2009年08月31日

裁判官を吊るせ!

最高裁裁判官国民審査:9人全員が信任

 総務省は31日、衆院選とともに投票された最高裁判所裁判官に対する国民審査の結果を発表した。審査対象になった竹崎博允(ひろのぶ)最高裁長官と8人の判事全員が信任された。有効票に対する罷免を求める率(罷免率)はほぼ前回並みの6・00〜7・73%だった。

 投票者数は前回より200万7404人多い6945万4375人。投票率は前回を1・33ポイント上回る66・82%だった。衆院選の「1票の格差」を巡る07年の最高裁判決にかかわったのは9人のうち3人。この中で合憲とする多数意見を出した涌井紀夫裁判官が罷免率トップに、同じく合憲とした那須弘平裁判官が2位。一方、法律で国民審査の期日前投票の期間が投票日7日前からと規定され、衆院選より4日短いため投票できなかった有権者もおり、投票率は衆院選小選挙区(69・28%)より2ポイント以上低かった。【銭場裕司】

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 ◆最高裁裁判官国民審査の結果◆

氏名(出身)     罷免要求票数(率%)

桜井龍子(行政官)  4656462(6.96)

竹内行夫(行政官)  4495571(6.72)

涌井紀夫(裁判官)  5176090(7.73)

田原睦夫(弁護士)  4364116(6.52)

金築誠志(裁判官)  4311693(6.44)

那須弘平(弁護士)  4988562(7.45)

竹崎博允◎(裁判官) 4184902(6.25)

近藤崇晴(裁判官)  4103537(6.13)

宮川光治(弁護士)  4014158(6.00)

 ※告示順、敬称略。◎は長官
2009年8月31日 毎日


せっかく「あの(!)」お塩先生が教えてくれたのに何ということでしょうか。「はほぼ前回並み」とは何という体たらくだ。日本の国民の皆さんは本当にテレビばっかり観ているんでしょうか。

しかしよく考えたら、投票日直前に司法の問題を提起したのがほかならぬお塩先生だったのが良くなかったのかもしれません。要するに誰もお塩先生に関する報道を見ていなかったのです。なるほどお塩先生については報道量が極端なまでに少なかったことは事実です。しかし一定の期間においては、あの三波春男さんよりも露出が多かったのではなかったか。

問題はこの押尾学とかいう、矢田亜希子さんの元夫が誰にも注目されていなかったということなのではないでしょうか。一般国民の偏見によれば「社会的影響」によって罪の重さが異なるというわけです。つまり有名であり人気があるほど責任は重大であり、無名な市井の人はそれほどでもないのです。

したがって酒井法子さんが「スター」本人であり、何だっけ何とかいう男が矢田亜希子という「元スター」の元配偶者でしかなかったのであれば、「事件」の中身とはほどんど無関係に「スター」の方が罪が重く、「元」の「元」であるらしいどっかのお兄さんはたとえ人死にが出ようともたいした罪にならないので保釈されても不自然には感じないようなのです。

芸能人というものはこのような理不尽な視線にさらされているわけですが、もちろん押尾さんのお友達にはそれこそ錚々たる人々が燦燦と輝いているわけです。ところが不幸なことにそういうキラキラした人々は一般国民の皆さんに親しくその御姿を曝したりしていないようです。なもんだから押尾さんがいくら六本木で「セレブ」で「フィクサー」な大立者でも、そんなことは誰も知らないのでした。うそだと思ったら田舎のお爺ちゃんお婆ちゃんに聞いてみましょう。

しかしそれを言ったら最高裁判所の裁判官諸氏の立場がありません。彼らはおそらく押尾学さんよりも無名なのです。もちろん最高裁判所の裁判官はカタい仕事です。歌を歌ってみたりもしませんし、美男美女と結婚してみたりする機会もそんなに多くないかもしれません。

それでも彼ら、そして彼女らはときどきテレビに映るのです。どのくらい映るかというとそれは矢田亜希子さんとの結婚報道が収束してから先日捕まるまでの間の押尾さんなどは問題になりません。そればかりではありません。お茶目でも押尾さんには負けません。

負けないどころか、最高裁判所の裁判官たるもの、この点では押尾などという口先男の遠く及ぶところではないのです。たとえば罷免率トップの涌井紀夫さん。押尾さんの事件では女の人が1人死んでるんですか?それがどうした。涌井さんが確定した死刑判決は2件です。いきなりダブルスコアです。1人殺すも2人殺すも同じことですか。そういうことは1人殺してから言ってもらいたいものです。

惜しくも罷免率では第2位ですが、那須弘平さんもたいしたお茶目です。那須さんはなんと3人殺しています。そればかりかそのうちの1人はどうも冤罪ではないかと言われています。仏恥義理です。そういえば広島市暴走族追放条例合憲判決において「一般国民は限定解釈により本条例が違憲無効とされることなく存続することによって本来的暴走族ないしこれに準ずる集団でないにもかかわらず規制の対象とされたり,そうでなくても一般的に表現の自由の保障に無関心な社会が到来するのではないかという懸念による心理的な「萎縮」の被害を受ける可能性が考えられないではないが,他方で暴走族の被害を予防できるというより現実的な利益を受けることを期待できる」という、あたかも「表現の自由」が「現実的」ではないかのような、とってもぶっちぎった補足意見を書いていました。これで法曹と言えるんですから呆れたもんです。これならあなたも最高裁判官。

