2009年08月03日

裁判官は公務員の仲間。 オレ、社長の代理。

阿久根市長、人件費張り紙はがした職員を懲戒免職

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は31日、市役所内に掲示していた職員人件費の張り紙をはがしたとして、40歳代の男性職員を懲戒免職にした。
 竹原市長は「行財政改革を支持する市民に対する挑戦的な行為」と説明しているが、職員は「処分は重すぎる」として市公平委員会に異議を申し立てる方針。識者からも「免職にする事案とは言えない」との指摘が出ている。
 市長はさらに、監督不行き届きとして、総務課長を文書訓告、市民環境課長と総務課長補佐を口頭注意処分にした。
 処分後、竹原市長は「人件費削減を公約としており、張り紙は公約実現の手段の一つとして行った。職員から提出された顛末(てんまつ)書にも反省は見られない」と説明。「市役所の指揮、命令機能の危機的状況を明らかにした。事件の重大性にかんがみ、処分することにした」と述べた。
 一方、男性職員はこれまでの取材に「張り紙があると職員が萎縮(いしゅく)し、ミスが増える。これでは市民のためにもならないと思い、はがした。免職は納得できない。まずは公平委員会に申し立て、処分の不当性を訴えたい」と話していた。
 市職員労働組合(203人)の落正志委員長は「法を犯しているわけではなく、軽微な事案。裁判闘争も視野に断固、処分撤回を求めていく」と話している。
 昨年8月の市長選で初当選した竹原市長は、自身のブログなどで職員の厚遇批判を展開。今年2月、市のホームページで268人の全職員の給与について、1円単位での公開に踏み切った。市議会との対立が深まった4月16日、「平成19年度の人件費総額16817万円(正規職員26名分)」など、市役所の各部署の出入り口に、2007年度の所属職員の総人件費などを記した紙を張り出した。
 しかし、翌17日、市議会が2度目の市長不信任案を可決し、竹原市長が失職した直後、すべての紙がはがされた。竹原市長が出直し市長選で再選後の6月上旬、男性職員が「自分がやった」と名乗り出た。
 市の懲戒処分は、戒告、減給、停職、免職の順に重い。市の基準によると、免職は公金横領や飲酒運転による事故などに適用し、退職手当は支給しない。2007年、飲酒運転で事故を起こした職員を懲戒免職にした例がある。市は、男性職員に対して賞罰委員会を6月に計2回開き、いずれも文書訓告が妥当との判断を示していた。
 鹿児島大の平井一臣教授(政治学)は「懲戒処分を行うには、男性職員の行為が市民の不利益につながったとの明確な理由が必要。市長が考える市民の利益に反したと言うだけで、懲戒処分を行うのは妥当ではなく、理解に苦しむ。一般的に考えても懲戒免職処分を行う事案だとは言えない」と話している。

2009年7月31日 讀賣新聞


「この国の闇は深いのだ。私も危ないのかもしれない。」と自らブログで宣うまでもなく「アブナイ」竹原さんですが、やたらと自分を「支持する市民」を引き合いに出す竹原さんが他の一部自治体首長のような立派なファシストになれないのは、何も阿久根が弩田舎であるからというわけではなく、やっぱり竹原さんの能力における一定の限界の存在、てゆーか要するにこういうことをしでかして「行財政改革」どころか無駄な仕事を増やしてくれるところにあるんでしょう。

人一人を「懲戒免職」にするのは結構面倒です。まず民間では滅多にやりません。まあこれには色々と理由があるわけですが、現場、てゆーか取引関係がありますから。こういう「懲戒免職」では業務の引き継ぎが正常に行なわれることを期待する方が馬鹿ですし、むしろ「引き継ぎ」が行なわれることを防ぎたいような、重大な業務上の瑕疵つーか不正のようなことがあって、現状の業務をそのまま継続することが不利益であるような場合でなければ「懲戒免職」ってやりにくいわけです。

したがってこの係長さんが業務上において不正があり、彼のやっていた業務が断絶されることが市民の利益になるのであればともかく、そうでなければ「懲戒免職」は逆に市民の不利益になります。「市役所の指揮、命令機能の危機的状況」などは何の言い訳にもなりません。そういうことは市役所内部の事情であって、市民にはあまり関係がありません。それが市民にとっての「危機」
になり得るのは、「指揮、命令」の発するところがマトモである場合ですが、「トンデモ」や「カルト」に頭までどっぷり浸かって他の人とは違う空気を吸っている竹原さんは、はたしてどんなもんなのか。

実際にはこの係長さん、竹原さんが市長ではなくなるや否や張り紙を剥がしたようです。つまりそれまでは剥がさなかったのであり、それは彼が「市役所の指揮、命令機能」を尊重すること竹原さんに劣らぬものであったことを示します。一方で竹原さんはその時点で市長ではなかったわけで、選挙によって市長が新たに選任されるまではいわばニュートラルな状態であるといえるでしょう。この間に前市長の「指揮、命令」をどのように扱うべきかというと、原則としてそれは尊重されます。もっとも竹原さんの場合は議会で不信任されたわけで、困ったことに議会も市民の代表ですし、市民の多様性をより表現しやすい点において市長よりも強い立場なのかも知れませんから、竹原さんのやることは市民の利益に反するという議会の判断がその時点では正当であったと言えるかもしれません。

