2010年04月23日

憂慮すべき日本の治安状況の改善について

防犯ネットワーク整備へ 警察庁が取り組み指示


 警察庁は21日、自治体や住民、民間と連携した防犯ネットワークの整備や社会の規範意識向上に向けた取り組み事例をまとめ、都道府県警に実施を指示した。女性や子ども、高齢者が被害に遭う事件の続発を受け「犯罪が起きにくい社会」の実現を目指すとしている。

 警察が社会の規範意識に言及するのは異例。同庁は「社会全体で取り組むべき課題。起点となれれば」と説明している。

 安藤隆春長官は同日東京都内で開かれた生活安全課長らの全国会議で「治安改善は道半ば」との認識を示し、「国民の安全、安心な暮らし実現」のため積極的な取り組みを進めるよう訓示した。

 同庁は、痴漢や侵入盗、ネットオークション詐欺など身近な犯罪別、女性や子ども、外国人など犯罪に不安を感じている人の類型別に具体的な取り組み事例を列挙。

 既に一部の県警が導入している、防犯に優れたマンションの情報を不動産業者に提供し業者が女性向けにあっせんする仕組みや、市町村による防犯ブザーの貸与、ガソリンスタンドを子どもの避難場所として提供している例などを示した。

2010年4月21日 共同通信


今の日本には重大な問題があります。警察庁によると刑法犯認知件数は2002年がピークで、2003年以来7年連続で減少してしまっています。日本は「犯罪が起きにくい社会」になってしまったのです。警察庁ではこの現状を「官民一体となった取り組み」が原因であるとして憂慮していますが、その一方では「国民の不安をかきたてる犯罪は依然多発している」などと、かなり根拠を欠く希望的観測を表明しています。

その一方で自警団は増える一方であり、2009年には全国で4万2千700もの自警団が犯罪の減少に業を煮やしています。このままでは暇を持て余した自警団が暴徒と化し、犯罪の増加を求めて警察署を取り囲んで気勢を上げたり、更にはエスカレートして交番の警察官を血祭りに上げて警察署に火を放つなどの危機的な事態に立ち至ったり、つまんないので解散してしまう虞れがあります。

そこで警察庁は止むに止まれず「犯罪が起きやすい社会」のための取組みを求める通達を全国都道府県警に出す事になりました。具体的には細かい事案を見逃さずに認知件数を上げることを揚げています。犯罪が少ないとオマワリさんがダレるので、それを防止するためということもあるかもしれませんが、ここでは警察の教育的な機能が強調されています。すなわち軽微な犯罪でも警察の作用によって重大犯罪にまで育て上げる事が出来るのです。

例えば警視庁は万引や自転車盗などの軽微な犯罪を、重大な犯罪に繋がる「ゲートウェー」であるとして積極的に取り締まれと言っていますが、軽微な犯罪を「入口」としてそれを重大犯罪につなげていくのは警察の大切な役割です。

万引については、しばしば万引被害を上回る機会損失をもたらす届出手続を軽減することによって届出率の向上を図るとしています。これによって現実に届出率が上がるとすれば、万引に伴うリスクははそれを行なう人にとって上がりますので、万引犯としては相応の対応を行なう事になるでしょう。お店の人にとっ捕まってお説教を食らうぐらいでは済まない、ということになれば、先ずはなんとしても店員や監視員を振り切る事が肝心です。

万引という犯罪は民間人がこれを認めて、犯人の身柄を確保する事が多いと思われますが、この行為が極めて危険なものとなる可能性があります。捕まりそうになった万引犯は刃物を振り回したりするかもしれませんが、怪我をするのはオマワリさんではなくてお店の人です。そしてオマワリさんは単なる万引が傷害罪に成長した果実を受け取り、拳銃で武装してこれに対応します。

落書きやゴミのポイ捨て、歩行者の信号無視なども「社会の秩序を乱す行為」として取り締まります。しかしこれらの行為はそれぞれ器物損壊罪(刑法261条)、廃棄物処理法違反(第7条)、道路交通法違反(第7条)という、まあ立派な犯罪を構成する行為であって、単に「社会の秩序を乱す」といって済ませられるものではありません。

実はここに枚挙されているのは単なる例示であって、この他にも法律に明記されていない広範な「社会の秩序を乱す行為」がその対象となります。具体的にどのような行為が取締の対象となるかという判断は現場の警察官に任されますが、取り締まられる人が理不尽に感じれば感じるほど合目的的です。このような取締によって、犯罪を犯す程ではない人からも公務執行妨害罪を引き出す事が出来ます。

もはやオマワリさんは指をくわえて犯罪を待っていれば良いというものではありません。軽微な犯罪を重大犯罪に、微小な逸脱行為を犯罪にまで成長させるのがこれからの警察官の職務です。とはいえそんな事ではいくら屈強なオマワリさんといえども疲れ果ててしまいます。警察庁ではその点に配慮して自警団を活用するとしています。今回は特に、真面目に勉学や仕事に励んでいるので自警団に入っていない事の多い大学生や労働者の組織化を指示しています。別に自警団に入らなくても良いのですが、入るようにプレッシャーを与え続け、また自警団そのものの存在によって脅威を与えることで心理的効果を誘発して他罰的・攻撃的傾向を強化することによって、さまざまな場面での「ちくり」を誘発する事が見込まれています。

「規範意識」については、そんな内心をどのように測定しうるかを問題にする向きもあるかもしれません。しかしこの点は実に簡単です。「ちくる」人は「規範意識」が高いのです。自警団などの「ちくり」に参加しない人は「規範意識」が希薄なので「心からの反省」を促さなければなりません。そうすると「ちくる」ようになります。誰かの違反行為を報告するように督励すべきです。任意の誰かは何か「悪いこと」をしています。その証拠に、逮捕して取調べれば間違いなく必ず何か出て来ます。叩けば埃のでない人などいないのです。埃のない人には付けてあげますから万全です。


posted by 珍風 at 12:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とんとんとんからりと隣組
チクッてやりましょ顔なじみ
廻して頂戴 報償費
やらなきゃこっちがやられます♪
Posted by ika at 2010年04月26日 12:44
「ちくり」ってのは攻撃性だから、いわば「犯罪性向」が高い場合には攻撃性を転嫁するってことなんだけど、犯罪は減少しているわけで、「犯罪性向」は低い。その場合は別のメカニズムが働いていて、それは周縁に追いやられて振り落とされる恐怖から中心にすり寄ろうとする心理でしょう。しかしこれも「転落」の発生が「見せしめ」になる程度に抑制される領域においてのみ有効なんで、比較的恵まれた「大学生」とか「正社員」がターゲットになる。そういう人たちが我が身可愛さに弱い人を攻撃するのが「規範意識」というものです。
Posted by 珍風意識 at 2010年04月26日 20:41
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