消費税増税論議「国民も理解」 野田財務相、米駐日大使に説明
野田佳彦財務相は25日午前、都内で、ルース米駐日大使と会談した。野田財務相は参院選の争点となっている消費税率引き上げの議論について、「国民もだんだん理解し始めている」と述べ、今後も引き上げの必要性を訴えていく考えを示した。
会談は、ルース大使が要望した。同大使は消費税のほか、日本経済の現状や成長戦略について質問した。
これに対し財務相は「日本経済は自律的な回復基盤はできつつある」との認識を示し、今月18日に閣議決定した新成長戦略を確実に実行していくことを説明した。
また、26日からカナダ・トロントで開かれる20カ国・地域首脳会議(G20)でも、新成長戦略と財政再建目標を盛り込んだ財政運営戦略を合わせて説明する方針も伝えた。
2010年6月25日 産経ニュース
まあこれが産経さんだけだったらアレですが、他にも日経、ロイター、ブルームバーグと、これらはもう何というか錚々たる面々、てゆーかやっぱり「エサ」かも知れん。
まあとにかくルースさんが「要望」して、ということはこれから行くから待っとれと言って押し掛けて来て、消費税増税がちゃんと進んでるかどうか聞きに来たらしいのです。で、野田さんはほとんど苦し紛れに「国民もだんだん理解し始めている」と言っちゃったということです。
「国民の理解を得ている」とはさすがに言えなかったところをみると、野田さんもそんなに悪い人ではないようですが、何の根拠もなく「だんだん理解し始めている」などと口走ってしまったところを見ると、やはりそんなに良い人でもなかったようです。
じっさいのところ「だんだん理解し始めている」というのは、「現状としては理解されていない」という意味になりますから、これはルースさんとしては得心のゆく回答ではなかったようで、ロイターによれば「ルース大使からは評価や感想など特に発言はなかった」そうです。
まあ無言の脅かしというものでしょうけれども、この会見に関する記事は全て「会談に同席した財務省筋が記者団に明らかにした」ものです。つまり財務省が言いたいことを言っているだけのことなのでした。何の意味もない何の意味もない(足踏み)。
てゆーか意味はあって、「消費税」に関してもやはり「アメリカ」の御意向に従うということです。菅さんはカナダに行って消費税増税を「約束」して帰って来るわけですが、そうなると消費税増税が良いとか悪いとか逆進性だ所得剤の累進制だ何だかんだという議論はストップ出来ます。もう「約束」しちゃったんだから、アメリカと。
これは沖縄基地問題と同様の構造になります。消費税は第2の「辺野古」になるのでした。つまり「日米合意に基づいて」、「負担軽減に全力を尽く」すことになるわけですね。で、全力を尽くしましたけど上手くいきませんでした、と言えば良いんですから何がどうなろうと大丈夫ドンマイなわけです。
聞くところによれば「争点」は「消費税」であると言うことですが、今なら「消費税」を引くともれなく「辺野古」がついて来ます。ついてないようなフリをしてもついて来ます。イヤでもついて来ます。てゆーかイヤな人はそう簡単に消費税を上げますなんて言いません。選挙ですから。そこで争点はどうも日米関係であるようなのですが、熱心な信者の間では、「争点」は「忠実で思慮深い奴隷」は誰なるか、ということらしいですよ。