2008年02月19日

倒錯行為展覧会

あんまり米兵が悪いことをするので漁船をまっ二つにしてみましたが、僕としてはそんなことには惑わされずにセックスなどの話しをしようというところです。ところで「性犯罪」は「性」に関わる犯罪とされていますが、その中には様々なものが含まれております。女性にとって食物が「甘いもの」と「それ以外のもの」に分かれるように、警察庁によると「性犯罪」は「暴力的性犯罪」と「それ以外の性犯罪」という二つに分類され、それぞれに含まれる代表的な犯罪は以下のようです。

暴力的性犯罪

強姦
刑法第177条
暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

「性犯罪」の王者、強姦。この罪において侵害される法益は、現在では個人の性的自由だということになっていますが、アヤシイものです。裁判などでは被害者の「性的自由」の度合いが話題になることが多いようで、「性的自由」などを保護する気などはなっからないという人が法曹界にも沢山います。「姦淫」とは女性の性器に男性の性器を挿入すること。したがってアナルセックスや器具を使用した場合は強姦ではありません。口に突っ込んでも同様ですが、喰いちぎられるに決まっています。また、たとえ合意の上であっても女性が13歳未満の場合は強姦罪を適用されます。

強制わいせつ
刑法第176条 
13歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

というわけで、無理矢理アナルセックスをすると、なぜかこっちになります。これは、元は強姦罪における保護法益は父親や夫の女性のオマンコへの所有権だったのですが、旧刑法制定当時にアナルセックスが一般的ではなかったせい、ではなくてアナルセックスでは妊娠しないために罪が軽くなったものです。オマンコ所有権とは子孫に対する権利であり、血統の保持、家族の重視なのです。一方で女性の身体への侵襲においては、むしろアナルセックスの方が程度が激しいようですから、合意の上で行うときもよく注意することが肝心です。合意の上でも13歳未満はダメだそうです。「わいせつな行為」というのは「いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する行為。」なんだそうですが、いったい誰の性欲を興奮させているのやら、なんだかわかりませんが、保護法益は「普通人の正常な性的羞恥心」もしくは「善良な性的道義観念」という社会的法益のようです。これも最近では違うことを言うようですが、あてにしない方が良いでしょう。

強盗強姦
刑法第241条 
強盗が女子を強姦したときは、無期又は7年以上の懲役に処する。よって女子を死亡させたときは、死刑又は無期懲役に処する。

強盗が現場で強姦もするもの。こういう事をする人がいるらしい、ということは強盗者の側においても女性を所有物と見て、強盗のついでに頂いてしまうという意識があるようです。困ったもんですが、この論理を突き詰めると強姦は「財産罪」として強盗に準じるものとなり、強姦罪設定当時の法思想に合致します。したがって強盗強姦は法的に「正しい」行為です。

集団強姦
刑法第178条の2 
2人以上の者が現場において共同して第177条又は前条第2項の罪を犯したときは、4年以上の有期懲役に処する。

早稲田大学においてこの問題を研究した有志集団スーパーフリーの功績により2004年の改正で追加されました。俗に「輪姦」とか「まわし」とか。みんなでやれば罪が重い。なお、第178条は準強制わいせつ及び準強姦であって、「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心身を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて」事を行った場合です。

営利目的等略取及び誘拐
刑法第225条 
営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。

とくに「わいせつ」の目的ものが「性犯罪」とされます。「略取」では強制的手段を、「誘拐」においては偽計等を用いて、相手方の意に反して従前の生活環境から引き離し、自己又は誰か他の人の支配下に置くことであり、まだイヤラシいことをしていなくても「わいせつ」目的だと「性犯罪」です。「結婚」目的だと違うようですが、どうせやることは一緒だと思います。

それ以外の性犯罪

窃盗
刑法第235条 
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

盗むものによっては「性犯罪」ということになります。下着ドロとか。下着の他に靴、ハンカチーフ、毛皮のコート、パンティストッキング、体操服、紅白帽、スクール水着(使用済みのもの)、箸(もちろん使用済みのもの)、爪楊枝(これについては使用済みのものを「財物」とみなすかどうか争いがある)、歯ブラシ(使用済みで、かつ洗浄していないものがのぞましい)などの「財物」が狙われます。

