2011年01月23日

誰も叫んじゃいないが

英BBCが謝罪声明 二重被爆者を笑った放送


 【ロンドン=伊東和貴】英BBCテレビのお笑いクイズ番組が、広島と長崎で二重被爆した故・山口彊(つとむ)さんを「世界一運が悪い男」などと冗談を交えて取り上げた問題で、BBCと番組制作会社は21日、連名で「(日本人視聴者の)気分を害して申し訳なく思う」と謝罪する声明を発表した。

 声明は「気分を害する意図は決してないが、日本人視聴者にとっての題材の微妙さを考えると、人々が適切でないと感じた理由は理解している」としている。

 番組は昨年12月17日に放映された。在英邦人の抗議を受けた在英日本大使館が抗議し、番組プロデューサーが今月17日付で「気分を害したことは非常に遺憾」とする書簡を大使館に送っていた。

2011年1月22日 asahi.com


BBCは日本人が観ているとは思わなかったんでしょう。不思議なことですが、イギリスにも日本人が結構いるにも拘らず、忘れちゃってたわけです。未だに外国人というのは邪魔になる時には目につくものですが、そうでない時には無視されているものなのです。

ところで「世界一運が悪い男」を実在の人物に限らないとすれば、それは「二重被爆し、長崎でエイズをうつされた人」でしょう。

コンドームの販売規制撤廃へ=長崎県


 長崎県は、18歳未満の子どもへのコンドーム販売規制を撤廃した県少年保護育成条例改正案を2月定例県議会に提出する。未成年の間で、望まない妊娠や性感染症が増えているほか、条例の形骸化を指摘する声が高まっていたことを受けた措置。


 条例で販売規制を明記しているのは全国でも長崎県だけ。1978年に施行された同条例では、第9条第2項で、罰則を伴わない努力義務規定として、避妊用品の販売を業者に自主規制するよう求めている。


 改正案では同項を削除。新たに、保護者らが性教育の責任を負うと強調する「責務」を第1条に追加する。


 規制撤廃をめぐっては、県が1月の県少年保護育成審議会で、賛成・反対双方の主張を勘案した今回の改正案を提示。撤廃に慎重な声も一部で上がったが、賛成多数で承認された。 

2011年1月22日 時事


この報道も、外国の人が見たらゾッとするような話です。もちろん長崎という場所はイギリス人でも知っています。ペイリンさんの「アフリカ」の例もあり、外国人の地理認識はアテにはなりませんから、「QI」の制作者あたりは「九州」全体を「長崎」だと思っているかもしれませんが、「長崎」という地名と、その大体の位置くらいは知っているでしょう。

したがって外国人も長崎の原爆資料館とかには行くかもしれませんが、ついでに「ナガサキ・モナムール」をやって来てた人がこの報道に接したら今頃あわてているに違いありません。しかし長崎県の名誉のために申し添えるとすれば、かの地に感染症が蔓延しているというわけではありません。

「エイズ動向委員会」によれば1985年から2009年までの累計では長崎県のエイズ患者数は18、人口10万あたり2.1であります。同じくHIV感染者数は30、人口10万あたり4.4です。そんなに多くはないようです。

まあ、大都市圏では「感染者数」は「患者数」の2〜3倍くらいありますから、「感染者数30」という数字は分ったものではありません。ああいう条例を放置していたくらいですから、県民一般の意識としては検査を受ける人も少ないのではないかと思われます。患者18人くらいだったら感染者40人くらいが適当なところかもしれません。もっとも、未だに現代医学の発達から取り残されて「蘭学」をやっている長崎県では、検査そのものが正確であるかどうかも分ったものではありません。

更にこの条例の存在は、エイズ患者が差別を受けるような環境の存在を示唆します。これは隠れた患者が存在している可能性があることを意味しますから、「患者数18」も信頼できる数字ではないのかもしれません。しかし一方では医学の未発達はこのような条例を許容する一方で患者の治療の機会が少ないことを意味しますから、治療を求める患者が他県に流出している可能性もあります。長崎県における「エイズ動向」は全くもって不明であるとしか言いようがないのです。

もっとも、「条例の形骸化を指摘する声が高まっていた」そうですから、そんなに心配しなくても良いのかもしれません。要するにそんな馬鹿げた条例はみんなで無視していたようなのです。長崎県民は意外とマトモだったようです。ただ審議会の一部には「切支丹」がいて「撤廃に慎重な声」を挙げていたようですが。

