2008年11月27日

低能の軍隊

田母神氏に7000万円支払いへ=退職金、自主返納には応ぜず−防衛省

 日本の侵略をめぐり政府見解に反する内容の論文を発表し更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(60)=元空将、3日付で定年退職=に対し、防衛省は27日までに、退職金の支払い手続きに入った。税込みで約7000万円とみられ、12月2日までに支払われる。同省は自主返納を求めているが、田母神氏に応じる意思はないという。
 田母神氏は論文発表が発覚した10月31日に空幕長を解任され、11月3日付で空将の「60歳定年」を適用された。この間、懲戒手続きは取られなかった。

2008年11月27日 時事


7000万円あれば田母神さんの「苦しい」生活も少しは「楽」になって、下らない駄文を書き連ねずに済むのでしょうか。それともまさか田母神「論文」に7000万円の価値があったとでもいうのか。

今や田母神さんに「代表」されるところの(?)「トンデモ史観」ですが、あれは確かにそこらの連中の「ナショナリズム」的なニーズに応えているのかも知れません。しかし軍にはより真剣なニーズが存在します。それはもう居酒屋オヤジの酒の肴に供するよりももっと真剣なものです。酒など一滴も飲まなくてもああいうのを喜んで受け入れる「必要」があるのです。

軍隊においても作戦行動の成功はそれに従事する人たちの士気が大いに関係します。一般兵卒のモチベーションを高める必要があるのです。ところがそんな連中に多額の報酬などの実のあるものを期待させるのはいくら何でも不可能です。

ところが人間とは困ったもので、自分のやっていることが「正しい」「価値のある」ことだと思わせておくとよく働いてくれるものです。軍がこれから何をやるつもりか知りませんが、どうせ碌なことはしないわけですが、いざこれから虐殺を始めて一生顔を上げて歩けない鬼畜になろうとしている兵隊さんにとって、彼らの行動を正当化してくれる言説があるとすれば、他人の頭を吹っ飛ばすのにも熱が入ろうというものです。

実際、田母神さんの文章はひどいものですが、それでも誰かが味方してくれる、というのは心強いものです。まあ、そういう役割は普通幕僚長とかではなくて、一般市民の中でも比較的脳の働きの穏やかな運動選手などがやればいいんですが、人それぞれ能力に見合った役割というものがあって。

日本の近現代史において旧日本軍の行動はあまり弁護したり正当化する余地を探すのが困難を極めるものであることは言うまでもありませんが、そんなものですら正当化しうる、というところが大切です。しうる、かどうか知りませんが、ウソでもなんでもいいからとにかく正当化してしまうことにおいて田母神「論文」といえども「価値」がある、ということになります。

おそらくこのようにして軍、あるいは防衛省にとって田母神さんなどのアーパー史観は「実用的」です。それはエロ本が実用的であるように実用的なのであって、エロ本に出てくる女の人が全く非現実的な言動をさかんに行っているのと同じように、事実に反することによって実用性が高まります。

防衛省は田母神さんに退職金を満額支払ってこの功績を讃えるわけですが、これは彼らが今後ますます正当化し難い活動に従事するであろうことを物語っています。おそらく秦さんのようなやり方では追いつかなくなるのでしょう。むしろ田母神さんのように、あたかもまるで「バカ」のようにしか見えないような書き方でなければ「正当化」することが出来ないようなことをやろうとしているようです。

というわけでこの分野の書き手もなかなか苦労が多いんだと思いますが、元谷さんはこの懸賞企画をもって「国民」を「啓蒙」しようとしたようです。よくもまあそんなことが言えたもんですが、選考の結果を見る限り元谷さんは「蒙昧化」のことを「啓蒙」というんだと思っているようですから、アホ太郎あたりがいくら漢字が読めなくて何も知らなくても元谷さんの敵ではありません。問題は元谷さんの目標が自衛官のメンタルケアを通じたモラールの向上ではなく、国民一般を対象にしている点で、つまりこれは国民皆兵、徴兵制への布石のつもりなんでしょうな。しかし傍目にも心配ですよ、元谷さんに「啓蒙」された兵士で構成された軍隊ってのは。


posted by 珍風 at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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