2010年03月17日

杉並ラーメン観察会

ネット書き込みでの名誉毀損めぐり最高裁が初判断 有罪判決確定

 ラーメンチェーン店の運営会社が「カルト集団」と関係があるかのような書き込みをインターネットのホームページ(HP)に掲載し、名誉を傷付けたとして、名誉棄損罪に問われた会社員、橋爪研吾被告(38)上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は、橋爪被告側の上告を棄却する決定をした。1審東京地裁の無罪判決を破棄、罰金30万円の逆転有罪とした2審東京高裁判決が確定する。決定は15日付。
 ネットの書き込みで名誉棄損が成立するかどうかについて、最高裁が判断を示したのは初めて。
 同小法廷は「個人がネットに掲載したからといって、閲覧者が信頼性の低い情報と受け取るとは限らず、ほかの表現手段と区別して考える根拠はない」と指摘。その上で、「不特定多数が瞬時に閲覧でき、名誉棄損の被害が深刻になり得る。ネット上での反論で被害回復が図られる保証もない。ネットだからといって、より緩やかな要件で同罪の成立を否定すべきではない」と結論づけた。
 1審は「ネットは利用者が自由に反論でき、情報の信頼性も低い。故意のうそや、可能な事実確認をしなかった場合に名誉棄損罪が成立する」との基準を示し、無罪とした。しかし、2審は「ネットで真実ではない書き込みをされた場合、被害は深刻になる。ネットは今後も拡大の一途をたどると思われ、信頼度の向上が要請される」などとして、名誉棄損を認めた。
 判決によると、橋爪被告は平成14年、自らのHPにラーメンチェーン店の運営会社を「カルト団体が母体」などと中傷する書き込みを行った。

2010年3月16日 産經新聞


判決にいうところの「真実でない書き込み」というのは、グロービート・ジャパン株式会社が、日本平和神軍という「カルト団体が母体」である「などと」書いたことであります。しかしながら控訴審では、ラーメン屋と「カルト団体」との関係について、当時以下の事実が存在したことが確認されております。

日本平和神軍代表中杉弘こと黒須英治さんの長男の黒須伸一さんは、英治さんの娘婿である見嘉弘と共に、クロービート・ジャパン株式会社の代表取締役であり、その他の取締役は英治さんの二男の黒須直治さんと三男の黒須博史さん、そして監査役は英治さんが代表取締役を務めていた日経企画取締役の見目嚴さんです。

グロービート・ジャパン株式会社への出資比率は英治さん51%、伸一さんと見さんと直治さんと博史さんが12%ずつ、見目さんが1%。

グロービート・ジャパン株式会社の前身、株式会社花月食品の設立時には見さんは実際には出資していませんでした。もともと伸一さんがやっていたラーメン屋に、英治さんが出資していたお金を資本金に振り替えたのでした。

英治さんは株主として設立当時に400万円を、また第7期以降は相当額の金員を配当金代わりに受領しています。

英治さんは信者への説法や講演の中で自らを「花月食品会長」と称し、著作のプロフィール欄では「食品会社社長」などと記述し、また、雑誌などでは英治さんを「花月食品の会長を務める」、「日経企画を経営し、花月食品の事実上のオーナー」と紹介する記事もありました。

1996年から1997年頃、英治さんはグロービート・ジャパン株式会社の加盟店であった池袋本町店前の道路工事によって同店の売上が低迷した際、道路公団に脅かしに行って、見さんと一緒に逮捕され、脅迫罪で罰金刑を受けるなど、グロービート・ジャパン株式会社の経営に身を挺して協力しました。

2000年7月頃、英治さんは、グロービート・ジャパン株式会社のフランチャイズ契約者が同社に対して日本平和神軍との関係を問い合わせたのに対し、「何か文句があるのか」と抗議を行いました。

2002年10月18日付けで、英治さんは「(株)グロービート・ジャパン会長黒須英治」名で株式会社ぷららネットワークスに対し、「平和神軍観察会」の掲載について抗議通知を出しました。