全国の自治体には「蘭学」や「キ印教」や「統一協会」や「摂理」や「創価学会」の影響を受けた条例が存在するようです。中には相乗りで悪影響を受けている宗教的ヤリマン状態の中国人女性などもいるようですから心にもコンドームが必要ですが、その様な条例なども「形骸化」するかも知れません。

法が「形骸化」するのはそれが遵守されないことによります。例えば長崎県の条例の場合は「努力義務」であって、また新たな「責務」を書き加えたようですが、これらなどはそもそもその「遵守」が期待されていないのではないかと思われます。強制を伴わない場合に「法」と言えるのかどうか、微妙なところであり、およそ法の体をなしていない落書きの類いであると思う人もいるでしょう。

また、罰則がある場合においても、実際に取り締まりが行なわれない場合は「形骸化」します。日本だと労働法関係が良い例であり、違法行為が当局によって公然と見逃されているので日本人は日本に生まれただけで「運が悪い人」に該当します。

このような場合には法を遵守しないことがそれ自体として利益となるようです。しかし道路交通法のいくつかの既定は安全のために存在する事になっていますが、違反しても実際には危険のないことが多く、大して得にはならないことが多いにも拘らずオマワリさんさえ見ていなければ遵守されません。法令違反による利益に対して相対的に危険が小さい場合はオマワリさんも見て見ぬ振りをすることがあります。自転車の3人乗りなどはそのような例でした。

近頃では「自転車は危険だ」キャンペーンを張っていますが、多くの人は危険な乗り方をしても事故に遭遇しないようです。まあ、事故というものは運転者や歩行者のその時その場での行為をその一部とする全体状況のアレンジメントによって発生します。特に事故が多い道、というものが存在するのはそのためですが、道路交通法が「行為の主体」を求めるもんですからオカシナ話になったりします。

また、全ての違反をいちいち取り締まることは物理的に不可能であることから、やはり「重大」な違反行為とそうでないものがあるというわけで、あまり重大でないものについては取締が行なわれにくいものです。そこで「形骸化」を防止するために警察が閑を見てキャンペーン的に取り締まりを強化することがあります。「集中取締」が行なわれたり、それに合わせて違反事例がマスゴミで報道されるような場合、その法律は「形骸化」の一歩手前にあると言えるでしょう。

また、いわゆる「児童買春・児童ポルノ」関係の違反行為は大袈裟に報道させているところです。「児童ポルノ」といっても、ヤクザが小学生の女の子をさらって来てヒドいことをしてビデオに撮っているのが捕まったりしているわけではありません。その様な行為は刑法上の罪に当たるものとして取り締まることが可能なのであり、「児童ポルノ禁止法」関連はほとんど全ての事犯がメディアの販売と合意のうえでの性関係です。この場合は「形骸化」するどころか新たな「犯罪」の制定を周知している段階であると思われます。もっとも、このように違反行為によって関係者の誰もが不利益を被らない法は、放っておけば「形骸化」するであろうことは言うまでもありません。

このような「形骸化」防止のためのキャンペーンは、オマワリさんがヒマなもんだからやっている、という面もあるでしょう。小人閑居して不善をなすの例です。この背景には重大犯罪の減少によって、実際に警察の業務に余裕が生じていることが挙げられます。ヒマだからといって遊んでいないで、要らないところにまで介入して来るのは仕事熱心なのですから結構なことでありますが、法がそのあるべき範囲に留まっている為には、重大な違反行為がある程度存在することによって取締当局の手が塞がっていることが必要であるようです。犯罪の減少は良いことのようにも見えますが、現状では「需給ギャップ」が問題となるのであり、凶悪犯罪を増加させる必要が叫ばれているのはそのためです。


posted by 珍風 at 20:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一番の笑い所は原爆2発も落とされてんのに文句言うどころかイエスマンに徹するチキンな権力を連綿と維持させる国民性かしらん
Posted by 長崎県民はきっと敬虔なカトリック信者ばっかりなんだよねと思うika at 2011年01月24日 14:45
なるほど、そーゆー意味では日本は「二重被爆」しているわけだ。そういえば第五福竜丸は「第三の被爆」だ。菅が「第三」とか言ってるのはチョー遅いんだが、BBCもそこまで言えばうたれまいに。
Posted by 撃たれない為に泣く乳児を殺す珍風 at 2011年01月24日 20:29
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。