2006年06月12日

畠山鈴香さんと「深い人間関係」したい人

この事件では「住民」は最初から「語り」っぱなしですけど。

「もっと結束を」語り始めた住民
畠山容疑者 逮捕から1週間
豪憲君殺害事件の舞台となった藤里町の朝日ヶ丘団地。手前左端が畠山容疑者宅(本社ヘリから)
 2児の失跡と死、逮捕、捜索……、静かだった町営団地が疲弊している。藤里町の小学1年米山豪憲くん(7)が殺害された事件で、同じ団地に住む畠山鈴香容疑者(33)が死体遺棄容疑で逮捕されてから1週間。“すべての始まり”とみられる畠山容疑者の長女彩香さん(当時9歳)の水死以降、住民たちは2か月にわたり、心をかき乱され続けてきた。それでも住民の中に「これまで」を振り返る声が出始めている。「これから」について考えようとしている。
 〈藤琴川による浸食などによってできた階段状の「河岸段丘」が広がる藤里町。その一角にある朝日ヶ丘団地は、過疎対策と低所得者層向けの住宅提供を目的にした町営4団地のうち最も新しいもの。入居が始まったのは12年前。町外からの転居者は、28戸中、畠山容疑者を含め6戸ある〉
 「とにかく集まりがない。このままではいけない」
 彩香さんと同じ藤里小4年の娘を持ち、畠山容疑者と同い年。団地住民の男性会社員(33)は事件後、団地内の交流の少なさに危機感を募らせ始めた1人だ。
 団地内には両親共働きの家庭が多く、地域の集まりのために時間を割くことは容易ではない。それでも男性は語気を強める。「そうも言っていられない。事の大きさを本気で考えているなら集まれるはずだ」。事件の傷跡は深い。傷跡は処置しなければならない。
 〈藤里村として1955年に合併する前は、藤琴村と粕毛村に分かれていた。団地が所在する「藤里町粕毛家の後」という一風変わった地名は、役場や学校、家々が立ち並ぶ旧粕毛村春日野地区の裏手、という立地に由来するという。河岸段丘の田畑、藤琴川に挟まれた、そんなのどかな団地が今、揺れている〉
 団地内で回す回覧板が、畠山容疑者の家でいつも止まってしまう。畠山容疑者の玄関を通りすぎ、隣の家に回すようになった。
 「団地ぐるみで、彼女ともっと交流を持っていれば、違った結果になったのではないか」。男性会社員(35)は悔やむ。「こちらから働きかけて、もっと深い人間関係を作れていれば……。小さな変化などに気づいて何らかのブレーキをかけることもできたかもしれない」
 朝から晩まで、事件のニュースが続く。男性は「面倒くさがらず、粘り強く、声をかけていくなり地域の行事に誘うなりしていくほかにない」と思い始めている。
 〈4月10日、彩香さんが水死体となって発見された。住民の心が癒やされようとしていた矢先、豪憲君が殺された。そして畠山容疑者の逮捕。自宅に捜索が入り、団地は再び騒然となった。9日には、県警幹部や検事らも加わり、再度の捜索、10日にも検証が行われた。団地住民の記憶から消えることはないだろう〉
 「会を開いて、まずは集まる。自分たちの身近に何が起こったのか、これからどうしていくのかをみんなで考えなければ」。彩香さんと同級生の娘を持つ男性は続ける。「どうしても参加できない人には、会の内容がわかるような掲示板を作ったりして情報を共有したい。同じ団地に住む人間同士の結束を強めていきたい」
 事件が起き、団地に足りなかったものに住民が気付き始めた。具体的な何かが始まったわけではない。それでも、団地内で親しい友人と顔を合わせると、必ずこうした話になるという。
(2006年6月12日��読売新聞)


サービス残業で多忙な男性会社員諸君は知らなかったかもしれませんが、テレビを見るかぎりでは沢山の「近所の人」たちが畠山鈴香さんに注目していたようです。それこそ普段の食生活から以前の職業まで、前の夫のことから今のボーイフレンドまで、「住民」は余すところなく知っているのです。「結束」や「集まり」や「情報の共有」は、十分に行われていたとみることが出来ます。仮に畠山さんちが参加していなかったとしても、28戸のうち27戸、実に96%が「結束」していたのであり、これは一般の町内会等の参加率と比較しても極めて高い数値なのではないでしょうか。しかも「近所の人」が持つ鈴香さんに関する情報のあるものは、鈴香さん本人がソースであるとしか考えられないものもあるところから、鈴香さんを含めた住民全体は大変よく「結束」していたと考えられます。

