2013年05月01日

飛んで火に入るイスタンプール

もう削除しちゃったというウワサですが

@inosenaoki
猪瀬直樹/inosenaoki

マドリードは欧州危機、イスタンプールはシリア内戦など不利な条件。カタールのドバイは秋期開催を主張して予選落ち。東京はきわめて有利な状況にあります。あとは支持率「どちらともいえない」30%という曖昧な態度、イエス・ノーを言わない阿吽の呼吸で国際社会は生き残れません。

2012-08-11 22:59:06


これがもう最初からダメです。何がダメといってイスタンブールの事を「イスタンプール」だと思ってたらしい。「東の水溜」とかそういう意味でしょうか。あそこはプールだったのか。まあ夏のオリンピックには相応しいのかも知れません。

まあ確かに一説によれば「Istanbul」の語源はギリシア語の「εἰς τὴν Πόλιν」なんだそうで、これは「イス・チン・ポリン」とか読むのかも知れませんが、「イスタンブール」の「ブ」は「チンポリン」の「ポ」だから「プ」でも良いのではないか。

というようなことを「トルコに行かれたことがある博識な」猪瀬さんがご存じないはずはないので、まあちょっと知ったかぶりをしてみませり、ということなのかも知れませんが、一般的な日本語表記は「ブ」ですし、「イスタンプール」という表記は猪瀬さんの他には使っている人がいない様ですから、無闇矢鱈と無用にペダンチックなのも考えものであります。

そういえば僕だって「トルコに行ったことがある」ので「博識」です。もっともそれはイスタンブールが「コンスタンティノープル」と呼ばれていた頃の話ですから勘弁して頂きたいもんですが、その僕の「博識」によれば、そこには確かに「水溜」は存在していましたし、潜望鏡などというものもあったように記憶しています。

この点について猪瀬さんと僕とどっちが「博識」なのか分かりませんが、何でも知っている猪瀬さんも2012年の8月頃は「IOCは倫理規定で他都市を批判したり、比較したりすることを禁じている」(共同通信)ことだけは知らなかったようで、誤解の余地もへったくれもない正真正銘掛け値なし堂々真っ正面からの「比較」っぷりであります。

もっとも、この点については日本の人は誰も猪瀬さんの無知を笑えません。僕なんかは自慢じゃありませんがトゥイッターは読み難いのであまり好きではないので猪瀬さんのそれをチェックしてもいないんですが、上記の猪瀬さんの「つぶやき」を読んだ人も多いことでしょう。それが問題にならなかったのは日本ではIOCの倫理規定などを知っているほどに「博識」な人は誰もいなかったわけです。

そんなわけで「トルコ」については「博識」な猪瀬さんはよせば良いのにアメリカに出掛けて行って、ちゃんとした通訳をつけてやっぱり同じような、いやもっとヒドいことをドヤ顔で喋って憚らなかったのも無理はありません。猪瀬さんは「国際社会」に出掛けて行ったのです。その「国際社会」は、「阿吽の呼吸」の通じないジャングルであり、「倫理」などの出る幕のない剥き出しの欲望が渦巻く修羅の巷なのです。猪瀬さんの頭の中では。

そんなわけですから「イスラム教国が共有するのはアラー(神)だけで、互いにけんかしており、階級がある」(共同通信)などと、かなり思い切った、しかも「博識」にも似合わない発言をしてしまうのも無理はありません。「国際社会」なんですからウソでも何でも言ってしまった方が勝ちです。のはずでした。

実際のところこの発言はかなり問題があって、キリスト教国では「けんか」がなかったわけではありませんし、「階級」に至ってはそれがないところなどどこにもありません。より正確に言えば、「イスラム教国」てゆーかイスラム教は比較的「階級」がない方なのです。

もちろんキリスト教国で資本主義のニューヨークタイムズにとってはそんな事は当たり前なんですが、猪瀬さんがあまりにもあんまりなことを言うのですっかり驚いてしまった様で、驚くべきことは記事に書いてしかるべきでありますからそりゃ書きますわな。猪瀬さんに取って不幸だったのは、日本を一歩出るとそこは「国際社会」でありまして、そこは猪瀬さんの頭の中とは違って「倫理規定」なんてものが厳然とあったりしたわけで、井の中の蛙が大海を空想しているのとはだいぶ違っていたということでした。

そこであわてて「私の真意が正しく伝わっていない。ほかの都市を批判する意図は全くなく、インタビューの文脈と異なる記事が出たことは非常に残念だ」と、はなはだ「残念」な言い訳をしてみたんですが、そうすると今度はその「真意」を説明しないといけないのでマズいということに気がついた様で、ちゃんと謝ることにしたようなんですが、よく読んでみると別段謝ってもいません。

猪瀬さんの所謂「謝罪」というのは、まあ要するに「終わりかけて、招致バッジをお配りしまして、最後立ち上がるところの雑談で」「質問にお返しするときに、誤解を招く不適切な表現が入ってしまった」ので「誤解して受け取られる部分があったとしたら、こちらの表現不足ですから、それはおわびしなければいけない」ということで、要するにみんなは「誤解」をしておるんだと、しかしそれは猪瀬さんの「表現」の問題で、そういう稚拙な「表現」については詫びると、まあそういう話です。

流石は猪瀬さん、ブレがありません。「誤解」によって「真意が正しく伝わっていない」のであって、しかも発言は「インタビューの文脈と異なる」「雑談のところ」でなされたものであって、そこんとこが「クローズアップされてしまったのは残念」だと、これはもう「謝罪」する前の「コメント」と全く同じことを言っているわけで、はっきり言って「謝罪」でも何でもありません。

ここでマズいと思ったのが世界一石油の安いサウジアラビアに「世界一安全な」核発電を売り込みに行こうとしていた世界一危険な男、戦車(タンク)でやって来るバカ殿こと安倍晋三さんでありまして、講演の中に「日本はイスラムの寛容の精神に多くを教わるだろう」(時事)なんていう一説を織り込んで急遽「寛容」を要請したものでした。何しろ売りにいくモノがモノで、何が「世界一」だか知りませんがとにかく「世界一」であることは間違いのない「日本の原発」なんですから事は極めてセンシティヴであったわけです。

そんなこともあってトルコの青年スポーツ相のクルチさんも、その「謝罪」だか何だかを受け入れて「寛容の精神」を示す事になりました。まあ、もともとトルコの人たちはこの件について恨みがましいことを言うどころか、まるでスポーツ中継を観ているかのように「東京都知事がこれだけトルコ人をいじめたら、イスタンブールのチャンスは大きい」「これで東京は負けるだろう」(共同)などとイスタンブールが招致競争に勝利する可能性が高くなった事を喜んでいるくらいですから、無能なプレーヤーを抱えた哀れな日本チームの可哀想なオウンゴールを批判する言われはありません。

国際オリンピック委員会も処分なしということですが、アチラのジェントルマン諸氏はサムライならここでハラキリをするはずだと思っているのかも知れませんし、どうせ東京を落とせば良いだけなんですからここで処分をしなくても良いんじゃないかと思っているのかも知れません。勿論、ここで猪瀬さんがお腹を召される、てゆーか東京が誘致を辞退するとは限らないわけですが、IOCのちょっと意地悪で愉快な紳士諸君なら、無知な東洋土人に、ワザと東京で開催させるという屈辱を与えるのもまた一興というものでしょう。


posted by 珍風 at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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