2011年07月01日

血中専門家濃度

福島市の子供10人、尿から微量の放射性物質 
官房長官「調査急ぐ」


 枝野幸男官房長官は30日の記者会見で、福島県の市民団体の調査で福島市内の6〜16歳10人の尿から微量の放射性物質が検出されたことに関し、政府も調査に乗り出す意向を表明した。「いつどのような経緯で被曝(ひばく)し、健康への影響がどの程度かなどについて緊急に福島県と政府の健康調査を急ぎたい」と述べた。

 調査結果については「政府としても心配している」と憂慮を示した。そのうえで「市民団体による調査も詳細をお知らせいただき、専門家にきちっと分析してもらいたい」と述べた。

2011年6月30日 日経


見出しに「微量」の文字を用いているのはこの『日本経済新聞』と共同通信社さん。記事の中で「微量」と書いているのは『産經新聞』ですね。恥ずかしいのでそういう言葉は使えないという奥床しさを保ちつつ、直ぐさま誰かに「安心情報」を聞きに行って得意そうにしているのが『毎日新聞』と日テレとNHKであります。

毎日と日テレは原子力安全委員会の班目さんに「十分に低い」というコメントをもらって来て「微量」と書く代りにしていますし、NHKは放影研元理事長の長瀧さんに「この量で健康被害があったという報告は、これまでにない」と言ってもらっています。

そういう報告はこれからあるんですからこれまでにないのは当たり前ですが、班目さんや放影研の口を借りるのであれば、やはり記者さんが自分で「微量」と書いてしまった方が早いし簡単だし省エネ節電お腹も空かないし喉も乾かないし、どうせ同じ穴の狢なんですから同じことであったと言えるでしょう。無駄な経費を使っているとみんな『産經新聞』みたくなっちゃいますよ。

しかしそんな記事の中にも鋭い指摘が隠れているものです。上記の日経の記事におかれましては、枝野さんが「市民団体による調査も詳細をお知らせいただき、専門家にきちっと分析してもらいたい」とか「専門的な分析をしてもらう」とか言っていますが、このような発言をして国際関係に直ちに影響があると大変です。

時事通信社によると、この調査で検査をした「アクロ」はフランス政府の認証を受けているそうです。つまりその「専門性」についてフランス政府は認めているものを、自前でこのような検査をする気もない日本政府が素人扱いしているんですからオドロキだ。

フランスといえば、まあアレヴァ社のアレも相当に怪しいもんですが、曲がりなりにも事故対応の研究をやっているようでもありますし、こういう尿検査なんかも出来る人たちがいて、また実際にやってくれる点では、日本などとは比べ物にならないところがあるとも言えそうです。枝野さんのは単なるイチャモン、しかも身の程知らずの生意気な言い掛かりであると解釈されかねません。

ここで日本のために枝野さんを擁護する必要があるでしょう。枝野さんの発言の「真意」というものを説明しなければなりません。ここで枝野さんが「専門的」という言葉で言い表そうとしたものがなんであるかということが極めて重要です。

それは科学的な専門知識であるとか技術の有無や程度のことではありません。枝野さんはこの点で「アクロ」を貶めようとしたものではありませんからなにとぞご理解頂きたいものであります。枝野さんの想定する「専門性」というのは、むしろ政府のお仕事をする場合に必要な煩瑣な手続等に関する知識なんかのことです。具体的には結果を発表する前に枝野さんに見せて、表に出して良いかどうか判断を仰がなければならない、というのが「専門的な知識」というものです。

そうすると政府では高度な専門性に基づいて情報を隠蔽したり発表を遅らせたりしますし、場合によっては良好な結果を得るまで再調査を命じたりするのです。そして必ず枝野さんを「安心」させるようなコメントをつけ加えることも大切です。このようなことに対応する能力が「専門的な」と呼ばれます。これは日本語特有の言い回しで、フランス語使用者の誤解を呼びかねないものです。

例えばNHKなどは「専門」のつもりでヘンなことを言ってしまいました。

財団法人高度情報科学技術研究機構によりますと、大気中の核実験の影響を調べるために昭和30年代後半に行われた、日本人の中学生の尿の分析で、セシウム137は、昭和39年におよそ4.5ベクレルと、今回の3倍以上の濃度だったということです。


現在では「昭和30年代後半に」「日本人の中学生」だった人たちがたくさん癌で死んでいるわけで、その原因が何であったかということがよく分かってしまうようになっています。全く余計なことを言う人たちですが、こういうのは「専門家」の血が流れていない、というべきでしょう。骨の髄まで被曝してもらう必要がありそうですな。


posted by 珍風 at 06:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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