2012年01月23日

サインはブヒブヒ

野田首相は「Vサインできるか」カギ握る大物ヘビメタバンド

【名言か迷言か】
 野田佳彦首相は13日、「社会保障と税の一体改革」推進の旗振り役に岡田克也副総理を据える改造内閣を発足させた。プロ野球巨人軍の「ON」ではないが、二枚看板でツケの先送りを断固拒否する「NO(野田・岡田)」内閣を「最善かつ最強の布陣」と自画自賛、消費税増税シフトを鮮明にしたと言える。

 野田首相は翌14日の民放番組で一体改革について「政治生命をかけてやり抜く」と強調した。16日の民主党大会では、消費税増税関連法案を「参院に送り、つぶしたらどうなるか野党によく考えていただく手法も採用する」などと与野党協議を拒否する野党を牽制(けんせい)。「やるべきことをやり抜いて民意を問うことを宣言したい」と衆院解散総選挙も辞さない決意も示した。

 昨年末以降、「不退転」「君子豹変(ひょうへん)」「ネバー・ギブアップ」などと強い調子の言葉を連発する野田首相だが、発言はエスカレートする一方だ。派手な発言を無責任にぶち上げる議員が多い民主党では地味な部類の首相だが、同タイプの岡田氏を閣内に取り込み、百人の味方を得た心境かもしれない。あるいは優柔不断な自分を、時にはウインストン・チャーチルに重ね合わせ鼓舞しているのかもしれない。

 内閣改造に当たって報道各社が実施した世論調査では、野田改造内閣の支持率は軒並み横ばいだ。消費税増税には反対が賛成を上回るが、岡田氏への期待は5ー6割と高い。一方で、与野党協議を拒否する自民党への賛否でも否定派の方が上回っている。

 この結果を読み解けば、国民は2009年衆院選の政権公約(マニフェスト)の財源として消費税を掲げなかった民主党が、任期中に増税に舵を切ることは「筋違い」と反発する一方、消費税率10%が持論のはずの自民党が与野党協議を拒否する態度も「党利党略が見え見え」として冷ややかに見ていることがわかる。

 野田首相や岡田氏が「政局よりも大局」を重視する「原理主義者」かどうかは、2009年衆院選で「無駄遣いの排除と予算の組み替えで16・8兆円の予算を生み出す」と訴え、選挙に臨んだことを想起すれば怪しいところだ。当時、既に各党は民主党の公約を「財源に問題アリ」と見ていたからだ。

 しかも今、年金、医療、介護や国と地方のあり方など抜本的な改革に着手しないまま、小手先の行革を済ませ消費税増税に進むのは順序が違うとの批判も免れない。それでも、首相が解散も辞さない態度を示すのは「増税こそ国益」と思い定めているからだろう。

 もっとも、消費税解散が日本の政治を前進させる可能性を秘めていることは否定しない。小泉純一郎元首相が2005年に断行した衆院解散は「郵政民営化」がテーマだっただけに政界再編成には直結し得なかった。だが、少子高齢化が進行する今、消費税を争点に衆院が解散されれば、10%を超える増税や直間比率の見直しといった税財政の基本政策をめぐり、各政党が再編成過程に入るのは避けられないからだ。

 増税を目指す首相にとって下手に消費税選挙に持ち込んで敗退すれば、挫折と感じるかもしれない。だが、増税派の勝敗以上に、消費税解散という「瓢箪(ひょうたん)」から政界再編という「駒」が出る蓋然性は高い。

 英国のヘビーメタルバンド、アイアンメイデンはライブのオープニングで、チャーチルの演説を定番の一つにしていることで知られる。いかなる場所、状況でも戦いを止めることはないという第二次大戦中の議会演説は「We shall never surrender(断じて降伏しない)」と締めくくられる。

 野田首相も圧力に屈して中途半端な妥協などせず、消費税解散に突き進むべきだ。(森山昌秀)
 
2012年1月21日 産經新聞


なんじゃこりゃ、てゆーかこの名高い演説は

We shall go on to the end, we shall fight in France, we shall fight on the seas and oceans, we shall fight with growing confidence and growing strength in the air, we shall defend our Island, whatever the cost may be, we shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds, we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender


てんですが、「「We shall never surrender(断じて降伏しない)」と締めくくられる」わけではないようで、続きがあんのね。

, and even if, which I do not for a moment believe, this Island or a large part of it were subjugated and starving, then our Empire beyond the seas, armed and guarded by the British Fleet, would carry on the struggle, until, in God's good time, the New World, with all its power and might, steps forth to the rescue and the liberation of the old.


こっちで聞いて下さい。1分45秒あたりから「続き」になります。
http://www.youtube.com/watch?v=JoTed2Wo1oc

もっとも、ロックバンドの人たちはカッコいいというので「「We shall never surrender(断じて降伏しない)」と締めくく」ってしまうようですから、勘違いの責任は、「アイアン・メイデン」にあるんでしょう。森山さんに責任を問うわけにはいきません。それは森山さんには荷が重すぎます。

アイアン・メイデンといえば自分で飛行機を操縦するバンドとして有名ですが、これには「有馬徹とノーチェ・クバーナ」という前例があります。それはともかく、冒頭でチャーチルの引用をしているのは「Aces High」という曲で、これは1984年の作品です。「締めくくられ」た、というよりは、「演説の途中ですが」演奏が入って来ます。
http://www.youtube.com/watch?v=4Sam5omG0v0&feature=player_embedded&skipcontrinter=1

これをまた孫引きする人たちがいまして、ところがこの人たちはアイアン・メイデンがカットしたところで「締めくくられた」と思っちゃったようです。
http://www.youtube.com/watch?v=ncqAnor5Zd8

これはDEVOの友達でどんな曲でも何だかヘンな風にしてしまうLaibachという木こりの人たちですが、この「The Great Seal」は1987年の作であります。ここでは例の演説は曲の最後に引用されていて「「We shall never surrender(断じて降伏しない)」と締めくく」ってしまって勝手に盛り上がっています。ちなみにこの人たちは後にこの曲を「NSKという国家の国歌」に制定してしまいました。何を考えているのかよく分かりません。
http://www.youtube.com/watch?v=4OSicqvmgRY

むしろこれは「チャーチルの演説」の引用ではなくて「アイアン・メイデンによって編集されたチャーチルの演説」の引用である、ということも出来ます。このバンドについてはそういう解釈をする余地があるわけです。なんだか捻ったことをしたがりますので。しかしながら森山さんの方は明確に「第二次大戦中の議会演説は」と書いてしまっているので言い訳は出来ません。とはいうものの見出しによれば「カギ」を「握る」のは「チャーチル」ではなくて「大物ヘビメタバンド」であるとされていますから、どっちのことを言っているのか分からないわけですが、どっちもごっちゃになっていることは想像に難くありません。もっとがんばりましょう。


posted by 珍風 at 07:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
痛いので感動しました。
Posted by はなゆー at 2012年01月23日 14:02
この記事を通してしまう産經新聞の懐の深さったらないね。
Posted by 懐中物に御用珍風 at 2012年01月23日 21:21
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