失礼ながら彼女はそんなに人々の注目を集めるほど魅力的だとも思えません。しかし朝日ヶ丘団に住む「地低所得者層」世帯の多くが、このような「男性会社員」とその家族によって構成されているとしたら、畠山家のような家族構成は珍しいものであり、注目を集めがちであります。とくにその「家族」のほうにとっては、鈴香さんは誠に興味深い存在であったと考えられます。鈴香さんと直接交際がなかった人でも、噂話などを通じて「情報の共有」を図っていたものでしょう。上記の「男性会社員」諸君は、奥さんたちの噂話の輪に入っていなかったので、いろいろな面白い話を聞き逃していたのが残念だったようです。たとえ団地内に「親しい友人」がいたとしても、女っ気がないとどうもねえ、という気持ちはわからないでもありません。さかんに「集まり」たがったり、「行事」をしたりなんかして「こちらから働きかけて、もっと深い人間関係」をアレするつもりでいるようですが、不倫はいけませんよ。

朝日ヶ丘団地ではこれからいろいろと楽しいこともあるのかもしれませんが、他のところは違うようです。嫁売新聞では同じ日にこんな「調査」結果を発表しています。

人間関係「希薄に」80%…読売世論調査
 読売新聞社が実施した全国世論調査(面接方式)で、社会の人付き合いや人間関係が希薄になっていると思う人は、2000年7月の前回調査よりも7ポイント増え、80%に達した。
 希薄になっていると思う人は、大都市よりも、中小都市や町村で急激に増えており、人とのつながりの喪失感が大都市部だけでなく、全国的に広がっていることが浮き彫りとなった。
 調査は5月13、14日の両日実施した。人間関係が希薄になりつつあると思うかとの質問に、80%の人が「そう思う」と答え、「そうは思わない」という人は19%だった。
 「そう思う」人を都市規模別にみると、中都市(東京23区と政令市を除く人口10万人以上の市)が81%で最も高く、次いで、小都市(人口10万人未満の市)80%、大都市(東京23区と政令市)78%、町村75%の順。前回調査と比較すると、大都市は3ポイント増だったのに対し、中都市と町村が6ポイント、小都市は10ポイントと、大幅に増加した。
 その理由では、「人と接するのをわずらわしいと思う人が増えた」49%が最も多く、次いで、「人の立場を理解できない人が増えた」48%、「テレビゲームやパソコンなどでひとりの時間を過ごす人が増えた」45%――などの順だった。
 人間関係の希薄化で社会にどんな悪影響が出るのかについては、「自己中心的な人が増える」62%、「社会のモラルが低下する」55%、「地域のつながりが薄れる」53%――など。
 一方、友人や知人とのコミュニケーションで携帯電話のメールを使う人は計46%。年代別では20歳代で、93%、30歳代で81%に達した。
 携帯電話のメールが人間関係に及ぼす影響では、「誤解が多くなる」34%、「人間関係が表面的になる」29%、「感情や思いを面と向かって伝えられなくなる」25%など、マイナス面が上位。プラス面では、「コミュニケーションの回数が増え、人間関係が深まる」18%、「けんかをしたときに、謝るきっかけを作れる」13%などが多かった。
(2006年6月12日0時24分��読売新聞)


なにしろ「人間関係」が「希薄」なのは現代の常識です。実際に希薄なのかどうか、そもそも人間関係の「濃度」をどうやって測定したのか知りませんが、「人間関係」といえば「希薄」と答える、山のこだまの楽しさよ。このような「打てば響く」関係は、相当に濃密な人間関係であるといえるでしょう。しかし19%の人が、新聞社の人との人間関係が希薄であります。

