2013年06月29日

死ぬようなところで生きて行けないのは自分のせい

政府、被曝量の自己管理を提案 「除染完了」説明会で


 【青木美希】政府が福島県田村市の除染作業完了後に開いた住民説明会で、空気中の放射線量を毎時0・23マイクロシーベルト(年1ミリシーベルト)以下にする目標を達成できなくても、一人ひとりが線量計を身につけ、実際に浴びる「個人線量」が年1ミリを超えないように自己管理しながら自宅で暮らす提案をしていたことが分かった。



 田村市都路(みやこじ)地区は避難指示解除準備区域に指定され、自宅に住めない。政府が計画した除染作業は一通り終わったが、住宅地は平均毎時0・32〜0・54マイクロにとどまり、大半の地点で目標に届かなかった。政府は今月23日に住民説明会を一部非公開で開いた。



 朝日新聞が入手した録音記録によると、住民から「目標値まで国が除染すると言っていた」として再除染の要望が相次いだが、政府側は現時点で再除染に応じず、目標値について「1日外に8時間いた場合に年1ミリを超えないという前提で算出され、個人差がある」と説明。「0・23マイクロと、実際に個人が生活して浴びる線量は結びつけるべきではない」としたうえで「新型の優れた線量計を希望者に渡すので自分で確認してほしい」と述べ、今夏のお盆前にも自宅で生活できるようにすると伝えた。



 説明会を主催した復興庁の責任者の秀田智彦統括官付参事官は取材に「無尽蔵に予算があれば納得してもらうまで除染できるが、とてもやりきれない。希望者には線量計で一人ひとり判断してもらうという提案が(政府側から)あった」と述べた。除染で線量を下げて住民が帰る環境を整える従来の方針から、目標に届かなくても自宅へ帰り被曝(ひばく)線量を自己管理して暮らすことを促す方向へ、政策転換が進む可能性がある。



 環境省は取材に対して説明会での同省の発言を否定した。録音記録があり、多くの住民も証言していると伝えたが、明確な回答はなかった。

2013年6月29日 朝日新聞デジタル


そりゃいくらなんでも公式には認められませんが、それは多分ちょっとばかり遅いか早いかという問題にしか過ぎません。つまるところ大変ありがたいことに新型の線量計を頂けるのです。

チェルノブイリ以降、近隣各国では個人用線量計のマーケットが発達しました。そんなわけで2年前にはみんなあわてて買おうとしたわけですが、僕なんかベラルーシだか何だかの輸入品なんかちょっと買わなかったもんで、というのもそのうち国産の良いのが出るんじゃないかなんて甘い期待を抱いていたのが大間違い、堀場製作所が十万円以上のを出しましたけどずっと後になんなきゃ手に入らないとかいう話だったんで、結局ドイツの科学は世界一ィィィィィィというわけでドイツのを買ったらやっぱりこれも15万円くらいしまして、もちろん個人で買ったんじゃありません。会社の備品として導入したんです。

ところで政府が「住民」に配布するのはまさかその手の環境線量を測定する器械ではないでしょう。用途からしてそれは原子炉などで作業する人が身につけているタイプの個人用線量計であるはずです。警報の鳴るやつです。積算して1mSvになったら警報が鳴るんですから何をおいても逃げ出さなければなりません。

ところで政府がいっている目標値「0.23μSv」とは「1日外に8時間いた場合」であって「個人差がある」ので「実際に個人が生活して浴びる線量は結びつけるべきではない」んだそうですが、要するにつまりこれは0.23μSvであっても場合によっては年間1mSvを超えることがあるという意味です。

そこへ持って来て実際の環境線量は0.32μSvとか、「目標」の倍以上の0.54μSvだとかいう話ですから到底普通に人が住める環境ではありません。てゆーかこの「0.54」という数値も何だか怪しいもんで、これはちょうど9割になっています。何の9割かといういうと放射線管理区域なんですが、しかし9割というとほとんどこれは10割というのとあまり変わりがありません。身長の9割まで水に浸かっているようなもんで、よっぽど頭の小さいモデル体型のような人でないかぎり溺死することになっています。

政府は放射線管理区域に人を放り込んでそこで生活しろというわけですが、それではあまりに可哀想だというので多大なる温情をもって線量計を賜るんだそうで、あとは「自己管理」てゆーか要するに自己責任でどうにかしろという、国民が感涙にむせぶような提案を行ったようです。なかなかどうも大胆過ぎる提案であると言わざるを得ません。どこの世界に他人に線量計を渡して放射線管理区域で生活しろと言う人がいるというのでしょう。

どこって日本にいたわけですが、これを極めてアッサリと「被曝(ひばく)線量を自己管理して暮らすことを促す方向へ、政策転換が進む可能性がある」などと書く人も大分心臓だと言わざるを得ません。得ませんので書きましたが、しかし、アッサリだろとシジミだろうと政府の政策はそのように「転換」、てゆーかもしかして最初からそのつもりだったのかも知れませんが、そっちの方に行く見込みです。なにしろ核事故はこれからも起こる予定なんですから、今のうちに安上がりな「解決」法を考えておくに越したことはありません。

そんならそれでも良いのかも知れませんが、仮に、てゆーか必ずこれは起こるのですが、1mSvに達した人はどうすんのよ、ということが大変に気になります。政府はその点に関して何も言っていないように見えます。しかし多分、何も言及していないわけではありません。政府だってバカではありませんから、てゆーかそのはずですから、ちゃんと考えています。どう考えているかと言うと、それは「自己管理」です。

この点において核発電を推進する政府はブラック企業元経営者を擁立する与党と一体です。自民党はもう起こった核事故についても、これから起こる核事故についても、労働者が遭遇する想像を絶する非人間的な処遇についても共通した政策を持っているのであって、それは自己管理、自己責任ということです。したがって年間被爆線量が1mSvに達してしまった人に対する政策は、そのまま線量計を見詰め続けながら被曝しているか、さもなきゃ自殺しろ、ということになるのです。
posted by 珍風 at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。