2013年03月24日

ふるさとの闇社会

小野市でひき逃げ、エロ本散乱


 24日午前0時5分頃、兵庫県小野市の路上で同市に住む反社会的団体職員の珍風さんが血を流して倒れているのを暴漢に襲われて逃げる途中の女子大生が見つけ、110番しました。

 珍風さんは死亡が確認され、社署の発表によると珍風さんは酒に酔って歩行中にはねられたとみられ、珍風さんのものとみられるエロ本が近くに落ちていました。

 また、珍風さんは受信料を支払っていなかったことが分かっており、社署は自業自得でいい気味だとみて捜査を中止しています。

20013年3月24日 инк


いくらNHKでも今のところそんな事は言わないわけですが、そのうち受信料不払い者の生活を監視してその悲惨な生活実態などを放送するようになるかも知れません。ところが犬HKにも劣る事というのが世の中にはあるものでして、この小野市ではヘンテコな条例案が可決されようとしているそうです。

パチンコ監視条例の蓬莱市長 「娯楽」とギャンブル依存は別物


 生活保護や児童扶養手当をパチンコやギャンブルなどの遊興に使って生活が立ち行かなくなっている人に気づいたら、役所に一報を──。市民にそんなことを義務づける兵庫県小野市の「福祉給付制度適正化条例」案に対し、全国で賛否の声が噴出している。

「市民が相互に監視する社会を作りたいのか」「個人生活の侵害だ」といった批判から、「受給者に生活費の散財を禁じるのは当たり前」と支持するものまで、条例案が明らかになった2月下旬から3月15日までに、全国から同市に届いた意見は千件を超える。約7割が賛成だ。

「知り合いに『ちょっと困っているんや』と言われて3万円貸したとしますよね。2時間後にその人がパチンコ店から出て来るのを見たらどう思います?『それはないだろう』と言うんとちゃいますか」

 条例案の狙いについて尋ねると、蓬莱(ほうらい)務市長(66)はこう話し始めた。

 生活保護費は、国が4分の3を、市区町村が4分の1を負担する。今回の条例案からすると、小野市もさぞ、受給者数や不正受給の増加に頭を痛めているかと思いきや、そうではないと蓬莱氏は言う。

「生活保護の受給率は、全国平均が1.67%ですが、小野市は0.29%。県内では41市町で2番目の低さです。不正受給だって決して多いとは思っていません。市の財政も健全で、基金残高は過去最高レベルの約85億円です。生活保護費を削ることが条例の目的とは違うんです」

 蓬莱氏の発想の根底にあるのは、自立や生活維持のための生活保護費をパチンコやギャンブルにつぎ込むのは、税金の「目的外使用」という信念だ。さらにその背後には、ギャンブルは簡単に生計の基盤を脅かすとの認識がある。

「私もかつていろんなギャンブルをやって大負けした経験があるから、ギャンブルの恐ろしさがわかるんです。身近なパチンコだって、今はすぐに2万円も5万円もすってしまう。パチンコを『娯楽』と言って生存権にからめて語るのは、現実を知らない議論です。ギャンブルにお金をつぎ込む人は依存症だから情報提供に意味はない、と言う人もいますが、依存症だと思ったら一緒に病院に行ってあげたらいいんですよ。受給者は医療費が無料なんですから」

AERA 2013年3月25日号


じゃあ病院に連れて行く条例を作ったらどうか、と思うんですが、なんかそーゆーことではない様です。それじゃ何なのかというとこれが「自立や生活維持のための生活保護費をパチンコやギャンブルにつぎ込むのは、税金の「目的外使用」という信念」なんだそうですが、何だかオカシナ話です。

税金を「使用」するのは行政機関やなんかであって、その使用目的については細かく定められているところ、それを外れない限りにおいて「目的外使用」にはなりません。仮に受給者が「パチンコやギャンブルにつぎ込む」としても、そもそも受給者においてその使途は自律的に決定されるものとされており、受給者がそのお金を何に使うかということは、市が税金を「目的外使用」したかどうかということには関係がないのです。

