2013年05月16日

トゥイッターセックス

15日夜の橋下氏と記者団のやりとり(全文)


 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が15日夜、大阪市役所での記者団とのやりとりで語った内容は以下の通り。

 Q 松井幹事長が橋下代表の発言について「誤解を与えたのなら申し訳ない」と。橋下代表に同じような気持ちは。

 橋下氏 それは報道がそういう形で、朝日新聞なんかも現在必要だと言うような見出しで書いているのでね、僕は誤解を与えていないと思います。それは報道の表現の仕方だと思ってます。

 Q たとえば初日の発言の中で例の「必要」というところだが、銃弾の雨の中、命をかけて走っていかないといけない中で休息を与えてあげるとすれば、慰安婦制度が必要だったことは誰でもわかると。銃弾の雨の中で命をかけて走っていかないといけない状況は、よその地域で現にありうると思う。将来、橋下代表が言うように集団的自衛権を行使することがあった時に日本の自衛隊員が命をかけて銃弾の雨の中を走る機会もありうるのではないか。

 橋下氏 いや違います。当時はそういう風に思われていたけれど、人権意識が全然違うじゃないですか。今の現代の人権意識と第2次世界大戦当時の人権意識は全然違うわけです。だから僕はずっと当初から言ってましたけど、当時は必要だったという風に考えていたんでしょうと。それ誰だってわかるじゃないですか、当時はね。でも、今は人権の観点からそんなのは許されない、容認できないというのはずっと僕は言ってますよ。当時と今の話は全然違うのでね。だから今振り返って考えてみれば、絶対やっちゃいけないことを第2次世界大戦当時は、まだ人権感覚に乏しくて世界各国がやっていたということです。

 Q 代表の真意はその後のツイートや今日の発言でわかるが、ただ13日の発言だけを聞くと、はじめから最後まで聞いたとしても、13日の発言だけではそこは誤解されるのでは。

 橋下氏 いや僕はそうは思わないですけどね。現在は容認されないというのは、それは当然今は認められないってことはそれは当然、今はもう必要ないし、それは認められないっていっているわけですから。当時世界各国がみんなやっていて、僕があそこで問題提起をしたのは世界各国みんながやっちゃいけないことをやっていた。でも、なぜ日本だけが特別に批判されるのか。そこを考えないといけませんよと。

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2013年5月16日 朝日新聞デジタル


トゥイッターというのは如何なもんなんでしょうか。単なる思いつきを並べたり、久しぶりに吉野家で贅沢な外食をした事を全世界に自慢するのには便利なもんだとは思います。あと俳句とか川柳、短歌などを発表するのも悪い事ではありません。

しかしある程度まとまった考えをこの形式で「連投」するのは意外と難しい様です。始めに長いのを書いておいてから、それを短く分けて投稿するんならまだ良いのかもしれませんが、一つのテーマについて思いつくままを連続して書いていくことを続けて行くと、ちょっと問題がある様です。

橋下さんは一生懸命それをやっていたわけですが、すっかりトゥイッターの罠にハマってしまいました。元より「まとまった考え」を持つのが難しい人ですから、これは避けられなかった事なのかもしれませんが、書いているうちに最初の方で自分が発言した事が分からなくなってしまったのです。

「代表の真意」はともかくとして、「13日の発言」はまず「侵略」について、「敗戦の結果として侵略だ」、即ち負けたから侵略だと言われるんだと言っています。まあ確かに負けた方の国では侵略されてもそれを「進駐」と表現したりして気を遣わなければならない様ですが、橋下さんとしてはあまり悪いことをしたとも思っていない様です。

その上で慰安婦が出てくるんですが、それは強制売春のための性奴隷の調達に国家が関与していないということを言いたかった様です。証拠がないんだ、と言っていますが、どうもやっぱりここで自信がなかった様で、仮に国家が関与していたとしてもそれを擁護できるように予防線を張ってしまいました。つまりその「必要性」の強調です。

本当はそんなことを言わなくても良かったんですが、思いつきで喋ってしまいました。なにしろ「国をあげて強制的に慰安婦を拉致し、職業に就かせた」という証言はあるわけで、一方で「証拠がない」というのも要するに急いで書類を焼いちゃったりして隠蔽しただけで、しかも敗戦のバタバタした中での事ですからいつ何時焼き忘れが出てこないとも限らない状況ですから、その主張が極めて危ういものである事を橋下さん自身が自覚しちゃったわけです。あとはこの不安を打ち消すために更に余計な事を喋らざるを得ません。

ここで自制できれば大したもんですが、橋下さんはやっぱり自民党の三下に過ぎなかったのでそれなりの対応をしました。即ち「慰安婦制度」の「必要性」をより補強するために、よせばいいのに沖縄の海兵隊に「風俗業」の「活用」を勧めたという話を、やめときゃいいのに口にしてしまいます。

これはエピソードとしては橋下さんが妙な事を言い出したので司令官がドン引きしたという話で、こんな事を公表したからといって橋下さんの得になる事は一つもないんですが、橋下さんは自分の意見を正当化するためにその意見を以前別の機会にも表明した事実を提出すれば良いと思った様です。ところが当然の事ながら間違いは何回言っても間違いですから、ただの恥さらしに終わってしまいます。

この人はこんな事で本当に弁護士だったのか、いや頼りない弁護士は意外といるもんだ、という話もありますが、この発言の問題点は、「大日本帝国軍」における「慰安婦制度」の「必要性」を補強するために、現代の侵略軍における「風俗業」の「必要性」を持ち出すことによって、図らずも、だと思いますが、現代の軍隊における「慰安婦制度」の「必要性」を主張する結果になってしまった事でした。善意に解釈すれば、この点について橋下さんは自覚がない可能性があります。これに気がつかないとすれば相当に頭が悪い事になりますが、橋下さんの頭が良いなんて誰も言ってません。

しかしもちろん、橋下さんの議論によれば「集団的自衛権を行使することがあった時に日本の自衛隊員が命をかけて銃弾の雨の中を走る機会」があった場合には、「慰安婦制度」が、お望みとあらば「風俗業」と言い換えても良いですが「必要」とされることになりますし、「必要」であれば「強制」された性奴隷としてでもそれを整えるのは国の務めであることになります。そういう「集団的自衛権を行使することがあった」未来における「当時」と、「今」とでは「全然違う」のですから、それには「誤解」の余地はありません。

橋下さんはトゥイッターで自分の「問題提起」を書き続けることで、自分の発言に隠された「真意」が分からなくなったようです。てゆーか13日の発言を新聞でも見て読み返せってんですが、そんな事をする男じゃないんでしょう。その結果自分が語ったことではなく、語ったつもりのことしか分かっていないのでした。一方でトゥイッターでは自分の文を「読み返す」ってのがとっても難しいんで、自分の意識の表層にあるものを書き続けることになるので、その結果として自分が「語ったつもりのこと」が繰り返し強化されちゃうというわけです。
posted by 珍風 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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