2011年03月17日

日本が世界に挑む、史上初のSFエンターテイメント

市場混乱させた欧州委員、「制御不能」発言を撤回


 欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(エネルギー担当)は16日、欧州議会で福島第1原発事故について「制御不能に陥っている」などと発言、これを受けて欧州、米国の株式市場は一斉に急落した。



 同委員の報道官は「個人的な懸念を表明したものだ」と釈明し、発言を事実上撤回。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は「この時期に『制御不能』などと言うべきでない」と苦言を呈した。



 エッティンガー委員は「今後数時間以内に、日本国民の生命を脅かすさらなる大惨事が起きる可能性がある。すべては神のおぼしめし次第だ」などと述べた。

 委員は日本の原発事故について、IAEAや報道を通じて情報を得ているとされ、独自の情報源は持っていないという。

2011年3月17日 共同


「市場混乱させた」から「撤回」したわけですが、「報道を通じて情報を得ている」点では僕もエッティンガーさんに劣るものではありませんので、人民の闘争に冷や水を浴びせるための高圧放水車まで動員して核反応を「鎮圧」しようというような「場当たり的」な対応には「技術的能力の問題」を感じてしまうわけで、「原発は制御不能に陥っている」という言明が説得力を持ったのも不思議ではないようです。とりあえず天野さんによれば「そういうことを言うのはマズい」ということですから、まあ、そーゆーことなんでしょう。

もっとも、エッティンガーさんの発言は、政府と東電の間の連携はどーなってんだ?というようなソフト的な要素も含んだ全体の印象によるものであることは確かです。そして、そういうことであれば日本の原発は事故が起こる前からテクノロジーではなくガバナンスの問題として「制御不能」であった、というべきでしょう。

なにしろ日本の首相は「原子力にものすごく詳しい」んだそうですから余計心配になるわけですが、海外では福島第1原発の状況はかなり深刻に受け止められています。

福島原発で最大のリスクはプールに保管の使用済み核燃料−米専門家


3月17日(ブルームバーグ):米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は議会証言で、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の原子炉の一つで使用済み核燃料プールの水が全てなくなり、高レベルの放射性物質が漏れる結果を招いたと述べた。

  ヤツコ委員長の議会証言に先立ち、国際原子力機関(IAEA)や医師、原子力技師らは、福島原発事故による住民の健康への最大の脅威は、プールに保管されている使用済み燃料だと警告した。

  当局者らによると11日の地震と津波で冷却装置が機能しなくなり、3つの原子炉のプールの水温が上昇している。米ロスアラモス国立研究所の元幹部でウィーン在勤の技師、ロバート・ケリー氏は露出した使用済み燃料棒は発火して溶け、大気中に放射線を出す恐れがあると指摘した。使用済み燃料プールは原子炉とは異なり、鋼鉄やコンクリートで包まれてはいない。

  ヤツコ委員長は下院エネルギー・商業委小委員会で証言し、「使用済み燃料プールで水がなくなったと考えられる」と述べ、「放射線量は極めて高く、是正措置を講ずる能力に影響を及ぼしている恐れがある」との見解を示した。

  プールの水は作業員を保護するものだが、元NRCの安全性指導員で米科学者団体「憂慮する科学者同盟」の原子力物理学者、デービッド・ロックボーム氏は、使用済み燃料棒の上部が露出すると、プールの淵にいる作業員は16秒で致死量の放射線を浴びると電話会議で発言した。

  科学者らによれば、水が蒸発して燃料棒が露出すると、燃料棒のウランが保護鞘を溶かして熱や放射性セシウムを放出する可能性がある。その後、ウランは残った水と混ざり、制御できない核反応が始まって大気中に放射性物質が出ていくという。

  ケリー氏は電子メールによる取材に対し、「ウランが水中で溶ければ、ある種の原子炉を作ってしまうことになる。こうした状況でこの原子炉は制御不能となり、核分裂を始めることになる」と回答した。

