替えた。文部科学省の「指導」圧力がかかる中、県が方針転換したことに、育鵬社採択に反対する住民から「政治介入に屈した」と批判の声が上がった。

 県教育庁の浜口茂樹統括監らは30日、石垣市新川の事務所で竹富町教委の5人の委員と約45分にわたって面談した。

 先に事務所を出た浜口統括監は「国から教科書無償措置法の需要冊数の報告を求められており、難しい問題。竹富の意向を聞きながら調整を進めたい」と述べるにとどめた。

 約20分後、竹富町教委のメンバーは困惑の表情を浮かべて事務所を出ると、「何も決まってない。ノーコメント」と繰り返し、車に乗り込んだ。

 参加した委員の1人によると、同庁側は「一本化」を示唆する一方、「指導ではない」とも述べ、文書はなく口頭での協議にとどまった。この委員は「県の具体的な意向は分からなかったが、今後、指導をしてくるのかどうか。こちらも対応を考えたい」と振り返った。

 「町の子どもに真理を教える教科書採択を求める町民の会」の仲村貞子世話人代表は、同庁の方針転換に「力ずくで保守教科書を押しつける政府に屈した」と批判。「(文科省の)国を賛美する雰囲気づくりや、思い通りに従わせようとするやり方は戦前そのものだ」と危機感を募らせた。

 一方、育鵬社を採択している与那国町の崎原用能教育長は「県が採択の違う両者に配慮したから問題が長引いている。今回も県のパフォーマンスの可能性もあり、注意深く見ていきたい」と述べた。

2013年3月31日 沖縄タイムス


よく言われる「教科書で教える」のか「教科書を教える」のかとか何とかどーたらこーたらというやつの出典は木田宏さんの『新教育と教科書制度』(1948)なんだそうでありまして
新教育にあっては、教育は、教科書を教えるのではなく、教科書で教えるのであるから、教科書は学習を行うための一つの手段である。

というんですが、最近の「新教育」にあっては、先生たちは「教科書で」勝手なことを「教えて」いると怒られるんだそうで、ちゃんと「教科書を教え」なければならないことになっている様です。

それが良いことのなのか悪いことなのか知りませんが、昨今の状況を観ていると、どうも「教科書」は「一つの手段」というよりはむしろ格好の「素材」となりつつある様です。その意味では育鵬社の「教科書」を採用することは、むしろ極めて有効な機会を提供することになるでしょう。

たとえば「八重山教科書問題」では、県教委は東京書籍で一本化しようとしていたところ、文部省が育鵬社で一本化しろと言ってきたわけです。それは何故か、育鵬社の「教科書を教える」ことによってその謎が明らかになってゆく公民の授業は、なかなか興味深いものになるのではないでしょうか。ちなみにこの件には「義家弘介」というおバカタレントも登場して生徒たちの興味を惹くようになっていることも見逃せません。

また、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」も前景に出て来ます。確かに「無償」なわけですが、ここで「タダより高いものはない」という美しい日本語を伝えましょう。日本では「無償」は権利ではなく、むしろ権利とバーターになっていることを知っておくことは、これから「社会」に巣立とうとしている中学生にとってとても大事なことです。お金のない人には自由も権利もないことを学ぶのに、わざわざ小野市まで出掛けて行く必要はありません。

新教育にあっては、教育は、教科書を教えるのではなく、「教科書」を教えます。教科書の読み方を教えることはメディアリテラシーを高めることにも繋がります。実際、良いことばっかりなので、別に育鵬社を応援するわけではありませんが、その「教科書」自体への評価とは別に「学習を行うための一つの手段」としての並外れた優越性を見逃すわけにはいきません。それは「自虐的」ではないにしても「自爆的」です。
posted by 珍風 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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