公然わいせつ
刑法第174条 
公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

合意の上での「わいせつ行為」も、「公然」と行われるならばこれに該当します。「公然」とは「不特定かつ多数」を対象とすることのようです。駅の待合室のようなところとか、公衆トイレで行なうとヤバい。そういえば里谷多英さんが六本木の不良外人にボコられたあげく「VIPルームでセックスしてた」と根も葉もないことを言われてあわや「公然わいせつ」に問われるか、という事件がありましたが、特定の客しか入れない「VIPルーム」も「公然」になるのでしょうか。このところ不調のようですが、頑張ってもらいたいものです。別にファンじゃないですけど。てゆうか「モーグル」って何だっけ?

児童買春等
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律第2条 
この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2 この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。 
 一 児童
 二 児童に対する性交等の周旋をした者
 三 児童の保護者(親権を行う者、後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)又は児童をその支配下に置いている者
3 この法律において「児童ポルノ」とは、写真、ビデオテープその他の物であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
 一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したもの
 二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写したもの
 三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写したもの

この法律は売春もしくは「児童ポルノ」制作のために「児童」を使役する成人を取り締まり、もって児童の権利を保護することを目的としています。元来問題になっていたのは要するに労働問題であり、ここでは「児童」は「業界」において最終的に末端で搾取される労働者です。このような奴隷的労働を排除するため、業務そのものを非合法化し、客として相手方となった者も罰することになっているなど、労働関連法令の中では最も厳しい規定をもちます。マクドナルドの客を罰する法律がまだ存在しないのは残念なことです。もっともそういうことをすると食べられるものが何もなくなってしまうという話しもありますが。一方、この法律を曲解して「児童」をも処罰しようという意見がありますが、これは法の本旨を忘れた倒錯した議論であるばかりではなく、警察の捜査が処罰対象であり得る「児童」の所で事実上終わってしまうことから、その背後に存在する成人を見逃そうとするものでしょう。そういうことを言う人は「準構成員」である可能性があります。また、この法律に抵触する者は全員「性犯罪者」ですが、当然のことながら「業者」側と「客」側では動機等の点で大きく異なるものです。

淫行(各地方自治体の青少年保護育成条例)
18歳未満の男女との性行為のうち上記に当てはまらないもの、すなわち合意の上での普通のセックス。ここで問題になるのは強姦及び強制わいせつにおいて13歳未満の者が対象となった場合は合意があっても罪が成立するのでした。ここで13歳が性交同意年齢とされているわけで、18歳未満までを取り締まりの対象とするこの条例との矛盾が気になるところです。また、婚姻年齢は女子では16歳であり、婚姻には婚姻意志が必要なんだそうですから、これには性交に関する同意も含まれるものと解されますので、ここら辺にも不都合があります。仮に条例によって事実上性交同意年齢を引き上げる必要が生じているとすれば、それは教育の不備によるものでしょう。日本ではきちんとした性教育及び権利教育がほとんど行われていません。このような現状では性交同意年齢は70歳くらいに引き上げる必要があります。日本人が結婚やオマンコしなくなっても他所の国の人は困りませんから大丈夫です。

のぞき
軽犯罪法第1条第23号 
正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

山形県の地名。奥羽本線の駅名。「乃位」と書く。昔山伏は断崖から宙づりになって崖の横穴を覗く修行に励んだといいます。彼らの中から京に上って高位を得た者が出たことから、覗きの行は高い「位」に「及」ぶとされ、この地名となりました。もっともこれは山伏に限りますので、良い子のみんなは真似しないように。元国鉄職員であった三遊亭圓歌がネタにしていました。彼は後に出家しますが、「覗きの行」を修めたかどうかは知りません。有名な修行者には歌人・劇作家等の寺山修司さんなどがいます。覗視行為は下谷電話交換局長の妻の強姦殺人犯とされる出っ歯の亀吉が嚆矢とされていますが、彼は冤罪であり、しかも出っ歯ではなかったという説もあり、奇々怪々であります。