2011年3月17日 ブルームバーグ


作業員は走って行って、3分程度の作業をして、走って戻って来ると100mSvくらい浴びて帰って来るそうです。これだと現場は2000mSv/hr以上の線量があることになりますが、仮にそこに7分くらいいると白血球が減少、15分でリンパ球が減少、30分で気持ちが悪くなって事実上作業は無理、1時間もいれば出血し、頭髪が抜け始め、死亡する確率は5%だそうです。

更に放射線量が増加すると、もう死ぬことにして作業しても有効な作業時間は「16秒」とか秒単位の話になりますから、「制御不能」となります。もっとも、ある人によると「高濃度放射能と同程度に恐ろしい」ことがもうひとつあるんだそうで、その人はそれを「制御」すべく決死の「緊急作業」に従事しているところです。

「チェルノブイリのような人為的ミスなどが原因ではない」…


 「チェルノブイリのような人為的ミスなどが原因ではない」。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が「想像を超す自然災害に見舞われたため」と話したのは14日のことだった

▼誰もがそう思っていた福島第1原発の事故は、15日、人為的ミスで高濃度放射能漏れにつながったことにより様相が一変した。職員が目を離したすきに海水注入ポンプが燃料切れを起こして原子炉が空だき状態となり…

▼2号機の原子炉格納容器が爆発音とともに損傷した。メルトダウン(全炉心溶融)の恐れが出てきた。住民に「念のため」の避難を指示して始まった福島原発事故は、最悪の事態を迎えるのか

▼IAEAは原発事故の深刻度をランク付けしている。1986年の旧ソ連のチェルノブイリ事故は最悪の「レベル7」。79年の米スリーマイル島事故が「5」で続く。福島第1は当初は「4」程度とみられていた。今は「6か7」の声が聞かれる

▼チェルノブイリ事故の原因には運転員の操作ミスや責任者の不適切な対応も挙げられた。茨城県東海村のJCO臨界事故(99年、レベル4)は作業ミスなどが指摘された。今回の事故もまた然(しか)り

▼海外紙は大震災と向き合う一般国民について「冷静さに世界が感心」などと報じてきた。冷静さをなくして慌てふためく人たちの下で制御を失った東京電力の原発が、世界に拡散させる原発不信は高濃度放射能と同程度に恐ろしい。

2011年3月17日 西日本新聞


場合によっては高圧放水車に本来の任務に戻って頂くこともあり得えない話ではありません。ともあれ、ついに九州まで高濃度放射線が到達した模様ですが、このような意識障害をもたらすほどの線量がどういうワケで九州方面だけに飛んで行ったのかは不明であります。もしかすると1人だけに影響があるような極めて局地的な現象かも知れませんが、もうこうなるとたいていの場合5日以内には死亡するようですからご愁傷様であります。


posted by 珍風 at 12:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
CNNを見ていると日本政府の対応の拙さと並び東電の対応の拙さと情報隠匿の疑いを指摘していましたが、ニホンの民放各局では大スポンサーであり巨大な原発利権のウラに居る方々の存在を慮ってか東電及び原発そのものを責める言葉は聞くことができません。昨日NHKの解説員の方が東電を批難されておりましたが、突然チカンか何かで逮捕されないことを祈るばかりです。西日本新聞記者氏にしてもワザワザ「東京電力の」原発と書くところにマスコミと電力会社との関係が推察できますが、玄海原発や川内原発のモニタリングポストデータを見ると通常でも放出口から結構な放射性物質を垂れ流しておられますが、特に関心は無い様です。
Posted by ika at 2011年03月17日 13:53
なるほど、したがって複数の電力会社が存在することは善であります。とはいえ「原発不信」は「報道不信」に他なりません。しかしそれは放射能天気な西日本新聞記者さんにとってはそれほど「恐ろしい」ものではないようです。「原発不信」が各電力会社にとってさほど「恐ろしい」ものではないように。
Posted by 我信じるが故に不合理珍風 at 2011年03月18日 03:40
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