第3位の桜井龍子さんは犯行日の変更という天をも動かす訴因変更を認めた御殿場事件の上告を棄却した大先生、第4位の竹内行夫さんは海外で人質に取られた日本人に「自己責任」を言い放った冷血漢です。こんな人が司法試験も通らずにどうして司法の世界にやってきたかというと、それが旧政権が旧政権たる所以であります。稲川淳二の怪談もかくやの血も凍るような判決を書くであろうことが大いに期待されますが、残念なことに夏は終わりました。もはや季節外れです。

5位の田原睦夫さん、広島市暴走族追放条例判決ではよっぽどマトモな反対意見を書きました。たまに真人間に立ち返ることがあるようです。6位は金築誠志さん、7位は長官、竹崎博允さんで、彼は裁判員制度を強引に執行しに来ました。その理由は厳罰化を正当化するために国民を動員することです。どうやら彼の法曹としての良心は厳罰化が法理的に正当化できないと思っているようなのですが、彼自身は良心に従う気はない様なのです。

植草痴漢冤罪事件の近藤崇晴さんは残念ながら8位ですが、最下位に泣いた宮川光治さんにしてもトップとの差は2ポイント未満なのですからみんな似たりよったりといえば似たり寄ったりで大いに興味を削がれます。思うに、最高裁判所裁判官国民審査制度の問題点は罷免を可とする審査人が過半数いなければ罷免されないというハードルの高さでしょう。どうしてそんなに高いのか。

何とおっしゃるウサギさん、そこでこのハードルをもっと下げることも必要です。いつも「罷免率」が6〜7%なのであれば7%で罷免してしまえばよろしい。また、たとえば誰かを必ず罷免しなければならないことにしてはどうか。「罷免率」の一番高かった人はクビ。今回だと涌井さんは罷免されることになりますが、そうすることによって内閣は新たな裁判官を任命しなければならなくなります。仮にこのとき同時に行われる総選挙で「政権交代」が発生している場合、政権の変化が直ちに司法に反映されます。

実際問題として裁判官連中は上ばっかり見ていたのですから、せっかく最高裁まで上り詰めたところで「下から」ひっくり返される可能性があったほうが良いでしょう。そう考えると10年経たないと再審査を受けないというのも考えものです。てゆうか現状では再審査を受ける可能性のある人がいません。また、任命されて最初の総選挙の時に審査を受けることになっていると、金築さんなんか今年の1月に任命されたばっかりですから判断材料がないので困ります。そして彼はもう64歳なんですからこれが最後の国民審査なのです。

連中はもっと揉んだ方がいい。総選挙のたびに全員を審査対象にしちゃいましょう。そしてそのたびに誰か1人は必ず罷免されることにすれば、少しはものを考えて仕事をしてくれるような気もします。何を考えるかというと、「次の総選挙」を考えなければならないわけです。次の選挙の結果を左右するのが現在の政府の政策に対する国民の判断であるとすると、現在の内閣に任命されている裁判官はその政策を具体化する立場にあることから、その判決は政府の行為としてやはり次の選挙において判断の対象とならざるを得ないでしょう。

まあ、こういうことをするといろいろ弊害があるわけで、たとえば法解釈が一定しなくなると困る、という問題があるでしょう。とはいえ最高裁判所の解釈が必ずしも学会の多数意見と一致しているというわけでもないようですし、というよりはむしろ政府の一員として政府寄りの解釈を専らにしているのが現状のようですから、「悪い」解釈を固定させる理由はないようです。

一般の国民の臆見に振り回されて司法の質が低下するでしょうか。今以上に低下する可能性があるとしてですが。国民一般のレベルがどのくらい「低い」か「高い」かよくわかりませんが、いくらなんでも旧政権のアニメにだまされるほど低くもなかったようですから、旧政権に任命された最高裁判所の裁判官諸氏よりはなんぼかマシであるという可能性がないわけではありません。あまり人を軽く見ないほうがいいと思います。


posted by 珍風 at 21:35| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白いことになってますな。
「俺は悪くない、AVに影響されてやっただけ」と。

【裁判員3例目 結審(10)】「AVを実行したのでは」との質問に「たぶんそう」…被告みつめる裁判員 (4/4ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090903/trl0909031553016-n4.htm

検察官「アダルトビデオの世界を現実に実行しようとしたのではないのですか」

 被告「多分そうだと思います」
Posted by gen at 2009年09月03日 16:38
検察の求刑通りなら裁判員なんかいらんじゃないかと思うのは俺だけ?

<裁判員裁判>強盗強姦罪で求刑通り懲役15年 青森地裁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090904-00000067-mai-soci
Posted by gen at 2009年09月04日 17:56
コメントの投稿が出来なかったので、それは延ばして次のエントリになってしまいました。
http://worstblog.seesaa.net/archives/20090905-1.html

裁判員というのは裁判をやらないためにわざわざ並んでいるのです。あれは候補者の中からお眼鏡にかなう人を面接で選抜しているんですから、「市民」ではないんですよ。
Posted by 珍風 at 2009年09月05日 05:22
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