ストーカー行為
ストーカー行為等の規制等に関する法律第2条 
この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。
 一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。
 二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
 三 面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
 四 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
 五 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。
 六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
 七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
 八 その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。
2 この法律において「ストーカー行為」とは、同一の者に対し、つきまとい等(前項第一号から第四号までに掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反復してすることをいう。

従来、このような行為は軽犯罪法第1条第28号などで取り締まりの対象となっていたところ、埼玉県警上尾署ではこれを殺人事件にまで発展せしめ、同法の成立に至りました。一号から四号くらいまでのところは恋愛熱心な人はよくやるようですが、いくら限定がついているといっても曖昧ですからよく注意しましょう。「脈」があるかどうかを早期に見分けるのがポイントですが、あまり見切りが早すぎると相手側が逆にストーカーと化す場合もあります。そうなっても困らないように、やはり自分の好みにあった相手を慎重に選ぶことが大切です。手当たり次第、とか挨拶代わりに、などということはいけません。

このように、代表的なものだけを見ても「性犯罪」の世界は多彩であり、まさに百花繚乱の感があります。強姦や強制わいせつは性欲を満たすという動機の他、相手を暴力的に支配する欲望が関わっており、その点で傷害罪等に近いものである一方、下着ドロの類いはそれとは全く別の人格傾向が連想されます。しかし集団強姦は集団でホームレスを殺害するような行為により近いような気がしますし、「児童」に売春を強制する成人には性的な動機はあまり見当たらないかもしれません。その「客」は本当は買ったりせずに仲良く「淫行」がしたいのかもしれないのですが、しかしその「淫行」に至ってはほとんど侵害される法益というものが想像出来ません。ギンギンでビンビンに怒張しまくった社会的法益というものが想定可能ですが、社会的法益の個人的法益への侵害が強すぎ、痛くて仕方がないようです。合意による性行為であっても相手の意志に反して過大なブツを強いて挿入して怪我をさせると傷害罪です。

法務省では「性犯罪者処遇プログラム」を立ち上げて、精神医学や心理学、犯罪学の知見から、主として認知行動療法による「性犯罪者」の矯正および再犯防止に取り組んでいるのはまあ、心がけとしては良いようなものですが、上記のような多種多彩にわたる「性犯罪者」を密度の違いを設けるとしても基本的に同一のプログラムで扱うのはなんだかヘンなように思えます。幼女を強姦する人と公園でセックスしちゃった人と女子中学生をさらって来て売春させる人と17歳の恋人がいる20歳の人を同じに扱うのは適当ではないのではないでしょうか。プログラムでは「罪名にかかわらず,性的な動機に基づいた事件を行った者」を対象としていますが、対象者の「再犯の抑止」を目標とした矯正や社会再適応ための心理学的なオペレーションが行われなければならないことを考えると、むしろ「性犯罪」というカテゴリーでくくることは有害無益でしょう。それは様々な「犯罪」のうち性的な要素を持つものを興味本位に集めたものでしかありません。むしろ全ての「犯罪者」のためのプログラムが、その心理的、かつ社会的な背景に応じてきめ細かく設定される必要があるでしょう。

「心理操作」というと、なんだか「ルドヴィコ療法」みたいに思うかもしれませんし、もしかすると似たようなものなのかもしれませんが、「犯罪の恐怖」をやみくもに「体感」してしまっている人々は賛意を惜しまないことでしょう。ほとんどの「犯罪者」がやがて再び社会に出て来るんですから、単に苦痛を与えて心理的に悪影響を与えておいてから放り出すよりもましというものです。まあ「犯罪者」は何でもかんでも一生隔離しろ、とか全員死刑だ、というような言辞を弄するなら別ですが。もしかすると最終的に「全ての犯罪は性犯罪である」という驚くべき発見がなされるかも知れませんが、そうなってしまえば、それはそれで仕方ありません。そうなったら「性行為とは別の手段をもってする夫婦喧嘩である」とでも嘯いて派手に殴り合いましょう。


posted by 珍風 at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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