実は生活保護受給者等は、いくら工夫をしても「税金の目的外使用」ということをすることが不可能です。受給した時点で生活保護の法的目的は果たされてしまっているので、それから何をしようとも「目的外使用」にはなりません。そしてどちらかというと個々の受給者がそれをどのように使用するかについては受給者に任せるのが法の目的に適っているのであって、その使途について市が干渉することが前提となっているんだとすれば、この場合に支給された生活保護費は市による税金の「目的外使用」となり得ます。

こんな間違った「信念」=思い込みに基づく「条例案」とはどんなものかというとこんなもので

議案第17号
小野市福祉給付制度適正化条例の制定について

小野市福祉給付制度適正化条例を別紙のように定める。

平成25年2月27日提出
小野市長 蓬 萊 務

(提案理由)
福祉給付制度における偽りその他不正な手段による給付及び給付金の不適切な費消等を地域社会全体と連携して防止し、もって制度運用の更なる適正化を推進するため。


小野市福祉給付制度適正化条例

(目的)
第1条 この条例は、生活保護法(昭和25年法律第144号)第6条第4項に規定する金銭給付、児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)第5条に規定する手当額その他福祉制度に基づく公的な金銭給付について、偽りその他不正な手段による給付を未然に防止するとともに、これらの福祉制度に基づき給付された金銭の受給者が、これらの金銭を、遊技、遊興、賭博等に費消してしまい、生活の維持、安定向上に努める義務に違反する行為を防止することにより、福祉制度の適正な運用とこれらの金銭の受給者の自立した生活支援に資することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 受給者 生活保護法第6条第1項に規定する被保護者、児童扶養手当法第4条の規定により児童扶養手当の支給を受けている児童の監護者その他の福祉制度に基づき給付される金銭給付を受給している者又は受給しようとする者をいう。
(2) 市民 市内に住所又は生活若しくは活動の拠点を置く者及び一時的に市内に滞在する者をいう。
(3) 関係機関 警察、県、公共職業安定所等の公的機関をいう。

(受給者の責務)
第3条 受給者は、偽りその他不正な手段を用いて金銭給付を受けてはならないとともに、給付された金銭を、パチンコ、競輪、競馬その他の遊技、遊興、賭博等に費消し、その後の生活の維持、安定向上を図ることができなくなるような事態を招いてはならないのであって、常にその能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図るとともに、給付された金銭が受給者又は監護児童の生活の一部若しくは全部を保障し、福祉の増進を図る目的で給付されていることを深く自覚して、日常生活の維持、安定向上に努めなければならない。
2 受給者は、次条第3項の規定に基づき市から必要な指導又は指示があった場合は、これに従わなければならない。

(市の責務)
第4条 市は、生活保護制度、児童扶養手当制度その他福祉制度の趣旨にのっとり、市民、地域社会その他関係機関と連携協力して、これらの制度に基づく金銭給付を支給するに当たって、偽りその他不正な手段により支給がなされない体制を構築するものとする。
2 市は、受給者が給付された金銭を、パチンコ、競輪、競馬その他の遊技、遊興、賭博等に費消してしまい、その後の生活の維持、安定向上を図ることができなくなるような事態を防ぐため、受給者の健全な生活の確保と自立のための必要な相談、指導、指示等を行う体制を構築するものとする。
3 市は、前項の相談、指導、指示等を行うに当たっては、受給者の意思を尊重し、生活の維持、安定向上の目的に資するための必要最小限度のものでなければならない。

(市民及び地域社会の構成員の責務)
第5条 市民及び地域社会の構成員は、生活保護制度、児童扶養手当制度その他福祉制度が適正に運用されるよう、市及び関係機関の調査、指導等の業務に積極的に協力するものとする。
2 市民及び地域社会の構成員は、地域活動で得た人と人とのつながりを活かし、相互に助け合い協力して、要保護者(生活保護法第6条第2項に規定する者をいう。)を発見した場合は速やかに市又は民生委員(民生委員法(昭和23年法律第198号)の規定により厚生労働大臣の委嘱を受けた者をいう。)にその情報を提供するものとする。
3 市民及び地域社会の構成員は、受給者に係る偽りその他不正な手段による受給に関する疑い又は給付された金銭をパチンコ、競輪、競馬その他の遊技、遊興、賭博等に費消してしまい、その後の生活の維持、安定向上を図ることに支障が生じる状況を常習的に引き起こしていると認めるときは、速やかに市にその情報を提供するものとする。