2003年10月8日に、英治さんは橋爪さんおよび弁護人の紀藤正樹さんらとの話し合いの席上、名誉毀損訴訟を取り下げることが出来るのは自分だけであると言いました。

2005年12月9日、英治さんはグロービート・ジャパン株式会社と日本平和神軍との関係を指摘しようとした雑誌社に、自分で電話をかけて強硬な抗議を申し入れました。

ユナイテッドジャパン社は英治さんが出資し、二男の直治さんが代取をつとめる会社ですが、グロービート・ジャパン株式会社が展開する店舗の内装工事を請け負っています。

グロービート・ジャパン株式会社は、英治さんが代取をつとめていた日経企画とも取引関係が存在します。

グロービート・ジャパン株式会社が所有するキャンピングペンション「花月荘」の住所「静岡県伊東市八幡野字萩ケ洞1086−48」は、英治さんが運営する「日本催眠カレッジ」の住所と同じであり、日本平和神軍の士官学校の住所とも同じです。また、「花月荘」の問い合わせ先メアドも、日本平和神軍士官学校の連絡先と同じです。

英治さんが代表者だった株式会社イオンド大学は、グロービート・ジャパン株式会社が東京都杉並区高円寺南2丁目35−15に所有する「花月第1ビル」の4階と5階に間借りしていました。ちなみに3階は先述のユナイテッドジャパンです。

伸一さんの奥さんは日本平和神軍の機関誌「正理」の編集者です。

英治さんと、伸一さんとその家族、そして博史さんは同居しています。


これらの事実関係により、黒須英治さんは色んな会社を持って儲けているようですからお金はあるんでしょうけど、どれが「母体」というわけでもないようで、日本平和神軍というのは黒須英治さんが手広くやっている商売のひとつであるという事が出来るでしょう。英治さんの商売は宗教ブローカーとか右翼カルト「総督」とか「催眠」、競馬の予想屋にディプロマミルなどというもので、僕はそういう人生があっても良いと思いますし、その点あまり自慢できたもんでもないのですが、要するにあまり自慢できないようなものであるところ、グロービート・ジャパン株式会社は曲がりなりにも有名なラーメン店チェーンであり、いわば「表の顔」として活用のしがいのあるものであったでしょう。そういった意味では、むしろ「カルト団体」が「ラーメンチェーン店の運営会社」に寄りかかっていたようにも思えます。てゆーか、「黒須グループ」の中ではグロービート・ジャパンの上がりが大きいのではないか。そうだとすると日本平和神軍の方で「ラーメンチェーンが母体」という事になりますが。

この点で橋爪さんの記述が「真実でない」とされるのであれば仕方ありません。関係が逆ですから。しかし「カルト団体」の方ではラーメンチェーンの「会長」を称して箔をつけていたわけで、これは「カルト団体」内部における情報が外部に漏洩しない限りにおいては、まあ信者さんたちがちょっと安心できたりするので好ましいことなんでしょう。「総督」としての英治さんはグロービート・ジャパン株式会社との「一定の関係」を自ら利用していたわけです。つまり橋爪さんは英治さんが空威張りしているのに「騙された」というわけですか。

この事例は一種の「SLAPP」であると思われます。「Strategic Lawsuit Against Public Participation」は「「公に意見を表明したり、請願・陳情や提訴を起こしたり、政府・自治体の対応を求めて動いたりした人々を黙らせ、威圧し、苦痛を与えることを目的として起こされる 報復的な民事訴訟のこと」とされていますので、本来は民事訴訟なんですが、刑法における名誉毀損罪においても、同様の目的をもって告訴が行なわれるでしょう。

名誉毀損罪については表現の自由との関係が問題になり、刑法の230条の2では真実性の証明による免責がうたわれています。

第230条の2 前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。


「罰しない」と書いてあるんですが、これについて判例では真実性の証明により違法性が阻却されるという立場に立っています。すなわち昭和44年6月25日の、「夕刊和歌山事件」最高裁大法廷判決においては「刑法二三〇条ノ二第一項にいう事実が真実であることの証明がない場合でも、行為者がその事実を真実であると誤信し、その誤信したことについて、確実な資料、根拠に照らし相当の理由があるときは、犯罪の故意がなく、名誉毀損の罪は成立しないものと解するのが相当である。」とされています。