しかしながら賞罰委員会でも「文書訓告」にすべきだとの判断が示されていますから、やっぱりマズいんでしょう。いずれにしても「クビ」はマズいようですし、まず異様です。平井教授の言い方はソフトですが、竹原さんは自分の不利益を「市民の利益に反した」ことに出来る、と思ってしまったようです。てゆーかこれは竹原さんの腹いせでしょう。竹原さんはつい前日に勝ち目のない裁判で負けを認めたばかりだったのです。

阿久根市職労訴訟、市長「裁判官も公務員仲間」

 鹿児島地裁で29日に開かれた、阿久根市職員労働組合が同市を相手取り、庁舎内にある組合事務所の使用許可取り消しの無効を求めた訴訟の初弁論。市側は全面的に争う姿勢を見せながらも、「裁判費用に税金が使われることや、裁判官も公務員であり、公平な立場に立てない」などを理由にして出廷しなかった。
 29日の初弁論で市側が提出した答弁書では、退去通告の理由について〈1〉市職労は市長選の際、事務所で竹原市長の政策を批判するためのビラを作成した〈2〉職員の給与水準が市民より高いのに、事務所の使用料は全額免除されている〈3〉市庁舎からの退去は竹原市長の選挙公約でもあり、市民も支持している――などと主張した。
 一方、市職労側は、市が施設の使用を一度許可した場合、地方自治法では、〈1〉公用で使う必要が生じた場合〈2〉許可条件に違反する行為があった場合――などにしか許可取り消しができないと定めている点を指摘。「市側の主張は、許可取り消しの理由に当たらず、裁量権を逸脱している」と反論している。
    ◇
 市職労側は初弁論後、鹿児島市役所内で報告会を開き、市職労や自治労県本部から10人が参加した。
 訴訟と平行して、市職労側は鹿児島地裁に行政事件訴訟法に基づく、市長の許可取り消し処分の停止を申し立て、同地裁は今月10日、認める決定を出している。
 小川正弁護士は、市側が出廷しなかったことについて、「実質的に市側が裁判を放棄した」と述べ、勝訴に自信を見せた。自治労県本部の高橋誠書記次長は「庁舎内に組合事務所を設けることは双方にとって都合が良い。我々が期待する結果が出ると聞いてほっとしている」と話した。
 この日、取材に応じた竹原市長は「裁判官は自治労と同じ公務員の仲間。負けると分かっている裁判に税金を無駄遣いさせるつもりはない」と語った。

2009年7月30日 讀賣新聞


竹原さんは「公務員というものは、警察や裁判所を使ってやりたい放題ができるようになっている」と書いていますが、官公労が特に裁判に強いという実績はありません。これは竹原さんの負け惜しみです。しかし負け惜しみの前提が妄想なのでまるで話しになっていないようです。しかしまあ、こういう論法は「トンデモ」業界ではおなじみのものです。したがって公務員の背後にはユダヤ人がいるのは勿論のことです。

もっとも「ユダヤ人」といっても色々いますから、最近では「陰謀」によって労働運動を鼓舞したりする「ユダヤ人」はあまりいないようです。竹原さんによれば「大衆を利用して金儲けに走るという点において官と職員組合は親和性が良い」んだそうですが、「大衆を利用して金儲けに走るという点において」はそれを専門にしている人たちがいます。実際には「ワーキングプア」だの「格差」だのというのはそういう人たちによる労働組合の弱体化の結果です。

なるほど労組は非正規労働者の組織化に失敗して来た、てゆーか非正規労働の導入と引き換えに正規労働者の利益を守って来たと言われるワケですが、それがそもそも労組が弱くなっているところから来ています。非正規の非組合員労働を排除するのが労組の原則であり、それが出来なくなっているということだからです。

竹原さんによれば公務員だけが「高い給料と安定した仕事」を得ているようです。もちろんその中には「仕事ができない」、といようりはむしろ竹原さんがそう判断した人や、貼紙を剥がしたりする人が入っているので気に入らないようですが、それは要するに竹原さんの勝手というものです。もちろん「民間」では、トップの好き勝手で労働者をクビにしたりしています。少なくとも竹原さんの会社ではそうだったのかも知れません。まあ実際には竹原さんの親の会社ですが。

竹原さんは「世襲」の引け目からかどうか知りませんが平等の見地からして「安い給料と不安定な仕事」を公務員にも広めようとしています。そしてそうすることによって逆に、民間でも「高い給料と安定した仕事」が得られるようにするためには、公務員と同じように「組合」が必要であることを竹原さんは指摘しています。ついでにそれはトップの気に入らない事であることも。別に指摘したいわけでもないかもしれませんが、眼光紙背に徹する読解によれば『阿久根時事報』にはそういうことが書いてあります。もっとも竹原さんが我田引水的に引用する『竹原信一という男』ではそのような深い読解がなされていないようなのが残念ですし、『データ・マックス』に至っては竹原さんを単に「都合のいい男」としか扱っていないのが残念です。それらが全然間違っていないというのも残念なことです。


posted by 珍風 at 23:32| Comment(0) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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