(適正化協議会の設置)
第6条 市長は、第4条第1項及び第2項に規定する福祉制度の適正な運用を総合的かつ効果的に推進するため、小野市福祉給付制度適正化協議会(以下「適正化協議会」という。)を設置するものとする。
2 前項の適正化協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、別に定める。

(推進員の設置)
第7条 市長は、小野市福祉給付制度適正化推進員(以下「推進員」という。)を置き、第5条第3項の規定による情報提供があった場合又はそれに相当する疑わしい事実があると自ら判断した場合は、その詳細な実態を推進員に調査させるものとする。
2 前項の推進員の調査活動は、犯罪捜査のためと解してはならない。

(不正利得の徴収等)
第8条 前条第1項に規定する実態調査により受給者が、偽りその他不正な手段により給付を受けたことが判明した場合には、生活保護法第78条、児童扶養手当法第23条その他これに相当する規定により、その支給した金銭の一部又は全部を受給者から徴収するものとする。
2 前項による処分のほか、生活保護法第85条、児童扶養手当法第35条等の罰則規定がある場合は、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第230条の規定による告訴又は同法第239条の規定による告発を行い、厳正に対処するものとする。
3 受給者が給付された金銭について、刑法(明治40年法律第45号)第185条又は同法第186条に規定する賭博に費消していると認めた場合も、前項と同様とする。

(個人情報に関する取扱い)
第9条 市は、この条例の施行に当たっては、知り得た個人情報の保護及び取扱いに万全を期するものとし、当該個人情報を業務の遂行以外に用いてはならない。
2 偽りその他不正な手段による受給等に係る情報等の通告、通報、相談等に関係したすべての者は、正当な理由なく、その際に知り得た個人情報を他人に漏らしてはならない。

(補則)
第10条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則
この条例は、公布の日から施行する。ただし、第6条及び第7条の規定は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。


何だかわからない条例でして、まず第2条で「受給者」を「生活保護法第6条第1項に規定する被保護者、児童扶養手当法第4条の規定により児童扶養手当の支給を受けている児童の監護者その他の福祉制度に基づき給付される金銭給付を受給している者又は受給しようとする者をいう。」としているのですが、「受給している者」はともかく、「受給しようとする者」というのが何の事か不明です。受給申請中の人の事ならそう書けば良いだけの事ですし、そうかといって現在申請していない人でも将来は申請する可能性があるわけですから、そうなると「受給者」には「市民」の全部が含まれることになります。

この「市民」というのは受給申請をするのなら小野市にしなければならない人の範囲ですが、この条例では「市民」についても独特且ついい加減な「定義」を行っており、「市内に住所又は生活若しくは活動の拠点を置く者及び一時的に市内に滞在する者をいう。」とされています。加古川線を利用して小野市を通過する人は「滞在する者」に当たらないのかも知れませんが、加古川線が事故でも起こして心ならずも小野市に「一時的に滞在」するハメにでもなれば、晴れて「市民」の仲間入りです。あらゆる人は小野市域を回避して旅程を再検討しなければなりません。もっとも飛行機でも落ちればどうしようもありません。全世界の人は小野市の「市民」になりうる可能性があります。まあこれは生きていたと仮定しての話しですが。

そのくせ第5条にはいきなり「地域社会の構成員」なる未定義の概念が突出して来るんですからワケが分かりません。反社会的勢力にも「構成員」と「準構成員」が分けられているわけで、兵庫なんて地元ですから「構成員」という言葉の使い方にはもっと意識的であるべきでしょう。てゆーか、おそらく「市民」概念の外延を史上最大規模に拡大してしまった関係上、それが難癖をつけうる対象としてしか機能しなくなった代わりに、「責務」を負う主体としての何らかの概念が必要だと思ったんだと思いますが、何にしても「定義」されていないので何だかわかりません。

