2012年12月26日

味方はいない。勃っているモノはキュウリでも使え。

「労働基準監督署は働く人の味方ではない」(同署職員)
労働者追い払う?ハローワーク、労基署、相談コーナーの実態


ーー労基署では、どのような対応でしたか?

A 総合労働相談コーナーと、ほとんど変わりません。特に何も解決していません。応対そのものは、とても丁寧でした。でも、労基署とは「働く人の味方をするところではない」と言われたことはショックでした。

 同署は、労働基準法をはじめとする労働関係法を、事業所が守っているかどうかを監督する、「労働法の万人」という立場なので、働く人、あるいは労基署に助けを求めてきた国民そのものを守ってくれるところではない、という意味である。そのため働く人が助けを求めて同署に駆け込んだとしても、なかなか思うような対応をしてもらえないことも多々あるというわけだ。

 この労基署に、筆者もA氏と同じ問い合わせを行ってみたところ、結果は「もう一度、企業側とよく話し合ってみてはどうですか?」とのことだった。

 それにしても、なぜハローワーク、総合労働相談センター、労基署と、ほぼ似たような対応になるのだろうか。労働問題に詳しい弁護士は、次のように話す。

「それらの窓口で対応する相談員の多くが、非正規雇用職員だからです。労働問題に関する問い合わせは、日々数多く寄せられている。非正規雇用の職員の中には、そうした数多く寄せられる相談を、『いかに自分のところで押しとどめるか』を仕事だと考えている人もいます。結果、困っている労働者を、役所の担当窓口の水際で追い払うことになる」

 困っている労働者を、非正規雇用の役人が追い払う。それが、“経済先進国”日本の現状だ。
(文=秋山謙一郎/経済ジャーナリスト)

2012年12月25日 ビジネスジャーナル


「非正規雇用」の相談員がそれほど「仕事」熱心であると考える根拠が分かりませんが、労基署の職員が正規雇用であれば問題を解決してくれるのかと言うと、そういうワケでもない様です。てゆーか、それは実は労基署の仕事ではないんで、それは記事の中にもあるように「労働法の万人」ではなくて「労働法の番人」、つまり労働法の定める「労働基準」の遵守について事業主なんかを「監督」するのが仕事です。だから仕事の相手は労働者ではなくて使用者側です。

すなわち労働者が労基署に相談に行っても、それは特定の事業主が労働基準を遵守していませんよという、いわば「通報」をやっているわけです。警察署に通報すると、取りあえずオマワリさんが来たりしますが、労基署の場合はそうではありません。これはおそらく政府が労働法に関する取締には予算を割かないことにしているせいでしょう。労基署の職員はオマワリさんなんかに比べると圧倒的に少数なのです。

そんなわけですから、職員の処理能力に合わせて「事件」の数を調整する役割が「非正規職員」に課せられてしまうのも無理のないところです。とにかく個々の事例に対応するだけの組織がないんですから仕方がありません。対応が丁寧なのは、単に気持ちよく帰って頂く為です。てゆーかその場で大声を出したり騒ぎを起こしてもらっては困るからでしょう。

そうは言っても「相談」の記録は残しているわけで、恐らく特定の事業主について事案が多数寄せられる様な場合には、労働基準監督官が動く場合もあるでしょう。「働く人の味方ではない」からと言って別段「会社の味方」であるというわけではないんで、まあ基本的にはですが、多分そういうワケですから、何も仕事をしないというわけでもありません。

もっとも、「ブラック企業」とか言われている会社では、一応は合法的な体裁を整えている場合が多いのですから、労働基準監督官が何をしているのか知りませんが、バカは死ねば治るそうですが、ブラック企業は何人死んでも治りません。労基署の仕事の相手は、概ね小規模な事業所であって無知な経営者がワンマンで「合法」の仮装すらなされていない様な、そんな哀れを留める事業主様です。

労働基準監督官は司法警察職員であり、強制捜査権がありますし、逮捕したり送検したりする権限を有します。武器を携行するわけにはいきませんが、必要とあれば手錠を持って来る事も出来ます。労働基準法には罰則もあるのであって、よくある第20条(解雇の予告)、第37条(時間外・休日及び深夜の割増賃金)あたりの違反は「六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する」事が出来ることになっています。

まあこれで実際に刑務所に行ってきた事業主の話など聞いたことがないわけですが、労働者も「相談」なんかしていないで「告訴」したり「告発」したりする事を検討する事が出来ます。労基署に対して告訴・告発が出来ること、警察と同様ですのでご参考まで。ただし労基法第120条では

この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した代理人、使用人その他の従業者である場合においては、事業主に対しても各本条の罰金刑を科する。ただし、事業主(事業主が法人である場合においてはその代表者、事業主が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合においてはその法定代理人(法定代理人が法人であるときは、その代表者)を事業主とする。次項において同じ。)が違反の防止に必要な措置をした場合においては、この限りでない。


ということになっていますから、概ね人事課長あたりが罰金を払って終わりになりそうですが、事業主としてはかなり面倒なメに遭う事請け合いですから、それなりの効果が期待できるかも知れません。まずはお近くの行政書士さんに「相談」して告訴状の作成から。

そういうわけで告訴や告発を受けたわけでもない場合、労基署では「是正勧告」とかで済ます事が多い様です。そうやって指導していくと、事業主も最低労働基準を遵守する事の必要性を認識する、ということは全然なくて、知恵を付けて参りますので、無防備で無知なワンマン企業からリスクマネジメントが整備された立派なブラック企業に成長していく、という寸法です。何事も中途半端はいけませんです。


posted by 珍風 at 07:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
少し早いですが、悪いお年をお迎えください。

o(^o^)o
Posted by はなゆー at 2012年12月29日 19:58
もう遅いですが、バカ殿のノロいでウンゲロまみれの新年だった事をここにご報告申し上げます。少し同情した。
Posted by ちんふー at 2013年01月04日 07:08
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