2008年06月06日

ちょっとお嬢さん花の顔よく見せな

兵庫経済:たばこ自販機、顔認証型も登場 「タスポ」低迷の中 /兵庫

 たばこを購入する際、成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が必要となる自動販売機が、1日から県内でも稼働を始めた。タスポの所有者が喫煙者の2割弱と普及が進まない一方、タスポなしでも、顔認証で購入できる自販機も県内に登場した。
 自販機製造メーカー、フジタカ(京都府長岡京市)が開発した。利用者がミラーを見つめることで成人かを識別し、20歳前後と判断した場合は運転免許証を挿入するように求め、成人かどうか確認する。
 同社によると、県内では神戸、西宮、姫路各市などで154台(3日現在)が既に導入された。神戸市兵庫区荒田町1のたばこ店でも、客の利便性を図ろうと、同社の自販機1台も新たに設置した。経営者の西村秀子さん(67)は「タスポの自販機の売り上げは、これまでの1割まで落ちた。タスポの発行がもっと簡単ならこんなこともないのに」と話し、今後、対面による陳列販売も検討しているという。
 日本たばこ協会によると、県内のタスポ発行数は21万2028枚(5月27日現在)で、推定喫煙者数に対する保有率は18・7%にとどまっている。フジタカは「顔認証機能付きの自販機の普及に努め、消費者への認知を拡大していきたい」としている。【森本宗明】

2008年6月6日 毎日新聞 地方版


佐賀県の上峰町にも「タスポ付き自販機」がありましたね。しかしこちらはカードをぶっとい鎖で繋いだ人間不信に満ちたものでありました。やはり警察官から警察手帳を奪うような人たちのいるところとは県民性が違うのでしょうか。

ここの場合はカードを撤去後、ブザーを取り付けて、客の求めに応じ、客が成人であることを確認の上、「タスポ」を貸してあげることにしました。注目したいのは、この方式について日本たばこ協会が「問題なし」としていた点です。

これまではこのような行為について日本たばこ産業はこれを認めていたのですが、日本たばこ協会としては「代理購入」ならともかく客に「臨時貸与」することについては認めていなかったのです。しかし「未成年者の喫煙防止」の本旨からいえば、相手が成人であることを確認出来れば「貸与」には何の問題もありません。にもかかわらず日本たばこ協会はあくまで各カード取得者のみの利用にこだわっていました。「タスポ」の目的が「未成年者の喫煙防止」に留まるものではないとされる所以であります。

しかしながら今回、「タスポ」がカード取得者以外のたばこ購入にも利用されることを認めざるを得なかった背景には、導入地域におけるたばこ自販機の売上げ低迷があります。たしかに「タスポ」が普及すれば自販機の売上げは回復するかも知れませんが、一方では自販機がなくなって行けば「タスポ」の存在する意味がなくなっていくわけです。そして現状では自販機を運用するたばこ販売店の売上げの落ち込みは「タスポ」の普及を待ってはいられない状況にあるのです。

したがって日本たばこ協会としても当面「タスポ」の前提であるたばこ自販機の存在を守ることが優先されるのは当然でしょう。しかしながら「貸与」を認めたことによって、カードとその取得者の同一性は崩壊してしまいます。勿論、相手が未成年者である場合には「貸与」しないことは、対面販売において未成年者に販売しないのと同じことですから、「未成年者の喫煙防止」という「目的」を果たす分には何の問題もありません。が、そのことによって「タスポ」は「未成年者の喫煙防止」の役にしか立たないものになってしまったのです。

そこで注目されるのがフジタカの顔認証システムです。僕は「ウルトラベンダー」の発表以来同社の動向に注目していたものですが、「こどもチェックシステム」では、なんでも顔を見て年齢を判断するというのです。そしてその「顔」は機械に記憶され、次に買う時に便利なんだそうです。

そればかりではなく、フジタカでは自販機のてっぺんに回転する監視カメラ「見てますよ看板」を付けることを考案しています。そこでカメラの性能が十分であり、自販機の台数が多ければ、街頭はくまなく監視することが出来ます。「タスポ」の敗退後にフジタカが自販機市場を席巻するかも知れませんし、選挙対策に過ぎないとはいえ「1箱1000円」にでもなったら盗難防止の名目で監視カメラを装備した自販機が増えることも予想されます。

ここでたばこ購入者の顔認識情報を機械が記憶していること、そして監視カメラ付き自販機が相互に通信を行なうことが可能であることを考えると、大変便利な監視システムになるでしょう。これは「タスポ」によるたばこ購入情報の蓄積なんざほんの笑い事でしかないような事態です。たばこ購入時に記憶された顔認識情報を元に、自販機のある限り個人を追跡することが可能ですし、自販機のない場所を通過しても、再び自販機に捕捉されるならばその間のルートも推測することが出来るでしょう。

もっともこれは、たばこ購入者に限ったことではありません。自販機の前を通過するだけで顔認識情報は取れますし、追跡すべき「顔」も別段自販機が自分で都合しなければならないと限ったものではありません。誰かが「こいつを追ってくれ」と言って1枚の写真を読ませればそれでいいはずです。

「こどもチャックシステム」のカメラは一般的な成人の頭の高さよりもやや下から見上げてきます。一方で「見てますよ看板」はやや上から見下ろしますが、いずれにしても商店街の電信柱の上にあるようなカメラと比べて、自販機のそれは人間の目線に近いものですから、より精度の高い顔情報が得られると思われます。おちおちそこら辺を歩くのも要注意です。

こんな話しをしても、職場の若い奴らってほとんどたばこを吸わないので興味がないようで。実際、僕が20代の頃は若い人(20代)の喫煙率は男性で約7割、女性では17%程度だったわけで、あわせて45%くらいだったのですが、最近では男性で約5割に落ち込み、女性も一時増加したものの最近では減少傾向にあって2割くらいですから総数では36%くらいになっています。若い人の喫煙率は3分の1強程度なのです。全体に喫煙者は減少を続けているのであり、20代の喫煙者も減少し続けていることを考えると、未成年者の喫煙も減少しているものと思われます。

ちなみに今の30代が20代の頃の喫煙率が44%くらいでした。その連中が今では38%ですから、14%くらいの人がたばこを吸うことを辞めております。この傾向が続くとすると、今の20代の連中が30代になる頃には、その連中の間では喫煙率は31%程度になるものと予想され、これは3分の1を切る数字です。このような喫煙率の下降はほぼ全世界的なものであり、「喫煙対策」というのは必ずしも急いで問題にしなくてもよいようなものなのです。ましてやプライバシーと引き換えにしてまで解決しなければならないような問題ではないことは言うまでもないでしょう。現在ともすればあたかも「非常時」のような騒ぎ方をして相当に問題のあるやり方も黙って見過ごしてしまったりもするようですが、後になってから「あの時は操られていた」とか「抵抗出来なかった」とか言うんですよね。


posted by 珍風 at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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