とはいうものの、これが実際に蓬莱さんの頭の中では具体的な姿を持っている事は容易に想像できます。ただ、それが条例に明記されていないし、明記する事ができないようなもんなのでしょう。それでもしかし、「地域社会」の中で「警察」を筆頭とする「関係機関」に「積極的に強力」し、「情報を提供する」人たちが存在するのですし、恐らくそれは条例に明記なんか出来ないんですが、かなり具体的に限定されるものであると思われるのです。

というのも、「市民及び地域社会の構成員」は、「受給者に係る」ことについて「速やかに市にその情報を提供するものと」されているんですが、それを可能にするためには「市民及び地域社会の構成員」は、パチンコ屋で見張っていればそれで良いというわけではないのです。誰が「受給者」だか、しかも「受給しようとする者」を含めて、それを知らなければ話しになりません。従って「受給者」および「受給しようとする者」が具体的に誰であるか、その情報が「市民及び地域社会の構成員」に提供されなければならないのです。

いくら何でもそんなことを、しかも「受給しようとする者」まで市が公表できるものではありません。しかしコッソリと情報を流す事は可能です。そんなことは小野市でなくてもどこでもいつでも可能ですし、既に行われていると言って差し支えありません。それは地域の安定的な支配にとって不可欠な、しかし内緒の手続に過ぎません。

この点について兵庫県弁護士会では「そもそも,受給者である情報自体が高度のプライヴァシー情報(センシティブ情報)であり,市民等が,監視対象者となる受給者を認知しているかのような前提自体が極めて不合理である。」と評するに留まっていますが、未定義の「地域社会の構成員」について「地域社会」の現実に即してちょっと考えてみるだけで、それが「不合理な前提」ではないことは明らかでしょう。「市民等」はどうだか知りませんが、「地域社会の構成員」は「監視対象となる受給者を認知」することが可能、てゆーかしていますし、「市民等」も、もし望むのであれば「地域社会の構成員」のところに行って「監視対象となる受給者」を教えてもらう事が出来るでしょう。

この「条例」の問題は、隠然と存在する「制度」を公然と前提としてしまった点にある様です。それは「警察、県、公共職業安定所等」と「地域社会」にいる「構成員」とが「つながりを活かし」て「相互に助け合い協力」する体制なのでした。そんなモノを表に持ち出して来てしまった蓬莱さんは、色々と分かっていない事が多い人であるばかりではなく、かなり無神経な人物でもある様ですが、他ならぬこのような体制の中で議員になっているような人たちにとってはこれは空気のようなものですから、気がつきもしないでしょう。しかしそれは「息をのむほど美しい」「ふるさと」の風景には違いありません。

「郷土愛・愛国心育むため」 安倍内閣が識者会議設置へ


 郷土愛や愛国心を育もうと、安倍内閣が「ふるさと」をテーマにした有識者会議を来月中に立ち上げる。伝統や文化、自然を重視する内閣の姿勢をアピールする狙い。夏をめどに提言をまとめ、2014年度予算案への反映をめざす。

 「ふるさとづくり推進会議」(仮称)として、木村太郎首相補佐官(ふるさと担当)の下に設置する。メンバーは地域振興に取り組む民間人や自治体関係者。空き家を使った企業誘致で人口減少に歯止めをかけた徳島県神山町のNPO法人「グリーンバレー」の大南信也理事長も加わる。

 会議では、神山町などの事例をもとに話し合うほか、「ふるさとを理解することが、郷土愛や愛国心を醸成する」(政府関係者)として、小学校で地域の歴史や文化を学ぶ機会を増やすなど、教育も議論のテーマに取り上げる。

 安倍晋三首相は、「美しい国」を掲げた第1次内閣で、日本画家の平山郁夫氏を座長に「美しい国づくり」企画会議を設けた。また、「我が国と郷土を愛する態度を養う」とする改正教育基本法を成立させた。環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を表明した際には「息をのむほど美しい田園風景を断固として守る」と強調している。

2013年3月23日 朝日


posted by 珍風 at 19:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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