2012年08月31日

電車の中で労働者は立ったまま眠っている

態系協会長 発言認める  「差別と思っていない」


 日本生態系協会の池谷奉文会長(70)が東京で開かれた講演会で、東京電力福島第一原発事故を受け「福島の人とは結婚しない方がいい」などと不適切な発言をしたとされる問題で、池谷会長は29日、報道機関に対して講演記録の一部を公表した。記録には不適切とされた発言内容が含まれていた。ただ、池谷会長は「福島の人を差別するようなことは思っていない」と反論した。一方、講演会に参加した福島市議は同日、記者会見を開き、講演時の発言の撤回を求めることを明らかにした。 


 池谷奉文会長が公表したのは東京で7月9日に開いた日本生態系協会主催の「日本をリードする議員のための政策塾」で、池谷会長が講話した冒頭と中盤の一部。 


 文書には「福島ばかりじゃございませんで栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろう」「結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がどーんと上がることになる」とある。 


 協会によると、録音を書き起こした内容で、県内の各報道機関に送った。 


 福島民報社の取材に対し、池谷会長は発言内容を認めた上で「福島の人を差別するようなことは思っていない」と反論。これまでの取材に一貫して「発言していない」としていたことについては「差別発言ではないという意味だ」と答えた。 


 池谷会長は現職の獣医師。「政策塾」は平成15年から年一回ほどのペースで開き、今回が12回目。毎回80人から100人程度の地方議員や議員を目指す市民らが参加しているという。昨年は東日本大震災の影響で中止となり、今回が震災後初の講演だった。 


 池谷会長は、ヨーロッパなどに毎年足を運び、チェルノブイリ原発事故が及ぼした影響なども調べているという。池谷会長は「原発事故が及ぼす影響がいかに危険かを伝えたかった」とし、「言葉の揚げ足取りではなく、今後もたらす重大な事態にどう対処すべきか、政治課題として為政者も措置を講じる必要がある」と説明した。 

 一方、福島市役所で開かれた記者会見には研修会に出席した佐藤一好福島市議ら4人と粕谷悦功市議会議長、渡辺敏彦副議長らが出席。これまでの経緯を話した上で、池谷会長に対し、不適切な発言について撤回し、出席者全員に訂正文を送るよう求めることを明らかにした。30日に池谷会長宛で内容証明で文書を送付する。 


 佐藤市議は「復興に向けて活動する県民に対して容認できない発言。公的な立場で話す方なら、誠意ある対応をしてもらえるはず」と述べた。 


 池谷会長は発言の撤回要求に「文書を見て対応したい」と話している。 


<池谷会長が公表した講演発言内容>(冒頭部分)

 それでは引き続きお疲れとは思いますが、しばらくご容赦ください。

 さきほどのチェルノブイリの話でございますけれども、放射能ってのは、怖いのは、人間は放射線には強いのでございまして、レントゲン写真を撮るじゃないですか、そんなことでそれほど放射線には、限度超えたのは具合が悪いのですが、かなり強いんです。本当の問題は後でございまして、日本は福島がそうですが、これからですね内部被ばく、これがどうしようもないんでございまして、これからの放射能雲が通った、だから福島ばかりじゃございませんで栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、だいたい2、3回通りましたよね、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろうと。結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がどーんと上がることになっておりましてですね、たいへんなことになる訳でございまして。(以下略) 


※日本生態系協会
 平成4年に設立された公益財団法人。生態系を守り、持続可能なまちづくりを目指す専門家集団で、国内外の先進的な事例の研究成果を基に、提案活動、調査・研究、普及啓発などを主な活動としている。本部は東京都にあり、さいたま市やドイツ、アメリカに研究施設を持つ。職員は約100人、会員は一般市民や地方議員ら3万人がいるという。



■県内女性怒りの声


 池谷会長の発言に県内の主婦らは驚きと怒りの声を上げている。 


 本宮市の妊娠中の主婦(33)は「信じられない。県民を侮辱している。福島で出産し、子育てをしようと思っているのに無用に不安をあおるような言葉は慎んでほしい」と憤る。 


 福島市の女性(24)は「ショックだ。県外の人から間違った印象を持たれるのが一番怖い。差別する気がなかったとしても、福島の女性に対する悪いイメージを植え付けてしまうことにつながる」と不安そうに話した。 

 結婚して子どもを産むと奇形発生率が上がるとした発言について、県放射線健康リスク管理アドバイザーを務める長崎大大学院の高村昇教授(放射線医療科学)は「科学的根拠がない。県民が心配する必要は全くない」と断言した。 