嫁売新聞と濃密な人間関係を築いている人は、それ以外の人間関係が希薄だと思っているということになりますが、その「理由」については、「人と接するのをわずらわしいと思う人が増えた」、「人の立場を理解できない人が増えた」、「テレビゲームやパソコンなどでひとりの時間を過ごす人が増えた」と、すべて他の人に原因があると考えています。「私の顔が醜いから」みんなが私と「接するのをわずらわしいと思う」んだとか、「俺の性格が悪いせいで」いろんな人が自分を避けているのだ、他の人たちは「お前なんかとつきあうくらいなら「テレビゲームやパソコンなどでひとりの時間を過ごす」方がよっぽどましだわい」と思ってる、とは考えもしないようです。このような80%の人々は「人の立場を理解できない人」であって相当に「自己中心的な人」にみえますが、嫁売のほうでそのような選択肢を示さなかった可能性があります。すなわち調査の方法が適当ではありません。

また、「人間関係の希薄化で社会にどんな悪影響が出るのか」について問うていますが、「社会にどんな良い影響が出るのか」についての質問が見当たりませんので、嫁売としては「人間関係の希薄化」が悪いことででもあるかのように考えていることが分かりますが、かなり強引なやり口であるという印象は否定できません。あたかも先述の記事において、濃密な情報交換がなされていた朝日ヶ丘団地を「交流が少ない」ことにしてしまったのと同様であります。どうも「人間関係の希薄化」というシロモノも、そのものがずいぶんと「希薄」な存在だったりするわけで、嫁売といえども「そういう風に思っている人が多い」という言い方しか出来ません。他人任せにもほどがありますね。たとえばたまたま目についた「広報よこはま あさひ区版」2004年4月号は、「特集 地域の力で防犯を!!」ということで、こんなことを言っています。

皆さんは近所に住んでいる人と会ったとき、あいさつをしていますか?最近は、地域の人間関係が希薄になってきているようです。犯罪が身近になっているいま、大切なのは「地域における人と人との関わり」です。今月は、地域で取り組む防犯を特集します。地域で話し合い、情報交換をし ながら防犯活動について考えてみてください。


何なんですか「ようです」とは。今時天気予報でもそんな投げやりな言い方はしません。いい加減なものですが、そもそもの前提がこんなにあやふやなことで、はたして「防犯」が出来るのでしょうか?他人事ながら心配になってきます。まあ他人事なのでどうでも良いんですが。

防犯活動には、住民同士のつながりがとても重要です。隣近所に 住む人を知っているだけでも、不審者などの発見は早まり、犯罪を 未然に防ぐことにつながります。下の表を参考に近隣の人と話し合 い、できることから始めましょう。それが地域防犯の第一歩です。


「下の表」は略しますが、「まずはあいさつをしましょう」とか「子どもたちへの声かけ」、「路上駐車をしない、させない 」なんてことが書いてあります。これは一昨年の文章ですから仕方ありませんが、近所の人ではない「不審者」が犯罪をする、という神話はとっくの昔に崩壊してしまいました。いくら待っていても不審者が餓鬼を殺してくれません。実際におこるのは親とか、顔見知りの犯行ばかりです。「肥えかけ」なんてキタナイことする人は悪いヤツに決まっています。そこでこれからは、「隣近所に住む不審者」の「発見」がますます必要とされるところです。

実は「路上駐車」も「防犯上」の見通しが悪いことが問題視されており、最近になって岡っ引きに厳しく取り締まらせているのも渋滞の解消のためばかりではありません。路上に止まっている車はロケット砲を発射したり爆発する恐れがあるのですし、車の中はよく見えませんから「防犯」上は著しく不透明です。しかし住宅はもっと不透明であって、僕んちの近所のおまわりさんは、「泥棒が隠れるから庭の木の枝を刈ってしまったほうが良い」と説得して回っていますし、あたかも鈴香さんへの批判の中には「カーテンを閉め切っている」というものもありました。カーテンを閉めるのは犯罪者です。雨戸なんてもっての他、シャッターなど降ろそうものなら即逮捕です。お互いによく見えるように、相互に監視、みんなで密告、「国民皆警官」で明るい社会を作りましょう。「共謀罪」は七たび生まれかわって国に報いることでしょう。
posted by 珍風 at 23:58| Comment(1) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Posted by toshiki at 2006年06月13日 17:51
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