2009年12月03日

法の仮死か、取調べの瑕疵か

大阪・個室ビデオ店火災:死刑判決 遺族ら「当然」 小川被告、表情うつろ

 「生命をもって罪を償うべきだ」。2日、大阪地裁であった個室ビデオ店放火殺人事件の判決公判。秋山敬裁判長は小川和弘被告(48)に死刑を宣告し、その上で「無念を思うと暗たんたる気持ちになる」と、犠牲者16人の人生を1人ずつ紹介した。すすり泣きが漏れる傍聴席。法廷は、事件から1年以上たった今も癒えることのない悲しみに包まれた。【北川仁士、小林慎】
 犠牲者のプロゴルファー、坂本潔さん(当時53歳)の父正一さん(80)=徳島県美馬市=は判決を電話で聞き、軽くうなずいた。「死刑は当然。できれば死刑を告げられる瞬間を自分で聞きたかった」と声を詰まらせた。
 正一さんと妻信子さん(75)は事件後、体調を崩し傍聴は一度もかなわなかった。「60歳になったら帰ってくる」と話した潔さんとの最後の会話。思い出すたび胸を締めつけられた。1日には、大阪で暮らす潔さんの娘から「大学に合格した」と電話があった。正一さんは「判決はひと区切り。控訴せず、苦しみが終わってほしい。明日(3日)、潔の墓に参り、報告したい」と静かに話した。
 俳優、青木孝仁さん(当時36歳)の俳優仲間、井上茂さんはほとんどの公判を傍聴した。この日も法廷で判決を聞き「夢がある人々の命が奪われたと実感した。青木には『これからも一緒に芝居しような』って呼びかけたい」。また原大次郎さん(当時40歳)の兄健太郎さん(49)は「(被告が)生きて出所するのは悔しいから死刑を望んだ。弟は帰ってこないが一段落ついたと報告したい」と話した。
    ◇
 一方、小川被告は白いマスクに、黒色ジャンパーで入廷。秋山裁判長が約2時間にわたって判決理由を読み上げる間、うつろな表情で前を見つめたまま聴き入った。最後に「被告を死刑に処する」と言い渡されると、「一言言いたい」と弁護人に小声で伝えたが、制止されて退廷した。
 岡本栄市・主任弁護人は判決後「死刑にしなければならないという結論ありきの判決」と批判。「判決はティッシュに火を付ける行為を自殺の方法として不思議ではないなどとしているが、常識人の感覚ではない」と述べた。

 ◇納得できる量刑−−渡辺修・甲南大法科大学院教授(刑事訴訟法)の話
 自白の任意性について、判決は「威圧的な取り調べはなかった」と判断した。否認する状況を撮影したDVDを検証した結果と言える。判決は犠牲者の人生に言及し、命の重みを重視して死刑を選んだと言え、高く評価できる。裁判員裁判になった場合でも市民が納得できる量刑判断だ。

2009年12月3日 毎日新聞


またまた出ました、ぎしゅう先生であります。いきなり納得してしまいました。てゆーか、「納得」がこの先生のお仕事であります。納得したりしなかったりするのですが、先生は自分が納得したりしなかったりするのではありません。「市民」が「納得できる」とか「納得するか疑問」だったりするのです。先生の頭の中には小さな「市民」が一人住んでいて、納得したり納得しなかったりしているようです。先生はその「市民」の声を聞いてコメントを行ないます。いわゆる多重人格です。

先生の頭の中の小さな「市民」、いわば「小市民」は、傾向としては死刑判決が出た場合により「納得」しやすいようです。むしろ死刑判決でなければ納得しないようでもあります。判決ばかりか求刑においても死刑に出来るものはなるべく死刑にしろ、というのが「小市民」の「納得」のレベルです。いささか乱暴な傾向があるようですが、なにしろこれは先生の頭の中の「小市民」がそう言ってるんで、法律学者としての渡辺修さんには何の関係もないのです。もし「小市民」の言い分をそのまま伝えないようなことがあると、「小市民」は先生の頭の中で暴れて、先生は悪い夢を見たりするんでしょう。

そういうわけで先生は「死刑判決が出ればもうなんでもいい」という、ヤケクソの気分です。これでも普段は取調べの可視化を主張しているようなのです。この間も「英国や豪州の例でも録音・録画の導入で自白率が下がったことはない。冤罪防止のためにも取り調べ経過を検証できるようにすることが大切だ」なんて言っていたようです。

ところで小川さんが「否認する状況を撮影したDVD」は、否認するところを写したものでしかありません。どう考えても取調べの1シーンでしかなく、「取り調べ経過を検証」するという趣旨にはほど遠いものであると考えられます。

しかしこれはいわば「取調べの記念撮影」のようなものです。通常は調書を元にして被疑者に台詞をつけて、「自供」するところを撮影します。それは「取り調べ経過」ではなくてその「結果」を「演じた」ものなのです。小川さんについては、「自供」する様子を「再現」することは出来なかったようです。つまり一貫して否認していたわけですが、その場合には仕方がないので「否認」するところを「再演」してもらって、それを撮影します。

いずれにしてもこれは「記念撮影」ですから、極めて礼儀正しいものです。被疑者が喋るところを記録するのが目的ですから、取調官が大声を出したりして出しゃばって来ることはありません。「出たがり」というのはみっともないこととされており、あくまで主役は被疑者であるという原則が守られます。これはアダルトヴィデオと同じようなものです。原則として男優は表に出ず、カメラはもっぱら女優を見詰めており、カメラの前で女優は感じたフリとか逝ったフリとかの演技をするのです。それでも「本番」といわれたりしているんですが。

女優さんもスタッフと喧嘩したり、監督に怒鳴られたりしているのかも知れませんが、そういう様子はビデオには写されていないようです。取調べも同じです。仕込みの段階ではかなり「威圧的」であったとしても、出来上がった「作品」にはそんなところは写っていません。部分的な「可視化」とは「やらせ」に他ならならず、むしろ「不可視化」するための映像による煙幕でしかありません。

そんなものを観て「「威圧的な取り調べはなかった」と判断した」秋山敬裁判長にも困ったものですが、「否認する状況を撮影したDVDを検証した結果と言える」などと「納得」してしまうぎしゅう先生、常の「取調べの可視化」の主張はどこへやら、頭の中の「小市民」にすっかり降参してしまったようです。先生にはなるべく早く、この頭の中の狂った小人を追い出されて真人間に立ち返られることを望みますが、奴がいなくなったとして、先生の頭の中に何か残るものがあるのかどうかは疑問であります。『稲毛新聞』でも丸めて詰めときますか。


posted by 珍風 at 11:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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