これは真実性の証明に失敗した場合においても、名誉毀損罪が成立しない場合があることを想定しており、その目的が表現の自由の保護にあることは明らかでしょう。今回の判決では公共性および公益性、ならびに真実性の証明の不成立については争いがないようで、問題はその場合における「確実な資料、根拠に照らし相当の理由」についてどのように考えるべきかということであったと思われます。

白木さんの判決も形式的には判例に沿っているのですが、被告人が個人である場合は「確実な資料、根拠」へのアクセスが極めて限定されることは論をまちませんから、「ほかの表現手段と区別して考える根拠」は存在します。まして英治さんは自分で「会長」だとか言ったりしていたわけだし。この場合に表現の自由を抑制しないように運用しなければならないところ、逆に個人の発信について「ほかの表現手段と区別」しないならば、それは発信を抑制する効果を持つことになるでしょう。白木さんの判決は憲法と判例の意味を理解したものではなく、誤った判決であると考えられます。今では比較的強者による報復的な口封じ訴訟が横行していますから、公益を損なうこと著しいものがあること請け合いであります。

白木さんの「先入観を持たず、虚心に事件に向き合う」というのは、事例に向き合わずに杓子定規に法を適用してその精神を失うことらしいのですが、考えてみればこれくらいのことだったら法学部を出たばかりの学士さんにでも全く可能です。ガキの使いとかアルバイトとかのレベルであって、報酬月額150万7千円也は勿体ないこと夥しいんですが、実際の白木さんは証拠をきちんと評価することも出来ず、先入観に影響されてしまうことも多いものです。もっとも、取り敢えず目の前の被告人をどうやって処罰してやるか、としか考えないという一定の偏向が存在するようで、これは裁判官の悪いクセであると言うべきかも知れませんが、一種の「能力」と言えないこともありません。どうも長官の竹崎さんが連れて来ちゃったみたいなんですが、さっそく歴史に残る悪判例を作っていきなり「真価を問われ」てしまったのは白木さん自身のほうだったりするのが情けない。


posted by 珍風 at 05:03| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まぁ白木サン含めて最高裁及び高裁関係者の方々とって、ホントは右に捻れたラーメンのことなんてどうでもいいんだけどネット上で散見されるあんなことやこんなことが世間に広がって自分たちが糾弾されるのはイヤンってことで、これを機会に今の内にしっかり芽を摘んでおきましょうね。異議無し!シャンシャン。ってことなんでしょうか。で、あんなことやこんなことってどんなことだ?
Posted by ika@自己防衛本能は永遠に at 2010年03月17日 09:23
そこでネットカフェ規制ですよ。
Posted by どこで珍風ですか at 2010年03月17日 21:32
この裁判の影響みたいなのがいきなり出てきた。
警察は腰が軽い。

名誉棄損:ネット掲示板で作家中傷 45歳の女容疑で逮捕
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100318k0000m040097000c.html
Posted by gen at 2010年03月18日 21:30
オマワリさん飛びつきましたね。オマワリさんが軽佻浮薄なのはある意味しょうがないんですが。こうなるとこの「ノンフィクション作家」ってのが気になります。職業柄、むしろ訴えられる可能性が高いように思うんですが、どうしたんだろう。掲示板に書かれるってことはそれなりに名前が知られている人なんでしょうけど、「現在は風俗嬢」なんて書かれるってことは今のところ原稿が売れないんだね。どんな書き込みがあったのかわからないんで何とも言えませが、この人の名前を出しちゃうのは「作家」としては「名誉毀損」になるんだろうな。もっとも誰だか全くわからないわけですが。
Posted by ノンフィクション珍風 at 2010年03月19日 09:08
向こうも案外相手を誹謗中傷することを書いていたりしてw
Posted by ノンフィクションハクション at 2010年03月21日 11:09
多分そういうことを、そういうことじゃなくても、何にしろ書くチャンスがないんでしょう。そういえばラーメン屋さんはかなり強力粉だか薄力粉だか脅迫めいたこともやったんだそうだか。
Posted by フィクション大魔王珍風 at 2010年03月21日 20:23
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