 チェルノブイリ原発事故後の健康影響について国連科学委員会が昨年出した報告書でも、胎児への遺伝的な影響は科学的に認められないとしているという。 


 原爆被爆者のデータも同様で、「事故当時に県内にいたという理由で出産や結婚を避けることはあり得ない」と述べた。 


 今回の会長発言について、前後関係が分からず意図ははっきりしないとした上で「一般論では専門家が一般の人を対象に説明する場合、国際的、科学的にコンセンサスを得られた事項を基に話をするべきだ」とした。また、「長崎、広島の被爆者も根拠のないことで差別された。21世紀の現代に繰り返してはならない」と主張した。 


 首都大学東京大学院の放射線科学域長を務める福士政広教授(放射線安全管理学)は「現在の放射線量は遺伝的な影響を及ぼすようなものではない。社会的な混乱を招くような発言で、非常に違和感を覚える」と話している。

2012年8月30日 福島民報


結婚しなくても餓鬼はこさえることが出来るし、こさえようとする行為も男女とも人気がある、ということはどうでもいいんですが、チェルノブイリ事故による先天的疾患または遺伝子の異常に関しては複数の研究が知られております。Kulakov(1993)、Hillis(1996)、Lazjuk(1997)、Peyrova(1997)、Godlevsky(1998)、Zatsepin(2007)、Wertelecki(2010)なんかがあって、探すとちゃんとあるんですが、みんな英語で、日本人には読ませないことになっています。

それでもLazjukのレポートはここにあったりしますし、
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Lazjuk-J.html

Bandazhevskyのセシウムの影響に関する論文が翻訳刊行されていて、神経系の先天奇形において胎盤でのCs137の蓄積との関係が述べられていますが、ちょっとデータがない、てゆーかざっくりした本で分量も少ないんで分かり難いところがあります。

もちろんそれらを否定するレポートも国連科学委員会をはじめとして存在するわけです。どうもこの件については「国際的、科学的にコンセンサスを得られた事項」なんてものが存在しないんで困ったもんで、それならそれで高村さんは本当は黙っていなければならないはずですが、何か「断言」しているようです。きっと高村さんが「専門家」ではないのか、『福島民報』の読者が「一般の人」ではなのかどちらかでしょう。

こういう場合は悪い方に考えておくのが一般的です。「奇形発生率がどーんと上がる」という意見があり、それを支持する科学的根拠に基づいたレポートが存在します。それを支持しないレポートもあることはあるのですが、ここはひとつ万が一でも「たいへんなことになる」可能性を考慮すべきでしょう。バラまいちゃったものはバラまいちゃったんですから、後のことをちゃんと考えることにした方が良さそうです。

ところが福島県では「放射線健康リスク管理」とはリスクの存在及びその一般への認知を「管理」することでして、つまりリスクが存在する時にそれを適切などっか人目につかないところで「管理」することが高村さんの仕事であるとのことですから、ヒドい目に遭っているのは「福島の女性」だけではないんですが、一体に福島県の男性というものはボンヤリしていて何をされても一向に気がつかないようです。

福士さんに至っては東京にいる気楽さからか、「現在の放射線量は」などと、まるっきり内部被曝を無視した陽気過ぎる発言です。もっとも彼の場合、ウソでも何でもついて「社会的混乱」を防止しようという「社会的使命」を感じているようです。「放射線安全管理学」というのがきっとそういう学問なんでしょう。それは放射線の「安全」を「管理」するようですが、「危険」の方はお取り扱いしておりません。

先天異常については横浜市立大学先天異常モニタリングセンターが継続して追っかけてますが
http://www.icbdsrj.jp/data.html

毎年「総分娩数」に対する外表奇形の「奇形児出産頻度」を出してます。21世紀に入ってからはあまり細かいデータがありませんが、要するに奇形児が生まれて来た割合のことで、生まれてこなかった分は入っていないのですから、高村さんが言う様な意味で「科学的」に大変価値のあるものですが、この「科学的根拠」は全国の産婦人科医と妊婦、そして制度的に奇形児を出産/育成することを困難にしている政府、地域社会の暖かいご支援による差別などに支えられています。高村さんはどっちに足を向けても寝られないので立ったまま眠っているそうです。原子炉の中で流れている血も立ったまま眠っていれば良いようなもんだがそうはいかなかったね。


posted by 珍風 at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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